【ボロス編】ONE PUNCH MAN〜ハゲ抜き転生者マシマシで〜【開始】 作:Nyarlan
「——せぇいっ、やあーっ!!!」
高く振り上げられたスラリと長い右脚が勢い良く足元を叩けば、ずどん地響きをさせて冗談のようにコンクリートがめくれ上がる。
そのコンクリートの塊に連続して光弾が直撃し火花と破片を激しく散らしてゆく。そして冗談のような怪力を発揮した少女、ヒーロー:チャーミングジラフことジラは、盾の役目を立派に果たしたコンクリート片を力強く蹴り飛ばした。
『『グワーッ!!!?!?』』
大砲もかくやという勢いで飛んでいった瓦礫は、銃を構えていた魚とザリガニに似た頭部の宇宙人二体へ直撃し肉塊に変え、そのままの勢いでビルにぶつかり轟音とともに粉塵を舞いあげた。
その難を逃れた宇宙人の一体は4本ある腕で降り注ぐ石片から頭を庇いながら冷や汗を流す。
『チクショウ、なんて馬鹿力だ……!?』
『やべえぞ、最低でも上級戦闘員並みのパワーだ! 残エネルギーを気にしてる場合じゃねぇ、フルオートで蜂の巣にするぞ!!』
未開惑星の下等生物を一方的に狩るような心積もりでいた彼らの班は、たった一人の敵相手に今や半数を割っている。
その事実に焦りを覚え、彼らは連射機能を作動させた光線銃の照準をジラに合わせ引き金を引いた。そうして正面から殺到する光弾の群れ、しかし背後に守るべき存在がいる彼女は避けられない。故に取った選択肢は——。
「シィィィィィ——ッ!」
歯の隙間を縫うような鋭い呼吸音を響かせながら、ジラは両手を構え——飛来した弾丸をその手で迎え撃つのである!
「りゅーすい……がんさいけぇぇえん!!」
虹色の輝きを放つ掌が光の尾を曳いて縦横無尽に空を切り裂き、殺到する光弾を弾き飛ばした。
一つ一つと光が花火のように弾け、撃ち落とされた弾が地面を砕いて粉塵が舞う。もうもうと上がる粉塵にジラの姿が覆い隠された頃には、エネルギーが底を尽いた光線銃が排熱する音だけがその場に響いていた。
『や、やったか……ッ!?』
そしてその場に一陣の風が吹き、視界を遮っていた粉塵が風に流されると——そこには悠然と仁王立ちするジラのシルエットが現れる。
『ば、ばかな……!』
「ジ、ジラちゃんさん——」
粉塵が晴れ、現れた姿にその場にいた誰もが息をのむ。
——強靭な毛皮はあちこち焼け焦げ、顔はすすで黒く汚れ、長い髪はところどころ焦げて縮れたボロボロのジラが、けふっと黒い煙を咳と一緒に吐き出した。
『アレだけの弾丸浴びて、その程度のダメージだと!?』
「ほっ、ほとんど当たってましたけど大丈夫ですか!?」
「せっかくきれいな髪がチリチリに……」「おおう……」
宇宙人たちからは化物を見るような、後ろのココアたちからは心配と不安の視線を浴び、ジラの頬はかあっと紅潮する。
「けほっ、だっ、ダイジョーブです! シュギョー不足で2割くらいしか逸らせませんでしたが、後ろには通していませんっ!」
そう言って左手を腰に当て、ガッツポーズをしてみせるジラ。
光弾はあまり流せなかった彼女も「そうじゃないんだけど」という三人の視線はしっかりと受け流し、誤魔化すようにギュッと拳を構え直した。
「さあ、今度はこっちのターンですッ!」
『……っ、まずい仕掛けてくるぞ!』『そ、装填急げ、連射が駄目ならチャージショットで——!』
慌てる宇宙人たちを前に彼女は右足を軽く踏み出すと、シイィという空気を裂くような呼吸音を立てて深く呼吸する。腰を落とし、低く前傾するにつれ、しなやかな体に力が湧き上がる。
宇宙人たちが光線銃のマガジンを付け替えると同時に、地面が砕ける轟音とともにジラの姿が掻き消えた。
文字通り稲妻のような勢いで彼我の距離を駆け抜けた彼女は空中で腰を捻ると、知人から教えられた動きをなぞるように長く細い足を大きく後ろに引き絞った。
