もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話   作:ジョーカー:ゼノ

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二人の勇者、魔王を貫く!

 魔王城、魔王の間。勇者一行と魔王のぶつかり合いは熾烈を極めた。

 そして戦いが佳境に入ると、アリスは絶対勝利宣言を言い放つ。世界の運命を変える最終決戦は、遂に本気の領域に入った……

「……」

「……」

 確か、アリスは本気を出せば僕達を一瞬で捻り潰せると豪語していた。果たして、それはハッタリなのか……?

「……」

「……!こ、こいつ……ハッタリじゃねぇ……」

「え……」

 次の瞬間だった。ヴィクトリーの顔面にとてつもなく重い一撃が入り、ぶっ飛んだ。

「〜〜ッッ!!?」

「な……!?」

 接近が、まるで見えなかった。

「はっ!」

 アリスは、立ち尽くすルカに足払いをかけ、首を蛇の体で巻き付けた。

「うわぁっ!?」

「はぁっ!」

 そしてその腹に肘打ちした。

「がっ……はぁあ……っ!!!」

 ルカは吐血し、よろめいて膝をついた。

 吐血するほどの一撃──どうやら、本気なのは本当らしい。

「ふんっ!」

 アリスは尻尾でそのルカを持ち上げ、ヴィクトリーの方にぶん投げた。

「なっ……!?」

「うわぁああ……!!」

 二人は壁に激突した。壁は粉砕して、ガラガラと崩れる。

「が……がはっ……!」

「くそっ……!!」

 ルカは血を吐きながら、ヴィクトリーは鼻血を手で受けながら立ち上がる。

「……まだ立てる気力が残っているのか。まぁ、死なないだけ凄いとは思うがな……」

「く……ぐ……!!」

 アリスは手を向け、念を込めた。すると周囲の瓦礫が浮き上がり、二人に向かって飛んできた。

「な、なんだ!?」

「くそっ!超能力って奴か!」

 二人はそれを避け、砕き、対応した。

「かぁっ!!」

 アリスは手を向けたまま、今度は気合いを込めた。

「しまっ……!」

 ヴィクトリーとルカがいた所が大爆発し、消し飛んだ。

「……」

「あ、あぶねぇ……!!」

「助かった……!」

 ヴィクトリーの瞬間移動によって、二人は何とかそれを避けることが出来た。だが、それも束の間の安息……

「……」

 アリスは二人に接近し、猛攻を仕掛けた。

「うぉおおお……!!」

「……」

 ヴィクトリーの荒ぶる猛攻と、ルカの流れる連撃でアリスに対抗するが……

「はぁっ!!」

 アリスはその二人を圧倒し、強烈な一撃を放った。

「ぐっ……はぁ……!!」

「がはっ……!!」

 二人は吐血しながらぶっ飛ぶ。

 始めに持ち直したのはルカだった。

「……」

 まずは、剣技での猛攻を繰り出した。

「無駄だ!」

「ぐっ!」

 だがアリスの尻尾で薙ぎ払われ、ぶっ飛んでしまう。しかし、なんとか体制を整え、流れる水の足運びで接近し、飛び蹴りを放った。

「ふん。」

 アリスはそれを軽々と避け、ルカの足を掴んだ。

「え……!?」

「はぁああっ!!」

 そしてグルグルとぶん回し、勢いよく投げ飛ばした。

「うわぁああ……!」

「だぁあああーっ!!」

 交代するようにヴィクトリーが猛ダッシュして、アリスに仕掛けた。

「だりゃあーっ!!」

 まずは、顔面にぶん殴りにかかる。

「ふんっ!」

 アリスはそれより速く、彼の鳩尾に拳を埋めた。

「がっ……!!?」

 ヴィクトリーはそこを押さえて、膝をついてしまう。だが彼女はその髪を掴んで、無理矢理立たせた。

「そう言えば、初めて会った時の借りがあったな……」

 そう言ってアリスはヴィクトリーを往復ビンタした。

「ー!!」

 凄まじい威力のビンタだ。口の中が切り裂かれるほどの……

「がぁっ!!」

 トドメに、顔面をぶん殴った。

「うわぁあああーっ!!」

 ヴィクトリーはぶっ飛ばされ、ルカの横に倒れた。

「く……くそぉ……!!」

「な、なんて奴だ……!こんなに……強ぇなんてよぉ……!!」

 まずい、隠しておいた実力に差がありすぎた。

 これじゃあ、このままやられちまう……!

