皆様、あけましておめでとうございます!
これからもよろしくお願いいたします!
あの泉からの電話の翌日俺は結姫に登校している。本当ならばまだ統合の件で行く時間はなく各務台でいつもの生徒会室で書類を作成し瀬名蘭華と話し合いをしなければならいないというのに………
「やっかいな事になった」
瓜生と瀬名が仲違いだと?いや、瓜生ではなく瀬名が一方的に嫌悪を出しているらしいがどれでも一緒だ。面倒くさい事この上ない。
瀬名愛理は何を隠している?瓜生に仲良くすると不利になることがあるのか。どちらにしても思春期特有の男女の問題だ。どうせきっかけでも与えてやれば何事もなくなるだろう。
「きっかけか………」
瀬名が何を隠しているのかは知らんが統合の件なのはまず間違いないだろう。詳しいことはあいつ等次第だな。
「ん?」
通学路の先で一人の女子生徒が歩いていた。制服からして結姫の生徒のようだ。演劇部なのか知らんが大きな荷物を持っていた。今は7時をちょっと過ぎた頃。この時間はまだ生徒たちが登校するにはまだ早い。となると朝練か。
するとどうしたことか前を歩いていた女子生徒が唐突に後ろに振り向いた。もちろん女子生徒の後ろを歩いていた俺と視線が交わる。後ろ姿しか見れなかったが顔を見ると可愛いというより綺麗と言った方が似合いそうだ。いや凛々しいと言うべきか……
女子生徒は俺の方へ向かって歩いてきた。近づいてくると本当に顔が整っているということが分かる。切れ長の目に綺麗な白肌。だがその目には無意識なのか知らないが色目を使っている。
「君名前は?」
……随分と芝居がかった言葉使いと声の音程だ。宝塚のような喋り方と言った方がわかりやすか。そしてそれが似合っている。だが、両脇に大きな荷物があるのが滑稽だが。
「ならば自分から言え。それとその目はやめろ。無意識か知らんが色を使っているぞ」
「おっと失礼した、私も治したいのだがね」
そう言うと女子生徒は苦笑した。
「私の名前は小野宮結月だ。結姫の2年だ。統合組ではないから学校ではそうそう合わないだろうが」
「各務台生徒会長 紅月光だ。……勘違いでも謝らんが小野宮とは神社の小野宮か?」
「そこは謝るべきだと思うけど……確かに私の家は神社だが」
「やはりそうか」
どうりで体の線がブレてないわけだ。ただの演劇部にしてはおかしいと思った。おそらく小さい頃から舞いを習っているのか。小野宮の神社といえば各務台はもちろん日本でもちょっとした有名な神社だ。毎年元旦に多くの参拝客とテレビのカメラが来る。それよりもあのババアだ。
「巫女の舞い手は息災か?」
「おばあちゃんを知ってるのか?」
「あのババアは歳だが舞う手としての実力はある。それに何度か会話をした程度だ」
「ば、ババア……おばあちゃんにそんな事言う人は初めてだ」
小野宮が愕然とした顔で俺を見るが無視する。
俺とあのババアは知り合いというわけではない。ただ中学生の頃一度小野宮の神社に参拝に行ったことがある。その時に凶剣について聞かれただけだ。
『お主、その黒剣をどこで手に入れた』
『なんだ貴様、俺に話しかけるな』
『私の目が狂っていなければその銘は『凶剣』…であろう」
『……何を知っている』
『ここは由緒正しき神社。たとえ日本国の神剣ではなくともそれほど剣ならば分かる。全ての魔の力を封じ祓う剣』
『悪いが何故俺が持っているかは知らん。ある日突然俺の元へ来たのだからな』
『ま、まさかそれを抜けると言うのか……!?』
『当たり前だ。でなければこんなガラクタとっくに捨てている』
『それを人に使ってはなりませんぞ。『天魔の使い』』
『………『天魔』まで知っているのか』
『私も昔にお婆様に聞いたにすぎん。今でも誰も知らぬだろう』
『ならばいい。俺はもう行くぞ』
『また来てくだされ』
『………紅月光だ』
『ここの当主をしておる小野宮セツと申します』
あれ以来行ってないがまぁいいだろう。
「どうしたのだ?」
「なんでもない」
「そうか、ならば早く行こう!」
そう言うと小野宮は俺の腕を掴んだ。
「待てどこに行くつもりだ」
「どこって……部室に決まっているだろう?演劇部なのだろう」
小野宮が俺の腰にぶら下がっている凶剣を指差す。
「そんな凝った剣は初めて見たぞ!私も男性役をする必要もないだろう。さっそく練習しようじゃないか!」
「………」
ここに泉と隼太がいれば爆笑されているだろうが関係ない。
「さ!新しい仲間と共に練習するぞ!」
「……これ以上やっかい事を増やすな!」
ちょっとカッコよく凶剣について語っちゃいましたがこの世界に悪魔や妖魔は登場しません。
ただのおとぎ話程度にさせます。凶剣がこれっぽちも登場しなかったのでこういう形にしました。
これからもよろしくお願いします!