それでもね、 女オリ主ものを書いてみたかったんだ
振り続ける雨の中、誰かが叫ぶ声がする
その声が届くことは無い
しかしその少女の手には────
────────剣十字のネックレスが握られていた
ここは…どこだろう?
あなたは一体誰?
────────ワタシハ、ナニ?────────
『おいおいまだそんな事も分からないのか』
あなたは?
『今のお前には絶対にわからない存在』
それってどう言うこと?
『お前はお前に関すること全部抜け落ちてるからなぁ…』
全部…抜け落ちてる?
『これ以上は何も言わないからな。まぁ、頑張れとしか言えん』
え?ちょっと…
ここはどこだろう
白い、清潔感があるというか
「起きたのね?キミ、お名前は分かる?」
名前…
「だれ…」
私は…だれ…?
────────────────────────────
「どうやら彼女、記憶が無いようなんです」
「記憶が?」
とある雨の日、何故かはわからない。だが血だらけで倒れていた女の子がいた
すぐに救急車を呼びその子は病院に運ばれた
数日後その子が目を覚ましたと連絡を受け病院に向かった
そして今その子の容態を聞いているところだった
目覚めたものの
何があったかはおろか自分がいた場所、自分の名前
何も覚えていなかったというのだ
「あの…あの子はどうなるんでしょうか?」
「せめて何か覚えていれば良かったのですが…今のままでは施設というわけにも行かないでしょう」
「それは何故です?」
「あの子は名前や住んでいた場所、生活に必要な記憶も失っているんです」
「それって…」
「少々特殊な施設にいってもらうことになるかと…」
「そうですか。あの…あの子を引き取ることは出来ませんか?」
「え?あの子をですか? 本人がいいならそれもできますけど…」
あの子にはなにか惹かれるものがあった気がした
本来部外者を引き取るなんてことしないだろうけどあの子なら大丈夫だと、そう思った
「それでしたらあの子にあって行ったらどうでしょうか?今ならきっと起きてるでしょうし」
「えぇ、そうします」
────────────
誰だろうこの人
今、私の目の前には紫っぽい髪をしたお姉さんがいる
「ねぇ、突然だけどあなた、私の家に来ない?」
家…
「すぐに答えを出す必要は無いわ。それでも考えておいてね」
そう言って席を立ち出ていこうとする
「待って…」
「ん?」
「行く…」
「いいの?」
もともと行く宛なんてない
それにこの人に助けてもらったと聞いた
この提案をのまない手はないのだ
少し話した後その人は出ていった
引き取ることは了承したそれに伴い名前を付けてくれた
「じゃあ手続きしてくるから待っててね」
「あの子を呼ぶ時名前はどうするんです?」
「えぇ、あの子には悪いけど名前をつけさせてもらおうとは思います」
「そうですか。どのような名前にするんです」
「雨の日に見つけたので雨に関する単語をつけたいと思って美雨ってつけようと思います」
「その事は本人には…」
「えぇ、ちゃんと了承してくれましたよ名前も」
「はい、これで手続きは終了です。これからあの子のことよろしくお願いしますね月村さん」
「はい、ありがとうございました石田先生」
女の子のオリ主を書く準備は出来てるか?
「ダメです!」
気まぐれで書いて投稿したいと思います