ローリング☆ガールズ&パンツァー   作:ターボー001

2 / 5
まだ みほたち出てきません。すみません。


2.原っぱ

『戦車道の試合につき 通行止 ご協力ください』

 

そう書かれた看板を凝視する4人の少女、森友望未、小坂結季奈、響逢衣、御園千綾。だがどれだけ見つめようともご丁寧にデフォルメされた戦車が砲弾を撃ってるイラストつきの看板の文字が変わらずにそこにあった。あまりの珍しさに千綾が自分のデジタルカメラで撮りだす始末である。

 

看板の文字と先の道を見る限りでは工事等で通行止めになっているわけではないことが伺える。道はちゃんと舗装されている。ならば無視して進んでも大して問題にならないのでは? しかし 『戦車道』 この聞き慣れない言葉が引っ掛かってしまう。

 

 

「どうしよう。この依頼者の、つ、つのたにさん? が大洗で待っているかもしれないのに。」

 

「別のルートを探しましょうか?」

 

不安を漏らす望未に新たな道を探す提案をするが方向音痴の結季奈。ちなみに千綾はまだ写真を撮っており、逢衣に至っては望未のサイドカーでうつらうつらと寝かけている。

 

 

「・・・不安だ。」

 

今度は心の声を漏らした。 

 

 

プップーー

 

 

溜め息をつこうとした瞬間に背後から突然の音。寝かけていた逢衣も起き、ビクつきながら4人が振り返ると一台の車の窓から老婆が顔を出していた。

 

「よかったー。先に進んでなかったのね。」

 

 

車から降りて4人に近づいてくる足取りのしっかりした老婆に思わず「どうも」と会釈をする4人。

 

 

「私、ここら辺が地元なんだけどさっき道ですれ違った時にあなた達を見かけて、もしかしたら今日戦車道の試合があるって知らないんじゃないかって思って引き返してきたの。・・・というかあなた達、そもそも戦車道って知ってる?」

 

 

老婆の問いに対して4人は顔を見合せ、全員で首を横に振る動きをシンクロさせた。 

 

 

「やっぱりね。今は戦車道をやる学校が少なくなったし、特に本土の学校じゃなかなかやらないわよね。あのね、戦車道っていうのはね・・・」

 

その後老婆から戦車道の何たるかを軽く教わり、なんと大洗までの別ルートを案内してくれることとなった。大洗へ向かう途中で望未達はいくつか老婆に質問を投げた。

 

まず何故自分たちが本土の学生とわかったのか。高校は大きく分けると学園艦と本土の学校がある。その事は常識であり千綾以外の三人もわかっている。しかし今は夏休みだから本土に帰省してる学園艦の学生もいるはずの中、何故?

 

 

「そりゃあ、学園艦はまだ夏休みじゃないからね。本土と学園艦でズレがあるのよ。あなた達夏休みはじまったばっかりでしょ?」

 

 

知らなかったとまた顔を合わせる4人。そしてもうひとつの肝心の質問を投げる。どうしてここまで親切にしてくれるのかと。

 

 

「あなたのサイドカー見てたら昔、ウラルに乗ってたの思い出しちゃったの。それだけよ。」

 

その後の話を聞く限りこの人は昔、戦車道をやっていて休日には軍用のバイクなど乗り回すのが趣味だったらしい。そして本日大洗でやる戦車道の練習試合を見に行く途中で4人に会ったというわけらしい。

 

 

「今年から復活した大洗女子学園の戦車道なんだけど準決勝まで行ったの!!そして今日はその準決勝戦前の練習、紅白戦なの!!」

 

興奮気味に話す老婆に気圧されながらも『大洗女子学園』という単語が出てきたことに嬉しさを覚え、思わず笑顔になるが

 

 

「あっ、学園艦が見えたわ。もうすぐで大洗よ。」

 

「うへっ!?」

 

「おおー! でかい!!」

 

「えええっ!?」

 

「わぁ~!!」

 

 

 

生で見る学園艦の大きさに四者四様の反応を示す。が学園艦を見た途端に無意識に全員のスピードが上がったのを見て老婆は微笑んでいた。

 

その後無事に大洗マリンタワーまで着き、老婆にお礼を言っていると今度は望未達が質問をされた。

 

 

「そういえばあなた達、どうして大洗へ来たの?」

 

「えっと、大洗女子学園の生徒会長さんに用があって・・・」

 

「あらそうだったの!! じゃあちょうどいいから試合を見ていきなさいよ。そこのモニターに映るから。どうせ試合が終わるまで話しかけられないわよ。」

 

 

 

どうしよう、と望未は他の3人に目配せする。

 

 

「じゃあ私、ちょっと寝てるから終わったら起こして。」

 

さっきからサイドカーで寝かけていた逢衣がいよいよ我慢できなくなったのかモニター前の広場の原っぱに寝転んで目を閉じた。その行動を見て残り二人が逢衣の横に体育座りでモニターを見つめる。

 

「もーう逢衣ちゃん、失礼だよ‼ ちゃんと起きて見ようよ!!」

 

「ふふっ、大丈夫よ。嫌でも起きるから。」

 

「えっ?」

 

 

その後、モニターに映る自分と変わらないくらいの歳の少女達が並んで礼をして試合が始まり、最初の砲弾が撃たれたところで逢衣が飛び起きたのは言うまでもない。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。