イナズマイレブン〜紅蓮の華〜   作:奇稲田姫

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とりあえずなんとか書けたので投稿。


言い忘れていましたが、候補メンバーに火蓮が加わってしまったことで原作と比べてストーリーに若干の変更点が生じてしまいますのでご了承ください←



では、本篇どうぞ←


選考試合 前編

雷門中に日本代表候補メンバーが招集されたその翌日。

 

その選考試合のチーム分けで元帝国学園の鬼道有人のチームに配属された私は、雷門中に通う知り合いの家の一室で洗濯から上がったばかりの練習着に袖を通していた。

立てかけの姿見を見ながら僅かに目を細める。

 

昨日の練習でこちらのチームの戦力は何となく分かってきた。

 

主なストライカーはあのサッカーの名門校、木戸川清修から転校して来た炎のストライカー豪炎寺修也、FWとして機能できるのは彼と私…………それからあの宇都宮虎丸という何故かシュートを打とうとしない不思議な少年の3人のようだ。

豪炎寺修也は有名だが、宇都宮虎丸の方は正直言って情報がない。

実力の底が分からないと言えばいいか。

ただ、シュートを打たないというのはFWとしての存在意義を問われそうなものだが、黙っておく。

 

そしてMF。

天才ゲームメイカーと呼ばれる元帝国の鬼道有人を始め、真・帝国の不動、噂に聞くエイリア学園から緑川リュウジの3人。

鬼道と不動の個人的なスペックは言わずもがなではあるが、積極的にチームの中心としてあっちこっちに指示を出している鬼道とは対照的に不動の方は相変わらず。

見てるこっちが溜息をつきたくなるほど。

で、…………緑川リュウジ()があのエイリア学園の元メンバー。

確かに見たところフットワークや突破力と言った基本的なステータスは比較的高めと見えた。

 

DFはフットボールフロンティアの裏の王者と名高い漫遊寺から木暮夕弥、雷門中の風丸一郎太、目金一斗、闇野カゲトの4人。

あの漫遊寺が表にでてくるのは予想外ではある。

確かに、小回りの効く小柄な体格と高いディフェンス能力は相当なものだ。

風丸はスピード、闇野はブロックが他とは飛び抜けたステータスと言える。

が、目金。

確かに悪くない動きではあるのだが………………あの響木という男の選考基準に疑問を抱かざるを得ない。

 

最後にGKは立向居勇気。

………………誰?

学校名は…………陽花戸中学校?

知らない学校だ。

この選考試合に呼ばれているのだから確かな実力は持っているのだろうが、高々1日一緒に練習をしただけではその実力は未知の一言に限る。

昨日見た限りでは確かにGKとしてのセンスはある方だと感じたくらいだ。

 

もう一度言うが、あの響木という男の選考基準が分からない。

 

確かに名実共に有名な学校から引っ張ってきている選手もいれば、全くの無名と言っても過言ではないのかと思うほどの学校から引っ張ってきた選手もいる。

単に選手自体が有名なのかもしれないが、少なくとも私は耳にしたことは無い。

 

なんにせよ、試合はこのチームで行われる以上文句は言えないが。

 

そういえば、昨日不動が味方でも蹴落とす時は蹴落とすって言ってたけど、不動と私じゃポジションが違うのよね。

争うだけ無駄だと思うけど。

そこのところわかってて言ったのか。

 

まぁ、そういう勝つことにとことんこだわるその姿勢はあの時から何一つ変わってないようだ。

 

そんなことをダラダラ考えつつ、スマホを起動させて来てるかどうかもわからないメッセージのチェックを入れる。

 

そこで再びため息をついた。

 

画面に映し出されたのは、「メッセージ件数22件」の文字。

 

 

 

「22件って…………なんでまた1人一言ずつ律儀に送ってくるのよ。あ、監督からも………………はぁ!?明日の選考試合見に行きますぅ!?」

 

 

 

危うくスマホを落としそうになった。

 

世界各国どこもかしこもFFI。

そんな最中大会などどの国でも開かれる訳もなく日本代表として試合に出る訳でもないので余程暇なのだろう。

明日の選考試合、うちのチーム「十二天王」の面々がどういう風の吹き回しなのか見に来るらしい。

…………見に来るだけで済んで欲しいものだが。

 

「行ってきます!」

 

私は慌ててバッグを引っつかむと遅刻しそうになったことをメッセージのせいにして知り合いの家を飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

河川敷。

 

「ごめんなさい。少し遅れちゃったかしら。」

 

「砥鹿か。大丈夫だ。まだ全員揃ってはいない。」

 

「全員じゃない?」

 

河川敷のベンチに持ってきたバッグを下ろし、軽く腕のストレッチをしながらグラウンドを見据えて腕組をするゴーグル+マントの少年、鬼道 有人の横に並ぶ。

 

全員じゃない?

