やっと選考試合編が終わりました。
サッカーのルールはよく知らない方なのでちょくちょく調べながら書いたんですけど、大丈夫かなぁ〜。
一応、原作には沿ってますけど必殺技とか覚える過程とかちょっと変えていくかも、なんて思ってます。
まぁ、それでもよろしくお願いします〜ってことで本編入りましょう。
どうぞ♪
ハーフタイム。
渡されたタオルで軽く額に滲んでいた汗を拭き取りながら私は1つ息をつく。
「みんな気合入ってるわね」
「当たり前だろう。日本代表がかかっているんだからな」
「豪炎寺くんは余裕そうじゃない」
「ふ、お前には及ばないさ」
「冗談だったのに。でもまぁ、全員が全員必死だからこそ」
「…………」
「気になるってもんよね」
「あぁ」
私は話していた声のトーンを僅かに落とし、視線を豪炎寺くんから宇都宮くんに移す。
前半終了直前のバックパスがどうしても気になってしまうのだ。
そんなことを考えているうちに豪炎寺くんは宇都宮くんの元へ歩き出していた。
「虎丸」
「はい」
豪炎寺くんのその声にベンチから少しだけ離れた位置で1人呼吸を整えていた宇都宮くんが振り返る。
ついでに私も豪炎寺くんの隣に並ぶことにした。
「ゴール前、何故バックパスをした?」
「あそこは決定的なシュートチャンスだったじゃない」
そんな私たちの言葉に対して一瞬だけ間を置いてからゆっくりと宇都宮くんが口を開く。
「……先輩達がいるのに、前に出るべきではないと思いました」
「…………」
「失礼します」
「ちょっと…………」
そのあとの言葉を寸でのところで飲み込み、ベンチに向かって少し早足気味に去っていく宇都宮くんの背中を見ながら私は豪炎寺くんに軽く視線をなげかける。
「…………」
僅かに私と豪炎寺くんの間に沈黙が訪れ、それを打ち破るように鬼道くんが加わった。
「どうした?」
「いや、ちょっと、ね」
「あぁ、誰もが代表に選ばれようと必死になっているのに、あいつ」
「不思議な子」
軽く溜息をつき、私はタオルを首から外した。
そして、後半戦がスタートした。
後半は前半に較べてさらに両チームとも慌ただしく攻撃と防御が入れ替わる攻防戦となった。
そのせいでFWである私と豪炎寺くんはゴール前のエリアとセンターライン付近を行ったり来たりしていた訳だが、時折中盤に残って相手選手にプレスをかけたり味方からのパスを受けたりと色々動いてみたりもした。
とりあえずFWとして前線でボールをキープしてシュートまで持ち込めるところと、前線だけでなく中盤でもドリブルのブロックやボールのキープも出来るという所をさりげなくアピールしつつ自分についたマークをどうやって前線で振り切ろうかアイディアを巡らせていく。
意外とこのチームも面白いところはあるようで、例えばDFの風丸くんも頻度こそ高くないものの持ち味のスピードを活かして隙あればサイドから一気にゴール前までドリブルで上がることも出来るらしい。
それだけにとどまらずシュートにまで持ち込めるのは正直驚いた。
さて慌ただしく攻撃と防御が入れ替わりながら選手がそれぞれ自分の持ち味を最大限に引き出している必殺技が次々とあっちこっちで披露されている。
ディフェンスエリアからのロングシュートを打つ奴がいたり、青い龍を纏ったシュートだったり、 巨大な壁を出したり、手が沢山出てきてシュートを止めたり……。
まぁ個性的な必殺技の数々であった。
そんな中で味方陣内でボールをカットした木暮くんから再び宇都宮くんへボールが回る。
身体能力の高さとその技術力でほかの選手を圧倒しながら宇都宮くんが前線へ。
綱海くんのチャージによって体勢を崩されながらもギリギリのところでボールを繋げる。
それを受け取った緑川くんの必殺技シュート、「アストロブレイク」によってBチームが同点に追いつくことが出来た。
A-B
2-2
「ナイスシュート、緑川くん」
「ん?あぁ、ありがとう」
「張り切ってるわね」
「当然だろ。俺だって日本代表に選ばれたいからさ」
「ふふ、そうね。お互い頑張りましょう」
「あぁ!」
自陣に戻りながら緑川くんと会話を交わして、軽くお互いの拳をコツンと合わせた。
それから自分のポジションに戻る。
再びボールはAチームから試合再開。
ボールは基山くんから染岡くんへ、そしてバックの武方くんにわたりドリブルで駆け上がる武方くんからスライディングでボールを奪った風丸くんがそのままチームの司令塔、鬼道くんにボールを回す。
今は攻め時。
緑川くんの同点ゴールによって勢いに乗っている今がチャンスだ。
