もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話 作:ジョーカー:ゼノ
ヤマタイ村……例によって強襲してきたモンスターで、パニックになった群衆が走り回っている。
「はぁっ!」
戦士達は飛び降り、辺りを見回した。
「まずい、かなり多くの魔物が暴れてるぞ!」
「みてぇだな……こりゃまずいかもな……」
「かなり多いな……これだけの数だと、親玉を探して叩きのめすのが一番だ。」
アリスの提案に二人が頷き、周囲に気を張り巡らせる。
「そうだな、強そうな妖気を辿って……」
「ああ……」
その時だった。
「あっ、美味しそうな冒険者がいます〜!」
「んだよめんどくせぇな……!!」
目の前に現れたのは、舌が異常に発達した娘の三人組だった。
「こいつぁ……妖怪あかなめか?」
……ちなみに妖怪あかなめってのは風呂場に現れて水垢をペロペロしてるだけの妖怪だ。そいつは害が無さそうだけど、この世界のあかなめは俺の知ってるあかなめとは違うようだ……
「わぁっ、とっても美味しそう……えへへっ……ナメナメしてもいいですか?」
「あなた一人で舐め尽くさないでもらえますか?私だって、たっぷりと舐め回したいのですから……」
「ちょっと、次の獲物は私って約束でしょ?この子達のちんちん、ペロペロ舐めたいんだから……!」
「……」
「……戦う前から喧嘩すんなよ……」
なんと、驚くべきチームワークの悪さ。遭遇するなり、三人は早くも仲違いしているようだ。
「いったい、なんで村を襲った!どうして黒のアリスに手を貸すんだ!」
「だって、男の人を好きなだけナメナメしたいから……」
「あの方に従えば、男を何人でも頂けるという話ですから……」
「難しい事は分からないけど、たくさんペロペロしたいし……」
「な、なんて短絡的なんだ……」
「ちくしょう、純粋にただ黒のアリスの甘言に乗せられちまったのか……」
あかなめ達は構え、戦士達と対峙する。
「お話はここまでです……さあ、ナメナメタイムですよー!」
「何回かイってもらった後で、解放してあげますからね。ただし、私達が気に入れば舌奴隷にしますけれど……」
「あたし達のペロペロテクニックで、情けなくイキまくっちゃえ!全身じゅるじゅるになるまで、舐め回してあげるからね……!」
そう言い、戦士達に突進してきた!
「来るぞっ!!ルカっ!!」
「分かってる!!」
あかなめは舌を伸ばし、二人の全身を舐め回しにかかってきた。それをルカは明鏡止水で、ヴィクトリーは単純にスピードで躱し続ける。
「それぇっ!!」
あかなめの内の一体が、ヴィクトリーの腕に舌を巻き付けた。
「うぉっ!?」
あかなめの癖に馬鹿力で、彼の身体は引っ張られる。不自然に馬鹿力なので、抗いようがないようだ。
これも、黒のアリスが変な力を与えたせいか……?
「それぇっ!」
「あはっ!」
残りのあかなめ達も、彼に舌を巻き付けてきた。
「くそっ!」
ルカがノームの力を解放し、彼の足を掴み、引っ張る。だが、一対三では流石に分が悪いようで、彼の身体はずりずりと引きずられてしまった。
「ちっ……はぁああーっ!!」
しびれを切らしたヴィクトリーは、超サイヤ人となって飛び上がった。
「!?」
「わぁっ!?」
「きゃあっ!?」
自分らの馬鹿力を超える馬鹿力に、引っ張られるあかなめ三人組。
「ふんっ!!」
彼は上空で猛回転し、しばらくしてあかなめの舌から脱出してルカの横に立った。
「あ、あうぅ……」
「なにこれぇ……」
「舌がぁ……」
見ると、あかなめ三人組の舌がこんがらがっていた。もう舌を使った攻撃は出来なさそうだ。
「よし……」
「ひっ……!!」
ヴィクトリーはあかなめ達の脳天に拳骨をくらわし、気絶させた。
「こうしちまえば何も出来ねぇ筈だ……」
「やれやれ、一刻を争うって時に……」
「ばかなめに関わって、無駄な時間を費やしたな……早急に親玉を討たねば、被害は広がるばかりだぞ!」
ルカは神社の方に向き、そこを睨む。
「……あっちから、凄い妖気を感じる……」
「俺はあっちにすげぇ気を感じる。」
ヴィクトリーが指した先……白蛇神社。確か、この村を納めている白蛇様というラミアがいる所だ。まさか……白蛇様が……?
