俺の転生先はましろ色シンフォニー   作:修平

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お久しぶりです。

書くのが詰まってきたので閑話を投稿させてもらいます。

それではどうぞ!


閑話 中学校の紅月光と女子大生に見える人妻

第三者side~

 

 

旧市街と呼ばれる街の商店街を一人の少年が歩いている。

 

学校の制服なのか黒い学ランをきっちり着こなし、黒く艶のある髪と整いすぎていると言っても過言でもはない顔立ちが商店街とミスマッチで浮きまくっている。

 

その最たる理由としては腰にフェンシングのような剣を吊り下げているからだろう。見た目は中学生。厨二病と言われても文句が言えない。三日月をモチーフとした黒い剣は子供たちにとってはとても羨ましいのだろう。先程からお母さんと一緒に買い物に来た小学生くらいの男の子がキラキラした目で彼の黒剣を見つめている。

 

そんな羨望のまなざしをスルーして彼は近くのスーパーに入って行った。そこで彼は今晩の夕食の材料を買うつもりなのだろう。カゴにネギや人参、玉ねぎといった野菜と魚などを物色し、最後に飲み物コーナーでコーラを入れていった。

 

全身黒で染め上げた(もちろん黒剣もぶら下がっている)服装の美少年がスーパーのカゴを手に持ち買い物をしている。商店街を歩いていた時より視線を感じるのはしょうがない。

 

そして彼は肉ものコーナーに通りかかると鶏肉が安く売られていた。普段買うより確かに安い。しかも最後の一個ときた。もう彼に買わないという選択肢は存在しなかった。

 

 

「今日はカレーにするか」

 

 

彼はチキンカレーを作るつもりのようだ。彼はそう呟くと最後の鶏肉に手を伸ばした。しかしそこで偶然にも隣にいた女性と手が重なってしまった。

 

「ん?」

 

「あら?」

 

隣を見ると女性も少年のことを不思議そうに見ていた。女性の身長は150cmほど。身長のわりには女性特有の胸がまるで自分は山なのだ!と言いそうなくらい主張している。顔をとても整っており、少年は自分よりすこし年上なのだと思った。

 

「あなたもこの鶏肉を?」

 

「それ以外に何に見える」

 

「あらあら困ったわ~、今日はチキンカレーにするつもりでしたのに」

 

どうやら女性もチキンカレーを作るようだ。まあ、大学生が一人暮らしで自炊でもしているのだろう。

 

「ならいい、この鶏肉はくれてやる」

 

どうやら彼は女性には物を譲る……と言うのは言い過ぎだが、優先的に譲るくらいの度量はあるようだ。一人暮らしで大変なのだろう、バイトをして安い食料を買い食費を浮かしているのかもしれない、と彼の頭の中ではこうなっている。

 

「あら、それはいけませんわ。手にとったのはほぼ同時。それなのに手を引くというのは男の子としていけないわ」

 

思わず彼は腰に吊り下げている剣を抜きそうになった。この女は自分が遠慮してやったのに何故逆に注意されなければならないのだ?

 

「ならその手をどけろ。俺がもらう」

 

「それは嫌です。私のお腹はもうチキンカレーのつもりでいるのです」

 

「ならカレーだけにしろ。チキンを諦めてもカレーならばお前の腹は納得するだろう」

 

「しません」

 

「………」

 

 

彼の口元は苛立ちで引き攣っている。

 

「ならどうする」

 

「そうですねぇ、あなたご両親は?」

 

「今はいない」

 

どうやら彼は一人暮らしをしているらしい。中学生で一人暮らしとはおかしい筈だが目の前の女性はそれを好機と思ったらしく、

 

「なら私の家でご夕飯を食べていきませんか?」

 

「………なに?」

 

一瞬この女の頭がおかしくなったのではないかと彼は思った。今まで彼は多くの女性に声をかけられてきたがこうまで頭の悪い誘いを受けたのは初めてだったのだ。

 

 

「お前は何を言っている。なぜ俺がお前と夕飯を食わなければならないんだ」

 

「だってあなたもこの鶏肉が欲しいのでしょう?なら二人で分けましょう」

 

「誰がそこまで欲しいと言った!?初めからくれてやると言っているだろう!?」

 

「ふふっ、今日は家で一人なんです。夫は単身赴任で娘は友達の家に泊まりに行っちゃって」

 

「だから夕飯を一緒に食べる前提で話を進めるな!だいたい………お前今なんて言った?」

 

「今日は家で一人なんです」

 

「その後だ」

 

「夫は単身赴任で娘は友達の家に泊まりに」

 

「………夫と娘だと?」

 

「?はい、そうですけど」

 

この女はどう考えても大学生だ。いや、百歩譲って高校の時に結婚するまではいい。だが、娘だと?どう考えても娘がいたとしてもまだ5歳にも満たないと言ってもいいだろう。

 

「………娘はいくつだ?」

 

「?今は高校一年生ですけど」

 

彼には珍しく目を大きく見開いた。まさか自分よりも1歳年上だと?そうなると

 

「お前今いくつだ」

 

「あら、女性に年齢を聞くのは関心しませんよ?」

 

「早く言え」

 

「まあ、自己紹介もしちゃいますか~。私の名前は天羽結子。歳はーーーーー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日のことを彼は忘れないだろう。転生してから15年。転生の時以来の世界の神秘を感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに呆然としている彼の腕を引っ張り結局彼女の家でチキンカレーをご馳走になった。借りを作るのは嫌だったので彼女の家の冷蔵庫にコーラを入れておいた。

 

 

 







中学生ということで少しですが子供っぽいとこを出そうと頑張ってみたのですが難しいですね……

しかし、他人の家の冷蔵庫に勝手にコーラを入れるのは……ま、まぁある意味俺様っぽい?俺が好きなのだから地球人みんな好きだろ?くらいの気持ちで書きました。

一応反省はしてる…
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