見たところ昨日のメンバーは全員…………あぁ、いや。

 

無意識のうちにため息が漏れた。

 

「はぁ。不動ね。」

 

「あぁ、まだ不動が来ていない。」

 

「来ると思う?」

 

「期待はしていない。ただ、今はチーム。全体のリズムを崩す訳にもいかない。」

 

「ごもっともだわ。」

 

鬼道くんの隣から既にグラウンドに集まっていた他のメンバーを流しみる。

各々ペアを作ってストレッチを始めていたり、軽くパスをし合っていたりとしっかりウォーミングアップを行っていた。

 

私も両腕のストレッチを切り上げ、アキレス腱を伸ばしてからちょうど近くに転がっていたボールを蹴りあげて2、3度ポンポンと足の上で跳ねさせてから軽く隣の鬼道くんにボールを渡した。

 

「付き合ってもらっていい?」

 

「ふ、構わない。」

 

と何となくパス練習をやる雰囲気を作ってみたが、それ以前に柔軟などのストレッチをほとんど行っていない私にそんなわざわざ怪我しに行くような行為を行えるはずもなく、やることはとりあえず柔軟。

それのパートナーが欲しかった。

 

一通りのストレッチを鬼道に背中を押してもらいながらこなし、ついでに鬼道くんにも同じく背中を押してやる。

 

そんな調子で集合時刻からちょうど30分が過ぎた辺り。

 

「そろそろウォーミングアップもいいだろう。みんな!集まってくれ!これからパスや陣形の確認を各ポジションに別れて練習を行う!立向居には豪炎寺、砥鹿の2人がシュート練習も兼ねて付いてくれ。」

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

「あぁ、分かった。」

 

「了解したわ。」

 

鬼道くんの指示にグッと気合いの入ったガッツポーズをする立向居くんに、クールな反応を示す豪炎寺くんと何だか難しい顔をする宇都宮くん。

それをちらりと横目で見てから再び鬼道くんに視線を戻した。

 

「風丸、目金、緑川の3人と俺、闇野、木暮の計6人はパス回しの確認とポジショニングを実戦形式で行う!」

 

「分かった。」

 

「分かりました。」

 

「あぁ、わかった。」

 

「了解した。」

 

「うん、わかったよ。」

 

MF、DF陣に指示を飛ばし終えた鬼道は最後に宇都宮くんに視線を向ける。

 

「それから虎丸。お前にはチームの起点として動いてもらいたい。」

 

「起点!?ぼ、僕がですか!?」

 

いきなり何を言い出すのかと思えば。

 

「そうだ。昨日の練習。虎丸のパスのタイミングや正確性を考慮した結果、俺たちMFから回ってきたボールをFWの豪炎寺と砥鹿に繋ぐ役割を行ってもらいたい。出来るか?」

 

「そ、そんな重要なこと、僕がやっちゃっていいんですか!?」

 

「あぁ、これはお前にしか出来ない。」

 

「…………分かりました。やってみます。」

 

「まずは俺たちMF陣とDF陣の動きを見てもらいたい。だから少しの間グラウンドの外から観察してみてくれ。1時間後に今度はピッチの上で実際に動きながら指示を出す」

 

「はい!」

 

なるほど鬼道くんも少なからず疑問は抱いているわけだ。

しかしそれがこの少年、宇都宮虎丸のプレースタイルだと思ったのか。

その辺の立ち回り方は不動の方が適任なのではないかと思ったりもしたが、この場所に当の本人が不在なのと彼とこのチームとの摩擦の強さが大きすぎるのであえて口にはしないでおこう。

 

確かにFWとMFの繋ぎとして動かしていれば前の2人にマークがピッタリとついてしまっていれば当然パスなど通るはずがない。

点を取るためにはおのずと自らがシュートに持ち込むしか無くなるわけだ。

 

そこでどう動くかを鬼道くんは見極めたいのか。

 

「では、各自グラウンドに入れ!」

 

その一言でメンバーがそれぞれグラウンドに散っていく。

 

