仮面ライダーロワ ~歴史を守護する仮面の王~   作:名もなきA・弐

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 簡単にですが、オーズ&エグゼイド編の戦闘パートは終了です。あまり長々しくすると自分の方も頭がパンクしそうだったもので(汗)


TIME23 1002:ゲームクリアー

「何故君たちがここにいる?」

 

開口一番に、場違いな疑問を口にしたのはヒイロだ。

颯太たちは安静するべき患者であり、戦場に立って良いはずがない。

誰よりもドクターとしての誇りを持つ彼は、目の前にいる患者を放っておくことなど不可能だ。

彼が連れ戻そうと動いた時だ。

 

『ふぅんっ!』

「っ!」

 

振り下ろされた大剣を躱し、ゲーマドライバーを装着しながら奇襲された方を向く。

そこにいたのは怒りを露わにしている昆虫系グリードのヌスゥと、猫系グリードのミニツだ。

バグスターとは違う怪人に表情を変えることなく、ヒイロは視線を鋭くする。

 

「スイーツにおいて、動物の毛と虫の存在は言語道断」

 

「故に」と彼が取り出したのは魔法の剣を持つ鎧騎士が描かれた青いライダーガシャットを取り出して起動する。

 

「ロールケーキの端を切り取って見映えを良くするように、貴様らを切除する」

【TADDLE QUEST!!】

 

有言実行。

剣と魔法のRPGをモチーフにした『タドルクエスト』のゲームをドライバーに装填。更に蛍光イエローのガシャットを起動し、もう一つのスロットへと装填する。

 

【DOREMIFA BEAT!!】

「術式レベル3、変身っ!」

【ガッチャーン!LEVEL UP!!】

【TADDLE MEGURU! TADDLE MEGURU! TADDLE QUEST!!♪】

 

黄色い服と帽子に身を包んだDJが描かれたリズムゲームの『ドレミファビート』、二つの異なるゲームを重ねたヒイロはレバーを操作した。

まずはシアンカラーのスーツに西洋の鎧を纏った黄色い瞳を持つ戦士『仮面ライダーブレイブ クエストゲーマーレベル2』へと変身。

それだけでは終わらない。

黄色い小型ロボット『ビートゲーマ』が出現すると、ブレイブに被りつくように変形していく。

 

【アガッチャ!DO・DO・DOREMIFA・SO・RA・SHI・DO! OK! DOREMIFA BEAT!!♪】

 

リズム良く刻まれた音声と共に追加装着されたアーマーは西洋騎士とDJが入り混じった奇妙な出で立ちながらも、掲げた両腕が彼を一人のドクターだと強く認識させる。

右腕に装着されたターンテーブル型の装備を軽くスクラッチさせ、ビートにノッた場違いな音楽が流れる。

 

「音楽療法及び心臓マッサージの効果、実食させてやる」

『ほざけぇっ!』

『アンバランスな見た目だね。でも、油断はしないから』

 

二体のグリードに臆することなく『ビートクエストゲーマーレベル3』となったブレイブが戦闘を開始する中、エムが颯太の前まで近づく。

 

「よくもまぁ、ボロボロの状態で来れたもんだな」

「……」

 

白衣のポケットに手を突っ込んだまま、目線を合わせたエムが言葉を続ける。

 

「『あいつらに負ける』とか、そう思ったことはないわけ?」

 

呆れたように溜息を吐く彼に、颯太が視線を逸らすことなく睨み返す。

その瞳に、迷いは感じられない。

 

「だから何だ」

「んっ?」

「俺はあいつらに負けるつもりはない。例え勝てなくても、俺が勝つまで挑むことに変わりはない。奴らみたいな怪人どもに勝利するまで、何度だって挑み続けてやる!」

 

子どものような幼稚な主張。

だが、その内に秘めた闘争心や叛逆の精神が、エムの琴線に触れた。

自分がゲームに熱狂するようになった切っ掛け、諦めたくないと強く願ったあの時と似ている。

何もかも正反対な少年に軽く笑う彼に、足軽ゾンビのバグスターウィルスが迫るも即座に二つのガシャットを起動したエムがレバーを開いてエグゼイドに変身する。

 

