とある魔術の禁書目録-光と闇の間隙で-   作:なめたけいため

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はじめまして、人夢です。この作品が処女作であり、これまでに執筆した経験はありません。拙い部分や突っ込みどころなど、多々在ることとは思いますが、どうかよろしくお願い致します。




上条当麻。

私にとっては、尊敬できる兄であり、呆れ返る程の理想主義者であり、貶されて然るべき愚か者であり、。罵られて当然の馬鹿であり、絶対不変の正義であり、感謝すべき恩人であり、限界を越えて手を伸ばしても絶対に触れることすら出来ない人だ。

 

数年前、彼は自らの『正しさ』に従って私を助け、負う筈の無いモノを負い、失う筈の無いモノを喪いかけた。

それを愚かだと嘲笑う者も居るだろう

もっと良い方法があった筈だと言う者も居るだろう。

客観的に観て、もっと良いやり方はあったのだろうし、何より、それは本来彼の役割ではなかったのだから。

 

数年前、私は自分の希望を守る為に、彼が喪おうとしていたモノを取り戻し、それまで確かにあった平凡な幸せを、大切な自らの光を失った。

これを無駄なことをしたと憤る者も居るだろう。

何故そんな選択をしたんだと嘆いてくれる人もいるかもしれない。

 

実際、こんなことをしなくても案外どうにかなっていたのかもしれないし。

彼はこんな結末を望んでなどいなかったのだろうから。

 

 

 

進んでしまった刻は戻せない。

どんなに哭いても喚いても、時計の針は逆に進んではくれない。

人間は膨大な可能性を持ってはいるけれど、時が経つにつれ、選べる選択肢はどんどん少なくなっていく。

与えられた『選ぶ権利』を使わずに生きていくことは出来ないから。

そして、どんな形のそれであれ、選択によって嵌まってしまった泥沼からは、そう簡単には脱け出せない。

けれど、泥沼に嵌まってしまった人間は、どうにか脱け出そうともがくか、諦めて身を任せてしまう。

 

これは、そんな泥沼に嵌まってしまった私の自分語りだ。

 

闇に憑かれ、浸かり、けれども過去の温もりを忘れられず。

 

失くしてしまった自分の光を取り戻そうともがき、しかしどこか諦めてしまっている。

 

あの時自分がした選択。

別に、それを後悔している訳じゃない。

あの時の自分には、それ以外の選択肢なんて思い付かなかった。

それが泥沼に続いている道だったと知っている今でさえ、あれでよかったんだと思うことができる。

けれど、後悔こそしていないけれど。

あんなことにさえならなければ。

そんなことを考えて、今からでも遅くはない、まだなんとかなる。

そんな思いを持ち、見当違いの努力-無駄なことをしている。

この努力が実を結ぶ未来は、きっと来ない。

もしも神様なんてのがいて、この私をみているなら、

きっととても滑稽なピエロに見えるだろう。

 

諦めていながら意味の無い努力をし、希望を目指して絶望する。

 

そんな中途半端な人間の。

 

どうしようもなく、救いようのない人間の。

 

どうしようもない、独り語り。




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