もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話 作:ジョーカー:ゼノ
終わりと始まり
暗黒魔界、混沌門の奥底で悪魔の断末魔が響き渡る。
「バカなぁああああ!!?」
声の主はブロリー。暗黒魔界の軍団が秘密兵器として保管しておいたのだが、フルパワー超サイヤ人4に進化し、制御が効かなくなってこの世界のすべてを破壊し尽くそうとしたのだ。
対峙しているのは5人。ターブル、超サイヤ人4の悟空:GT、超サイヤ人のバーダック:ゼノ、超サイヤ人3のゴテンクス:ゼノ、そしてヒーローアバターであるヴィクトリーであった。
そして戦いが佳境に突入し、ギャリック砲、10倍かめはめ波、リベリオントリガー、超ウルトラバーニングかめはめ波が叩き込まれ、トドメの元気玉を敢行したのであった。
「終わりだ…!!ブロリィイイイイイ!!!」
「うぐぁああああああああ!!!!カァカロットォオオオオオオオオ!!!!!」
彼の元気玉によりブロリーは完全に消滅し、世界は救われたのだった。
「はぁ……はぁ……お……俺達のパワーが勝った……」
悟空が口を開く。呼応するようにバーダック達も喋り始めた。
「も、もう流石に戦えねぇぜ……」
「僕……役に立てたかな……」
「正直ターブルとバーダックがいなきゃ危なかったんじゃないの?な、ヴィクトリー!」
ゴテンクス:ゼノが何も喋らないヴィクトリーの方へ向く。
異常に、すぐ気付いた。
「び……ヴィクトリー……お前……!!」
「……どうやら…とっくのとうに限界超えてて…体がもたなかったようだな……」
「そんな……!!」
全力を出し切った身体がパワーに追いつかず、既に腕がチリと化していた。
「……楽しかったぜ。ヴィクトリー。」
悟空:GTが、屈託の無い笑顔を向ける。
「生まれ変わっても……また一緒に戦いましょう……」
ターブル達が手厚くヴィクトリーを囲み、そして彼が完全にチリになるまで見送った。
伝説の悪魔と一人のヒーローアバターの戦いは相打ちで決着がついたのだ。
「という訳であの世に来たけど……」
あの世。死んだ人間が行く世界。そこには魂がわいわいと並び、それを小鬼が注意する。
「はいはい魂の皆さんちゃんと並んで進んでください!はい、そこのあなた!二列にならない!きちんと一列になってください!」
みな肉体は無く、魂だけの状態。ヴィクトリーも例外ではなかった。
「み〜んな綿飴みてぇな感じになってるなぁ……」
自分の番が回ってくるのは案外早いものだった。
閻魔さまが、書類を片手に口を開く。
「ヴィクトリー。〇歳。……確かに功績は素晴らしいし間違いなく天国行き……だがホントに〇歳か?功績と歳が見合わんぞ……」
「あぁ〜……結構いろんな事やったしな……あはは……」
「まぁ良い。いい事をしているに越したことは無いだろう……行け。」
閻魔さまがそう告げた時だった。
「お待ち下さい……」
不意に柔らかな光が閻魔の間に差し込み、それが降臨する。麗しい金髪に、宝石のように蒼い瞳。神聖な黄金の気を纏った女神が、ここに顕現した。
「私は女神イリアス。この世界とは別の世界から来た神です。」
「……神……さま?」
閻魔さまとヴィクトリーは、突如現れたイリアスに目を向ける。
「女神様……一体何の用で……?」
閻魔さまが尋ねると、女神は頷いた。
「その少年……ヴィクトリーを私の世界に連れていきたいのです……」
「えっ、俺かっ!?」
突然の事で仰天する。見ず知らずの女神様に名指しされ、しかも私の世界に連れて行きたいときた。
「な……何でだぁ?」
「私の世界を助けて欲しいのです……かの邪悪な魔王を討伐し、希望をもたらして欲しいのです……」
何か凄くスケールの大きい話になってきた。
「……閻魔様。」
閻魔さまの意向を聞こうと振り向いてみる。彼はそれに気付いてるかのように話した。
「わしは別に構わん。さっきも言ったがお前は若すぎる……別の世界で第二の人生を歩むのもいいんじゃないか?」
あっさりとした答えが返ってきて少し意外だった。
そしてイリアスの方に向き、一番気になっている事を聞いてみる。
「……その世界……強い奴は、いるのか?」
「勿論居ます……魔王のみならず、四天王やその他大勢の強敵たちがあなた達を待ち構えています。それでも……」
「あなた『達』……?おい!世界を救うのは俺一人じゃないんか!?」
「お、おい……女神様相手に……!!」
湧き上がる疑問に思わず素になってしまう所を閻魔さまに怒られてしまった。しかし、イリアスは全然気にしてない様子で微笑む。
「それについては私の世界に着いてから説明します……では、聞きます。私の世界を救ってくれますか?」
「……おう!」
湧き上がる期待を感じながら声高々に返事をする。
「それでは、まず魂だけの身体をどうにかしないといけませんね……」
「それはもう解決済みだぞ!」
閻魔がヴィクトリーの魂に手を向ける。
「即行で作る故にお前の強さをほとんど削って肉体を作る……心配するな。修行すればじきに戻る……ふんっ!」
ボンッと煙が吹き出し、ヴィクトリーの肉体が作られる。これであの世の住人としての要素は、天使の輪っかのみになる。
「う、うわ…ホントに弱体化すんのか……」
本調子じゃない身体に戸惑ってしまう……が、レベル99からレベル1に戻るなんて事は何度か体験しているので慣れている。
「イリアス様、これでいいか?」
「その輪っかが邪魔ですね……それっ。」
イリアスが頭の輪っかを指さす。すると輪っかが消えてしまった。これで完全に生き返ったのだ。
「それでは……行きますよ……近寄ってください。」
「近寄るだけでいいのか?」
そう言いながらイリアスの正面につく。
「……はっ!」
「っ!?」
二人は光に包まれ、そしてそのまま姿を消してしまった。
「……行ったか……よし、次の魂は……」
嵐のように現れ、ヴィクトリーを連れて嵐のように去った女神様。
あの世、そして閻魔の間はまたいつも通りの時間を過ごすのであった……
「……なぁイリアス様、世界を救う奴ってのは俺の他にも誰かいるのか?」
光に包まれながら移動してる最中に、素朴な疑問を投げてみる。先の会話から気になっていたことだった。
「ええ。居ます。ですがその殆どが期待出来ないものばかり……」
呆れた様子で息を吐くイリアスの顔を見つめながら話を聞く。
「ですが今回の勇者には期待しています。」
「おぉ。イリアス様も認める勇者なら、そいつ一人でなんとかなるんじゃねぇんか?」
「……幾ら私が期待しているとは言え、期待に応えられるとは限りません……何より勇者一人だけというのも不安が残ります……だから貴方を連れてきたのです。」
「……話が読み込めたぜ……要するに勇者のパーティに加わって手助けしろって事だろ?」
「そういう事になります。」
予想通り。
何はともあれこれから強い奴とたくさん戦えると思うとわくわくする。
「……イリアス様の期待している勇者ってどんな奴なんだ?」
それを尋ねると、イリアスは微妙な表情をした。しかしそれもすぐに柔らかな笑顔によって戻される。
「……今は多くは語ることはできません……ですが名前だけは教えておくべきですね……」
ヴィクトリーは、余計な詮索は野暮だと感じ、黙って聞くことにした。
「その勇者の名は……ルカ……そう。勇者ルカです。」
流血表現
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このままでいい
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しなくていい