もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話   作:ジョーカー:ゼノ

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淫魔変生

 とてつもないエネルギーでウネる大気に、ヴィクトリー達は包まれる。

 エネルギーの主は変貌しながらも光に包まれる。その光も剥がれるように消え失せ、完全変異した彼女の姿を晒した。

 金髪から紫に変色した髪、コウモリのような悪魔の羽根、悪魔の尻尾、左半身や下腹部に刻まれてる刺青からは、魔力が迸っている。

「あれ……私、どうしたの……?なんだか、不思議な気分……ものすごい力が、全身から溢れ出て……でも、喉が渇いて……お腹が空いて……」

 虚ろな顔で、うわごとのように囁くサラ。その淀んだ目が、ヴィクトリーを最初に捉えた。

「あっ、ヴィクトリーだぁ。美味しそう……食べちゃいたいわぁ……」

 ヴィクトリーはここで、一歩前に踏み出た。そして振り返り、ルカの方を見た。

「ルカ、アイツの指名は俺みてぇだ……俺はアイツをぶん殴って正気に戻す。そこをエンジェルハイロウ(その剣)でもってぶった切れば、魔素も封印されて元に戻るはずだ。」

「ああ……戦うのは、お前に任せるよ……」

 ルカは、頷く。ヴィクトリーが先に指名されたのもそうだが、いざとなったらクィーンエルフを守らねばならない。自分は、待機だ。

「ねぇ、ヴィクトリー……あなたの精、食べさせてよぉ……」

「……」

 一目見りゃ分かる。こいつは正気じゃない。

 ヴィクトリーは構え、サラをキッと睨んだ。

「あはっ……ヴィクトリー、私と戦う気なのぉ?」

「ああ……」

「いいわぁ……めちゃくちゃにしてあげる。たっぷり犯して、精を搾り取ってあげるわ……私のおま──」

 ここでヴィクトリーは飛び出し、サラの顔面に不意打ちの蹴りを放つ。

 しかし、彼女はその足を掴み、止めた。

「なにっ!?」

「──んこで、ヴィクトリーのザーメンごくごく飲んであげる……」

 不意打ちで放ったハズの必中の蹴りが、受け止められた。どうやら、簡単に終わりそうには無さそうだ。

「あはっ!!」

 サラはヴィクトリーの足を手繰り寄せ、彼の顔面に正拳突きを落とした。直撃し、彼は地面に埋まり、その地面もひび割れる。

「ぐはぁあっ……!!?」

 すごい威力だ。

 彼女との繋がりとして、正拳を教えた事があったか。なるほど、言われた通りに続けてきたのか──

「っくっ!!」

 ヴィクトリーは倒れた状態から、サラの頭を蹴る。

「っ!」

 彼女が揺らいでる間に、立ち上がる。そして腰を捻り、界王拳を使いながら腹へ正拳突きした。

「!!!」

 直撃し、サラは吹っ飛ぶ。

 しかし彼女は羽根を羽ばたかせ、ふわりと浮いてから、着地した。

「っふふ……」

 そして、地を蹴って突撃してきた。

「よし、こい!!」

 ヴィクトリーも界王拳を10倍に引き上げ、迎撃した。

 二人はぶつかり合い、超高速で攻防を繰り広げる。拳と拳がぶつかり合う、凄まじい格闘戦になった。

 その末に拳がぶつかり合い、二人は離れた。

「やるじゃねぇか、サラ……!おめぇ、剣で戦うより、素手で戦った方が才能あるぜ……!」

「あは、えへへへ……おちんちんを、おまんこに入れて、いっぱい気持ちよくしてあげる……」

 ヴィクトリーの賞賛など、馬耳東風。サラは構え、再び接近してくる。

 彼はそれに向かって、気弾を放つ。しかし、それは弾き返され、己の足元に着弾し、爆煙を巻き上げた。

「にっ!?」

「あはっ!」

 爆煙を突き破りながら鋭い蹴りが飛んできて、彼の顔面を打ち抜いた。