駆け上がる鬼道くんが松野くんを「イリュージョンボール」で抜き去ると、1度豪炎寺くんと私に視線を送りマークによってパスが通らないことを察知するとボールを闇野くんへ回した。
「シャドウ!!」
「……!」
鬼道くんによって大きく空中に蹴りあげられたボールを今度は闇野くんが空中でそれを受け取りそのままシュート体勢へ。
左足に黒い炎を纏った必殺シュート、「ダークトルネード」が炸裂しAチームのゴールに迫る。
FWの豪炎寺くんか私にパスが通ると思っていたのだろうか、サイドから駆け上がってきていた闇野くんにAチームのディフェンス陣は一瞬だけ対応が遅れた。
闇野くんのシュートコースにはこの試合の中でも特段、いやそれこそお世辞にもサッカーが出来るとは言い難い飛鷹くんしか間に合わない。
しかし、試合中は何が起こるかわからないというのがまたサッカーというスポーツであった。
私はなにか嫌な予感が背中を駆け抜けたのを直感的に感じて、円堂くんの言葉に反応したことによって出来た一瞬の隙を突いて壁山くんと土方くんのマークを振り切ると今の位置からでは逆サイドになってしまっていたシュートコースへ走り出す。
「(間に合うかしら。)」
僅かに唇を噛む。
そんな私の目の前で事は起こった。
「くそっ!今度こそ!!」
前半の失敗を取り返そうとしているかのように気合いの入った飛鷹くんの右足が、大きく真上に振り抜かれるのと同時にその周囲の風の流れが乱れた。
その風の影響を受けたのか一瞬にして「ダークトルネード」が失速した。
これは…………。
何かしらが起こる前に私がシュートの威力を上乗せしようと考えていたのだが、シュートの威力を無力化されるなんて思ってもみなかった。
考えるのは後回し。
ペナルティエリア内で急ブレーキをかけ、ゴールキックに備えていく。
「(初心者で警戒はしなくていいかと思ってたけど、もしかしたら化けるかもしれないわね。注意しときましょうか)」
多分今のは鬼道くんなら分かったはず。
軽く鬼道くんに視線を流し、彼からの返答を受け取る。
後半も残りが少なくなってきた。
円堂くんからのゴールキックによって綱海くんに、そこから綱海くんが「ツナミブースト」によってディフェンスエリアからの超ロングシュートを放つ。
プレスに入ろうと移動していた矢先、いきなりボールが味方陣内の方に飛んでいってしまったのでまたもや急ブレーキをかける羽目になった。
そのシュートは味方ディフェンス陣によってかろうじて防ぐことが出来たが、そのこぼれ球を佐久間くんがカットしたことによって基山くんを経由して吹雪くんへとボールが繋がってしまう。
まずい!
そんな私の予感は的中し、味方陣内に戻ろうと足を出したまさにその瞬間。
吹雪くんの放った「ウルフレジェンド」によって立向居くんの「ムゲン・ザ・ハンド」が破られた。
これによって再び突き放される。
A-B
3-2
残り時間ももう無いに等しい。
恐らく次のプレーが最後となりそうだ。
「豪炎寺くん」
「あぁ、分かっているさ。このまま負ける訳には行かない」
「最後、頼んだわよ」
「任せておけ!行くぞ!」
そして、豪炎寺くんのパスから試合が再開し、受け取った私は今度は鬼道くんではなく不動にパスを出した。
「不動!」
「ッ!てめぇ……なんのつもりだ?」
「いいから!さっさと上がってきなさい!」
「チッ、俺に指図すんじゃねぇよ!!」
軽く挑発してそれに分かってて乗ってきた不動がサイドから駆け上がり、そのままペナルティ内まで切り込むとシュート体勢に入った。
ゴールの隅っこギリギリに狙い済まされた不動のシュートは儚くも円堂くんのパンチングによって弾き返される。
だが、狙いはそれだ。
「ち!」
悔しそうに舌打ちをする不動を横目に運良く相手のディフェンス陣の間に飛んだボールを素早く拾って、すぐさま逆サイドを駆け上がっていた豪炎寺くんへパスを通した。
「しまった!」
「よろしく!豪炎寺くん!」
「あぁ!」
それを受け取った豪炎寺くんがすかさずシュート体勢へ移行。
体の内側から放出した業火とも言うべき炎のエネルギーによって豪炎寺くんの背後に炎の化身が出現する。
そして、空中へと蹴りあげたボールを炎をまといながら力強く蹴りこんだ。
そんな豪炎寺くんの必殺技、「爆熱ストーム」は真紅の炎を纏いながらゴールへ。
対抗して円堂くんも「正義の鉄拳」で応戦する。
私の時のように炎を纏ったシュートと正義の鉄拳が真正面からぶつかり合って、周りに衝撃をまき散らした。
結果は最後に豪炎寺くんの爆熱ストームが正義の鉄拳を押し返し、土壇場での同点ゴールを決めた。
A-B
3-3
その瞬間。
ピッピッピーーーーーーーーー!!!!!
