アインズの育児記   作:ヌック

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怒りのアインズ

『ハム助さん、こんにちは』エンリがハム助を見つけ挨拶する

『こんにちはでござる、エンリ殿』挨拶を返すハム助の視線から後ろを不思議そうに見つめるエンリ

『後ろの女の子は新しいメイドさん?』エンリが始めて見る娘に声を掛ける

『こんにちは、ミイです、ミイニーニャ・ゴウンですエンリさん』ミイは丁寧にお辞儀をし挨拶を交わす。

『ゴウンさん?アインズ様の家系の方ですか』と訊ねるとミイが返事をする前にハム助が

『ミイ様はアインズ様のお孫さんで殿と同じぐらいにエライでござる。』

 

 

 

 

『欲しいモノがあるから、見つけに来た』と言うミイにエンリが

『この村に何を?』と訊ねる

『香水?匂いのする水を作れる人が居るって聞いたから』

と答えるミイ

 

『あ、主人ですね、今薬草作りで手が離せないので代わりにお聴きします。』 エンリは自分で主人と言った事に少し恥ずかしさを感じながら頬を赤らめる。

『お母さんにあげたいので優しくて素敵な匂いの香水が欲しい』ミイはツアレの誕生日に何か送り物をしたく以前ルプスレギナに聴いた香水をあげる事を思い付いたのである。

 

『おねーちゃん水汲み終わったよ。』

ミイと同じぐらいの少女がエンリに話し掛ける。

『ご苦労様ネム、お昼からは薬草詰みと一緒に香草も少し詰んで来て』

ネムと呼ばれた少女はミイとハム助を交互に見つめ

『一緒に行くの?』と問い掛けると

『この方達はお客様だから行かないわ、行くのならゴブリンさん達に

護衛をお願いしておくから』 薬草が自生している森はそれ程深くはないが魔物や獣に出会す事を考えて例えエンリでも一人では行かないからだ。

しかしミイは

『森?行ってみたい、ハム助も行くわ』とハム助の意思など気にもせずに答える。

 

 

村の裏手から森へと入って行きゴブリンを先頭に二人と一匹は後を付いて行く。

 

道すがらミイはネムから花の名前や鳥、森で取れる薬草や木の実の説明をしてもらう、二人はいつのまにか仲良く手を繋ぎりまるで姉妹の様にゴブリンに続く、すると突然ゴブリンが立止まり待ての合図を指し示し警戒すると同時にミイがネムを守る様に背後へ導きハム助がゴブリンの横へ移動する。

 

前方の藪から老婆が現れ

『脅かしてすまんの、山菜を採りに森へ入ったら道に迷っての』と

此方の警戒を解くように話し掛けて来る。

『老婆さん一人でこの森に?』ゴブリンが警戒を解く事なく返事を返すとハム助も

『この人間なんか怪しいでござるよ』と追い討ちを掛けるが如くゴブリンに同調する。

『人語を喋るゴブリンと魔獣だと!お前らこそ怪しいわ』と先程までの老婆の声では無く男の野太い声で老婆が後ろへ退がる、それが合図の様に木の上から二人の男が老婆の前に現れ背中から細身の剣を抜くとそれぞれがゴブリンとハム助に切り掛かる。

ゴブリンは剣で応戦しハム助は後ろ足で立ち上がると左手で剣を受け右手で袈裟切りに手を払う、男は声を上げる事無く地面に倒れる。

ゴブリンはまだやりあえっているがハム助は先程の老婆へ突進する

老婆は恐るべき跳躍でハム助の頭を踏み台にして交わすとミイの後方へ着地しそこに居たネムの手を取り引き寄せる、ミイは素早く老婆の手首に手刀を落す。人との戦闘に慣れないミイは手加減が分からず父親との乱取り同様に渾身の力をこめる。老婆は引いた力のまま空を切り後ろへ踏鞴を踏む。老婆の手首はそこから先は切り落とさられ無くなって血溜まりを作る。

 

老婆を見つめるミイに手裏が飛ぶ。ミイは側転で交わし警戒する

『ミイ!』ネムが叫ぶ、手裏剣を交わしたまでは良かったのだがそれはネムとの距離を置いてしまう事でもあった、マスク姿の男がネムを

小脇に抱き抱え

『うるさい、ガキ黙れ。親方様大丈夫ですか?』と手首を抑える老婆に問い掛ける。老婆は

『なんだコイツらは、人語を話すゴブリンと魔獣だけでも珍しいのに

手刀で私の手首まで落すガキ』

『マドラ、ワシはアジトに戻る、ガキは連れて来い、魔獣は殺して

ゴブリンは村への伝令に解放しろ』

親方と呼ばれた老婆は姿を消した。

マドラと呼ばれたマスクの男は

『女コッチへ来い、ゴブリンと魔獣はそっちへ離れろ!』とミイ達に命令する。

ゴブリンとやり合って居た男は闘いを辞めマドラの横に並ぶとマドラに

『あの獣かなり厄介ですぜ』と告げるとマドラはネムをその男に預け

『いい、俺が殺る』とハム助に向かうがミイがその前を塞ぎ殺意を込めて睨む。

 

