薄暗くなってきた住宅街を空と少女は手を繋ぎながら歩いていた
「この道を真っ直ぐ行った所にあるの」
「じゃあもう暗くなってきたから急ごうか」
~
ー高町家ー
「ただいまなの…」
「お邪魔します」
戸を開け家の中に入ると奥から彼女の家族と思われる男女3人が現れた
「なのは!こんな遅くまで何処に行ってたの、心配したんだから!」
「ごめんなさい…」
「ん、君は?」
少女…なのはの隣に見知らぬ子供がいたので視線を向ける青年
「申し遅れました、僕は椎名空です。彼女が貴方方にお話したい事があり彼女から一緒に来て欲しいと頼まれついて来ました。」
「話たい事?」
此処に来た経緯を話す空に眼鏡をかけた女性が反応する
「あのね、聞いて欲しい事があるんだ…」
それからなのはは一人構ってもらえず寂しかった事、我儘言って迷惑かけたくないから良い子でいた事等自身の気持ちを吐き出すように家族に伝えた…
しばらくたって自分の言いたい事を言って俯いて黙りこんだなのはに対して彼女と同じ茶髪の女性がなのはを抱きしめた
「ごめんなさい、なのはが寂しい思いしてるのに気づいてあげられなくて」
「お母さん…」
女性の言葉になのははふっきれたように泣き出した。
「ありがとう、本当は俺達が気付いてやらなければいけないのに…」
「いえ、僕が勝手にやっただけですので…」
「それでもだ、なのはとこれからも仲良くしてやってくれないか?」
「そのつもりです。所でえっと…」
空はふと気づいた事を尋ねようとしたが
「ああ、まだ名乗ってなかったな。俺は高町恭也だ。」
「私は高町美由紀、よろしくね。」
「よろしくお願いします。それで恭也さんって足を怪我とかしていたりします?」
「どうしてそう思うんだ?」
「歩き方とか少し違和感を感じたのと知り合いが怪我したときと似ていたので。」
高町家で出会ってからの恭也の歩き方に違和感を感じた空はそう答える
「確かに父さんが大怪我してから剣の訓練を増やして膝を壊したがよくそれだけでわかったな…」
「君、本当になのはと同じくらいの子?」
会って数十分の子供に当てられた事に内心驚きを隠せない二人…
「まぁ色々ありまして、よろしければ診ても構いませんか?」
「構わないが何をするんだ?」
「教えても構いませんが他言無用でお願いします。」
「「「「わかった(よ)(わ)(の)」」」」
いつの間にか戻って来た母娘含めた高町家と空は高町家にある道場に移動した。
~
ー道場ー
「それじゃ膝を出してください。」
「ああ」
空に従い膝出す恭也
「癒しの御手よ」
空がそう言うと恭也の膝を中心に水色の光が集まりしばらく包みこんだ。
~5分後~
「膝が違和感無く動かせる!」
「僕の気を使い体内の気を活性化させ霊力による治療を施しましたがしばらくは激しい訓練を控えて下さい」
「空君すごいの!」
よく理解出来ないが見たこと無い力に興味津々ななのはを宥める
「大怪我したっていうお父さんも診ようと思いますがどうします?」
「ああ、お願いしてもいいか?」
ー海鳴総合病院ー
「それじゃあいきます」
先程と同じ光が男性...高町士郎を包み込んでいく。先程と違うのはその光の大きさと空自身の表情が少し苦痛に歪んでいる事から士郎の怪我の大きさが伺える。それが一時間位続いた...
〜一時間後〜
「う...ここは?」
「あなた!!」
「「「父さん(お父さん)!!」」」
士郎の意識が戻った事に気がついた高町家一同は一斉に駆け寄った。
空は家族の邪魔にならないように病室の端っこに移動して見守る事にしたが疲れもあり椅子に座ると同時に眠ってしまった。その寝顔は穏やかだった。