もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話 作:ジョーカー:ゼノ
グランドノア城、コロシアム……そこには女王を含む若い娘達が手枷をはめられ、拘束されていた。そして、闘技場に立っているのは二人の戦士と二体のロイド。戦士達とロイドのダブルバトルの火蓋が、今切られた……
「があぁっ!」
「あははっ!」
ルカとラミアンロイドがぶつかり合い、超スピードの攻防が繰り広げられる。拳と剣技が飛び交い、ぶつかり合い、火花が散っていた。
「ほらほらほらぁっ!その程度なのぉ!?」
「まだだっ!!だあぁっ!」
ルカの後蹴りが、ラミアンロイドの腹に命中した。
「うっぐぇ……!?」
彼女は仰け反り、腹を押さえて悶絶する。
「まだまだぁっ!!」
ルカはダメ押しに、その顎に膝蹴り、胸に何度か斬撃を繰り出し、顔面に両足蹴りした。彼女は鼻血を出しながら後退し、何とか踏ん張る。
「やるわね……だけど……」
そう言いながらホイポイカプセルを出して、適当に投げる。そこから出たのは、サーベルだった。
「サーベル……?」
「うふっ……」
彼女はそのサーベルを持ち、手首を回転させた。回転するサーベルの刃が床に擦れ、火花と共にギャリギャリと喧しい音を立て、削っていく。
「な……!?」
「ほらほらほらっ!行くよぉっ!」
そのまま突っ込み、猛攻してきた。
「ぐっ!?」
サーベルの威力は強烈で、凌ごうとしたら思わず手が離れそうになった。おまけに斬りかかっても、回転する刃が弾いてくるので、体幹が削られてよろけそうになる。だが、搾精器と回転する刃の猛攻を、何とか剣で凌ぎ続けた。
「うりっ!」
「うぐっ!?」
そんな彼女は、機械の足で、彼の足を踏みつけた。
「ほぉらっ!チェックメイトッ!」
「……」
彼女はサーベルを掲げ、それを振り下ろした。しかし、彼は流れる水のように、その回転刃を避けた。
「へぇ……」
今度は尻尾部分で、顔面を打ち据えようとする。
「……」
それをまた流れるように避け、彼女の顔を見る。
「魔剣・首刈り……!!」
そして、その顔目がけて剣を突き上げた。
「おぉっとぉ!」
彼女はそれを、サーベルでもってガードしようとする……
「ふんっ!」
すると急にルカの剣と軌道が変わり、彼女の右の搾精器を切り落とした。
「きゃ……!?この……!!」
一瞬怯んだ彼女は足を離し、顔面をぶん殴った。そのパンチは直撃し、彼は鼻血を出してよろけ、跳んで彼女と距離をとった。
「や、やるじゃない……まさか、魔剣・首刈りのフェイントで私の搾精器が切り落とされるなんて……」
「……」
一方、ヴィクトリー対ナイトロイド……
「だだだだだだだだだだだっ!!」
「そらそらそらそらそらそらっ!」
槍と素手の猛攻が激しくぶつかり合い、凄まじい攻防を繰り広げていた。迫り来る槍を、拳で打ち払い、または避けと、それを常人には見えないような速度で繰り広げている。
「はあぁっ!!」
ナイトロイドは、疾風のように辺りを薙ぎ払った。
「はあぁっ!」
ヴィクトリーはそれを跳んで躱し、彼女のこめかみに後ろ回し蹴りを放った。
「ふんっ!」
「あまいっ!」
彼女はそれを盾装甲のようなもので防ぎ、彼の顔面に突きを放った。
「うわっち!?」
その突きを間一髪避け、体制を整えて着地する。
「やるな……それでは……いでよ、ギガマンドラ!」
彼女は気を解放し、火の精霊を召喚した。火のパワーが辺りに舞い、熱風が吹きすさぶ。
「こ、こりゃすげぇ……!」
「いくぞ!」
彼女は燃え盛る業火を纏った、意志を持った嵐の如く、猛攻してくる。速く重い槍さばきで、的確に彼との距離を保っているので、ほぼ一方的な攻撃になっていた。
「くそっ!」
彼は何とか槍の先端を掴み、攻撃を止めるが……
「あっちぃいいっ!!?」
なんと槍が灼熱を宿していた。先端部が凄まじい熱で包まれていて、超サイヤ人2の気を手に纏ったとしても、とても掴めるような温度ではなかった。
「炎の力、この身に宿し……」
狼狽える彼を見据え、彼女は気を解放した。
「烈火疾風斬ッッ!!」
「やべぇっ!!」
彼女が炎を纏った槍を振りかざすと、それを一気に乱舞させる。疾風怒濤の乱撃がミスヒット無しに彼に命中し、大爆発を引き起こした。
「ふん……」
「く、くそ……!」
ヴィクトリーは見事に全部直撃したらしく、上半身の道着が焼け、アンダーシャツ姿になっていた。
「……おめぇやるなぁ……俺、わくわくしてきたぜ……」
「ふふ……私もだ……!私は今、こんなにも満たされている……!」
ヴィクトリーは高速移動で彼女の正面に来て、顔面に肘打ちした。
「っぐぁっ……!!?」