私は指示通り同じFWの豪炎寺くんとGKの立向居くんと共に片方のゴールネットの前に集まった。

 

やることは昨日の最後に行ったシュート練習兼セービング練習との事らしい。

 

片方が打ったシュートをキーパーが止める、これの繰り返し。

 

「それじゃあ御二方!お願いします!」

 

ゴール前に立った立向居くんがグローブをパシンと1度叩いて腰を落とす。

 

「行くぞ立向居!」

 

「しっかりとゴールを狙いに行くからね。」

 

「はい!」

 

気合いの入った掛け声とともにまずは豪炎寺くんが一発目のシュートを放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕刻。

 

 

「よし、今日の練習はここまでだ。明日はいよいよ選考試合。みんな、自分の全てを出して望むんだ!」

 

 

太陽も西に傾き、地平線ギリギリのところで赤く変色し始めた頃。

額の汗を軽く拭った鬼道の声がグラウンドにこだました。

 

それと同時にみんな一斉に脱力する。

 

中にはその場で大の字に倒れているメンバーもいた。

 

私もその場で乱れた息を整える。

ついでに足元のボールを拾い上げながら隣の豪炎寺くんに話を振る。

 

「ふぅ、なるほど、凄いわね彼。」

 

「立向居か?」

 

「そう。センスって言うのかしらこれは。」

 

「そうかもな。何せ円堂の技を見様見真似で再現出来る程らしいからな。」

 

「技……必殺技ってこと?なるほどね。正直なところ日本代表候補のGK枠は円堂くんと帝国の源田くんだと思っていたんだけど。」

 

「源田を知っているのか?」

 

「知っているも何も有名じゃない。帝国の『KOG(キング・オブ・ゴールキーパー)』源田幸次郎。むしろ正GKだと思ってた。でも、なんとなく立向居くんを選んだ理由、わかるかも。」

 

「確かに俺も最初見た時は驚いたな。円堂に負けず劣らずのガッツと気迫は凄かった。…………そういえば、砥鹿。」

 

「火蓮でいいわよ。」

 

「ふむ、火蓮は不動のこと、知っているのか?」

 

「へ?」

 

あまりにもド直球な質問に一瞬だけ目を丸くする。

 

「いや、すまない。答えられないならそれでもいいんだ。正直に言うと俺はあいつとほとんど面識が無い。ただ、その不動に対して鬼道や佐久間と言った帝国の面々に加えて色んなやつが不信感を抱いていたからな。でも、なかなか当の本人達には言いづらい。そんな中お前と不動のやり取りが周りと違ったから聞いてみただけなんだ。」

 

…………。

なるほど。

まぁ、あんなつんつんした態度を取っていたらそれは少なからず疑問は抱く人も出てくるわよね。

 

「別に私としては答えられない内容じゃないんだけど。彼の…………不動のプライドに深く関係する内容なのよ。」

 

「プライド?」

 

「そう、プライド。うん、今の段階で言えることはちょっとした顔見知りって感じかしら。」

 

「ふ、なるほどな。まぁ、深く詮索はしないでおこう。」

 

「そうしてあげて。」

 

ふっと小さく笑う豪炎寺くんに向けて軽く苦笑いしながら二人並んでベンチに戻る。

結構思ったより話し込んでいたのか、ほかのメンバーはもう誰もいなかった。

ついでに先程まで西の空で赤々と燃えていた太陽の姿はもう地平線に半分ほど埋まってしまっており、空の大半は夜空となってしまっていた。

…………このグラウンドは夜でも使う使わないに関わらずナイターが着くのか。

電気代が大変なことになっていそうだ。

 

まぁ、これに関してはそんなはずもなく照明は必要だから着いているだけだったりする。

 

そこでちょうど荷物をまとめ終わった豪炎寺くんがカバンを肩にかけた。

 

「?火蓮は帰らないのか?」

 

「私はもう少し練習を………………いや、練習に付き合ってやろうかな〜って思っただけよ。」

 

「練習に付き合う?」

 

「そう。そろそろ来るんじゃない?あ、ほら。」

 

そう言いながら私はにやにやしながら階段の上を指さす。

 

「?…………!不動!?」

 

そこにはいつもの私服に身を包んでポケットに手を突っ込みながら右足でボールを押さえつけている不動の姿があった。

 

ついでに私が指をさした瞬間舌打ちしたわね。

 

意外な人物の登場に豪炎寺くんが目を丸くする。

 