『なっ、速——!?』『避け——!』
「ジラちゃん式ぃ! イナズマ・キィィッック!!!」
雷光の如き軌跡を残しながら振りぬかれた蹴りは、ぱあんという破裂音を立てながら宇宙人の一体を直撃し爆散させる。
砕け散った肉片を伴って弾けた衝撃波がもう一体の宇宙人を強く打ち一緒くたに吹き飛ばし、背後のビルの外壁の染みへと変えた。
ぶわりと砂埃を上げながら地面を踏みしめ停止し、くるりとターンしながら停止すると、彼女は後ろで待つココアたちに向け勝鬨をあげようとし——。
「さあっ、これでもう……」
「きゃあっ!」
耳をつんざく悲鳴に目を見開いたジラが振り向くと、ムカデのような頭をした宇宙人が彼女がココアの首に腕を回して拘束し、光線銃の銃口をそのこめかみに突きつけていた。
「ココアッ……!?」「ひっ、ぁ……っ!」
彼女に寄り添っていたメグミンとコナタはその場で腰を抜かしてしまっており、弛緩しかけていた空気が一変する。
『動くな! お返しにこいつの頭が弾ける事になるぜ!』
それを救おうと一歩踏み出すジラだったが、その言葉で二歩目を踏み出せなくなってしまう。
「このっ————卑怯者ぉ!」
『ひひ。下等生物相手に卑怯もクソもあるかよ……!』
湧き上がる怒りに気炎を吐くジラに対し、宇宙人は下卑た笑みで返した。
そしてあたりに散らばる仲間の残骸を一瞥すると、今にも飛びかからんばかりの彼女をギロリと睨みつける。
『俺ン部隊、みーんな殺っちまいやがってよぉ。どう落とし前つけさせてやろうか。まずはその長え武器……布? 捨てろや』
「っ……!」
そんな要求で素直に外されたマフラーが放り投げられ、ひらひらと風に煽られながら瓦礫の上にぱさりと落ちると宇宙人はそれに満足した様子で頷く。
『よし、そのまま動くなよ……しかし随分仲間を殺ってくれたなあ?』
遠く聞こえる戦闘音や爆発音を聞きながら、ムカデ頭の宇宙人はカチカチと牙を鳴らす。首元から生えた短い脚状の突起がワサワサと蠢くのを見て、側でそれを見上げるメグミンの肌は怖気で粟立った。
彼に辺境惑星の下等生物相手に対する侮りは既になく、人質から銃口を外せばさきほど見た瞬発力で殺られることを理解しており。
『痛えからこれはあんまり使いたくないんだが仕方ねぇ……ッ!』
宇宙人が苦悶の声とともに身震いすると、白いボディスーツの脇から鋭い鉤爪が飛び出しズルリと伸びて4本の腕となった。
「ひっ!?」
そのおぞましい見た目に戦いたコナタが這いずって下がろうとすれば、そのうちの一本が彼女の首に突きつけられる。
『おおっと、動くんじゃねえ。銃も握れないような腕だが装甲もない肌を貫くくらいはできるんだぜ……っと』
ムカデ型宇宙人はカチカチと笑い声を上げると、スッと目を細めて改めてジラを睥睨する。そして不意に引き金を引き絞り、パシンという乾いた音が周囲に響いた。
「うっ……!」
「ジラちゃんさん!!?」
光弾はジラの右肩で弾け、衝撃でわずかにのけぞらせた。二発、三発と発射される光弾を彼女は無防備に受け止めてゆく。
発砲のたびにココアたちの悲鳴が上がる中、体に焦げ目を増やしながら微塵も闘志を絶やさない彼女を見て彼はギチリと牙を鳴らした。
『速射弾どころか通常弾も通らねえか、呆れるほどに頑丈だ。だが、コイツならどうかなァ!?』
ムカデ頭がなにやら操作すると光線銃は音を立てて変形し、耳障りな音を立てながら銃口に光を溜め始める。バチバチと音を立てるそれは、今までとは段違いの威力を秘めているのが見て取れた。
ジラの額を汗が伝い、人質となった三人の顔が青ざめていく。
『ヒヒッ、避けたらこいつら皆殺しだぜェェ!!』
思わず身じろぎする彼女を制するように三人に突きつけられた鋭い爪がギラリと光る。ジラは歯を食いしばり衝撃に備える。
——そして。
バァン!
