アインズの育児記   作:ヌック

12 / 12
ハック

講堂に着くまでにジーンは自分の事を話していた。

『という訳で、僕の一族は代々ビーストティーマーを生業としてきたんだよ』

『僕強くなってコイツを強くしてやりたいんだ』

 

とポケットからカプセルを見せて、

『今度紹介するよ、僕の相棒さ』とカプセルを撫でる。

 

講堂に入りクラスの列に並ぶとルプーが見慣れた人間に気が付き驚く

『モモンさん!』

声に気が付いたのかモモンが此方の方を見て手を挙げる。

 

講堂の主賓席と書かれた席にフールーダとモモンが隣り合わせで座る。

アインズはフールーダに今回の模擬試験は冒険者組合に護衛を依頼しモモンが来る様に根回しを行った。

 

(これでミイの側にいても全く持って不自然さはない、完璧な作戦だな)アインズは自分の策略に満足していた。

(何せ、2日もミイに会ってないのだからな、ミイも寂しいに違いない)

顔を背けるミイを確認すると

(ミイも嬉しいのか、照れている様だ)

 

 

学園長の話しが始まるがミイは耳に入らない。

(何しに来たんだ?、ナザリックから離れて生活したいのに)

鬱陶しさだけが湧いてくる感情を抑えきれずミイはルプーにアインズへの伝言を頼んだ。

 

 

//////////メッセージ

 

『ルプーかどうした?』

 

『モモンさん、宜しいですか?』

『ミイ様に言われた通りにお伝えします。』

 

『何をしてる?か え れ 』

 

『あと、絶対に声を掛けるな だそうです』

 

ルプーがメッセージを伝える。

その言葉に絶対防御のスキルは破られ大ダメージを喰ったが

HP1を残して辛うじて耐えたアインズは

 

『イヤ、し 仕事なんだ、依頼だ、依頼が警備の仕事で 』

と仕方なく来た事を前提に説明する。

 

(なんだ、何がいけなかった?完璧な作戦だった筈だ、2日も会えない環境で寂しくて駆け寄って来ても良い場面じゃないのか?)

 

アインズの心は今にも砕けそうな切なさでいっぱいになった。

 

.

 

 

 

 

——————————————————————-

 

『ジーン以下3名準備整いました。』

リーダーを押し付けられたジーンが精一杯の声で報告する。

『チーム名、Jocer(ジョーカー) だな、前のチームが出発後この砂時計が落ちきったらスタートだ』

 

ミイ達は事前の打ち合わせでジーンの使徒する魔獣(ハック)の能力

 

(磁場制御により 半径2kmの探索が可能)を使いより質量の大きな所即ちポイントの高い魔物、トラップを効率よく攻める作戦を取る事にした。

 

『ハックって便利っすね』

ルプーが一番後ろから誰ともなく話し掛ける。

 

『確かにな、敵の位置やトラップが判るんだから。』

とミイがハックの頭の後ろをまじまじと見る。

ハックの頭というか胴体は手のひらサイズの円形に手と足が付いていて、後ろから見ると射的の的の様な模様が等間隔で点滅を繰り返しで要る。

 

するとその中心の大外で赤く印が点灯する。

『どうした?』

ミイが異変に気付くとジーンは

『赤い光は質量が周りと違ってるんだ、しかも動かないからトラップかな、』

 

つまり、誰かが地面に穴を掘る、するとそこは当然質量が変わる、ハックはその差を感知出来るのである。

 

暫く歩くと、今度は赤く点滅をした箇所が体に現れた、しかも複数個点在する。

『コレは動いているから動物、もしくは魔物って事なんだ』

『それが何かまでは分からないから目視しないとダメなんだけどね』

 

『イヤ、凄いよそこに何か居るか解るのと解らないのでは段違いに違いが出るから』

 

『取り敢えずは動いている物が何か探ってからトラップ回避かな』

ジーンは冷静に分析する。

 

点滅地点に近づくと5体のスケルトンが動いている。

 

『1体2Pで10pか』

ミイが考え込む。

『ぶわーっと 焼いちゃいますか?』

ルプーが面白半分に話すとミイは

 

『イヤ、良い考えが浮かんだ、スケルトンを誘導して』

 

『どっちすか?』

 

『私が行く方向に向かわせてくれたら良いから』

 

とミイは右手に駆け出すとそれに合わせてルプーがスケルトンを掠め左後方に火炎弾を打ち込む。ミイはスケルトンが追い付けるギリギリのスピードまで減速する。

 

火炎に追われミイを見つけたスケルトンがミイに迫る。スケルトンは

二手に別れるがルプーのブロウアップフレイム(吹き上がる炎)により

それを塞がれ一団で追って行く。

 

『ミイ!その先はトラップが』

 

とジーンの叫びと共にミイは立ち止まる、スケルトンが迫る

ミイば身を屈め大きくジャンプして木の枝に捕まりクルリと旋回する。スケルトンはそのまま突っ込みトラップが発動する。

大木がしなり地表から網が持ち上がりスケルトンは一網打尽に捕縛された。簡易型の単純な罠だ。

 

『流石っすね、スケルトン討伐とトラップ回避で20Pっすよ』

 

今回の模擬試験ではトラップに掛かると−10p.回避で10pモンスター、魔獣はそれぞれのランクで違いはあるが加点がある。

そして、隠しPが何箇所か有り其れを探し当てるとボーナスPが与えられ時間内にスタート地点まで戻る事が優先される。

しかも時間は体内時計のみでの感覚勝負である。

より点数を稼ぎ尚且つ時間内に戻るか、冒険者としての資質が問われる試験でも有る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ビーストティーマーって便利かなって思うんです。
使徒した物の能力が使えるってかなりなチート的じゃないかなって
ハックはいわゆるレーダー及びサーチ能力で身体からソナーを打ち出して反響による感知を想像して頂ければ幸いです。
身体の背面がレーダー画面になってジーン達から見えるって感じです。ポケモンのニョロモをイメージしました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。