チート転生したらしいが熊本弁しか喋れない   作:祥和

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闇に飲まれよ!(お疲れさまです)

1期ラストです。


第12話 傷ついた悪姫

アレー…なんか出てくるタイミング間違えた?

 

完全に響ちゃんと被っちゃったよ…

 

あの後、座標把握とか、門が開くの待つより、門が無いなら作った方が早えなと思って、早速作って出てきたんだけど…

 

コレ、どういう状況?

 

なんか皆に信じられない物を見る目で見られてる気がするんだけど…

 

『お前、今どこから出てきたんだよ…』

 

ん?頭にクリスちゃんの声が響いてくる。

ナニコレ?テレパシー?

ていうか、クリスちゃんはなんでシンフォギア着けてんの?

 

まぁ、聞かれてるし、とりあえず返してみるか?

もしかしたら、普通にコミュニケーション出来るかもしれんし…

 

『隔絶されし幽世からの帰還よ!』

 

やっぱりな!チクショウ…

 

『お前…念話でもソレなのかよ…』

 

『ちょっとはまともなやり取りを期待したんだけどなぁ…』

 

『あぁ、だが、神崎らしい』

 

『まぁ、蘭子ちゃんはいつも通りって事で…』

 

まぁ、そんな気はしてたから、置いとこう。

なんか、皆シンフォギアの形変わってるし、そもそも空飛んでるし、一体どうなってんのさ?

 

まぁ、それは後で聞くとして…今はあっちが先だな。

 

***

 

それは、フィーネにとって、絶望が具現化したような存在だった。

 

あの小娘は自身の使うリィンカーネイトシステムにすら介入しかねない。

バビロニアの宝物庫から自力で脱出してくるなど、はっきり言って非常識極まる存在だ。

可能性は考慮していたものの、実際に見るとそのあり得なさが改めて際立つ。

 

彼女の最善は計画が頓挫した時点で、次に託して転生するべきだったと悟るも今となっては後の祭り。

 

勝ち目は限りなく薄いが戦うしかない。

そう覚悟し、ソロモンの杖を翳す。

 

「堕ちろォッ!!」

 

まずは街中にノイズを放ち、時間を稼ぐ。

筈だったが…呼びたかった半分もノイズが出てこない。

まさか、あの小娘がここまで減らしたというのか?

 

化け物め…

内心焦るも、期待通りノイズ殲滅に向かってくれたようだ。

あの数では大した時間稼ぎにならないだろうが、今のうちにデュランダルを…

 

***

 

とりあえず、まずはノイズ倒そ?って事になったんだが、なんかもうノイズは見飽きたな…

 

♪FIRST LOVE SONG featuring 神崎蘭子

 

さっさと終わらすか。

 

「覚醒せし魔王の魔力を解放する時よ!!」

 

左手を広げて天に翳す。

あっちで使ってて割と便利だった使い方だ。

 

―Niflheimr―

 

辺りが冷気に支配され、ノイズが次々と凍っていく。

続いて、左手を握り締めると同時に凍りついたノイズ達が一斉に粉々に砕け散る。

うーん…とりあえず出てきた分は今ので全部倒したかな?

この技…火より範囲が広い分、敵識別が曖昧だから、今回みたいな皆避難してて味方全員の位置把握してる状況じゃないとなかなか使えんのが玉に疵だけど、ノイズいっぱいいるとかめんどくさい時はかなり便利だ。

 

「えぇ…」

 

「お前…」

 

なんか皆からジト目で見られてるけど気にしない。

いや被害とか考えたら、これが一番手っ取り早いからね。

 

「なっ!?」

 

あっ、フィーネさんめっちゃ驚いてら。

なんかするつもりだったみたいだけど、空気読まなくてゴメンね?

嫁とか親友を散々痛め付けてくれたみたいだから、こう見えて結構怒ってるからね?