【GE・KI・TO・TSU ROBOTS!!♪】

 

ロボットバトルゲームによってレベルアップしたエグゼイド『ロボットアクションゲーマーレベル3』による裏拳が、攻撃しようとした足軽ゾンビを紙屑のように吹き飛ばして消滅させる。

 

「だったら。俺を納得させるだけのプレイングを見せてみな」

「望むところだ」

 

対抗心を剥き出しにするレクスにエグゼイドが乱暴に頭を撫でる。

一方のロワはチームCに駆け寄り、安堵した様子を見せる。

 

「良かった。みんな無事で」

「マスターも、ご無事で良かったです」

「男のならしゃんとする!変身した状態で弱々しい姿見せないの」

「ヤマダたちの戦いはこれからっすよー。今から本気の姿、見せてやるっす」

 

普段と変わらない彼女たちに仮面の下で笑みを見せると、彼は改めて強く誓う。

自分はまだ彼女たちに頼ってばかりだ。彼女たちの専属スタッフとしても、仮面ライダーとしても未熟な自分だ。

姉のような頼れる存在になりたいと、手を伸ばして掴めるような人間になりたい……憧れを願う彼にアッシュが「へぇ」と笑う中、メダジャリバーを構えたオーズが声を掛ける。

 

「無事、だったみたいだね」

「まだ終わるわけにはいかないからな」

 

短く、何処かドライなやり取りだが気兼ねない雰囲気も感じる二人は改めてレプリカエグゼイドを睨みつける。

グリードや足軽たちの存在もあるが、戦力としてはロワたちの方が有利だ。

しかし、レプリカエグゼイドは不敵な笑いをあげる。

 

『良い気になるなよ不信信者どもっ、手駒はいくらでも増やせる!!』

【OOO……!!】

 

自身の崇める神が眠る祭壇をゲームエリアの応用で別の場所へ移動させると、半壊していたレプリカオーズのウォッチを起動。

そして、近くにいた足軽ゾンビに埋め込んだ。

 

『ギシャアアアアアアアアッ!!』

 

再び誕生したレプリカオーズだが、その姿に大きな変化があった。

鷹のような頭部はより禍々しく鮮血のような色合いになっている他、虎のような爪が両肩にまで生やした屈強なものへと肉体が膨らんでいる。

更に両足の飛蝗は四本足へと変化しており、合成獣のゾンビといった出で立ちだ。

 

「何あれっ!?」

「レプリカウォッチⅡを無理に使ったんだ。暴走していてもおかしくはない」

 

冷静に原因を言及するレクスの言葉を遮るように、レプリカエグゼイドが『レプリカオーズ 暴走態』を嗾けた。

 

『ギガァアアアアアアアアアアアッ!』

 

雄叫びをあげたレプリカオーズが振り下ろした剛腕を全員が躱す。

その一撃はクレーターを作るほどであり、獣のように唸る姿はまるで理性の箍が外れた獣だ。

ロワとオーズに狙いを定めたレプリカオーズは飛蝗の下半身を駆使して二人を翻弄すると、硬質化させた頭部の翼で身体を裂こうとする。

 

「くそっ、これじゃあっ」

 

滅茶苦茶な攻撃をするレプリカオーズの攻撃を辛うじて凌ぐが、防戦一方だ。

この状況を打破出来るライドウォッチがないか思案しようとした時、オーズの声が響く。

 

「椋君!」

 

オーズが投げたのは、ブランクのライドウォッチ。

それは途中で淡く光ったかと思えば、ロワがキャッチしたと同時に姿を変えていた。

ディスプレイに「2010」と刻まれた緑色のボディに、黄色のベゼルが特徴的な異国の情緒溢れる色彩へと変わったライドウォッチのベゼルをすぐに回転させて起動する。

 

【OOO!!】

『ッ!ギシャアアアアアアッ!』

 

一層激しくなったレプリカオーズの猛攻を回避しながら、『オーズライドウォッチ』を装填したロワはジクウドライバーのバックルを回転させた。

 

【ARMOR TIME!】

 

今度は全身から刃や爪を生やして突進しようとするレプリカオーズだが、電子音声と共に出現したタカ・トラ・バッタを模した三体の巨大ユニットが妨害する。

三体は足止めの役目を終えると、今度は本来のアーマーへと姿を切り替える。

 