試合終了のホイッスルが高々と鳴り響いた。
「ふぅ、なんとかなったわね。ギリギリ」
「あぁ、最高のパスだったよ」
「ふふ、ありがと。でも、それを確実に決められる豪炎寺くんも凄いわ。ナイスシュート」
そう言いながらお互いの拳をコツンと合わせた。
「ま、とは言っても今回は不動の影響が大きいんだけどね」
「どういうことだ?」
そう言いながら僅かに眉を寄せる豪炎寺くんからちらりと不動の方へ視線を流しながら続ける。
「簡単なことよ。他のメンバーから信頼されているからこそその動きが相手にも読まれやすい鬼道くんより、ほかのメンバーからの信頼が薄いが故に動きが読まれにくい不動の方がこの短時間で攻め込むには向いていた。それだけよ」
「…………」
「でもまぁ、私もちゃんと動いてくれるのか半信半疑ではあったけどね」
「賭けに出たってことか?」
「そういうことよ。結果は見ての通りだけど」
ため息をひとつついて私は首をふるふると軽く振った。
鬼道くんと円堂くんは未だにグラウンド内で各々乱れた息を整えているメンバーより少しだけ離れたところで話し込んでいる。
私はベンチに戻り備え付けの長椅子にストンと腰を下ろした。
そう言えばうちの連中が見に来るとかなんとか言ってたけど、あの件はどうなっているのだろうか。
ざっと見渡す限りでは観客席にはいないけど…………。
一息つくついでにマネージャーの娘達が用意しておいてくれたドリンクを1本掴むと軽く煽って口の中に含ませた。
そんな時。
「やぁ、砥鹿さん、だっけ?隣いいかな?」
青いユニフォームの2人組が話しかけてきた。
元エイリア学園のストライカーの赤髪の少年と、薄めの水色の髪を外側に跳ねさせた若干タレ目の少年、基山くんと吹雪くんはタオルを肩にかけながらニコッと笑った。
「……んく。はぁ、いいわよ。それから私のことは火蓮でいいわ」
口に含んでいたドリンクを一気に飲み干して長椅子の真ん中付近から2人が座れるように少し横にずれた。
「そう?じゃあ、火蓮さんで」
「吹雪くんがそれでいいならそれでいいわよ」
「そうさせてもらうよ。ま、今回はそれよりも、ね」
「うん。選考試合、終わったね」
「終わったわね。個人的には序盤で基山くんにパスを通されたことが気がかりなんだけど。」
「あはは、いや、僕も本当はドリブルで抜くつもりだったけど直感的にね」
「その判断力には頭が上がらないわ」
「正直想像以上で驚いてるよ」
「あら、吹雪くんは私のことどの程度だと思っていたのかしら?」
「いやいや、悪気があったわけじゃないんだよ。だって1人だけ女の子だったでしょ?」
「まぁ、否定はしない」
「そうそう。それに、僕のこと「元エイリア学園ジェネシスのキャプテン」って言ったよね。面識ないはずだったのに何でかなってね」
「なんでも何もテレビで全国放送されてたじゃない」
「あぁ、そう言えば」
「あれ、全国放送されてたね」
そんなやり取りを交わしながら2人が恐らく本題であろう内容を切り出した。
「そう言えば、火蓮はどこの中学出身なんだい?」
「私?」
自分を指さしながら聞き返すと吹雪くんと基山くんは同時に頷いた。
「言ってなかったっけ?」
そう返すとまたもや2人は同時に頷いた。
「あぁ、それはごめんなさい。私は神奈川の私立桜林学園サッカー部からきたの」
「桜林学園?聞いたことないな。フットボールフロンティアには出場してる?」
「してるわよ。とは言っても日本の大会には出場してないけど」
「?どういうことだい?」
「ん〜、そうねぇ。ヨーロッパ大会、ロシア大会、アメリカ大会…………って所かしら。ここに来れたのもちょうどロシアからの飛行機がたまたまあったからだし」
「世界の大会に出場してるってことかい?それはまた大きく出たね」
「嘘だと思うかしら?」
「そんなことないよ。あんなプレー見せられたら嘘だなんて言えないよ」