「ぐぁあっ!」

「そらっ!」

 サラは続けざまに、パンチを放ってくる。

「ふっ!」

 ヴィクトリーはその拳を受け止め、彼女の腕を抱える。

「おりゃぁあっ!!」

 そのまま腕を抱え、背負い投げした。凄まじい衝撃が大地を揺らし、地面が粉塵を巻き上げながらひび割れる。

「っあはぁっ!!」

 サラは倒れた状態から、背中の筋肉でもって地面を叩き、羽根を羽ばたかせながら飛び上がった。

「なっ!?」

 ヴィクトリーは驚きながら、彼女を見上げる。

「倒れ込んだ状態から、背筋で地面を打って10mは跳び上がった!?」

 ルカも、そう言いながら驚く。

「だぁあっ!!」

 ヴィクトリーは、片手でエネルギー波を放つ。

 サラは、それを避けて見せた。エネルギー波は、彼女の脇腹の横を通り、空へ消えた。

「なっ!?」

「あはっ!」

 ヴィクトリーの後頭部で足を組み、ホールドする。そのまま、女性器を顔面に押し付け、密着させた。

「むぐぅうっ!?」

「ほらほら、どぉ?私のおまんこの味は……」

 そのまま、グリグリと卑猥に腰を捻りながら、マーキングするように股間を顔面に擦りつけてくる。

 しかしヴィクトリーはそんな彼女に負けないように、腰に力を入れて地面に踏ん張った。

「す、凄い……顔面騎乗されながら、立ってる!サラの体重を頚椎に受けながら、両足と腰に全力を込めながら、踏ん張ってるんだっ!!」

 ルカは、思わず実況する。

 その通りで、ヴィクトリーは必死になって踏ん張っていた。

「ぐぬぅうぅうっ……!!」

「それともヴィクトリーは、痛いのが好きだったっけ……!こんな風にっ!!」

 サラはそう言いながら、ヴィクトリーの顔面に拳を打ち下ろした。

「っぐぁあっ……!!」

「ほら、ほら、ほらほらほらっ!!」

 足でホールドした頭を、容赦なく拳で連打する。目の前が見えず、どうすればいいかも分からないまんまの彼を、一方的に容赦なく殴り続けた。

「こ、こんの……!!!」

 ヴィクトリーは殴られ続けながら、踏ん張る。そして、仰向けに、勢いよく倒れた。

「っぐぁあっ!!?」

 サラは背中から墜落し、ヴィクトリーを解放してから倒れ込み、弓反りになって悶絶した。

 その隙に、彼は前転してから立ち上がる。

「いぢぢぢ……て、てめぇ、ボカボカ好き勝手に殴りやがって……!!」

「あははっ!」

 サラも立ち上がり、気を解放した。

 そのまま二人はぶつかり合い、超スピードで格闘戦を繰り広げた。淫魔化したサラのしなやかな技と、サイヤ人のヴィクトリーの力強い拳が激突し、加速する。

「っぐ……!!」

「あはっ!」

 サラはその最中で、拳の威力が鋭くなりつつあった。自分の身に宿った魔物としての力の使い方を、学習し始めたのだ。

 始めは互角だったヴィクトリーも、次第に押される。

「くそぉっ!!」

 これじゃ、サラに修行をつけてるのと同じ。こんな局面で強くなられても困るので、一旦離れる事にした。

 しかし、彼女はそんなヴィクトリーに手を向ける。

「逃がさないわよぉっ!」

 その掌から、無数のエネルギー弾を飛ばしてきた。

 それらは触手のように蠢きながら、ヴィクトリーを追尾する。

「ちっ!」

 彼はそれを見て、舞空術で飛び上がった。エネルギー弾も、後を追うように彼の背中へと飛ぶ。

「うぉおおっ!!」

 空中で何度か旋回し、エネルギー弾を翻弄するように飛ぶ。そうしてから、いきなり地面を目指して下がる。

 眼前に広がる、森、木、枝、草、葉──それらを、避け、砕き、切り、焼き、吹き飛ばしながら、低空飛行でもって進む。後を追うエネルギー弾は、自然の障害物など貫通する訳だが。

