何故か音ノ木坂学院・麻雀同好会部室で顔を合わせることになった元・「Aqours」のリーダー高海千歌とスクールアイドル「Sirius」の長月瑠衣。
この部屋にいる美少女達が同じ方向へ歩き出すのはもう少し後の話し…。
〈生徒会室…〉
音ノ木坂学院生達が登校し始める前の朝早い時間に生徒会長・如月野乃花がなにやらPCの画面を眺めている。
野乃花 「…ハァ〜…どのアイドルの動画も可愛いけど…素敵…だけど…
やっぱり…
やっぱり…
今は…
音ノ木坂学院2年E組、11月11日生まれA型の…霜月霞…いや…
カスミン♡♡
…が一番輝いてるわ!!!
…ハァ〜…まさか…また…中学のあの時みたいに…素敵な出会いがあるなんて…人生何があるかわからないわ〜…
カスミン…SNSとかやってないかしら?
『カタカタカタ』
霜月…霞…検索…っと!
『カタ!』
…フフ。全く…学校のPCで何やってるんだか アセ
……まぁ…カスミンは…こういうのやらなそうだものね…
……………………ん?
『FAN CLUB KASUMI』?
素人女子高生ファンクラブ…まとめサイト?
な、なんだか如何わしいけど…
まさかね アセ
『カチッ』
………え?
……カ……
……カ……
カ、カ、カ、カ、カ、
カスミン!!? アセアセ
き、昨日出来たばかりのサイトで…
会員はまだ1人…
え?
…『今なら会員NO2副会長の称号が手に入ります!キラン』!!?
にゅ、にゅ、にゅ、
入会します!!!」
『カチッ!』
気合いを込めてエンターキーを押す野乃花。
ーーーーーーーー
〈都内の閑静な住宅街…〉
薄暗い部屋で一人の少女がPCの画面を眺めている。
少女の部屋はフリフリしたもの、可愛いお人形、ぬいぐるみなどが沢山置かれている。ただ色は白と黒で統一されている。
自身も白黒のフリフリの格好でいわゆるゴスロリ少女だ。
『ピロリン♪』
少女のPCのメール受信音が鳴る。
ゴスロリ少女「…あ…入会希望だ……この人って…」
『コンコン』
「ルミちゃ〜ん!ご飯ですよ〜!」
扉の向こうから少女を呼ぶ声がする。
ゴスロリ少女の名前はルミと言うようだ。
ルミ 「……は〜いお婆ちゃま!」
〜〜〜〜〜〜〜〜
〈音ノ木坂学院2年E組…〉
『ガラガラガラ』
「起立!礼!」
『おはようございます!』
「着席!」
千歌 「…おはようございます!3日遅れだけど…今日から皆さんの担任になる高海千歌と申します!」
爽やかな笑顔で音ノ木坂学院の生徒達に挨拶する千歌。
『ザワザワ』
生徒A 「た、高海千歌って アセ 」
生徒B 「あのスクールアイドル…『Aqours』の!? アセ 」
千歌 「アハハ アセ なんかチラホラ知ってる人もいるみたいだけど…そうです!高校時代はスクールアイドルをやっていました!今はご覧の通り教師です!
