『ここまで良く勝ち上がって来た、順当に行けばコキュートス辺りと考えていたがまさかミイとやり合うとは』
アインズは嬉しさと喜びそしてそれとは裏腹に刹那さを感じざるを得なかった。
『ここまで、登って来た以上無様な負け方はしたくは無い、何処までやれるか判らないけど全てを貴方にぶつけるつもりだ』
ミイは自分の感情思いをそのままアインズに伝える。
『無論手加減なぞしないさ、本気で相手をさせて貰う、お前の全てを
ぶつけて来い。』
アインズは先端が扇状に広がった150センチはあるグレートソードを2本背中から抜き戦闘態勢を取る。モモンとして使用しているソードを模した物だ。
ミイは左右のコンビネーションを巧みに使い分け攻撃を仕掛ける。
アインズはそれを受けながらミイに
『攻撃が単調にならない様にフェイントも入れろ!』
『拳を捻るんだ』
『体重をもっと乗せて打て』と的確なアドバイスを送る。
ミイは素直にそれを攻撃に取り入れる。
当たる瞬間に腰を捻り体重を前に掛けるアインズが右の剣で受けるが
トンファーの打撃に堪え切れず体をもっていかれる、体が開いた所へ
ミイの右肘が顔を目掛け飛んで来る。
アインズは左腕を曲げブロックする、ギリギリで防ぐ事が出来た。
(うは、ヤバ 少しアドバイスしただけなのに素直に修正してくるなんて)
ミイの格闘センスに驚かされるアインズだった。
『では、今度は私から行くぞ』
上下左右、コンビネーションは無視し不規則に剣で攻撃する、
ミイはトンファーだけでは防ぎきれず、後方に飛び間合いを取る。
『そんな間合いではトンファーでは届かないだろう』アインズが問い掛ける。
『それは、やり方によると思うけど』と言い放つと
クラウチングスタートの態勢からダッシュし、アインズに攻撃を仕掛け脱兎の如く離れる。
ヒット&アウェイ(攻撃しては離れる戦術である。)
『それでは、ポイントに当たらないであろう?』
ミイはそれに答える事無く再びクラウチングスタートを切る
左右の連打から上段突きを入れる、アインズが剣で受ける、
ミイの姿が突然視界から消える。
ミイはしゃがみ込み小さく体を縮め全体をバネの様に伸ばしアインズの頭部を狙う、ザリュース戦で見せたあの技を繰り出して来た。
アインズは半身で躱すとミイの胸に剣を叩き付ける。
ポインターが粉砕されミイは勢い良く転がる。
『面白い技だが初見しか使え無いな』とミイに語る。
(さっきのザリュース戦を観てたからギリ避けたけど初見なら喰らってたわ)
アインズは無いはずの心拍数が上がる思いだった。
再び開始線より再開するとミイは再びクラウチングスタートで向かって行く。
アインズが構える手前1メートルで飛び身体を捻って回転し両手のトンファーで叩き付けるとブロックしたアインズのソードが砕けアインズも堪らず地面に叩き付けられる。ミイの肘が落ちて来た。
横にゴロゴロと転がり躱す、トンファーの肘撃ちは地面をごっそり削った。
(なんて破壊力だ、普通の人間から死んだぞ、ミイ半端ないって)
手元から半分に折れたソードを後方に構え臨戦態勢のままミイの動きを見る。
(ミイの格闘センスは闘いで伸びているのか、短期決戦で無いと負けるか?)
アインズは試合の度に強さを増すミイに感服する思いだった。
『そろそろ、決着を付けてやろう』
『ソード1本では攻撃が単調になると思うのだけど』とミイが挑発する。
『それは、やり方次第だろ。』先程のミイのセリフをそのまま返す。
アインズは折れたソードを逆さに構え、右のソードで攻撃を仕掛ける。
余りの速さとそのパワーに両腕で防ぐが推されガードが下がる
アインズはミイの腕を掴みそのまま背後に回り腕をロックすると
折れたソードで首筋を狙い更に腕を締め上げる。
腕に激痛が走り思わずアインズにタップする。
(ギブアップの合図である)
『勝者アインズ様!我等の主人が優勝しました。』
マーレのアナウンスに会場中から歓声が沸き、拍手の嵐に包まれる。
アインズは手を挙げてそれに応える。
そしてミイと握手を交わす。
『ありがとうございました、まだまだ修行が足らない事を思い知りました。』ミイが頭を下げる。
『そうだな、世にはお前が知り得る知識、技能がまだまだ山程ある、今から色々な経験と実戦を積むと良いであろう』
アインズがミイに返事を返す。
『そうですね、知らない世界を知りたい、もっと強くなりたいと思いました。』
何気無い会話がこの後のアインズを後悔させる事となる。
アウラVSパンドラ戦は面白かったよね、パンドラがモモンになって闘うとは、アウラの三節棍(さんせつこん)もカンフー映画みたいで興奮したし、そんでもって勝ち上がったパンドラとコキュートスの試合も
まさかの展開だったよね。
暇が出来たら掲載したいです。
次回からミイの魔導学園編に突入していきます。