「死ぬなよ、ルカッ!!」
「あぁ、分かってる!」
ルカはそこらの神社に、ヴィクトリーは白蛇神社へと向かった。当然のように、邪魔者はいる訳で……
「くそっ!邪魔だぁっ!!」
迫り来るキメラビーストを、手足で薙ぎ払う。拳で、足で、裏拳で、エネルギー波でキメラビーストを薙ぎ払いながら、進撃していた。
「……」
キメラビースト達は固まり、一気にヴィクトリーに向かってきた。
「だぁあああーーーッッ!!」
彼は超サイヤ人となり、迫り来るキメラビーストの群れを拳で貫いた。敵の群れが爆発し、一網打尽となる。
「ふっ!」
その勢いのまま走り、白蛇神社へと向かう。しかし、まだまだキメラビーストは襲いかかってくる。
「だだだだだーーーっ!!」
両手を突き出してエネルギーを連射し、キメラビーストを掃射した。襲いかかってくる彼女らを的確に撃ち抜き、処理して──
「だぁっ!!」
キメラビーストの顔面を両足蹴りし、ぶっ飛ばす。そして、それは白蛇神社までぶっ飛んだ。
「ふんっ!」
飛び上がり、一気に白蛇神社の庭に着地した。障子を開け放つと、そこには白蛇の和服を着たラミアがいた。
「おめぇがこの騒動の参謀者か!?」
「……さよう。儂こそがヤマタイ村の新支配者である白蛇様じゃ。お主等、散々に邪魔してくれたのう……」
気を探ると、やはり黒のアリスから変な力を貰ったのが感じ取れた。
「おめぇをぶっ飛ばす!覚悟しろ!」
「くくくっ……我の邪魔をする奴は、容赦せぬぞ。貴様の精神、最後の一滴まで搾り尽くしてくれる。いや……貴様ほどの」
「だりゃああっ!!」
ヴィクトリーは床を蹴って白蛇様に突進し、顔面にパンチした。しかし、白蛇様はその拳を受け止める。
「なにっ……!?」
「焦るな、猛き人……ここからじゃ……!!」
白蛇様はそう言って力を解放し、拳でもってヴィクトリーをぶっ飛ばした。
「ぐぁあっ!!」
彼はぶっ飛んで、庭の壁にめり込む。その衝撃で、地響きが轟いた。
「くっくくく……超サイヤ人をも殴り飛ばせる程の力か……素晴らしい、素晴らしいぞ……!」
……どうやら、白蛇様は黒のアリスからもらった力に酔ってるらしい。だったら、実力でその力を折るしか無さそうだ……
「おめぇの力は分かった……俺も全力でやるしかねぇみてぇだな……」
ヴィクトリーは壁から抜けて、息を整え……超サイヤ人2になった。
「ほう……?」
「……」
バチバチとスパークする気を纏いながら、彼は目にも留まらぬ速度で白蛇様の眼前に迫り、先程のお返しと言わんばかりに顔面へ鉄拳を叩き込んだ。
「ぐっはぁ……!!?」
「こんな小部屋じゃ戦えねぇ!場所を変えっぞ!波ああぁーーーっ!!!」
更に超かめはめ波を撃ち放ち、彼女を神社の中心にある大庭園にまでぶっ飛ばした。
「ぐぅっ!」
白蛇様は飛び上がり、かめはめ波から脱出する。その背後にヴィクトリーが瞬間移動し、パンチを放った。しかし、彼女の尻尾が腕に巻き付き、拳が止まった。
「なにっ!?」
「はあぁっ!!」
そして地面に叩き落として、エネルギー波を連射した。
「そらそらそらっ!どうじゃっ!?」
「くっそ……!!」
次々に降り注ぐエネルギー波に、身を屈めながらガードする。
「防御するだけかっ!?そんな程度じゃ我は倒せんぞ!」
「ちっ!」
ヴィクトリーは大庭園にある一番大きな木の陰に走り、隠れた。
「ふ……」
白蛇様は降り立ち、真っ先にこちらに向かって来た。
「なにっ!?」
顔面に頭突きをくらい、鼻血が出る。白蛇様はぶっ飛びかけたヴィクトリーの髪を掴む。
「儂が見ることしか出来ぬ能無しに思えたか……?馬鹿がっ!!」
そして、観賞用の木に彼の顔面を叩きつけた。木が砕け、倒壊する。
「ぐぅっ……!!だりゃあっ!!」
ヴィクトリーは鼻血を出しながら、振り向きざまに白蛇様に向かい、顔面に肘打ちした。
「ぐぅえっ!?」
「ふんっ!!だらぁっ!!」
更に腹に前蹴りし、顔面に後ろ廻し蹴りを決めた。
「ぐっふ……!!」
「だだだだだだだだっ!!だりゃあっ!!」
胸に蹴りを乱打して、顔面を両足で打ち抜く。