マドラは『お前はやらねーよ、親方の命令だからな

あの娘を殺されたく無かったらどきな。』とネムを指差す。

ネムの首に剣が突き付けられる。

『ミイちゃん逃げて」』ネムが叫ぶ

『黙れ』男の平手がネムの頬を打つ

 

ミイはその男の行為が許せなかった怒りだけが全てを包み殺気となり

身体の内から込み上げ抑える事が出来ず動く。

『止めるでござるミイ殿!』ハム助の声に振り返るミイ

『こんなヘンテコな仮面の奴に吾輩は殺されないでござるよ』

『アインズ様の部下である吾輩が人間如きに殺せる訳はないでござるから安心して観てるでござるよ』

 

『さあ、まどら殿 やってみるでござる。』ハム助はマドラに近づくと

四つ脚のまま顔を差し出す。

『面白い、その首、綺麗に切り離しアジトに飾ってやるわ』

マドラは腰の剣を抜き気を込める、剣はその気を纏うと青白く輝き妖炎な揺らめきを放つ。

『魔破剣!』マドラが叫び剣を振り降ろすと同時にマドラの首にムチが絡みつき後ろへ引っ張り込まれる。

『ルプスレギナそっちは?』ムチの持ち主がマドラを拘束しながら訊ねる。

『問題ないっス!アウラ様 ネムちゃんも無事っすよ』赤毛のメイド服の女性がネムを平手打ちした男を同じく拘束する。

『ミイ様、アインズ様が心配してますから戻りましょう。』

アウラと呼ばれたエルフがミイを諭す様語り掛ける。

 

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『マドラはまだか!』怒りを露わにして怒鳴り散らす。

『はっ、ザナドゥ様、マドラ様はまだ戻られていません』

ザナドゥはその返答に更に怒りが増す。

『誰か見に行かせろ。たかが小娘を連れて来るのにいつまで待たせるんだ』

 

ザナドゥは森の覇王が居なくなり森の奥で金鉱脈を見つけ、運搬と人夫の拠点としてカルネ村に目を付け村の子供であるネムとミイ(ミイもカルネ村の住民だと思っている)を人質に占領するつもりだったが

思わぬ反撃に会い手首を無くす事になってしまった事も含め苛立ちを

覚えていた。

 

『クソ、あの小娘め何処かの奴隷市場にでも売り飛ばしてくれるわ』

切り落とさられた手首を撫でながらザナドゥは部屋をうろつく。

 

(ドン!)という音がしドアが無造作に開く

『マドラ遅いぞ!』イスに腰掛け入り口に向かい怒鳴る。

黒いマントが見え見知らぬ男が部屋に入って来た。

 

『人違いで済まぬ、我が孫と私が懇意にしている娘とペットが世話になったみたいなので挨拶に来たのだが』

 

『孫?ペット?』ザナドゥは何を言っているのか分からなかった

『失礼、その手首は我が孫に痛めつけられたのであろう?』

マントの男ば手首の無い腕を指差す。

『貴様があの小娘の!』ザナドゥはそう叫びアインズに掴み掛かろうとするが逆に地面に叩きつけられてしまった。

『虫ケラ如き人間がアインズ様に触れるなど恐れおおい』と黒髪の女性がザナドゥを抑えて込む。

『アインズ様この様な虫ケラ殺しても構いませんか?』と剣を抜き

ザナドゥの首筋に突き付ける。

『ダメだナーベラル、コイツは私が気がすむまで嬲り殺しにして

やる、我が孫と私の管理下の村に手を出した事を後悔させてやらねばな』

『恐怖と絶望に狂気し、何度も回復させてやるからな楽に死ねると思うなよ。』

 

アインズの拷問は丸一日休む事無く続きその後、恐怖公の元へ送られたザナドゥであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回はナザリック剣技大会です、読んで字の如く剣たけで誰が一番かを競い合います
乞うご期待下さい。(余り大風呂敷を掲げるのは如何なるモノ?)
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