そんな豪炎寺くんの横を不動は面倒くさそうに通り過ぎる。

 

「どうしててめぇらがこんな所にいんだよ。」

 

土手の少し長めの階段を降りきった不動は私の前まで来ると心底嫌そうに眉を寄せた。

 

「なによ。いちゃ悪いわけ?そもそも、私たちの練習グラウンドはこの場所だし、たまたま練習後に豪炎寺くんと話してたら時間が過ぎちゃっただけよ。」

 

その一言で不動がキッと豪炎寺くんを睨む。

 

「で、事のついでだから一人寂しく練習をするサッカー少年の練習相手になろうかなと思って。」

 

「てめぇ…………。」

 

「偶然よ偶然。」

 

「はっ!偶然ね!知ってて残ったクセに何言ってんだか!」

 

「分かってるなら話は早いわね。」

 

「ふざけんじゃねぇぞ!誰がてめぇなんかと!あぁあ。興が醒めた。じゃあな。」

 

そう言って踵を返す不動に向かって私はある意味挑戦状………………いや、挑発を促す言葉を投げかけた。

 

「まって。せっかく二人揃ったんじゃない。あの日の続きしましょうよ。」

 

「あの日?」

 

あの日。

そう、あの日とは不動と私が初めて出会った日のことを指している。

試合でボロ負けした不動が私に仕掛けてきた挑戦状、その途中でうちの監督の怒声によって中断されていた勝負の行方のことを指している。

 

「そうよ、あの日。一騎打ちを仕掛けてきたあなたとわたしの勝負は保留状態のまま来ちゃってるでしょ?ここらで1つ、白黒付けておかない?」

 

「…………。」

 

私の言葉に階段を登りかけていた不動がその歩みを止めた。

 

「不動。」

 

ちょうど豪炎寺くんの目の前で歩みを止めたおかげで反射的なのかどうかわからないが豪炎寺くんが呟くように言葉を零した。

 

その瞬間。

 

「ふっ、ククククク。あぁ、そういえばそうだったなぁ!」

 

一瞬にして口角を吊り上げた不動が勢いよく振り返る。

 

その勢いのよさは隣で眉をひそめている豪炎寺くんを見ればその激しさがどれほどのものかを物語っていた。

 

「あん時はてめぇが尻尾巻いて逃げ出したおかげで潰し損ねたからなぁ!今日こそぶっ潰してやるから覚悟しな!」

 

「実力の違いすら分からなかったほどあなたが弱かったからね」

 

「はっ!負け惜しみは見苦しいぜ砥鹿火蓮様ァ!クククク」

 

「御託はいいからかかってきなさいよ。…………負け犬」

 

私の言葉が最後まで終わらないうちに先程まで練習していたメンバーとは威力、スピード共に一回りも二回りも高いシュートがちょうど右足辺りに着弾する…………いや、厳密に言うと体の正面に向かってきたボールを即座に体を逃がして昨日同様右足のインサイドでトラップしただけだ。

 

ただ…………重い。

 

「言わせておけば!」

 

「沸点の低さも相変わらずっ!!」

 

着弾した時に軽く宙に浮かせたボールを思い切り蹴り返す。

 

それを空中でトラップして再び蹴り返してくる不動。

ジャンプしてそのままグラウンド内に降り立つ不動の正面で、私は蹴り返されたボールを足の裏で受け止めつつグラウンドに押さえつけた。

 

「やっとやる気になった?」

 

「吠え面かかせてやる」

 

「ルールはあの時とおなじ1対1のサシ勝負。先に1点取った方が勝ち。いいわね?」

 

「ふん」

 

「豪炎寺くん。ジャッジ、お願い」

 

「あ、あぁ」

 

不動と視線を交わしながら足元のボールを軽く転がして豪炎寺くんに渡す。

 

その後、私達の真ん中にボールが置かれた。

 

そして……。

 

豪炎寺くんが向かい合う私と不動に1回ずつ視線を移してから真上に振り上げた右手を、掛け声とともに振り下ろした。

 

 

直後。

 

 

中心のボールに向かって私達が同時に地面を蹴った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




後書きです。
あとがきという名前のキャラ紹介です←(笑)

原作のメンツは省きます←

…………そうなると今回は紹介するようなキャラは出てなかったですねw

まぁ、そんな時もありましょうw

ろくなこと書いてないけど終わりにしようかな〜←



では、なんのための後書きなのか分からなかったですが、また次回もよろしくお願いします♪

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