…担当科目は国語、好きな食べ物はみかん! キラン …それからスクールアイドル『Sirius』がいるアイドル部の顧問もやります!…新任の教師なので今日から皆さんと日々スキルアップして行きたいと思っています!楽しくやろうね! ウィンク 」
『パチパチパチパチ!』
ーーーーーーーー
騒めく教室をドアの外から一人の生徒が覗いている。
茉央 「…ほ、ほんとに高海千歌が…音ノ木坂の先生なんだ…(汗)…こ、こんな事なら中途半端に勉強しないでE組になっておけば…!」
ーーーーーーーー
〜ショートホームルーム後…〜
瑠衣 「ほ、ほんとに千歌さんが…瑠衣達の先生なんだ…」
友美 「す、凄いね アセ …瑠衣ちゃん嬉しいんじゃない? ニコ 」
瑠衣 「そ、そりゃあ嬉しいよ!ね!カスミン!」
読書をしていた霞に振る瑠衣。
霞 「…別に私は…あの人よく知らないし…」
本から視線を動かさず答える霞。
瑠衣 「…でも知らなきゃ駄目だよ!なにせ…
カスミンもこれからアイドル部で瑠衣と一緒にお世話になるんだから!」
満面の笑みで言う瑠衣。
友美 「瑠衣ちゃん…」
微笑む友美。
霞 「…まぁネットでプロフィールはチラっと見たけど…」
白い肌が赤くなる霞。
瑠衣 「動画は!?『Aqours』の曲全部見た!?」
霞 「…いや…『火星兄弟』観た後…寝ちゃって…気づいたら朝だったから…」
瑠衣 「カ、カスミ〜ン!…まぁ瑠衣も観たけど…やっとムッちゃん火星目指せるね♪」
霞 「動画…昼休み観るよ。 」
瑠衣の方は見ずに呟く霞。
瑠衣 「ほんと!?じゃあ一緒にみよ?」
霞 「…うん テレ」
赤い顔でコクンと頷く霞。
瑠衣 「…もう!可愛いなカスミン♡」
霞 「な、何でよ! カオマッカ 」
友美 「…フフ(良かったね!瑠衣ちゃん!)」
瑠衣と霞を見ながら嬉しそうに微笑む友美。
〜〜〜〜〜〜〜〜
〜前日…〜
〈麻雀同好会部室…〉
茉央 「あ、ありがとうございます千歌さん!!しゃ、写真と握手まで…サイン…家宝にします!!」
千歌 「よ、喜んで貰えて嬉しいよ!(なんかμ’sに初めて会った時のダイヤちゃんとルビィちゃんみたいだな〜 アセ )」
オーバーリアクションな茉央に引き気味に応じる千歌。
瑠衣 「私も千歌さんのサイン貰えて嬉しいであります! ニコニコ 」
ツバメ 「ツバメも嬉しい! ニコニコ 」
茉央程ではないが普通に嬉しがる瑠衣とツバメ。
皐月 「良かったね!瑠衣ちゃん♡ツバメちゃん♡
ナデナデ」
瑠衣・ツバメ 『は、はい!…エヘヘ』
恥ずかし喜ぶ二人。
千歌 「…ところで…ここにいる皆んなが…もしかして『Sirius』のメンバーなのかな?」
部屋にいる一同を見渡して尋ねる千歌。
瑠衣 「え?…ち、違い…ますけど…」
千歌 「え?…違うんだ アセ 確かにここ入り口に麻雀同好会って書いてあったけど…ここにいる子みんな凄い可愛いからてっきり『Sirius』のメンバーなのかと…」
笑顔で頭を掻きながら言う千歌。
瑠衣 「あ…その…『Sirius』は今…メンバーは瑠衣だけなんです… アセ 」
千歌 「え?…瑠衣ちゃん…だけ?…こ、こんな美少女達が集まって…スクールアイドルじゃなくて…麻雀やってるの? アセ ここ…『音ノ木坂』…だよね?あの『μ's』がいた…」
瑠衣 「そ、そうですよね!こんなのおかしいですよね!」
千歌 「…ほんとに…スクールアイドル廃れちゃったんだ…今の音ノ木坂は…」
なんとなく自分が音ノ木坂に行くように南理事長から頼まれた意味がわかって来た千歌。
千歌 「…よし!こうなったら…
ここにいる皆んなでスクールアイドルやっちゃおう!