 

「貴様!?貴様の聖遺物は炎では無かったのか!?」

 

「フッ、魔王たる我にかかれば複数の魔力を操る事など造作も無い事!」

 

ま、チートだし多少はね?

でもまぁ、今回もなんか急に使えるようになったから、相変わらず仕組みはイマイチよくわからんのだけどね…

今はそんな事より…

 

「終焉の巫女…懺悔の時よ!!」

 

とりあえず、迷惑掛けた皆にごめんなさいして、その後おねショタな?

 

「私の…敗けだ…」

 

今度こそ、疲れ果てた顔でフィーネさんは崩れ落ちた。

 

「アレ?私達が変身した意味は?」

 

響ちゃんがそんな事を呟く。

みんな無事で終わったんだし、いいでしょ?

 

「まぁ、らしいと言えばらしいが…」

 

翼さんまで引きつった顔してどうしたの?

 

「ま、アタシはこいつが無事なら別に…」

 

やっぱり我が嫁は世界一可愛い。

 

「おいしいとこ全部持っていきすぎだろ」

 

締めとばかりに奏さんに頭をわしゃわしゃされた。

 

***

 

あれから1週間。

 

フィーネさんは捕らえられて、余罪の取り調べとか色々、弦十郎さんと緒川さんを中心にやっているらしい。

敵対してたのが嘘みたいにスラスラ喋っているらしいが、やっぱり相当悪い事してたらしく、生きてる内に釈放されるのは絶望的との事。

本人曰く転生出来るらしいので、極刑よりこのまま罪を償わせるのが彼女にとって罰になるだろうというのが弦十郎さんの考えみたいだ。

 

弦十郎さんと言えば、あの日フィーネさんに腹に穴開けられたらしいんだけど、完全に貫通してた傷がその日のうちに自力で歩けるまで回復して、次の日には普通と変わらんかった。

なんか発勁とかなんとか言ってたけど、あの人、本当に人間なの?

俺の知ってる人間の怪我の治り方じゃないんだけど…

 

とりあえず、学校の校舎自体が無くなっちゃったので、新校舎の手配が終わるまでは生徒は休みという事で、俺やクリスちゃんまで遠慮なく後始末に駆り出されている。

 

そんで、今日はその最後の後始末の日。

 

藤尭さんの話では、あの日割れた月の欠片は緩やかにだけど、着実に地球に近付いて来てるらしい。

最初は絶唱?とかいうので破壊するとか言っていたんだが、なんか半端ないリスクがあるみたいなので、「我に任せよ」と言って、俺が何とかする事になった。

 

で、今息出来る限界近くまで飛んで来ている状態だ。

まぁ、あまり機会の無い全力出せるシチュなので、遠慮なくやらせて貰おう。

 

炎を集中させて、こう、ビームを出すイメージで…

 

「魔力束ねし、灼熱の焔よ!!」

 

―Aurora―

 

……うん、確かにね?ビームをイメージしたんだけどさ…

だってビームだよ?精神は男な訳だしさ、ロマンじゃん?

 

…でもさ、その結果、月の欠片一瞬で蒸発しちゃうと思わないでしょ…

なんか達成感とか全然無いな…

 

『お疲れさまです。蘭子ちゃん』

 

油断してたらいきなり邪神とエンカウントした…

何このクソゲー…

ていうか、ずいぶん久しぶりだけど…

 

『そうですね。はい、こちらログインボーナスの無料ドリンクです』

 

はぁ、どうも。

どういう風の吹き回しかな?

無料をやたらと強調してくるし…

 

『や、やだなぁ…お試しで使ってみて気に入れば購入、なんて事考えてないですよ?善意!100%善意です!』

 

語るに落ちるとはこういう事を言うんじゃないだろうか?

で、今日は何の用事?

 

『そろそろ説明が要るかな?と思ったんですけど、要らないですか?』

 

要る。めっちゃ要る。

 

『ですよね?ところで蘭子ちゃん、哲学兵装ってご存知ですか?』

 

て、哲学兵装だって!?