「これで、終わりか……?もっと粘って見せろ!そして余を倒すのだ!!」

「く、くそ……!」

「そ、そう言われてもよ……!!」

 こうなったら……

「……ルカ、精霊の力を思いっきりフルパワーにできるか?」

「……多分、維持して戦うのは無理だけど……それを爆発的に解放して、全エネルギーを込めた技を放つ事はできる!」

「……!」

 なるほど、こいつも不器用ではないらしい。

「だけど、時間がかかる……!その隙にやられておしまいだ……!」

「……俺が、界王拳を20倍に引き上げて時間を稼ぐ!」

「え……む、無茶だ!そんな事したら、お前の体が……!」

「ここでやられるよりはマシだ!」

 ヴィクトリーは立ち上がり、構えた。

「……そうか……そうだな……!」

 ルカも立ち上がり、パワーを溜める。

「……五分もあれば、フルパワーになれる……耐えきれるか?」

「ああ、任せとけ……!」

 ヴィクトリーの体から、燃え上がるように気が溢れてくる。

「ようやく、作戦が整ったか……全く、待たせおって……」

「かぁああああ……!!!」

 気を上昇させ、一気に爆発させた。その体が、紅蓮のような赤いオーラに包まれた。

「はぁあああ……!!!」

「……なにっ!?」

 爆発のように踏み込み、顔面に一撃かましてやった。

「ぐはぁっ……!!?」

 接近が、目で追えなかった。圧倒的なスピードで、圧倒的なパワーのクリーンヒットを許してしまった。

「ぐっ!」

 アリスは踏みとどまり、すぐさま反撃の拳を振るう。

「ぐぅっ!!」

 彼はその拳を頬に受けながら、踏みとどまった。

「な、なんだと……!?」

「だぁああっ!!」

 そして、思いっきりぶん殴り返した。

「ぬぉおっ……!!」

 アリスはぶっ飛び、ヴィクトリーはそれに追いつく。

「だぁりゃあああーっ!!!」

 彼女の顔面を下段突きし、思いっきり床へと叩き付けた。

「ぐっはぁあ……!!」

「がぁっ!!」

 飛び上がり、追い討ちに腹に膝を落とした。

「ぐぉおお……っ!!?」

「だりゃあーっ!!」

 そして、顔面をサッカーボールのように蹴っ飛ばした。

「くぅっ!!」

 アリスは宙を舞ってから着地する。

「調子に……乗るなっ!!」

 そう言って、エネルギー波を放った。

「はぁあっ!!」

 ヴィクトリーもフルパワーのエネルギー波を放ち、それを相殺した。

「はぁああっ!!」

「うぉおおーっ!!」

 そして二人はぶつかり合い、拳をぶつけ合った。

「あだだだだだだ……!!」

「そんな程度か……!!?」

 アリスは拳を握り固め、振りかぶった。

「こんなもんじゃねぇ……!!」

 ヴィクトリーも拳を握り、振りかぶった。

「はぁあああーっ!!」

「がぁあああーっ!!」

 二人の拳が激突し、凄まじい衝撃が巻き起こった。

「く……!?」

 アリスの方が、ヴィクトリーの気迫に()され、硬直してしまう。

「うぉおおおおっ!!」

 彼はそんな彼女の横腹に何度もアッパーしてから、裏拳を顔面に放った。

「ぐぉっ!」

 アリスはよろけ、退いてしまう……が、すぐに踏ん張った! 。

「くっ……!!フルパワーだぁあああーっ!!!」

「俺もだあぁあああーっ!!!!」

 二人は、拳を互いの顔面に放った。そして、ヴィクトリーはアリスの拳を頬に掠らせ──

「なにっ!?」

「ぁあああーーーっ!!!」

 顔面をぶん殴り、思いっきりぶっ飛ばした。彼女は勢いよくぶっ飛び、壁に叩きつけられた。

「ぐっ……はぁああ……!!」

「はぁっ……はぁっ……!!」

 アリスは起き上がり、ヴィクトリーの前に立った。

「……今のは……痛かった……」

 そう言って頬の血を拭い、気を解放して突っ込んだ。

「痛かったぞーっ!!!」

「うわっ!?」

 絶叫しながら、飛んで頭突きをしてくる。彼はそれに直撃し、身を転がしながらぶっ飛んだ。

「ぐ……!!?」

 起き上がろうとする彼の顎は、尻尾で蹴り上げられるように打ち上げられた。

「ぐはっ!」

「はぁっ!」

 そしてまた尻尾で胴を叩き、ぶっ飛ばした。

