主人公は言わずと知れたイナズマイレブン3(もしくは2)の人脈ルートの最末端に位置するグランフェンリルを自力で覚えることで有名な少女、砥鹿 火蓮さんです←
この物語は基本的にはオリキャラは登場せず、全てアニメキャラ+ゲーム内で登場するキャラで書いていく予定です。
が、必殺技だけはどうしてもオリジナルになってしまうので、そこだけはご了承ください。
ついでに、一応どんな技がいいとかの案は受け付けますので活動報告の方にどしどし書き込んでみてくださいね←
ただ、やはり各キャラの技の枠は決まってるので出してもらった案を全て出すことは難しいということだけははじめに、謝っておきます。
それでは
本編スタート♪
選抜メンバー集結
東京大江戸国際空港。
私はキャリーバッグをゴロゴロと転がしながらゲートをくぐり、自動ドアを抜けた。
「…………暑い。」
ここ一週間ほどモスクワに滞在していたためか、日本の早朝の気温でさえ若干の暑さを感じてしまった。
この寒暖差があるからロシアは正直あまり好きになれない。
スマホを持つ左手で日差しを避けながらため息をひとつ。
ちょうどその時、日除けにしていたスマホの画面に天川学園のキャプテン、佐曽利 アンから通知が入った。
"着いた?"
確かカオルが言うには選考試合の会場、雷門中学校までは天川の
「着いた……っと。」
手早く返信し、自動ドアの前からゆっくりと日陰から出ないように移動する。
確か集合時間までは…………あと1時間か。
返信ついでに時計も確認してポケットからモスクワの売店で買った棒付きの飴玉の封を切った。
やはり日本のお菓子に比べて少し甘みが強い。
ロシアはあまり好きにはなれないが、甘いもの好きの私にはちょうどいい甘さだった。
メッセージを返してから数分後。
不運にもすぐに棒から外れてしまった飴玉を口の中でコロコロさせていると、迎えのふたりが到着した。
黒く長めの髪を後ろで比較的大きな編み目の三つ編みを首に巻き付けるように右肩に乗せておりさながら蠍の尻尾を連想させた。視覚的にも蠍を彷彿とさせるハサミのような前髪をしており、長髪の先端と共に毛先だけ紫色が入れられている少女。
佐曽利 アン。
その隣で笑顔を浮かべている少女は肩のラインよりも少し長めな若干暗いピンク色の髪が特徴のつり目が印象的なアンとは対照的にたれたアイラインと相まってどちらかと言うとほんわかとした印象を受ける少女だ。
早乙女 スピカ。
世界の大会でも折り紙付きで私と同等の得点力を誇ったゾディアックスのエースストライカー、『星刻のストライカー』の異名で呼ばれている。
「久しぶりねカレン。その変に長くて曲がってるクセ度MAXの前髪も相変わらずみたいね。」
「アンも久しぶり。その毒舌は前よりキレが落ちてるんじゃない?」
「そんなことないわよ。」
「一週間ぶりなんですけどね。火蓮さん。」
「そうね。」
アンと毎度お馴染みの会話を交わし、朗らかなスピカと軽く言葉を交わしてからキャリーバックを転がしながら2人に並んだ。
しばらくの間、ロシアでの試合の結果報告やプレー関係の雑談などを続けたあとスピカが本題を切り出した。
「にしても、日本代表候補の話を火蓮さんが承諾するなんて思ってませんでした。と言うより、そちらの監督がOK出すなんて。」
「そこなのよね。私としてはあんたがいないと張合いが無いのよ。なんでまた日本代表候補なんかに参加しようと思ったわけ?」
「また唐突に。」
「細かいことは気にしないのよ。」
「だって、気になるじゃないですか。あの十二天王のエースストライカーが自分のチームを一時的とはいえ離脱する決断をした理由。花王瑠さんとも相談はしたのですか?」
早朝の横に長く伸びた日陰だけをあっちこっち変えながら3人並んで歩いていく。
アンを真ん中に左側がスピカで反対に私と言った配置で歩きながらスピカの問いに小さく笑みを零した。
「花王瑠にね。相談する時間もなく飛行機に乗っちゃったから。でも、連絡は来たみたいで…………ほら。」
そう言いながらポケットに入れていたスマホを取り出して、花王瑠から送られてきたメッセージを画面に映し出す。
「なになに?うわ、また花王瑠らしくない文面。普通すぎ。」
「いいじゃないですか。応援してくれてるみたいですし。」
文面を見た瞬間若干引き気味のアンに対して、嬉しそうにニコニコするスピカ。
「とまぁ、花王瑠の件はこんな感じ。で、どうして参加する気になったのかと言うと…………。」