【TAKA・TORA・BATTA! OOO!!♪】

 

翼を広げたようなタカの赤いヘッド、右側にトラの頭部とクロー、そして左側の尻尾を模した装飾が黄色く輝く。

そして、両脚にはバッタの如き緑色のアーマーが装着された。

 

『仮面ライダーロワ オーズアーマー』

 

仮面ライダーオーズと繋がったことで誕生した祝福すべき姿だ。

胸元の円形の装飾には「タカ・トラ・バッタ」と記されており、緑色の複眼には「オーズ」の鏡文字となっている。

 

『ギイイイイイイイイッ!』

 

レプリカオーズがゴリラの如き重量感溢れる両腕を振り下ろす。

ロワはタカの持つ視力で攻撃の軌道を瞬時に見抜き、僅かな動きで躱すと右腕に装着したトラクローで贋作の胴体を裂く。

 

『ギッ!?』

 

攻撃は終わらない。

爪撃は黄色い軌跡を描きながらレプリカオーズの身体を削り、絶え間なく攻撃を続けていく。

 

「はぁぁぁぁぁ……はぁっ!」

 

今度は両脚に力を込めると間髪入れずに連続キックを叩き込む。

飛蝗の力で補強された脚力はレプリカオーズにダメージを与え、身体を削り取るようにセルメダルを剥がしていく。

呻き声をあげながらも攻撃を続けようとするレプリカオーズが攻撃しようと腕を振り上げたタイミングで、メダジャリバーを振り上げたオーズの斬撃が吹き飛ばす。

 

「詠春さん!」

「凄い、本当にオーズみたいだね。でも……微妙に違うような」

「えっと、それは気にしない方向で」

 

「あはは」と苦笑いするロワにオーズもつられて仮面の下で笑みを零すと、敵意を膨らませたレプリカオーズへと視線を向ける。

 

「行こうっ!」

「はいっ!」

 

二人の戦士が、地面を蹴った。

 

 

 

 

 

リズムと勢いを乗せたブレイブの攻撃がミニツに炸裂する。

音楽に合わせて崩れることも途切れることもない連撃は二体のグリードと互角に渡り合うほどだ。

大剣に電気を纏わせた一撃が振り下ろされるも、焦ることなく優れたステップを踏んで紙一重で回避する。

 

『ちょこまかとぉっ!!』

 

頭に血を上らせたヌスゥの攻撃が単調なものへと変わっていく。

それをフォローするようにミニツが両手の二丁銃を構えて発砲するが、風の弾丸はブレイブに命中することはなかった。

 

「撃ち落とします」

 

ユキの構えたマスケット銃から発射された弾丸が相殺し、それによって生じた煙に紛れてアヤの戦斧がミニツ目掛けて振り下ろされる。

しかし、咄嗟にヌスゥが突き飛ばして間に入り、昆虫の腕力で強引に投げ飛ばす。

 

「なんて馬鹿力よっ!?」

『人間如き、がぁっ!!?』

 

怒りを露にする昆虫系グリードの脇腹をヤマダは蹴り飛ばし、怯んだところを構えた剣で大きく切り裂いた。

 

「ふひひ、ナメプしていると痛い目に合うすっよ。ヒャッハー!」

『嘗めるなぁあああああああああっ!』

 

獰猛な笑みを浮かべたヤマダは牽制とばかりに剣を投擲すると、入れ替えるように両手ハンマーを取り出しながら疾走する。

ヌスゥも雄叫びをあげ、拾い上げた自身の大剣を振り上げた、

 

 

 

 

 

 

不規則にブロックを召喚し、その跳躍力で行うレプリカエグゼイドの奇襲をレクスは捌いていた。

一見するとテクニカルだが、実際は本来のエグゼイドが持つゲームの能力だけを使っているだけで活かしているわけではない。

歪んだ顔面をジカンジャナックルで思い切り殴ると、強引に向きを変えてエグゼイドのガシャコンブレイカーによる一撃を叩き込ませる。

 

『貴様らぁっ!よくも王の顔に…』

「うるせー、よっ!」

 