「〜〜ッ!!」
落雷のような炸裂音が三人の悲鳴をかき消す。周囲に生暖かい液体が降り注ぎ、
「…………えっ?」
そんな声を漏らしたのは誰だったか。次の瞬間には稲妻もかくやといった勢いですっ飛んできたジラによって痙攣する宇宙人の体が蹴り飛ばされ、瓦礫に突っ込んで光線銃の暴発で爆発する。
「み、皆さんお怪我はありませんかっ!?」
「う、うん!」「なんとか……」
首を失った宇宙人からもぎ取り抱きしめたココアの体を確認し、ホッと胸をなでおろすジラ。
何がなんだか分からないながらもひとまず危機は去ったらしい事をなんとか理解した四人の方へ、かつかつと歩み寄ってくる足音が響く。
「A級上位に名を連ねても、詰めが甘いところは相変わらずだな」
季節外れのコートを羽織り、手にした大口径のリボルバー銃に弾を装填しながら短く刈り上げた黒髪の男は飽きれたようにそう言った。
——その姿に、ジラは目を輝かせる。
「ゾンビマンさんっ!!」
「誰がゾンビだ、誰が」
男——フジミはジト目で彼女を睨みつけると、床に座り込んだ三人に視線を合わせるように軽くかがみ込んで笑みを浮かべた。
「危なかったな嬢ちゃんたち、ここら一帯の怪人はだいたい掃討できているが念の為に早く避難所へ向かったほうがいい。立てるか?」
「は、はい。あっ、力入らない……」
「私もまだ無理かなー……」「ふ、ふふ、私は立てますけどね……!」
もともと腰砕けだったコナタに加えココアまで同じく立ち上がれない中、メグミンは膝をガクガクと震わせながらも立ち上がる。
その様子はまるで生まれたての子鹿のようで明らかに強がりもとい格好付けているだけであった。そんな状態ながらも、彼女は男を見上げて口を開く。
「あの、ゾンビマンさん……ではないんでしたっけ?」
「それはそっちのキリン娘が勝手に呼んでるだけだ。目の前で心停止から息を吹き返した事があったからだろうが……。ともかく、俺はA級ヒーロー『リボルバー』だ」
ゾンビマン改めリボルバーはため息まじりにそう言うと、表情を引き締めジラに視線を送った。
「とにかく避難所へ向かうぞ。動けない子は俺達で背負って行こう」
「わっかりました!」
ずびし、と敬礼しながら了承を示すジラ。
一行は避難誘導と人命救助で忙しなく動くヒーローたちの間を抜けて避難所へと向かったのであった。
——致命的に思われたこの騒動だったが確実に鎮静へと向かっている。
地上を這いまわる宇宙人の残党を討ちながら、地上の人々はそう思っていた。
『ヴェーッハハハハ!! ホラホラどうしたァ!!!』
グロリバースの背から生えた有刺鉄線の如き触手の群れが周囲を大きく薙ぎ払う。
巨大戦艦の艦砲射撃にも耐え得るほどに強靭な素材でできているヒーロー協会本部ビルの屋上をえぐりながら振るわれたそれを、番犬マンは縄跳びでもする様にサラリと掻い潜り時には足場にしながら突貫する。
『クカッ、やるなァオマエ!!』
複雑な軌道を描く白い砲弾と化した彼の一撃をグロリバースは最小限の動きで躱し、残る左腕一本を構え——。
『ムッ!?』
——それを引っ込めて一本後ずさる。その直後、瞬きもしない間に腕の軌跡へ白刃が閃いた。
『両ウデは流石にやれねぇなァッ!』
目の前に降り立つ白い閃光を前に、彼は左足を軸に一回転しその尻尾で影を薙ぐ。攻撃を躱された閃光のフラッシュは追撃をやめそれを回避するしかない——だが。
「————ッ!?」
その回避先の床から二本の触手が飛び出し、彼の身体をあっさりと串刺しにした。
『クカッ、まずは1体……ナニィィッ!?』
グロリバースはたった今貫いたそれが
ギャリイ、という不快な音を立てて刀と触手が激しく火花を散らした。
触手で貫いたばかりの
彼は両足を踏ん張り、さらにワイヤーのように触手を地面に差し込み身体を固定する。そして。
『ヌ、アアアアアッ!!!』
雄叫びを上げると同時に広げた無数の触手を激しく暴れさせる。
協会本部ビルの外装を容易く貫き抉る硬度のそれが暴風のような勢いで荒れ狂い、流石に番犬マンとフラッシュも退避せざるを得ない。