「言うと?」
「アンさんも興味津々ですね。」
「うっ……うるさいわね。ほら、早くその『言うと。』の先を言いなさい。」
「はぁ、せっかちなのも相変わらず、か。モテないわよ?」
「……へぇ、言うじゃない。ちょっとグラウンド入りなさいよ。」
「上等じゃない。飛行機に揺られてたおかげで体がなまってるの。」
「あの、話が進まないんですけど……。」
危うく話が脱線しそうになるのを辛うじてスピカが修正を加えた。
「ま、勝負ならいつでも受けてあげる。それより、私がどうして参加する気になったのかってことよね?」
「そうよ。」
ため息をつくアンから視線をそれに泳がせて立ち止まる。
「……たまには違うチームから世界っていう景色を見てみたくなったのよ。」
私の一言にアンとスピカが顔を見合わせた。
「あなた…………いつから花王瑠みたいに小っ恥ずかしいセリフを平気で吐くようになったわけ?」
「いや、酷くない?」
「でもそんな花王瑠さんみたいな言い回しを火蓮さんがするなんて思ってなかったので。」
「これは本格的に天変地異の予感ね。」
「昨日は雹が降るって言ってませんでした?」
「あなた達…………。」
ため息をつく私には何も言い返せるネタがある訳じゃないので、その先を喋ることなく肩を落とす。
そんなやり取りを続けていながら電車とバスを乗り継ぐこと1時間、東京の市街地を抜けて河川敷へ。
そこから川に背を向けるようにアスファルトの道を北上していけば目的地に到着した。
どこにでもあるようなシンプルな正門とその正面に広がる広大な敷地のど真ん中に位置したサッカーグラウンドと「雷」のロゴが大きく描かれた4階建ての校舎が目に飛び込んでくる。
噂によると先日ニュースで話題になっていたエイリア学園事件によって1度校舎は崩壊しているらしく、今見えているこの校舎はその後再建されたものらしい。
左手に見える正面の校舎とは造りもデザインも異なる校舎を見れば一目瞭然か。
雷門中学校。
例のエイリア学園事件を解決したという自称地上最強イレブンを作ったチームの所属する学校だ。
あいにくそのニュースを見ていた時には日本にいなかったため実際はどのようなことが起こっていたのかというのはテレビという画面越しにしか分からなかった。
そんな雷門中であるが。
さて、確か選抜候補メンバーの集合場所は…………。
「体育館……か。」
そう呟いた私達の横を僅かに髪が揺れ動く程度の風が通り過ぎていく。
「…………ってどこよ。」
私のどう考えても至極もっともな質問に対しても、案内役の2人は溜息をつきながら首をふるふると横に振っていた。
……いや、なんで案内役の2人も知らないのよ。
「え。それじゃあどうするのよ。」
「知らないわよ。」
「なんで。案内役なんじゃないの?はぁ、てことはその辺歩いてる生徒にでも聞かなきゃいけないわけね。」
「賛成。」
「いいのでしょうか。」
「じゃあ、スピカは他にいい案があるの?」
「…………聞き込みしか無いみたいですね。」
「はぁ、もう少しマシな案内役が欲しかったわ。」
そうすたすたと前を歩く私のつぶやきにも似た小言は幸運にも後ろの2人には聞こえていないようで、ため息を漏らす。
そんなことを考えながら3人は第1村人ならぬ第1生徒にコンタクトするのだった。
1人の少年が体育館の片隅で気配を殺しながら壁にもたれかかっていた。
ここに居るのはざっと見渡して20人と言ったところか、自分を含めて21人。
面倒だ。
小さく舌打ちをして足元のボールを軽く蹴りあげてポンポンとリフティングをはじめた
そして、自分を勧誘した響木という男の登場とともにそいつの元に人だかりができはじめる。
俺は溜め息と同時に口角を不気味に釣りあげながらその中の一人、赤マントにゴーグルを装着した少年に向かって足元のボールを思い切り蹴りこんだ。
「っ!?」
不意打ちだとしても瞬時に体を切り返して正確にボールを蹴り返してくるあたりそこそこ反応速度はいいようだ。
この行為に対してゴーグルの隣の眼帯が声を荒らげた。
「不動!」
驚愕の表情を浮かべるゴーグルに向かって、蹴り返されたボールをポケットに手を突っ込みながらトラップし、そのまま床に思い切り押さえつけるようにボールに足を乗せた。
「不動!なんの真似だ。」
僅かに眉を寄せるゴーグルの少年、鬼道に向かって軽く鼻で笑いながら言葉をつなぐ。
「挨拶だよ挨拶。洒落のわかんねぇやつ。」
そう言うと再び眼帯、佐久間が今度は響木に対して声を上げる。