完全に油断していた彼女は、その肘打ちに直撃してぶっ飛ぶ。だが、そこに目掛けてダッシュしたヴィクトリーに、掴まれた。
「はぁあっ!!」
そのままアーチを描くように振り上げ、思いっきり床に叩きつけた。
「がっ……はぁっ……!!?」
「だりゃあああーっ!!」
更に顔面に膝蹴りをかましてから、力を込めた拳でぶっ飛ばした。
「ぐっ……!!」
彼女は立ち上がり、左腕の鞭状器官を取り出す。
「はぁっ!」
その鞭状器官を彼の手首に巻き付け、怪力で手繰り寄せた。
「うわっ!?」
「そこだ……!!!」
そして、ヴィクトリーの胸を思いっきり槍で突いた。
「がっ…………!!?」
「ふふ……終わったな……!」
失神しそうになるヴィクトリー……だが歯を食いしばって、彼女の顎に膝蹴りした。
「んぐぅっ!?」
「はぁっ……はぁっ……!!」
彼は着地し、手首の鞭状器官を焼き切る。彼女は二、三歩引き下がり……何とか踏ん張った。
「……おかしい。即死しないように、なおかつただでは済まさぬように……胸を一閃したつもりだった……」
「そんな槍じゃ俺を貫けねぇ……ゲホッゴホッ……」
見ると彼の身体には出血の跡もない。咳込んではいるが、致命的なダメージにはなってはいないようだ。
「鍛えているというのか……!?そこまで……!!」
「知らねぇよ。今一番驚いてんのは俺の方だ……続けてみるもんだな、修行って……」
彼はそう言いながら血を吐き捨て、帯を締め直して彼女に向かい、構えた。
「さぁ続けようぜ、ナイト……」
「ふふ……」
二人はまたぶつかり合い、激しく攻防する。その一方で……
「きゃあっ!!?」
「……」
ルカは、またラミアンロイドの搾精器を切り落とした。これで彼女の武器はサーベルと、ラミアの尻尾のみ……
「つ、強い……!!」
「……」
ルカは剣を構え、突撃して切りかかる。
「くっ……!!」
それを目前にした彼女は手首を回転させ、ルカの剣技を弾く。そして、ラミアの尻尾で彼の体を打ち据えた。
「ぶっ……!があぁっ!」
しかし彼は踏ん張り、尚も猛攻する。
「ぐぅっ……何なのよ、君は……!!」
堪らず彼女も気を解放し、手首だけではなく腕まで回転させ、無数の斬撃を放ってくる。しかし、ルカは明鏡止水の動きで躱し、あるいは弾き、あるいはいなし……
「……フッ!!」
「ッッ!!?」
遂に、ラミアンロイドのサーベルの刃を切った。
「な……な……!!サーベルが……!!」
「でぇやぁっ!!」
更には、彼女の手首を切り落とした。
「きゃああぁーーっ!!?」
彼女は狼狽えながらルカを見る。するとスカウターが反応し、彼にセットしたスカウターの数値が徐々に上がっていく。
「え……え……!!?」
「はあぁっ!!」
そうこう狼狽えている内に、遂に腕が切り落とされた。
「ぐうぅっ!!」
彼女は、ラミアの尻尾で床に踏ん張り、ルカのこめかみに蹴りかかった。
「ノーム……!!」
ルカ、一瞬で明鏡止水からノームに精霊をシフト。その剛力で、彼女の機械足を片手で受け止めた。
「なっ……!!?そんな……!!」
「だあぁっ!!」
そして剣を逆手持ちし、彼女の足を切り上げ、両断した。
「あぁっ……!!?」
「行くぞ……!!」
ルカは気を解放させ、天使の力の最大解放を行った。あまりの超パワーに、ラミアンロイドのスカウターが爆発してしまう。
「っ!?」
「はぁっ!!!」
そしてラミアンロイドに一閃した。その後に背後にしゃがみ剣を回してから、納め──
「九重の羅刹。」
そう言った瞬間、彼女の全身に無数の斬撃が走り、バラバラに切り裂かれた。
「そ……そん……な……!!?」
ラミアンロイドは塵となり、蛇の姿へ封印された。それによって、観客が沸いた。
「おぉっ!勇者様が一体倒しましたわ!」
「後は一体……頑張って下さい、武道家様っ!!」
その声を聞き、ヴィクトリーは身構える。
「簡単に言ってくれるぜ……」
「ほぉおあっ!!」
ナイトロイドは槍を猛回転させながらヴィクトリーに突っ込み、猛攻する。彼はそれを何とか防御し、いなし、躱し、対応した。
「どうした異世界の強き人間!貴様の力はその程度か!!見せてみろ!!」
彼女はそう言い放ちながら、槍での一閃で、彼をぶっ飛ばした。
吹っ飛ばされた彼はゴロゴロと吹っ飛びながらも体勢を整え、闘技場の床を指を立てて、ブレーキする。そうして、ルカとの境界線の手前で止まった。
「ヴィクトリー、平気か!?」
心配になったルカが寄り、見てくる。しかし、ヴィクトリーは笑顔でグーサインをして応えた。
「大丈夫さ……っちちちち……言われなくても見せてやるさ……こっからが、本領発揮だ!!」
ヴィクトリーは、気を解放した。
「うぉおおおおっ!!」
