今回からGに入ります。
第13話 独奏歌の女王
あれから、夏休みが終わって新学期。リディアン音楽院も無事新校舎に移設が終わって、初日から学校に通える事になった。
はぁ、夏休みは楽しかったなぁ…
皆で海行ったり、プールで遊んだりしたので、遠慮無く皆の果実を合法的に拝む事が出来たし。
クリスちゃんはやっぱりG級だったし、奏さんと響ちゃんの自己主張も素晴らしかった。
翼さんと未来ちゃんは…うん、やめておこう。
おっぱいはみんな違ってみんないい、だからね。
で、そんな新学期も平和に過ぎて、今日は夜から翼さんの復興ライブに行く予定なんだけど、間が悪い事に任務が入った。
なんか、アメリカから来た生医学の権威かなんかの人がソロモンの杖を研究したいから、岩国基地まで輸送する事になったんだが、俺をご指名で護衛してくれだと。
て事で、みんなには先に会場に行って貰って俺だけ後から合流する事になってるんだけど…
またノイズが出た。
まぁ、瞬殺したけど。
一緒に居た博士が素晴らしいとか散々喚いてたけど、野郎に褒められても嬉しくないんだよなぁ…
あ、でも一緒に来てた友里さんにさすが蘭子ちゃんねって言われたのは嬉しかった。
奏さんとも違う大人の色気があっていいよね。
合コンの成果はイマイチらしいけど。
「ソロモンの杖の輸送中に指向性のあるノイズの襲撃…嫌な予感がするわね」
一息ついた友里さんが、そんな事を言うが…
「魔王たる我に掛かれば、如何なる敵をも撃滅してくれようぞ!!」
と返す。正直、響ちゃんやクリスちゃんはもちろん、翼さんにも戦って欲しくないのだ。
これからは、俺1人で全部片付けるつもりで臨まんとな。
「ホント、頼もしいわね。頼もし過ぎるくらい」
友里さんが微笑む。
大人の色気ってスゲーな…クリスちゃんという嫁がいながら今のはクラッときてしまった。
その後は、特に襲撃も無く、モヤシっぽい博士とソロモンの杖を無事に岩国基地まで送り届けて任務完了だ。
「お見事です。さすがはルナアタックの英雄!!」
モヤシがまたおべっか使ってくる。
まぁ、パフォーマンスもサービスの一環だし、適当に相手しとくか。
「我は覚醒せし魔王故、我に不可能などないわ!」
まぁ、あんまり嘘でもないのが、この能力の怖いところよね…
あ、そうそう、この前のフィーネさんの一件は世間的にルナアタックと呼ばれている。
んで、月の欠片とか処理した結果、俺だけなんか隠し切れなくなったので、事件解決の立役者という事になっているが、早い話、海外旅行とか気軽に行けなくなった。
さすがに報道とかはされてないから、一般の人は知らんけど、政府関係者とかはみんな知ってると思った方がいいと言われた。
なんでも、俺と弦十郎さんの扱いについては、新しい国際法を検討中らしい。
主に危険物取扱的な。
法案が可決されたら晴れて核兵器と同レベルの扱いになるらしい。
新婚旅行は海外にしたかったんだけどなぁ…
あっ、なんかモヤシはずっと英雄英雄連呼してたけど聞いてなかったわ。
割と本性は危ない人の匂いがするし、出来れば今後は関わりたくないかなぁ…
***
任務完了したと思ったら、速攻で基地にノイズが襲いかかってきた。
マジでライブ間に合わなくなるから勘弁して欲しいんだけど…
自衛隊の人とかいっぱいいるから氷の方は使えないし、チマチマ炎で殲滅してたら、ギリギリ間に合わなそうな時間になってしまった…
せっかく運んだソロモンの杖とモヤシが行方不明らしいし、踏んだり蹴ったりだ。
とりあえず、弦十郎さんがヘリ出してくれるらしいけど、自分1人で転移した方が早い。
後は友里さんをどう説得するかだけど…
「我が跳躍ならば、福音の時を待つ間を作れよう!!」
「?どうしたの、蘭子ちゃん?もうちょっとでヘリ来るわよ」
やっぱりな!チクショウ…
とりあえず、クリスちゃんに間に合わなそうってメール送っとくか…
***
「チッ、あのバカ…」
端末のメッセージを見たクリスが呟く。
「どうしたの?クリスちゃん」
響がクリスの様子を見て、声を掛ける。
明らかに苛立っているクリスを見て普段と変わらない態度で接する事が出来るのは、一種の才能と言ってもいいだろう。
クリスが無言で端末のメッセージを響に見せる。
『香り高き漆黒の生命淹れし者に跳躍の真意を伝える秘術を持たず。我は福音の時を終末に迎えよう』
「あぁ…なるほど…蘭子ちゃん、遅れるんだ」
横から未来が覗き込む。
「友里さんを説得できなかったって書いてるけど、この跳躍って…」
「ま、簡単に言うとテレポートだな」
「蘭子って何でもアリだね…」
そのやり取りを見ていた弓美、創世、詩織が呟く。
「ビッキーとヒナだけじゃなく、キネクリ先輩もランランの言葉わかるんだ…」
「言葉の壁を越えて通じ合う心、ナイスです!!」
「ねぇ、なんで3人共、普通にあの怪文書が読めてるの?アニメじゃないんだよ?」
それに対して未来が答える。
「わからないの?」
「普通にわからないよ!!」
「わからないの?」
「え?だからわからないよ…」
「まぁ、ランランは仕方ない…と、始まるみたい」
♪不死鳥のフランメ
ステージの上に、ピンクの髪の歌姫と、青の髪の歌姫が登場する。
『見せて貰うわよ!