そうして強引に作り上げた時間を利用し、グロリバースは大きく息を吸い込み身体をらせ、その膨らみが残った腕へと流れ込んでゆき、腕の太さが丸太のように膨張していく。
そして触手の暴虐がピタリと止まると、手首から生えた顎が糸を引きながら大きく開かれる。
『アシッド・ブレェェエエス!!』
轟と音を立てながら、ロケット噴射のような勢いで濃い緑色の霧が直進してゆく。あらゆる攻撃に耐性を持つ筈の協会本部ビルの外壁をバターのように溶かして進むそれに、フラッシュは戦慄した。
(これがヤツの切り札! まずいな、俺はともかく進行方向には……)
彼が霧の向かう先を見れば多少距離は離れているものの、メルザルガルドを倒したばかりのシルバーファングたちの姿がある。
(巻き込まれればタダでは済むまい。仕方がない、俺が行って——)
フラッシュが救助へ向かおうと踵を返したその瞬間、彼らとの間に黒い人影が立ち塞がるように現れた。
「その攻撃は少々困るな」
それはモノアイの仮面を被る鎧姿のサイボーグ——S級ヒーローの駆動騎士だった。彼は手に持った黒い箱を瞬時に展開させ巨大な砲身へと変化させると、迫りくる酸の霧に向ってトリガーを引く。
ゴッ、と唸りを上げて噴出した白い霧が緑の霧と拮抗し、やがてそれを押し返してゆく。それは酸の霧を液体へと変え、やがて大気中の水分と纏めて氷の粒へと変える。あたりに氷の塵を撒き散らしながらそれはグロリバースへ押し寄せた。
『なっ、なんだとォーッ!?』
必殺のアシッドブレスを押し返され、硬い床に固定された触手を外す為に退避が遅れたグロリバースはその白に飲み込まれる。
押し返された酸によって強靭な外骨格は腐食し、虫食いとなった体表がじわりじわりと凍結してゆく。
内部まで浸透してゆく凍結により彼の身体は固まってゆき、もはや身動きが取れない。
『グ、ギ、ギギ……!!』
やがて駆動騎士がトリガーから指を離すと、晴れた白煙の中から半ば氷像と化したグロリバースの姿が現れ——その次の瞬間に刃が閃き、乱杭歯を食いしばったまま首がぼとりと落ちる。
そして首を落とされてなお触手を蠢かせる体を番犬マンが打ち砕いたところで、グロリバースはようやく活動を完全に止めた。
この瞬間、暗黒盗賊団ダークマターの主戦力はすべて打倒され、残るは狩り尽くされつつある雑兵たちと——母艦に残る首領のみとなったのである。
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空気が爆発するような荒々しさで放たれる拳を、辛うじて逸らす、逸らす、逸らす。空間を切り裂く鋭い蹴りを逸らす——逸しきれない。
「ッぐ、おおおっ!!」
ミシリと骨が軋み、大きく分厚く重く、それでいて洗練された肉体がまるでゴム鞠の様に弾け飛ぶ。空中で体を捻り、大きく凹ませつつ壁に
次の瞬間、彼が立っていた壁は爆裂した。
『どうしたオールマイト、俺にもっと魅せてみろッッッ!』
粉々になった壁の先から飛び出した燃えるような単眼——ボロスの暴風の如き拳の雨を、オールマイトは辛うじていなす。
「そう言うなら、
『長年待ち望んだ死闘だ息を整える暇も惜しい! 自力で勝ち取ってみせろ、お前なら可能だろうオールマイト!!』
「簡単に、言ってくれるッッッ!!」
ブアッ、と空気を裂いた拳がボロスの顎をカチ上げる。
その巨体が浮き上がり宙を漂う僅かな隙間の時間に、オールマイトは波紋の呼吸を辛うじて整える。
(あの一撃で決められなかったのは致命的だ……! 波紋の闘気も闘勁呼法で大方吐き尽くした今、刹活孔の負荷で体が軋み始めている)
ボロスが空中で体をひねり僅かに届かない筈の天井を蹴って再び矢のように飛びかかってくるのを、彼は絞り出した闘気で覆った拳で後ろへといなす。
(加えて、ただでさえ強靭な奴の肉体が鎧による束縛から解き放たれてしまった。今は辛うじて対処できているがジリ貧……ッ!)
振りぬかれた拳が床を掴み、勢いのまま全身を回転させて放ってくる蹴りを間一髪で避けながら、オールマイトは思考する。
(考えて、考えろ! ここから巻き返す方法を! 奴の核をブチ抜ける一撃を捻り出す方法を——!!)
