「関東スクールアイドルフェスタ」という最初の目標が決まった音ノ木坂学院スクールアイドルSirius。
元Aqoursのリーダー高海千歌がいるとはいえ動き出したばかりのSiriusは果たして二ヶ月で結果を残す事が出来るのか?
第14話 富士山さんと王者の出会い
日も暮れて練習を終え音ノ木坂学院から下校する瑠衣と霞。
瑠衣 「あぁ〜今日も楽しかった〜!カスミンも楽しかった?」
ニコニコしながら尋ねる瑠衣。
霞 「…まぁその分疲れたけどね…。(…スクールアイドルがこんなにハードとは…)
でも瑠衣…あんた凄いね。あれだけ動いて何ともないの?」
瑠衣 「え?…うん!エリーチカ先生に言われた基礎トレ毎日やってるから平気だよ!
…はいこれ練習メニュー! 」
カバンからメモ帳を取り出し見せる瑠衣。
霞 「 …え?…う、うわ!あ、あんた毎日こんなことやってたの?」
小さなメモ帳数ページにギッシリ書き込まれた基礎トレメニューを見て驚愕する霞。
瑠衣 「うん!最初はキツかったけど。もう慣れちゃった! ニコ 」
霞 「 …なんか日曜エリーチカさんに会うの不安になってきた…。」
瑠衣 「え〜?大丈夫だよカスミン!エリーチカ先生凄い優しいよ!メチャクチャ美人だし♪」
霞 「 …まぁ確かに動画でも凄い美人に写ってるよ。『Angelic Angel』だっけ?特にあの曲センターで輝いてるよね。」
瑠衣 「お!カスミンも大分μ’sの事が分かってきたね〜。『Angelic Angel』の絵里さんメチャクチャ綺麗だよね!…でも実物はもっともっと綺麗だから楽しみにしててカスミン! ウィンク 」
霞 「…まぁそうだね。(…てかちょっと緊張して来たな…)」
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〈音ノ木坂学院校門前…〉
ツバメ 「…あ!ひまちゃんやっと来た!」
向日葵 「あ!ツバメちゃん!待っててくれたデスか?」
ツバメ 「うん!瑠衣さん達には先に帰って貰ったんだ。」
向日葵 「…そうですか…ありがとうデスツバメちゃん!(う、嬉しいデス!)」
ツバメ 「…どう?科学部は?」
向日葵 「はい!お家より使える薬品も道具も揃っているので…凄いやり甲斐があるデス!」
嬉しそうに言う向日葵。
ツバメ 「そっか!良かったねひまちゃん!
…今は何を作ってるの?」
向日葵 「今は…激しい運動をしても疲れないお薬と…キレイな歌声が出るお薬を…作ってるデス…」
ツバメ 「え…それって…」
向日葵 「はい!ツバメちゃんのアイ活のお手伝いが出来ればと…思いまして… テレ 」
ツバメ 「ありがとうひまちゃん!」
向日葵の手を取って感謝するツバメ。
向日葵 「いえいえ…。ところでツバメちゃんはどうですか?スクールアイドルは…」
ツバメ 「うん!凄く楽しいよ!明日はね皆んなで歌詞を作って見せ合いっこするんだ♪」
向日葵 「あれ?歌詞は…長月さんが書くのでは…」
ツバメ 「…うん。瑠衣さん…作詞あまり得意じゃないみたいで…皆んなでやろうって千歌さんが… アハハ 」
向日葵 「そう…ですか アセ 頑張ってくださいね!」
ツバメ 「フフ。いい歌詞出来たら…ひまちゃんが曲をつけてくれたら嬉しいな。…ってひまちゃん忙しいか!」
向日葵 「…とりあえず歌詞を見たいデス。」
ツバメ 「…ねぇひまちゃん?」
向日葵 「?…どうしたデスか?」
ツバメ 「ひまちゃんも…スクールアイドル…一緒にやらない?」
微笑んで尋ねるツバメ。
向日葵 「え!?…そ、そんな…無理ですよ!私がアイドルなんて…歌も踊りも出来ないし…顔も…メガネで可愛く…ないし…」
ツバメ 「え?ひまちゃん凄い可愛いよ?眼鏡だって似合うし…それにツバメだって歌も踊りもやり始めたばかりだし!」
向日葵 「ツ、ツバメちゃんは…メチャクチャ可愛いから…声も可愛いし…運動神経もいいし…絶対すぐ人気アイドルになれるデスよ!…私なんかじゃ…ダメですよ…」
寂しげに微笑む向日葵。
ツバメ 「…でもツバメ知ってるよ?…ひまちゃんが…音楽室でたまにピアノ弾きながら歌ってるの…今日も聴いちゃった!ひまちゃんが…Aqoursの『想いよ一つになれ』弾き語りしてるとこ…」
向日葵 「…き、聴いてたデス…か?…は、恥ずかしいデス…!」
顔が真っ赤になる向日葵。
ツバメ 「…どうして?ツバメ凄い感動しちゃったよ!?曲も歌も凄い綺麗だったよ!」
向日葵 「…あ、ありがとう…デス……でも…私がアイドルなんて…」