「その通り。代表入り出来たら心強いってものさ」
小さく苦笑いをうかべる吹雪くんとそれに同意する基山くん。
「ま、そのおかげで日本のサッカー事情に疎いのが珠にキズなんだけどね〜。あと、あんまり
そう言ってため息をついたちょうどそんなタイミング。
周りのみんなも徐々に回復し始めた頃だった。
ついにこのグラウンドに先日の響木という男が現れた。
それと同時に各々が彼の周りに集まる。
そして、彼の口から告げられたのは日本代表メンバーを束ねる監督の名前。
彼から代表メンバーは発表されるとの事だった。
久遠 道也。
そう呼ばれた男が響木の背後から1歩前に進み出る。
「私が日本代表監督の久遠 道也だ。よろしく頼む。」
全体的に凛としていると言うよりかはなんとなく誰も寄せつけないような、そんなオーラを醸し出している人だ。
例えて言うなら、氷のような人とでも言ってみようか。
私はそんなことを考えながら不動の隣で軽く息を吐いてみる。
それもつかの間、ついに彼の口から選考通過者の発表が行われようとしていた。
「では、代表メンバーを発表する」
その一言だけで候補者一同に緊張が走る。
そして、その緊張の糸を一本一本切りながら久遠が名前を読上げて行った。
鬼道有人。
豪炎寺修也。
基山ヒロト。
吹雪士郎。
風丸一郎太。
木暮夕弥。
綱海条介。
土方雷電。
立向居勇気。
緑川リュウジ。
と続き、次の11人目。
不動明王。
あたかも呼ばれることがわかっていたかのような笑みを浮かべながら鼻で笑う不動を横目に12人目の名前が呼ばれる。
砥鹿火蓮。
私の名前だ。
とりあえず安堵のため息を漏らし、ホッと胸をなでおろした。
「へっ、てめぇも選ばれたようだなぁ、火蓮様よォ。せいぜい俺様の足を引っ張ってくれるなよな?クククク」
「その言葉、そっくりそのまま返してあげるわよ」
「けっ、口の減らねぇやつ」
そんな不動の煽りも軽く受け流し、残りのメンバーの発表を待つことにする。
残り4枠。
宇都宮虎丸。
飛鷹征矢。
壁山塀吾郎。
立て続けに3人の名前が呼ばれ、最後に代表のキャプテンを務める選手の名前が読み上げられる。
「最後に、円堂守。以上16名だ」
これで代表メンバーにはなんとか入ることが出来たわけだけど、正直メンバーの大半は私とほとんど面識がないため行く先不安になりそうだ。
グラウンド内では選考に落選した者が通過した者にエールを送っている姿がちらほら見受けられる。
つまりそういう事だ。
でもまぁ、これでいつもとは違うステージから世界の景色が見れるというわけだ。
そう考えると俄然ワクワクしてくるというものだ。
「今日からお前達は日本代表イナズマジャパンだ。選ばれた者は選ばれなかった者の想いを背負うのだ」
そう言い残して背を向けた響木に続いて久遠が監督として初めての言葉を述べた。
「いいか、世界への道は険しいぞ。覚悟はいいな」
その言葉に対してメンバーは全員が大きく返事を返し、キャプテンの円堂くんを中心に円陣を組んだ。
各々が各々の言葉を述べ、改めて世界という舞台への期待と意気込みを確認し合った。
私もその円陣の中でもう一度この先に待ち受けるステージとそこからの景色への期待を膨らませた。
その日の夜。
代表メンバーは専用の寮での部屋が割り当てられたが、監督に頼んで今日は外出許可を貰ってとあるメンツにあっていた。
私はいつ、どこから見ていたのか不明な十二天王の面々+監督から日本代表メンバー入りのお祝いとして監督が自ら幹事を買って出てくれたとかで居酒屋の宴会場を貸し切って盛大な宴会が行っていた。
居酒屋を貸切ったのは、単純に監督が飲みたいだけだと思うけど。
久々にチームのメンツと話が出来て楽しかった。
中学サッカー界の四天王と称される4人。
メガネが特徴的で基本的に敬語で話す青龍に、プレーを含めて何事も豪快な朱雀。
