剣と魔法と超変身!   作:風峰 虹晴

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テスト許すまじ
この小説は原作を読んでない人にもわかりやすいように細かな説明も書いてるから、読んでくれると嬉しいな。


EPISODE 2

 雌鶴に構いながら歩いていると、いつの間にか霞は晴れており、俺の視界に学院が姿を現した。

 石造りの校門が目の前にそびえ立ち、両側にリボンの花壇で装飾されている道が真っ直ぐに伸びていて、その先には噴水が勢いよく噴き出していた。噴水のある広場から左側には、レンガ造りの館や尖塔が建ち並んでおり、レンガのクラシックな風合いからは、魔法使いたちの学び舎という感じがする。

 逆方向の右側には、木造の和風建築が密集しており、左側の魔法使いの学び舎とは打って変わり、剣士たちの学び舎という感じがする。

 魔技科と剣技科。その違いがはっきりとわかるように二分割されていた。

 

「うん、見れば見るほど壮観だな」

 

「そうだね〜。兄さんと一緒の科だったら尚よかったなぁ〜!なぁ〜!!」

 

「うっせぇそろそろ静かにしてろ!」

 

 校門でしみじみとして学院を見ていると隣の雌鶴が余計なことを言うので、俺は雌鶴の両ほっぺを摘み、引っ張る。

 

「あ〜引っ張らないで〜!」

 

「よーしならもう戯言は言わんな?」

 

「それはどうかな!?」

 

「アホか」

 

 雌鶴の無駄に柔らかくて触り心地の良いほっぺをにょーんにょーんと引っ張る。その度に雌鶴が「あ〜ぁ〜」と声を漏らす。

 別に雌鶴のことは嫌いではない。一応。一応。(大事なことなのでry

 

「ん?」

 

 そんなくっだらないことをしてると、俺の体が何かを察知する。

 遠いところ……学院の中…?で…何かが渦巻いているかのような感覚。

 

「どうしたの?兄さん」

 

 どうやら雌鶴は気づいていない。

 雌鶴は魔法については結構な才能を有している。通常魔法は〈念動魔法(サイコキネシス)〉〈念焼魔法(パイロキネシス)〉〈身体能力強化魔法(エンチャント・オーラ)〉〈知覚力強化魔法(エクストラ・センス)〉〈精神感応魔法(テレパシー)〉の五系統に分けられている。

 雌鶴はこの五系統全てが他の人間より優れており、生まれついてから決まっている魔力力も非常に多く、魔法使いの才能に溢れていたのだ。

 しかし、俺は少し違う。生まれつき魔力も特別多いわけではないのに、〈念焼魔法(パイロキネシス)〉〈身体能力強化魔法(エンチャント・オーラ)〉〈知覚力強化魔法(エクストラ・センス)〉の3つが、何故か発達している。

 原因はわかっている。この腹の中にある物体のせいだ。というか、男である俺にこんなことができるのは、これのせいしかありえない。

 

「ごめん、ちょっと行ってくるわ」

 

「え?」

 

 俺は脚に凝固した〈身体能力強化魔法(エンチャント・オーラ)〉を纏い、一気に駆ける。

 これは俺の独断と偽善的な正義感からの行動だ。何かあったら困るので、雌鶴を巻き込みたくはない。

 

「はぁ…しゃあねぇ」

 

 俺は走りながら下腹部に両手を添えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ♦︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 魔技科の敷地の外れに広がる英国式庭園(ガーデン)。そこで1人の剣技科の男子生徒が、魔技科の制服を着た女子生徒2人に絡まれていた。

 

「なんで剣技科のあんたが私達魔技科に道を譲らないわけ!?」

 

「劣等種の剣技科が、『聖痕(スティグマ)』を得た私達に道を譲るのは当たり前でしょ!?」

 

「そんなの関係ないだろ!?」

 

「うるさいなぁ…!」

 

 魔技科の女子生徒2人は、呪文を唱え始める。その行動に剣技科の男子生徒が怯えた顔をする。

 

「おりゃあぁぁぁ!」

 

「「「!?」」」

 

 そこに、1人の乱入者が現れる。

 その乱入者は、人の形をした、人ではない生物だった。

 顔は仮面のように無機質で、表情が分からず、青い目と額に2本の角を持ち、体には青く、なるべく面積を減らした鎧に、青い石がはめ込まれているベルトを腰に巻き、両手で青く奇抜なデザインの棒を持った、戦士だった。

 呪文を唱えていた女子生徒は、突然のことで集中が途切れ、召喚魔法は中断された。

 

「ま、魔獣!?」

 

「そんなわけない!学院の中に〈魔境〉ができるわけない!」

 

 3人の生徒達は、謎の乱入者に軽いパニックを起こす。

 

「お前ら、こんなところで平気で召喚魔法を使うな」

 

 青い戦士は男子生徒と女子生徒の間に入り、女子生徒2人の方を向いてそう言い放った。

 

「うっさい!…あんたも纏めて片付けてやる…!」

 

 女子生徒2人は目の前の2人に向かって呪文を唱え始める。片方は赤、そして片方は緑の光を放ち始める。

 

「はぁ…なるべく穏便に済ませて戻りたかったんだが…」

 

 戦士は左手を腰に添え、その上に右手を重ねる。そして両手を開き…

 

「超変身!」

 

 腰に巻かれたベルトの青い石が色を変え、赤く変わる。それと同時に目は赤く、鎧は形を変え、肩にも追加され、赤くなる。手に持っていた棒は姿を変え、剣の形になっていた。

 

「これ持っててくれっ!」

 

「えっ?あぁ…」

 

 ぽいっと投げられた剣は後ろの男子生徒に投げられ、赤い戦士は走り始める。

 赤い戦士は速かった。一瞬で接近し、そして素手で赤い光を放つ女子生徒を殴った。

 

「きゃあっ!?」

 

 本来なら召喚魔法、魔法剣でしかダメージを与えられない防衛魔力が青い光を発しながら飛び散る。その威力は並大抵の魔法剣よりも大きかった。

 殴られたことにより集中が途切れ、反動で後ろに下がった女子生徒に、更に対空の飛び蹴りが襲いかかる。

 

我は汝の名前を知っている(シェム・ハ・メフォラシュ)。汝の名前は、アンドロマリウス……」

 

 緑色の光を放っている女子生徒は呪文を詠唱する。

 

「はぁっ!」

 

 しかし赤い戦士は低空の蹴りの反発で接近し、後ろ蹴りを食らわせる。青い光が飛び散り、吹っ飛んでいく。

 

「おわぁ!?なんか凄いことになってるよ!?」

 

 すると、2人の生徒が駆けつけて来た。2人とも剣技科の制服を着た男女だった。

 

「うへぇ、伊織、俺は会長を呼んでくるから頼んだぞ!」

 

「えぇ!?ちょっと寅蔵待ってよー!」

 

 男子生徒の方は一直線に校門の方へ走っていき、それを見た片方の女子生徒は慌てた様子を取る。

 

「…正体がバレるとめんどくさいし、後は任せるか。超変身!」

 

 赤い戦士は再び青い戦士に身を変える

 

「これ、あんがとさん!」

 

「あぁ…?」

 

 預けていた剣を取ると、高い跳躍力と素早さを生かし何処かへ去っていってしまった。

 

「な、なんだったんだろうあれ…。ともかく、さっきのことについて聞かなきゃ」

 

 残された方の女子生徒は腰に下げていた剣を抜き、女子生徒達と接触する。




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