 

『はい、その哲学兵装です』

 

で、その哲学兵装って何ですか?

 

『もう!知らないなら大袈裟にリアクション取らないで下さい!』

 

で、哲学兵装の説明受けたんだけど、なんか簡単に言うと()()()()()によって、概念が追加されて、本来持ち得ない能力だったりを獲得した物らしい。

で、それが何か関係あんの?

 

『ご自分の使ってる能力の正体ですよ』

 

え?そうなの?これ、そんな能力なの?

 

『はい、その靴は元々少女達の夢の一つの到達点、そう定義されていた物です。それが、不特定多数の人々の想いによって、夢を叶えるという能力を後付けで獲得したんです』

 

ほぇー、そうなんだ。

 

『夢を叶える能力を使っている、この事を努々忘れないようにして下さいね?』

 

『あ、そうそう、めんどくさいストーカーさんを懲らしめてくれてありがとうございます。あの人、ちょっとガチすぎて苦手だったんですよねぇ』

 

ん?誰の事だろう?

邪神の笑みが濃くなる。

 

『それでは、また必要が出てきたら呼びますね』

 

…ホント、一方的だよなぁ。

 

ちなみに貰ったドリンク飲んだら元気になり過ぎて2日くらい寝れなかった。

なんかヤバい成分入ってんじゃねぇの?

おかげで寝てるクリスちゃんを目の前に生殺し状態を2日も味わう羽目になったし、二度と飲みたくない。

 

***

 

とりあえず、学校は休校のまま、夏休みに突入した。

なんか、休校期間中、毎日響ちゃんと未来ちゃんが遊びに来てる気がする…

おかげでクリスちゃんとのスキンシップが減る一方なんだけど…

俺の見立てでは、そろそろ添い寝から抱き枕にランクアップしてもいい頃合いだと思うんだけど、なかなか二人きりになる機会が無い。

 

ちなみに二課とかシンフォギアとかを未来ちゃんに隠してた結果、むっちゃ怒られた。

 

「狭間の世界に住まいし我と陽光受けし者は…」

 

「そういうのいいから」

 

アッハイ。

マジで怖かった。

 

んで、今度お詫びに未来ちゃんと遊びに行く事になった。

二人で。

 

何故こんなのがお詫びになるのかよくわからんけど、まぁそれで未来ちゃんがいいなら構わんけどね…

でもやっぱり友達多い方が楽しいだろうし、響ちゃんとクリスちゃんも誘おうかな?

サプライズ的な感じで。

 

こういう時、ハブられるとハブられた方は悲しくなってくるからね、マジで。

クリスちゃんと響ちゃんと未来ちゃんの3人で遊びに行ったりされた時とか、ホント泣きそうになったからな…

んー、それなら翼さんと奏さんも誘った方がいいか?

6人で遊ぶとなると結構大がかりになってきたな。

 

♪逆光のフリューゲル

 

よし、みんなの分の弁当作ったり張り切っちゃおうかな!

 

「…で、なんでみんないるのかな?」

 

「アハハ…蘭子ちゃんは相変わらずだなぁ…」

 

「ま、こんな事だろうと思ったけどな…」

 

「奏、私達邪魔だっただろうか?」

 

「邪魔…つうか…ま、こうなったら楽しもうぜ」

 

「陽光受けし者よ!?わ、我が禁断の果実は…」

 

「うるさい!こうでもしないと気が済まないんだからっ!!」




1期終了です。
今回のタイトルは説明不要ですよね!

おまけ
シンデレラの靴
夢を実現する哲学兵装。
使用者のイメージをそのまま現実世界に再現させる極めて強力な力を持つが、夢を実現するという概念上、人の悪意を集めるなどといった負の方向の使い方は出来ない。
使用するにはフォニックゲインが必要になるが、某事務員曰くアイドルは歌ってなんぼとの事。
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