「ぐっは……!!」

「消えてしまえ……!!ダークネスボールッッ!!!」

 ヴィクトリーは立ち上がり、アリスの技を見る。

「がぁあああーーーッッ!!!」

 そして、ダークネスボールを弾き飛ばした。絶叫の気合いで、弾いてしまったのだ。

「な、なんだとぉっ!!?」

「お返しだっ!!」

 ヴィクトリーは手をヒュバババッと動かしてから、合わせた掌から高密度のエネルギー弾を放った。

「きゃあああーっ!!!」

 アリスはそれに直撃し、大ダメージを負った。

「……どうだっ!!」

「はぁっ……はぁっ……!!」

 彼女は肩で息をしながら、前方の戦士を睨んだ。

 この世界の人間ではない、サイヤ人──よもや、宇宙に、ましてや別の世界に、こんな人間が居るとは──

「余を……余をここまで追い詰めるとはな……!!」

 アリスは腕をクロスし、魔力を溜めた。

「な……!?」

「余の最高技、受けてみるがいい……!!」

 魔王の魔力で、魔王城が揺れる。それどころか、星をも揺らしてるような感覚があった。

「な、なんて物凄い気だ……!!こんな超パワーの気は初めてだ……!!」

「こ、このままだと、僕もろとも消し飛ぶぞ……!!」

「だったら……!!」

 ヴィクトリーはルカの前に立ち、腕をクロスした。

「俺がおめぇを守るっ!!」

「ヴィクトリーっ!!」

「これで終わりだっ!!貴様ら二人とも……チリになれーーーっ!!!!」

 アリスは全ての魔力を解放し、超爆発波を巻き起こした。爆発波は魔王の間全体に広がり、全てを消し飛ばした。

「……終わった……か。」

 魔王の暴虐とも言える技で全てを消し去り、その中心にぽつんと立つアリス。もう全て、全て終わったかに思えたその時だった。

「……ヴィクトリーっ!!」

 不意に、ルカの声が響いた。

「ははは……!!」

「なにっ!?」

 見ると、そこには腕をクロスした状態のヴィクトリーが立っていた。その後ろにいたルカも、無傷のようだ。

「一気にケリをつけてやる!!」

「なっ……!!」

 ヴィクトリーは踏み込み、アリスに突進した。

「だぁあっ!!」

 まず顔面に肘打ちを放ち、よろめかせる。

「あぐぁ……!!」

「ででででででいっ!!」

 そして、胸に足刀を乱打した。

「がはっ……!!」

 彼女は、叩き込まれたダメージに揺らいだ。そんな彼女の懐に、彼は踏み込む。

「ぐおおおおっ!!!」

 そして、その腹に拳を埋めた。

「か……か……か……!!!」

 アリスはよろめき、ダウンした。

 ヴィクトリーは飛び上がり、両手にエネルギーを込める。

「!!」

「20倍界王拳のかめはめ波だぁあーーーーーっ!!!!」

「ーーーっ!!!」

 20倍界王拳かめはめ波が直撃し、ドーム状の大爆発を巻き起こした。

「……よぉしっ!」

 ヴィクトリーは着地する……

「……がはっ!」

 その直後に界王拳が解け、倒れた。遂に、全ての力を出し切ってしまったのだ。

「……まだだっ!まだ終わってない!!」

 アリスは気を解放し、立ち上がった。

「なにっ!?」

「残念だったな……これで、終わりだーっ!!!」

 アリスはボロボロになったまま、ヴィクトリーに向かって拳を振り上げた。

「……今だ!!!やれーーーっ!!!!」

「なにっ!?」

 ヴィクトリーの大声で、アリスは硬直する。

「うぉおおおおおおーっ!!!!」

 そのアリスに向かって、ルカが突っ込んできた。今まで溜めた力を爆発させ、フルパワーの超必殺技を放とうとしていた──

「しまっ……!!」

「乱刃・気炎万丈ォオオオーーーーーーッッッ!!!!!」

 全てを焼き尽くす紅蓮の斬撃が、アリスの全身に走った。

「がッッ……はぁあああ…………ッッ!!!」

 ヴィクトリーの20倍界王拳かめはめ波、ルカのフルパワー乱刃・気炎万丈をくらい、遂にアリスは戦闘不能になって倒れた。

 遂に、遂に魔王は勇者達によって敗れたのだ……

流血表現

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