そんな2人にいつもは真面目で固い玄武がコーラを片手に絡んでいる。
なぜか玄武はコーラにめっぽう弱く、1口飲んだだけでも酔ってしまうほど。
それを白虎がなだめながら近くにいるパイレーツハットが特徴の
そして、チームの控えキーパーの
貸し切った居酒屋内がワイワイガヤガヤと騒がしさを増す。
私はその様子を見ながらオレンジジュースを飲んでいた。
「やぁ、火蓮」
そんな中、私の隣の席に久しぶりに聞く声が頭上から降ってきた。
「花王瑠………………って、なによその両手の皿は」
振り向くとそこには色々なテーブルからこれでもかと料理が盛り付けられた皿を両手に持った
「…………座ったら?」
「そうさせてもらうよ。はい、これは君の分だ」
そう言って私の前に持っていた片方の皿を置いた。
「私の?」
「僕からのささやかなエールさ」
「じゃあ、もう少し綺麗に盛り付けるってことは出来ないの?」
「あいにくその手の事は苦手でね」
さっと前髪を軽く流してから皿に盛り付けられたサラダを食べ始める花王瑠。
私もさらに盛り付けられたポテトを1本口に運んだ。
「で?君から見たあのチームはどうだい?行けそうかい?」
「さぁね。面白いメンバーではあるから退屈はしないかもね」
「確かに。僕達とはまた違った強さのチームって感じかな?」
「そうかも」
そう返すと不意に花王瑠がサラダを食べていた手を止め、軽く口元を拭いてから話を切り出した。
「ま、火蓮がいいならそれでいいさ。それはそうとして、君は僕に言わなきゃいけないことがあるんじゃないのかい?」
「はぁ?そんなことあるわけ……………………」
「あるでしょ?」
ニヤニヤと意地悪げにこちらの反応を楽しんでいる花王瑠。
「…………黙って来たこと?」
「そう。それに対しての謝罪がないと思うんだけどな〜。僕になんの相談もせずに勝手に決めたことに対しての謝罪が」
「そうよ火蓮。花王瑠ったらアンタが相談してくれなかったことに対してめちゃくちゃショック受けてたんだから」
そう言われ、返答に困っているとアルコールによって既に軽く出来上がっている十二天王の監督がジョッキを片手に現れた。
「か、監督!?そ、それは言わないって!!」
監督の一言にさっきまで意地悪げにニヤニヤしていた花王瑠が今度は珍しく赤面しながら焦りの声を上げた。
私はそれを好機と見た。
「へぇ、そんなにショックだったわけ?ふふふ」
「か、火蓮まで」
「花王瑠ったらあなたが帰路に着いてから入れ違いになるように私のところに来て、ね。必死になってくれてたのよね。花王瑠♪」
「っ//ほ、ほっといてくださいよ!火蓮はチームメイトで僕はキャプテンなんですから当然のことをしたまでです」
「ついでに想いびt………………モゴモゴ!!!?」
「は?」
「監督っ!!!」
「どういうこと?」
「なんでもない!」
そう言うとものすごい速さで監督の口を塞いだ花王瑠は小声で何やら監督に一言喋ったと思うといきなりその手を離して再び皿に残ったサラダにがっつき始めた。
私はポテトをまた1本口に放り込み、ついでにオレンジジュースも流し込んだ。
後書きです。
いやぁ、代表選考試合終わりましたけど、サッカーの試合って文章で書くの相当きついですね…………。
姫なりに頑張って書いてみましたけどどうでしょうかね←
基本ゲーム版とは別にあの辺のキャラにはオリジナルの技をあげよう♪
それから、十二天王の監督さんの紹介を。
十二天王監督
・
性別:女性
⇒20代半ばという脅威の若さで桜林学園のサッカー部を世界の舞台へ送り出した天才監督。攻撃は最大の防御を座右の銘に掲げるほどそのスタイルは基本的に攻撃オンリー。故に十二天王はどのポジションの選手も攻撃に参加できるほどの技術と機動力、そしてシュート力を兼ね備えている。ただ、それでも防御面を全く考えていない訳では無いところもある。ちなみに、大のお酒好きで噂ではまぁまぁ強いらしい。