「響木さん!まさかあいつも!」
そんな様子の佐久間の予想通りというような反応に何故か響木はニヤリとした。
「これで残るメンバーはあと一人か…………」
そんな響木に1番近くにいた額にバンダナのようなものを巻いた暑苦しい熱血バカ、円堂が反応する。
「これで全員じゃないんですか?響木さん。」
「あと一人…………来たようだな。」
正直この俺、仲間とか信頼とかその類のものが大嫌いな不動 明王にとっては残りのメンバーが誰だろうが興味すらないのだが、今回ばかりはその最後の一人の姿を見た瞬間動揺した。
「なんだと!?」
「すみません。飛行機の時間がギリギリだったもので少し遅れてしまいました。」
そう真ん中の少女が言うのとともに後ろにいた2人が片やため息を漏らし、片やにこやかに会釈をしている。
「さて、お
「では、火蓮さん。頑張ってくださいね。」
そう言ってキャリーバッグの少女と一緒に来た2人はそれぞれの言葉を掛けて立ち去って行った。
体育館の入口に現れた3人の少女。
ここにいるお花畑の連中はどうだか知らないが、この3人は…………。
その3人の中で真ん中にいた少女。
僅かにグレーの混じったようなブラウンの髪は前髪に特徴的なクセがあり、遠目に見るとまるで三日月でも見ているかのような長い髪が特徴の手にはキャリーバックを転がしている少女。
恐らくあいつが響木の言う最後の一人と言うやつだ。
そいつだけでも相当有名なのだが…………。
それと同等に後ろにいた2人も本来こんな所にいていい人物ではなかった。
「女の子?これはまた意外だな。」
ピンク髪の日焼けで真っ黒な少年、綱海が呆れたように言う。
「確かに意外だね。」
薄めの水色の髪を両サイドで外ハネさせた少年、吹雪が便乗。
どいつもこいつもその最後の一人のことを知っているやつなど居ないようだ。
やはりこいつらに期待など…………。
そんなことを考えているうちに響木が何かを話し始めた。
だが、話の内容は全く頭に入ってこない。
俺の頭の中はどうしてこんな大物、砥鹿 火蓮がここに居るのかという事で埋め尽くされていた。
その時。
「不動!」
不意に名前を呼ばれた。
「っ。」
その声で我に返る。
「お前は鬼道のチームだ。」
「へっ。」
代表選考試合のチーム分けを聞いた俺は1度鬼道に視線を移してから、ゆっくりと移動する。
そして、ニヤニヤとしながら軽く頭を下げた。
「どうぞよろしく、鬼道クン。」
「黙れ!」
例にもよって最初に突っかかってくるのはやはり佐久間か。
佐久間は…………へっ、向こうか。
鬼道に関しては冷静さを保っているようだが…………どうだろうなぁ。
「ご不満のようだけどさぁ。俺だって響木監督に認められてここに来てんだ。」
「……分かっている。」
「分かりゃいいんだよ分かりゃ。へへ。」
俺はそう言い残して後が面倒なのでその場を去っていく。
そのついでに視線だけを軽く火蓮に向けた。
この視線と火蓮の視線がたまたま重なった。
「よろしく。」
「…………ふん。」
なんだ、こいつも同じチームかよ。
複雑だ。
俺は体育館を出てすぐの所で思い切り地面を蹴った。
────
時刻は正午。
朝方東の空で鮮やかに輝いていた太陽も、今や天球の中心でギラギラと地表の気温上昇に大いに貢献している。
持っていたキャリーバッグを体育館の隅に置くと早速練習のためにゾロゾロとこの場所から立ち去っていく選抜メンバー達を見送りながら徐々に静けさを増していく館内で大きく伸びをした。
この後はとりあえず選考試合までの2日間はそれぞれのチームで練習ということになった。
元帝国の鬼道 有人のチームに分けられた私は雷門中ではなく、河川敷のグラウンドで練習することになった。
しかし、初日だと言うのに既にジャージ姿でやる気満々の男子達には申し訳ないが、私は空港から直接ここに来たためバリバリの私服だった。
とりあえず練習着に着替えてから向かうとキャプテンの鬼道くんには伝え、誰もいなくなった体育館の隅で手早くキャリーバッグから練習着を取り出してサッと着替えを済ませた。
キャリーバッグはさすがにここに置いておくわけにもいかないので練習着のまま再びゴロゴロと転がして行くはめになった。
そのせいで小さくため息を漏らしながら体育館を出たその直後。
意外というか案の定というか、とある人物から声をかけられた。
「待てよ。どうしててめぇがこんな所にいる?」