ツバメ 「ひまちゃん?…ツバメね…スクールアイドルとして輝くことりちゃんや…ヒヨコお姉ちゃんを観てきて…ずっとツバメもこうなりたい!って思って来て…今こうしてやっとスクールアイドルを始めることが出来た!」
向日葵 「…はい!ツバメちゃんがスクールアイドルやりたがってたの私も知ってたデス。」
ツバメ 「…でもね?…ツバメが憧れたμ’sやEdenは…素晴らしい仲間がたくさんいた!ことりちゃんやお姉ちゃんは大好きな人達と一緒だったからあんなに楽しそうに…輝けたんだと思うの!」
向日葵 「………… 」
ツバメ 「だからね…ツバメも…大好きな人と…ひまちゃんと…一緒にスクールアイドルを『Sirius』を…やりたい!…それで…瑠衣さんや霞さんや…ひまちゃんと練習帰りに寄り道とかしたいな♪ 」
向日葵 「ツ、ツバメちゃん…」
ツバメ 「…明日…凄いいい歌詞をひまちゃんに見せるから…だから…考えておいて!一緒にスクールアイドルやることも。ニコ 」
向日葵 「……………わかりました…デス。」
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〈沼津駅前…〉
千歌 「フフ。瑠衣ちゃんも霞ちゃんもツバメちゃんも…みんな可愛いな〜♡
…さて…久しぶりにいい歌詞を書いてスクールアイドルの先輩の実力を見せなきゃ!……にしても遅いな〜曜ちゃん!久しぶりにタイミングが合って夜ご飯一緒に食べようってなったのに!船遅れてるのかな…
…ん?」
女の子 「うわーん!」
なにやら大きな木のふもとで小さな女の子が泣き喚いている。
母親 「 …もう諦めなさい!あんな高いとこじゃ取れないでしょ?…また新しい風船貰ってあげるから!」
女の子 「うわーん!あれが…ヒグッ…あの風船がいいの〜! ヒグッ」
千歌 「 …あちゃ〜…木のてっぺんに……流石にスーツじゃ取りにいけないしなぁ…」
千歌や母親がどうしたものかと困っていると長い髪の上に大きな花の髪飾りを付けた小柄な少女が木に近づいて行った。
「テクテクテクテク…」
千歌 「?…なんだろあの子…」
ヒュッ!ヒョイヒョイヒョイ
パシッ!
目にも止まらぬ速さで木のてっぺんまで行き風船を手にする少女。
千歌 「あ!す、凄い!あっと言う間にてっぺんに…って!?飛び降りた!?」
ヒュ〜〜〜…
ガッ!ピョ〜ン…スタッ!
てっぺんから飛び降り下の木の枝を掴みそのまま勢いで宙返りし着地する少女。
『オッ…オ〜〜!!!』
いつのまにか出来ていた人だかりから歓声が上がる。
パチパチパチパチ
ザワザワ す、すげ〜!
ザワザワ と、跳んだぞ!
少女 「はい!もう離しちゃダメだよ!…風船さん…木の上で寂しそうだったから…」
そう言いながら小さい女の子に風船を渡す謎の少女。
女の子 「グスッ…うん!ありがとう!お姉ちゃん!
ニコ 」
母親 「あ、あの…ありがとうございます!…でも…大丈夫なんですか?あんな高いとこから飛び降りて…」
心配そうに尋ねる母親。
少女 「…大丈夫!"木"さんの肩…借りただけだから……それじゃ!」
母親 「あ、あの! アセ 」
クルンと身を翻し立ち去る少女。
「テクテクテクテクテクテク…」
千歌「ちょっとあなた!」
少女を呼び止める千歌。
少女 「…ん?」
千歌 「あなた…凄いね!あんな身の軽い子初めて見たよ!…でも…危ないよ?あんな…」
少女 「 …危なくないよ?ひめはもっともっと高い所でも自由に飛べるもの…」
笑顔で答える少女。
千歌 「…自由にって…あれ?あなた…」
少女の顔をよく見ると右目は青、左目は茶色のいわゆるオッドアイである事に気付く千歌。
少女 「…あ!……『Aqours』の高海千歌さん!そうでしょ!?」
突然千歌を指差し嬉しそうに言う少女。
千歌 「う、うん…知ってるの?私のこと…」
千歌も少し嬉しそうに答える。
少女 「…沼津に来れば会えるかなって思ってたけど…スクールアイドルの富士山さんも近くで見れちゃった♪」
千歌 「ふ、富士山さん? アセ …もしかして…あなたもスクールアイドルなのかな?」
少女 「うん!…ひめは…UTX学園スクールアイドル…
"アルテミス"の
月虹陽愛(ひめ) だよ!」
少女はそう言うと何故かニコニーポーズでウィンクした。
運命に導かれ出会う事となった高海千歌と月虹陽愛。かつて沼津で出会った高坂穂乃果と高海千歌のようにスクールアイドルの頂点に立つ者は時代を超えて引き寄せ合うのかもしれません。
次回、「王者アルテミスと伝説のAqours」