「ふんっ!」
白蛇様は鼻血を垂らしながら踏ん張り、己の顔面を打ち抜いた彼の足を掴み、そのまま合気で地面に叩きつけた。
「がっはぁ……!!?」
「ふんっ!!」
そして、その顔面をぶん殴り、力を込める……
「どうした!?超サイヤ人の力はその程度か!!」
「ぐ……ぐぐぐ……!!」
ヴィクトリーは白蛇様の腕を両腕で掴み、腹を蹴り上げた。
「っぐぁ……!!?」
「だぁあっ!!」
そして腕を退かして、その腕に跨るようにしてから、首刈り十字固めを決めた。
「な、なに……!!?」
「ぐっぐぐぐぐ……!!!」
その腕に力を込める。遠慮なく、気絶する程度に──
「ちぃっ!」
「ぎゃっ!?」
白蛇様はヴィクトリーの顔面を尻尾で打ち、脱出した。彼も起き上がり、打たれた所を押さえる。
「いって〜……おめぇがラミアだって事、完全に忘れてた……」
「……ふふん……」
二人は構え、再び向かい合う。
「だだぁっ!!」
「ふぅんっ!!」
二人は手を合わせ、互いを押し合う形をとる。
「ふんっぎぎぎ……!!!」
「うっぐぐぐ……!!!ふふっ……!!!」
白蛇様は合気を使って、ヴィクトリーの体を半回転させた。
「っ!!?」
「がああぁーっ!!!」
そしてその土手っ腹を、魔力を込めた拳で打ち抜いた。
「ぐっはぁ……!!?」
ヴィクトリーはぶっ飛び、庭の岩に激突して倒れた。
「ぐ……く……!!」
「はぁあっ!!」
白蛇様は飛び上がり、フルパワーのエネルギー波を放つ。真っ直ぐと伸びるそれは、一直線にヴィクトリーに飛んでくる。
「舐めんじゃねぇぞ……!!」
彼はそれを目にして立ち上がり、そして超かめはめ波を放った。
「なにっ!?」
超かめはめ波は白蛇様のエネルギー波を消し飛ばし、彼女に直撃した。
「ぐ……や、やるなっ!」
白蛇様は、衣服がはだけた状態で浮かんでいた。あの様子だと、大したダメージじゃないようだ。
「いでよ、ジルフィ!」
風の精霊を召喚し、その身に疾風を宿す。
「マジかよ……精霊まで……」
「さぁ、我に追いつけるか!?」
「スピード対決かっ!?」
「ふふ……!!」
二人は消え、ぶつかり合う。大庭園に、不気味に戦闘音だけが響く……
「だぁっ!!」
ヴィクトリーが白蛇様の顔面を蹴っ飛ばした事により、スピード対決は終焉した。
「バッキャロー!風の精霊が無くても速いもんは速いんだよ!!」
「ぐっ……ならば……!!」
風の精霊が引っ込み、今度は土の精霊の力を解放した。筋肉が張り、凄まじいパワーが白蛇様に宿る。
「はぁあああ……!!!」
「うぉおおお……!!!」
二人は気の最大解放を行って、構え直した。
「……はえぇ所カタをつけようぜ……!!」
「……そうだな……!!」
二人は激突し、超スピードの猛攻を繰り広げた。
「だだだだだだ……!!!」
「はぁぁあああ……!!!」
力と力の打ち合いは、常人には見えぬスピードで展開される。
「だぁあぁーーーっ!!!」
押し勝ったのは、ヴィクトリーだった。
「ぐぅあぁ……!!?」
白蛇様はぶっ飛び、壁に叩きつけられた。
「く、くそ……!!こやつ、戦いの中で強く……!!!」
「フルパワーだ……!!!」
ヴィクトリーは両手を合わせ、気を全開放した。
「ま、待っ……!!」
「だぁあああーーーッッ!!!」
そのままフルパワーの超かめはめ波を放ち、白蛇様に直撃させた。直撃したそれは、大爆発を巻き起こし、周囲のものを吹っ飛ばしたのだった
「が……がはっ……」
白蛇様は黒焦げになり気絶した……
「……ふぅ。」
ようやく、終わった……と思ったら、ここに誰か入ってきたようだ。
「……ルカか。」
「あぁ、終わったみたいだな……」
入ってきたのは、ルカとアリスだった。
「ルカ、封印を。」
「ああ。」
黒焦げの白蛇様を、エンジェルハイロウでドスッと刺す。刺された彼女は、白い蛇の姿になった。
「ふぅ……これで騒動は収まったな。ルカ。」
「あぁ……村を襲ってる連中も四散した……」
「むっ……」
アリスが、何か見つけたようだ。
「ここに転がっているのは、妹の方か。」