…そしてラブライブを目指そう!」
笑顔でガッツポーズしながら麻雀同好会部室内の生徒達に言う千歌。
弥生 「な、なんでやねん! アセ 」
皐月 「さすがにそれは…強引なんじゃ… ニガワライ 」
向日葵 「私は〜…科学部に入るデス…」
霞 「……興味ないし。」
茉央 「………」
瑠衣 「茉央…ちゃん… もう一度…もう一度一緒に…やらない? アセ 」
微笑みながら茉央に尋ねる瑠衣。
茉央 「…私は…」
瑠衣から目をそらす茉央。
千歌 「そうだよ!スクールアイドル好きなんでしょ?茉央ちゃん!」
笑顔で尋ねる千歌。
茉央 「…千歌さんに言われても アセ …私今…学校外でアイドル活動してるし…」
千歌 「え?そうなの!?」
瑠衣 「…やっぱりそっちが忙しいかな? アセ 」
茉央 「…と、とにかく…一度にショッキングなことがあり過ぎてアタマどーかしそうだし…外でやってるアイドルの練習行かなきゃだから……帰ります!!」
『ダダダッ』
突然ドアに向かって突進する茉央。
『ガッ!』
つまづいて宙に浮く茉央。
茉央「あっ!」
全員 『あっ!』
『ズザザ〜ッ…』
茉央 「………」
千歌 「だっ…」
瑠衣 「大丈夫!?茉央ちゃん! アセ 」
心配そうに床に倒れ込んだ茉央を見る一同。
茉央 「……へ、平気よ!これくらい! アセ (イタイイタイイタイよ〜〜!!泣)」
『ダダダダダダッ……』
むくっと起き上がり走り去る茉央。
千歌 「い、行っちゃった… ポカ-ン 」
瑠衣 「茉央ちゃん…」
向日葵 「あ、あの〜…私もそろそろ…」
ツバメ 「あ!そっか! アセ ひまちゃん科学部の見学行かなきゃだもんね! アセ 」
向日葵 「で、でもツバメちゃん…いいんデス?」
チラッと千歌と瑠衣のことを見る向日葵。
ツバメ 「ひまちゃんのやりたい事も大切でしょ?
ニコ 」
皐月 「そっか! アセ 元はと言えばお隣に用事があったんだよね?ひまちゃんとツバメちゃん…」
申し訳なさそうに笑って言う皐月。
弥生 「あ…でも全国に行くには二人の力が…」
皐月 「強制は出来ないよ!やっちゃん!」
名残惜しそうな弥生を言い含める皐月。
瑠衣 「あ!で、でもさっきツバメちゃんスクールアイドルに興味あるって…!」
千歌 「瑠衣ちゃん!…強制は出来ないよ?」
弥生以上に残念そうに言う瑠衣に皐月と同じ事を言う千歌。
ツバメ 「あ、あの!」
瑠衣 「え?」
ツバメ 「あ、後でまた…お話し聞きに来ていいですか?」
瑠衣 「う、うん!もちろん!」
嬉しそうに笑ってお辞儀をして向日葵と一緒に部屋から出て行くツバメ。
弥生 「…今のは麻雀部に対してではないのかな?」
霞 「…残念ながら。」
皐月 「同好会だってばやっちゃん! アセ 」
千歌 「…あとは?『Sirius』に入って『μ’s』みたく輝きたい子は…いない? ニコ 」
部室に残った3人に尋ねる千歌。
皐月 「…って言われても アセ …ねぇ?やっちゃん?」
困った笑顔で弥生を見る皐月。
弥生 「……スクールアイドル……もしかして…可愛い衣装…いっぱい着れたりする感じ…ですか? アセ 」
少し恥ずかしそうに質問する弥生。
皐月 「え?やっちゃん? アセ 」
瑠衣 「は、はい!それはもう!可愛い衣装着たい放題キラキラしまくりですよ!」
何か手を動かしてキラキラを表現する瑠衣。
弥生 「可愛い衣装…着たい…放題…♡」
皐月 「…やっちゃん…(そういえば…)」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜少し昔、原宿…〜
皐月 「ご、ごめんねやっちゃん!私の買い物に付き合って貰っちゃって…はい!約束のクレープだよ♡」
弥生 「………ジ〜…」
皐月 「?やっちゃん? アセ 何をそんなに見て…あ!あのツインテールのゴスロリの子?可愛いね!」
弥生が見つめる先には空色のオカッパ頭にツインテールを付けた小柄なゴスロリ少女がいた。