そして踏み込み、一瞬でとナイトロイドの眼前に高速で飛びかかり、その顎に膝蹴りした。
「んぐっ!?」
「おらおらおらおらっ!!だだだだだだっ!!どりゃあっ!!」
そして何度も腹を蹴り、回し蹴りを三回も当てた後、思いっきり顔面に後ろ回し蹴りを当てて、ぶっ飛ばした。
「ッッ……!!!がぁっ!!」
彼女は踏ん張り、ヴィクトリーの顔面に突きを放った。彼はそこに拳を合わせ、拳と槍をぶつけた。
「がぁあっ!!」
「なにっ!?」
バキィンッという音が響き、彼女の槍が砕ける。
「そ、そんな……!!?私の槍が……!!?」
「うぉおおらぁあああーーーッッッ!!!」
ヴィクトリーは彼女の懐に踏み込み、腹に拳を埋めた。
「おごッッ……!!!?」
「龍拳だぁああああああーーーッッッッ!!!!」
ヴィクトリーは全ての力を解放した。彼の気の全てが爆発し、巨大な龍へと変わる。
「こ、これは……!!?」
龍は彼女を貫き、ヴィクトリーに戻る。そうして彼は着地し、静止した。
「か……あが……が……!!?」
コロシアムは静寂に包まれる。そして──
「……」
「うぐぁあああああーーーーッッ!!!!」
ヴィクトリーが立ち上がったその瞬間、彼女の体が大爆発を巻き起こした。
「が……ぁが……」
ボロボロになり、腹に大きな風穴を開けながら彼女は彼の方を向く。
「悔いは無い、全力の勝負だった……だが……アルカンシエル様は私よりもはるかに強いぞ……」
「……そうか……ルカ。」
「あ、ああ。」
ルカはエンジェルハイロウでナイトロイドを切る。そして彼女は、トカゲの姿に封印された。
「……ふぅ、強敵だったな。」
超サイヤ人を解き、ヴィクトリーはそう言う。
「あいつらの約束通りなら、これで皆が解放されるはず……」
観客席からは、口々に歓声が上がっていた。彼女達の手枷が、次々に外されていくようだ。おそらく、ナイトロイドの魔力で動いていた手枷なのだろう。
「ふむ、なかなかの試合だった。統率者を失い、この地を襲っていた敵勢も四散したようだな。」
「アリス……」
「ああ、それと……」
闘技場に降りてきたのはアリスと、解放されたグランドノア女王だった。女王の後ろにはお墨付きのデュラハンとケルベロスもいる。二人共ふらついてはいるが、大事はなかったようだ。
「勇者ルカ、そして武道家ヴィクトリー……あなた達の活躍により、私達は救われました。私を含めた多くの人の命、そしてグランドノアを守ったのです。女王として、心から礼を言いましょう。」
「いえいえ、そんな……」
「ははは、どうも……」
「コロシアムに颯爽と現れ、私を救い出してくれた勇姿……それはまさに、真の勇者そのものでした。もし、私がただの乙女に過ぎなかったならば……今この瞬間、あなた達のどちらかに求婚していたでしょうね。」
「えっ……!?」
グランドノア女王はクスッと笑い、動揺する二人を見る。
「ふふっ、ただの冗談ですよ……」
「なんだ、冗談でしたか。僕はまた、てっきり……」
何故かアリスの尻尾が、ルカの足に巻き付く。
「おいアリス、尻尾が足に絡んでるぞ……」
「……」
「何やってんだおめぇ……」
こうしている間にも、客席の熱狂は止まらなかった。
何だか恥ずかしくなるぐらい、女性達は僕達の名を呼んでいる。
「二人共……客席からの歓声が聞こえますか?口々に、希望と期待を込めてあなたの名を呼んでいるのです。あなた達は彼女達に希望を与えました。この声が世界中に響くようになれば、我々の心は真に一つとなるでしょう。」
「ええ……その為に、僕達は戦います!」
「ああ、俺も戦うぜ!」
グランドノア女王の前で、戦士達は更なる活躍を誓ったのだった。
そして女王との会話が終わると、例の二体が声を掛けてきた。
「ルカよ……今回の一件で、私は至らなさを痛感した。これからは、更に腕を磨く所存だ。」
「リベンジを誓って修行したものの、さらに差を付けられてしまったか……出来れば、またコロシアムで手合わせ願いたいな。」
「ああ、その時は相手になるよ!」
「俺達はいつでも戦ってやる……待ってるからな!」
無事にコロシアムが再開されるよう、世界に平和をもたらさなければ……
多くの人の希望を胸に、戦士達はグランドノアを後にしたのだった……
流血表現
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もっとする
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このままでいい
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しなくていい