「うん?」
見ると、白蛇様によく似た魔物が転がっていた。アリスはそいつの頬を往復ビンタして、目を覚まさせた。
「うぐっ……抜かったわ……あ、姉上は……?」
「あぁ……」
アリスがヴィクトリーに視線を向ける。その視線を追って、白蛇様妹もヴィクトリーに目を向けた。
「あ、あぁ……ちょいと封印させてもらった。ほら。」
ヴィクトリーは白い蛇をつまみ上げて、ぶらぶらさせる。
「貸せっ!」
白蛇様妹はすぐさまそれをひったくり、側にあった鳥籠へと閉じ込めた。
「やれやれ……姉上は、どうしてここまで荒んでしまったのか。昔は、共に野山を駆け巡っていたのにのう……」
鳥籠の中の白蛇は、しゃーしゃー言いながら威嚇してる。
「うっせぇ。」
その白蛇にデコピンすると、すぐに大人しくなった。
「それで、これどうするんですか……?」
ルカが見ると、白蛇はとぐろを巻いてふて寝してしまった。これでは、当分説得は無理だろう。
「しばらく飼ってみて……それでも反省しなかったら、蛇鍋にでもしてくれるわ。」
白蛇はその言葉を聞き、ビクッとした。
「……冗談じゃ。いかに荒んでも、妾にとってはたった一人の姉上じゃからのう。」
白蛇はほっとした表情で、またふて寝した。
「……まぁ、そいつの処遇は貴様に任せよう。蛇鍋にする際は読んでくれ、余も味見したいからな。」
「どうせ蛇なら、皮剥いで財布にでもしたらいいんじゃねぇか?」
「おいおい……」
こちらの方は、妹の白蛇様に任せておけば大丈夫だろう。さて、村の方は……
「ひゃ〜……おめぇ、ホントにあの時のゴブリンかよ……」
「えっへん!頑張ったんだぞ〜!」
ヴィクトリーがこの世界に来て間もなくして戦ったあの魔物盗賊四人組……その一人のゴブリンは鬼神の末裔で、ノームによって潜在能力を引き出していたとか。その姿は、本当に鬼そのもので、武器も刀にチェンジしていた。
「にゃっ!」
「おぉ!おめぇもいたのか!」
村人からもらった鰹節を齧りながら、ヴィクトリーに撫でられるねこまた。聞くと、ゴブリンとねこまたは友達同士だという。
「ねぇ、ボクにも何か頂戴……」
不意に、ゴブリンがよろけた。
「あれっ?体に力が……わわわ〜!」
そして、空気が抜けるようにゴブリンの体は縮み……元に戻ってしまった。
「あれぇ、元に戻っちゃった……」
倒れそうになるゴブリンを、ヴィクトリーが支える。
「あらあら……どうやら、慣れねぇ変身で体力が持ってかれちまったみてぇだな……」
「……うむ。もう少し戦闘が長引いていたら、命さえ危なかったかも知れないぞ。」
「げげっ、こわ〜……」
アリスの言葉に、ゴブリンはゾッとした表情を見せた。
「ルカ、お茶飲むか?」
「ああ……」
ヴィクトリーはルカの横に座り、ルカにお茶を渡して村全体を眺めた。
「……」
「……どうしたんだ?急に入り浸って。」
「いやぁ……ここが、俺の故郷にそっくりだったから……ほら、食い物とか生活とか……」
「お前の世界の人間は、あんな感じなのか……?」
見ると、村人達はアリスやねこまたを拝んでいた。
「……いや、あんな極端ではねぇけど……」
「ふぅん……所で、例のカード配りは?」
「あぁ、もう白蛇様に渡してある。」
「そうか……それ、渡してどうするつもりなんだ?」
「いや……まぁ……お守りみたいなもんだ。」
「……へぇ〜……」
ルカはお茶を飲み干し……立ち上がった。
「アリス、そろそろ行くぞ。報酬も貰って満足だろ?」
「もう一個だけ……」
「供え物をせびるんじゃねぇよ……」
「むむむ……」
名残惜しそうなアリスを二人で引きずり、戦士達はヤマタイ村を去った……
流血表現
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もっとする
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このままでいい
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しなくていい