間髪入れずに放たれた二人の拳によって、レプリカエグゼイドが地面を転がる。

追撃しようと動くレクスにエグゼイドが「待った」と声を掛ける。

 

「一体何だっ」

「一皮剝けた若者に、天才ゲーマーSHIGENからのプレゼントだ」

 

訝し気に振り向いた彼に『ある物』が放り渡された。

ライトグリーンのボディとマゼンタのベゼルで構成されたライドウォッチ……『エグゼイドライドウォッチ』だ。

何故急に渡す気になったのが気になったが、当の本人は何処吹く風といった様子。

呆れたように息を吐くと、起き上がったレプリカエグゼイドを見据えながらエグゼイドのライドウォッチをかざす。

 

「ここから先は、ノーコンティニューでクリアしてやる」

【EX-AID!!】

 

エグゼイドライドウォッチを起動し、ビルドライドウォッチの代わりに装填すると同時にバックルのロックボタンを解除。

 

アイテムが隠されたボックスをこじ開けるように、叩き込まれたレクスの拳がアーマーをバラバラにした。

プレイヤーを祝福するファンファーレを鳴り響かせながら、天才ゲーマーが変身する仮面ライダーの力を宿したパーツが自動的に装着されていく。

 

【LEVEL UP! EX-AID~!!♪】

 

逆立った髪の毛のようなピンク色の頭部パーツに、両肩にはグリップと長い端子のようなゲームカセットを模したアーマー。

両腕にはゲームパッドのような「A」・「B」と書かれたピンクと黄緑のボタンがある白いハンマーのような装着型武器『ガシャコンブレイカーブレイカー』を身に着けており、白く「EGUZEIDO」とローマ字で記された複眼が輝いた。

 

『仮面ライダーレクス エグゼイドアーマー』

 

繋がりを得たことで完全に力を取り戻したレクスの隣に並び立ったエグゼイドは馴れ馴れしく彼の肩に腕を乗せると、挑発染みた様子でレプリカエグゼイドの方を睨む。

 

「超キョウリョクプレーで、クリアしてやるぜっ!」

「ふん」

 

軽くハイタッチを決めたドクターと反逆者の仮面ライダーが同時に地面を蹴る。

レプリカエグゼイドの蹴り飛ばしたブロックが飛来するも、エグゼイドは跳躍して回避する。

レクスの方はブロックを正面から破壊し、そのまま強烈な右ストレートを浴びせた。

 

『がっ!?』

 

よろめいたところで、ガシャコンブレイカーを構えた自由落下するエグゼイドが強烈な一撃を頭部に叩き込み、ブレードモードによる一閃を浴びせてから鳩尾を容赦なく蹴り飛ばす。

 

『貴様ぁっ!!』

【高速化!】

 

激昂したレプリカエグゼイドは近くのブロックを破壊し、そこから出現したエナジーアイテムに触れる。

黄色い光を纏い、目にも留まらぬスピードでレクスに接近するも軌道自体は単純だ。

 

「そんなものはお見通しだ」

【混乱!】

 

隠し持っていた紫色のエナジーアイテムを不意打ち気味に投擲し、避けることが出来なかったレプリカライダーに命中。

結果としてレプリカエグゼイドは動きを止めてしまい、今度はもう一つのエナジーアイテムで右腕を鋼鉄化させたレクスの鉄拳が炸裂する。

 

『ぐげぇっ!?』

 

短い悲鳴をあげて再び宙に飛ばされたレプリカライダーの後を追うのは、本物のエグゼイド。

周辺のブロックを破壊して取り出したのは『回復』のエナジーアイテムが二つ。

今の時点では必要がない代物だが、仮面の下の表情には獰猛な笑みを浮かべている。

 

「殺菌の時間だ、ゾンビ野郎」

【回復!】【回復!】【マッスル化!】

 

エグゼイドは治癒効果のエネルギーを再びハンマーモードにしたガシャコンブレイカーに収束させる。

そこにレクスが殴ってパスしたマッスル化のエナジーアイテムによって攻撃力が強化される。

そして、三つのエナジーアイテムでバフを重ねたエグゼイドの一撃がレプリカエグゼイドの変身者であるムエルテに叩き込まれた。

 