隣には祖母と思われる女性がいる。
「お洋服はもういいの?ルミちゃん!」
ルミ 「…うん!…凄い可愛いお洋服買って貰っちゃって…ありがとうお婆ちゃま!」
お婆ちゃま 「ウフフ。ルミちゃんが喜んでくれるなら一緒に買い物に来た甲斐があったわ♪…でもお婆ちゃま疲れちゃったからちょっと休憩しましょうか? アセ 」
ルミ 「はい!お婆ちゃま!」
弥生 「…うん…可愛い…でもやっぱりああいう可愛い服はああいう小さい可愛らしい感じの子じゃないと…似合わないよね。」
寂しそうに笑って言う弥生。
皐月 「…もしかして〜…やっちゃんもああいう格好…したかったりする? ニヤ 」
弥生 「え!? アセ…そ、そんなこと! アセ 私背結構あるし!ずっと運動ばっかで制服以外女の子っぽい服とか…ないし…基本ジャージだし…」
皐月 「え〜?やっちゃん凄い可愛いんだから絶対ああいう可愛い格好似合うと思うけど…
それに背なら私の方が高いし アセ 」
弥生 「さ、皐月はスラ〜ッとしててボインでモデル体型だからいいんだよ!…私は…筋肉質だし…」
皐月 「え〜!?やっちゃんも細いし可愛いし…モデル体型だよ?」
弥生 「い、いいよ!別にフォローしてくれなくて!…てか皐月これからスーパーのパートでしょ?のんびりしてていいの?」
皐月 「あ!ほんとだ! 夕飯の準備もしなきゃだ! アセアセ 」
弥生 「フフ…皐月はほんといい奥さんになるよ!」
皐月 「え〜?貰い手いればいいけど アセ 」
弥生 「多分100万人くらいいるよ…」
皐月 「そ、そんないないよ!やっちゃんの方が可愛いからきっと旦那様候補いっぱいいるよ! ニコ 」
弥生 「…私を旦那にしたい女子ならいそうだけど…プロポーズされたことあるし…女子から…」
皐月 「え?(汗)」
〜〜〜〜〜〜〜〜
皐月 「…(やっちゃん…やっぱり…可愛い格好したいんだ…フフ )」
千歌 「もしかして…アイドルの衣装に興味ある? ニヤ 」
弥生 「え? アセ …なくはない…けど テレ 」
瑠衣・千歌 『おぉっ!』
霞 「…あの〜弥生さん、皐月さん…麻雀やらなそうだし…私もう帰ります…」
皐月 「あ…帰っちゃうの?霞ちゃん アセ 」
千歌 「よし!…じゃあとりあえず考えておいて!…えっと…弥生ちゃん!皐月ちゃん!」
弥生と皐月にパチっとウィンクする千歌。
弥生 「は、はぁ… アセ 」
皐月 「わ、私も? アセ 」
千歌 「瑠衣ちゃん?」
瑠衣 「は、はい?」
千歌 「ちょっと2人で話そっか? ウィンク」
瑠衣 「は、はい!」
嬉しそうに返事をする瑠衣。
霞 「失礼しま〜す…」
静かに部屋から出て行こうとする霞に瑠衣が声を掛ける。
瑠衣 「カスミン!」
霞 「…何?」
振り向かずに返事をする霞。
瑠衣 「瑠衣…諦めないから…
後でまた電話するね! ニコ 」
霞 「…別に…いいけど… 」
部室から出て行く霞。
瑠衣 「絶対絶対するからね〜!」
部室の中から大声で言う瑠衣。
霞 「分かったよ!アセ
(…スクールアイドル…か…)
モヤモヤ〜…
〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜
『ワ〜ワ〜かっすみ〜ん!!』
霞 「今日はみんな来てくれてありがとう!」
『キャ〜可愛い〜♡』
〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜
モヤ〜…
フフフ…
…はっ! アセ 」
周りをキョロキョロする霞。
霞 「べ、別に興味…ないし!カオマッカ
……帰ろ。」
元々スクールアイドルに興味がある者。
たまたま居合わせた者。
反応はそれぞれ違うものの元・Aqoursのリーダー「高海千歌」と出会ったことで彼女達はスクールアイドルの魅力に徐々に引き込まれていくことになるのでした。
次回、「長月瑠衣の気持ち」