 そうしてヴィクトリーが向かう先は──サラの背中であった。森を旋回し、彼女の背中に回り込んだのだ。

「うぉおおおっ!!」

「なっ……!?」

 振り向いた瞬間、ヴィクトリーの姿は消えていた。代わりにあるのは、彼を追っていた無数のエネルギー弾──

「きゃあぁああぁっ!!?」

 そのエネルギー弾を、彼女は一身にその身に受け止める事となった。爆発が連続し、ダメージを刻み付ける。

「こ、この……!!」

「でぇえいっ!!」

 ヴィクトリーはどこからともなく現れ、サラの横腹に飛び蹴りした。

 彼女は勢いよく吹っ飛び、木々をなぎ倒す。そうしながらも四つん這いになって着地し、前方を()め上げた。

「だぁあっ!!!」

 ヴィクトリーが瞬間移動し、殴りかかってくる。しかしサラの方が早く反応し、彼の首を掴んだ。

「ぐっ!?」

「かぁあっ!」

 エネルギー弾でヴィクトリーの腹を撃ち、吹っ飛ばす。そして迫り、拳を振りかぶった。

「かめはめ波ぁあっ!!」

 しかしヴィクトリーが反撃のかめはめ波を放ち、至近距離で全エネルギーをぶつける。

「がぁああっ!!」

 彼女はそれを突き破り、彼の腕を抱え込む。

「なっ!?」

「ええいっ!!」

 そのまま背負い投げで、ぶん投げる。そして、エネルギー波を放った。

「ちゃあぁっ!!」

 体勢を整えてそれを弾き飛ばし、リベリオントリガーを放つ。

「おっと!」

 彼女はそれを避け、目からビームを放つ。しかし、それは彼の姿をすり抜けた。

「えっ!?」

 次の瞬間、彼女の背後に奔る影が現れ──

「だりゃあぁああっ!!」

 思いっきり、彼女を蹴り飛ばしたのだった。

「きゃあぁああぁあぁーーーっ!!!」

 ぶっ飛び、墜落し、大地を穿つ。

「だあああああーーーッッ!!!」

 ヴィクトリーは両手に気を溜め、猛スピードでそこへと飛んだ。

「超龍双拳ーーーッッ!!!」

 気を溜めた手を突き出しながら、サラへと着弾する。そこでは大爆発が巻き起こり、柱のようなエネルギーが天を衝くように発生した。

「ーーーーッッ!!!」

 声にならない絶叫をする、サラ。どうやらこの技が決定打となったらしく、深いダメージが刻まれたらしい。

「今だ、ルカーーーッッッ!!!」

「応ッッ!!!」

 ヴィクトリーと交代するように、ルカが前に出る。

 その身に疾風を纏い、一気にサラの眼前へと詰め──

「瞬剣・疾風迅雷ィイイッ!!」

 突きの一閃で、彼女の胸を穿った。

「……ッガハッ……!!」

 それがトドメになったらしく、彼女はぎゅるりと白眼を剥き、気を失う。その身に刻まれた魔力の刺青や淫紋も消え失せ、羽根や尻尾も朽ち果て、髪の色も金髪に戻り──元通りの彼女が、倒れた。

「はぁっ、はぁっ……!」

 ルカは、息を整えながら剣を納めた。

「や、やった……!サラを、元に戻せたぞ……!」

 ヴィクトリーは、10倍界王拳を解いて跪いた。

 上級魔物(スフィンクス)の血を引いてるだけあって、凄まじいパワーだったが……どうにか倒す事が出来た。

「……」

 彼らの背後で、クィーンエルフが複雑そうな表情をするのだった……

流血表現

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