ピンクの歌姫の挑発的な言葉と共に観客を熱狂させるステージの幕が上がる。
誰もが魅入られていた。
登場から僅か2ヶ月で全米のヒットチャートを席巻した、稀代の歌姫マリア・カデンツァヴナ・イヴとその圧倒的歌唱力とパフォーマンスで根強い人気を誇る日本の歌姫風鳴翼の共演だ。
一夜限りの特別ユニットというのは、誰しもに惜しまれるだろう。
会場は歓喜の渦に包まれていた。
気付けば、先ほどまで不機嫌な顔をしていたクリスも素直に歌に聴き入っている。
「やっぱり、生の迫力は違うねぇ!!」
弓美が興奮した面持ちで語る。
先ほどから彼女が持つ2本のサイリウムは忙しなく動いている。
「ま、悪くはねぇんじゃねぇか?」
クリスがそっぽを向く。
「素直じゃないね、クリスは」
それを未来が微笑ましく見守る。
「あ、MCが始まるよ」
壇上の翼が一歩前に出る。
『ありがとう。みんな』
『私はいつも、沢山の勇気をみんなに貰っている』
『だから、今日は私の歌を聞いてくれる人達に、少しでも勇気を分けてあげられたらと思っている』
それが、風鳴翼が定めるアーティストとしての己の在り方なのだろう。
奏が引退し、たとえ片翼になったとしても、何処までも高く飛び続けようという、強い意志を皆が感じていた。
『私の歌を全部世界中にくれてあげる!!』
『振り返らない!全力疾走だッ!!ついてこれる奴だけついてこいッ!!』
続けてマリアのMCが始まる。
挑発的な力強い言葉に、観客の一部と生中継を見ている他国の人々の一部は涙を流して拝んでいる人までいる。
当然これは彼女の高いカリスマ性の為せる業である。
某覚醒魔王がこの場にいれば、彼女の呼び名は被虐主義者の誘蛾灯に固定されていただろう。
『今日この日に、日本のトップアーティスト風鳴翼と共演出来た事を嬉しく思う』
ステージ上の二人が握手を交わす。
『私達が伝えていかなきゃね、歌は力になると』
『あぁ、それは世界を変えられる力だ』
二人の言葉に一層大きな歓声が巻き起こる。
『そしてもう一つ…』
マリアが前に出る。
翼が困惑している所を見るにリハーサルには無かったアドリブのようだ。
しかし、そんな事を知る由も無い観客達は、次はどんなパフォーマンスを魅せてくれるのか、と期待の眼差しでマリアの一挙一動を見守る。
そして、マリアの次の行動と起きた現象に熱狂していた会場は阿鼻叫喚の地獄へと姿を変えられるのであった。
***
なんか、ライブ会場にもノイズが出たらしい。
まずいな…あの会場には運が悪い事にクリスちゃん達がいる。
起きた問題に対処可能な人がいると、観客に犠牲が出かねん。
まぁ、弦十郎さんならそんな安易な指示を出すとは思えんけど。
「はい、はい、現場介入まで後40分という所です」
友里さんが本部と通信しているようだ。
とりあえず、このマリアっておっぱいがクリスちゃん並の人が首謀者っぽいけど、さっきのノイズ襲撃とも関係あるんかな?
しかし、ノイズが出たなら悠長な事してられんな…
事態は一刻を争うだろうし、友里さんに一言言って先に転移させて貰おう。
「香り高き漆黒の生命淹れし者よ、我は先に跳躍せん」
「え?蘭子ちゃん、何を…」
友里さんの返事を待つ前に転移する。
『私達はフィ…』
「傷ついた悪姫、我が名はブリュンヒルデ!!」
…
……
………
アレー…??なんか刺さる視線が痛いなぁ…
今回は
独奏歌の女王=マリアさん
まぁ、らんらんは空気読まないからね…(笑)
この話を書くのに、G1話を視聴したんですけどね?
気付いたらG13話まで完走してたんだ…
何を言っているのか解らないと思うが、何が起こったのか作者にもわかりません(笑)