加速する思考の中でも嵐の如き破壊の応酬は止まらず、周囲をえぐり砕きながら移動する二つの巨体に艦は揺れ動く。
『オ゙ォッ!!!』
「ぐっ!?」
貯めて放たれた拳が、腕のガード越しにオールマイトを捉える。
吹き飛ばされた体は巨大な柱をぶち抜き、次の柱へ大きくめり込みながら止まる。その次の瞬間に眼前に広がるのは、両脚を引き絞り放たれようとする強烈なドロップキック。
「あ、あぁア゙アアアッ!!!」
痛む全身をバネのように弾ませその場から離脱した瞬間、オールマイトの真下に破滅的な蹴りが突き刺さる——それだけに留まらない。
ボロスは間を置くことなく柱を蹴り上げ、上へと逃げる彼へと当然のように追い縋ってくる。
壮絶な笑みとともに迫りくる単眼の魔人に、彼は崩れ掛けた笑みの仮面を盛大に引き攣らせるしかない。ドッと加速し肉迫するボロスの攻撃を辛うじていなしながら移動する二人の身体は、空を揺るがす轟音とともに天井を突き破り、甲板へと降り立った。
『⸺いい動きだ、期待通りだな!』
吹き抜ける冷たい風が戦闘で火照った体を僅かに冷やすのを感じながら、オールマイトは呼吸を整える。
『このボロスとここまで戦えた者はお前が初めてだ。お前相手ならばもう少し本気を出しても大丈夫そうだ……!』
勘弁してくれと内心で叫ぶ彼をよそに、ボロスはそう言って全身にエネルギーを漲らせ始めた。バチバチと弾けるエネルギーの余波で周囲の大気が渦巻いている。
『さあ、これを受け止めてみせろ! オールマイトォォォオ!!!!』
ボロスが跳躍し空中で大きく胸を張ると、その全身を巡る膨大なエネルギーが胸元にある第二の目玉から迸った。
濁流の如く溢れ出すエネルギーの奔流にオールマイトは瞠目する。
「なっ!!? そんなものこんな角度で撃ったらッ——!」
迫り来る光を前にオールマイトの思考は加速する。
それの直撃を受ければ間違いなく致命傷を負う。しかし彼が避けてしまえば巨大な宇宙船をたやすく貫き、そのまま地上を蹂躙するのは間違いない⸺つまりは回避という選択肢を奪われたのだ。
(やるしか、ないッ⸺!!)
オールマイトは覚悟を決める。命を削りかろうじて捻出してきた闘気をすべて集中させた両腕が迫りくる破壊の力を前に大きく円を描いた。
その動きが気をさらに強く練り上げてゆく。極限の集中の影響下ですべてがスローモーションになった視界の中、オールマイトはその豪腕を突き出す。
「⸺ッ天将ォオ……奔烈ッッ!!!」
両掌から放出された闘気の塊は、降り注ぐエネルギー波とぶつかり合い宇宙船の上で襲撃以来最大となる特大爆発を引き起こした。
・A級ヒーロー「リボルバー」
ゾンビマン(未改造人間のすがた)こと本名(捏造)フジミさん2度目の登場
血色が良くなってることと銃の口径が人間が使える範囲になってる事、原作よりやや老けてるかもしれないくらいで概ねそのまんまの姿をしています
再生能力はありませんが死ぬような目にあって心臓止まっても息を吹き替えしたりするので実質ゾンビマン
・ジラちゃん
流水岩砕拳の使い手(ヒヨッコ)
その腕前はチャランコとどっこいだが、基礎スペックの暴力で戦う
いろいろなヒーローに世話を焼かれる愛されキャラかもしれない
対メルザルガルド(済)
対ゲリュガンシュプ(済)
対グロリバース(済)new!
対空雑魚(済)
対地雑魚(済)new!
グロリバースもそこそこ頑張らせつつアシッドブレスを駆動騎士が防いで終了となり、残すは地上襲撃組全体の終了描写と対ボロスのみとなりました
随分と時間がかかってしまいましたが、今年の序盤に思い描いていた今後の人生を揺るがすくらいのショッキングな出来事があったりと、少々創作意欲が消し飛んでいましたがなんとか少しずつ書き進めて投稿に漕ぎ着けられました
もう終わりも近いですし、来年こそボロス編を最後まで書き切りたいですね(コイツ毎年同じこと言ってんな)