他のみんなが練習着やジャージでいる中私服という完全に浮いた外見に、モヒカンという特徴的な髪型をしたつり目の少年が近くの木にもたれ掛かりながら眉を寄せてポンポンとリフティングをしていた。
「どうしてって、それはあなたにも同じことが言えるんじゃないの?不動」
不動 明王。
1度愛媛まで遠征に言った時に、当時の真・帝国学園が設立してからまもなく練習試合に行った時に知り合ったというか顔見知りになった。
これほどの逸材をこんな所で腐らせておくには勿体ないとうちの監督も言っており、1度勧誘を試みたのだが見事に断られたという思い出もあった。
「はっ。これはこれは、世界のトッププレイヤー
「そっちこそ私のことを覚えているなんてね。」
「…………ふん、忘れるわけねぇ。あの日の屈辱はなぁ!」
「屈辱って、単にあなた達が試合にならないほど弱かっただけじゃない。それから実力はつけて来たんでしょ?」
「当然。一泡吹かせてやるから覚悟しな。」
「同じチームなんだけどね。」
「選考試合なんだ、同じチームでも蹴落とす時は蹴落とすさ。」
「あら怖い。じゃあ、蹴落とされないように注意しないとね。」
私の言葉に不動はふんと鼻を鳴らしてポケットに手を突っ込んだままリフティングしていたボールを1度大きく蹴りあげると、そのままこちらに向かってシュートしてきた。
咄嗟にボールの正面から体を逃がして右足のトラップから今不動が行ったように彼の正面に向かってボールを蹴り返す。
それを私と同様のトラップでボールの勢いを殺すとそのままポケットに手を入れながらダンと地面に押さえつけた。
「…………挨拶がわりってわけ?」
「あぁ、挨拶がわりだ。ハハッ」
そう言いながらニヤリと口角を上げてから踵を返す不動の背中を見ながら先程トラップをした右足のインサイドに視線を落とした。
「(確かに、実力はあの時とは比べ物にならない、か。)」
未だにジンジンと麻痺する右足を気にすることも無く再び私はキャリーバッグを転がして河川敷を目指した。
キャラ紹介
プロローグ
・
登録名:カオル
ポジション:FW
→白の混ざった金髪で癖の強い長めの髪と細く半開きの瞳が特徴的なストライカー。神奈川の私立桜林学園サッカー部に所属しており、チーム名「十二天王」のキャプテン。マイペースな性格とキザったらしい言い回しのセリフをよく好み、目を離すとすぐ道行く女性にナンパするほどの女好き。しかし、試合中はなぜだかプライベートとは打って変わって冷静にグラウンドを見渡せるほどの広い視野とFWのポジションにいながらゲームメイクを出来るほどの腕前。
・
登録名:キャプテン
ポジション:FW
→身長はカオルよりも僅かに低く、キツめのつり目と頭にのせた海賊帽が特徴の十二天王FW陣の左サイド。十二天王の中で最も海が好きな少年で、そのおかげなのか体力はチーム内でダントツ。基本的に小技は苦手。その反面ボディの強さとドリブルのスピードは世界でも折り紙付き。
・
登録名:スコピウス
ポジション:GK
→桜林学園同様、神奈川に校舎を構える私立天川学園中学校サッカー部のキャプテン。チーム名「ゾディアックス」の誇る不動の鉄壁GK。『魅毒の鉄蠍』の異名が示すように、魅力的な容姿とは裏腹に毒舌の持ち主。そして、彼女がゴール前に鎮座している限りまるで蠍が一瞬にして死角から獲物を一突きするかのような必殺技で無力化されてしまうという噂がある。
第1章
・
登録名:カレン
ポジション:FW
→カオル、洋と同じく「十二天王」に所属するFW陣の右サイド。本作品の主人公。世界でも指折りの得点力を誇るチームのエースストライカー。炎のように激しいプレーと共に時に鮮やかなトリックプレーを挟んだりと、意外に器用な1面もある。遠目に見ると三日月にでも見えるような大きくカーブした前髪は彼女のトレードマークみたいなものであるが、実際はただのくせっ毛。甘いものが好きで、好物はスピカの作るクッキー。
・
登録名:ヴァーゴ
ポジション:FW
→アンと同様天川学園中学校の「ゾディアックス」所属でチームのエースストライカー。小豆色にも似た色の長めの髪と垂れたアイラインも相まって全体的にほんわかとした雰囲気を醸し出している少女で、どんな時でも笑顔が良く似合う少女。しかし、その実態は十二天王のカレンと肩を並べて得点力を競えるほどのストライカー。料理が得意で結構頻繁にお菓子を作ってはいろんな人に食べてもらっている。
とりあえず今回はここまで←
また次回、お楽しみに♪