「そらっ!」

『がっ!?』

 

回復とは身体や精神を良い方向へ向かう力だが、過剰な回復によって身体の細胞が崩壊してしまうほどに危険な代物だ。

強化された腕力で振るわれた回復エネルギーを纏った攻撃はレプリカライダーの顔面を捉え、過剰回復による細胞異常が地面を転がる身体を蝕み始める。

 

『ぎっ、こんなっ!こんなことがっ』

『ギシャアッ!?』

 

腐敗が進行する身体を立たせると同時に、オーズの一撃によって吹き飛ばされたレプリカオーズが吹き飛んできた。

ロワとオーズの二人がレクスとエグゼイドの隣へ並び立つ姿に、ようやく危機感を覚えたレプリカエグゼイドは地面に手を当ててムエルテ・バグスター本来の能力で足軽ゾンビを呼び出すが、オーズとエグゼイドの斬撃が一掃する。

 

「今だ、椋君!」

「止めは譲ってやる、キメワザで魅せなっ!」

 

レジェンド二人の言葉に頷き、満身創痍で動けない二体のレプリカライダーを見据えた二人は必殺技の準備に移行する。

 

「今度こそ、あなたの時間はここで止める!」

「その歪んだ歴史、俺が打ち砕く!」

【【FINISH TIME!】】

 

バックルのロックボタンを解除し、ライドウォッチのスイッチを押し込んで能力を解放する。

最初に動いたのはロワだ。

メダル状のエネルギーを三枚、前方に出現させてから大きく跳躍。オーズアーマーの胴体と酷似した巨大なメダルはレプリカオーズへ狙いを定めるように動き、それに導かれるように両脚蹴りの姿勢となったロワが急降下を始める。

赤いタカのメダルを潜ると赤い翼を生やし、黄色いメダルを通過すると同時に閃光の如き熱風が吹き荒れる。

最後に緑色のメダルを通過した時には溢れんばかりの雷を宿していた。

 

【SCANNING! TIME STRIKE!!】

「オリャアァアアアアアアアアアアッ!!」

 

オーズの必殺技を再現した一撃はレプリカオーズの身体を吹き飛ばし、セルメダルを撒き散らしながら地面を転がると、悲鳴と共に爆散した。

レクスの方はアクションホラーゲームのように飛び掛かるレプリカエグゼイドの顎を殴り、空高く打ち上げてから自身も跳躍する。

態勢を整えられないレプリカライダーを追い越してから方向を転換、そのまま拳を凄まじい勢いで振り下ろした。

 

「オラオラオラオラッ!」

『ストンオシャンッ!?』

 

攻撃は終わらない。

奇妙な悲鳴をあげるレプリカエグゼイドの身体に両腕から繰り出されるラッシュを情け容赦なく叩き込む。

その際に手に入れた高速化のエナジーアイテムで攻撃速度を更に上げ、何十発もの打撃が贋作の身体に浴びせられる。

やがて地面に背中を打ち付けたレプリカエグゼイドの鳩尾に最後の一撃が振り下ろされた。

 

【CRITICAL! TIME CRUSH!!】

『ギギャアアアアアアアアアッ!!』

 

ダメージの許容量を超えた異形の肉体は耐え切れずに爆発。変身を解除された満身創痍のムエルテは「くそっ」と吐き捨てると地面に黒い染みを発生させて、沈み込むようにその場からすぐに退散する。

 

『二兎を追う者は一兎をも得ず、か……!』

 

諸悪の根源が消えたで戦闘員のバグスターウィルスや屑ヤミーも消滅し、計画が失敗したことを察知したアイシェルも他のグリードたちに合図を送って即座に撤退。

半壊した日本城が元の形に戻る最中、排出された二つのレプリカウォッチⅡも音を立てて砕け散った。

 

【GAME CLEAR!!】

 

勝ち残ったプレイヤーを祝福するかのように、ファンファーレが鳴り響いた。




 今回に登場出来なった人たち。

スナイプ「象みたいな奴ぶっ潰したら、いつの間にか終わってた」
ヴィルス「前座を楽しみ過ぎたせいでメインを見逃した」
ジュラットン「同じく」

 許してほしい。

 次回はエピローグです。
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