もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話 作:ジョーカー:ゼノ
超サイヤ人3になったヴィクトリー。その力はアリスフィーズ15世を圧倒した。しかし、倒す前にアリスが乱入。選手交代という形を取り、二人の戦士はラ・クロワに向かった。
「くっ……!残る全員で出ろ、シルク・ドゥ・クロワ!三人がかりで、何としても勇者達を倒せ!」
棺桶から出てくる、フェルナンデス、ロザ、クィーンラミア……残るはこいつらだけか。
「行くぞ、ヴィクトリー……!」
「ああ……!」
二人は背中を合わせて構えた。新たな力を爆発させたヴィクトリー。怒りを爆発させたルカ。二人の猛攻が今、ここから始まる……
「はぁあっ!」
二人が踏み込もうとしたその時だった。
「シロムお姉ちゃん……」
不意にそんな声がして、二人は止まった。そしてゆっくり背後を振り返る。そこに居たのは、クロムだった。
「……なんだ、クロムか。いったい、ここに何をしに来た?」
「最後に、もう一度だけ聞きたいのじゃ。もう本当に、儂の知っているシロムお姉ちゃんは帰って来ないのか……?」
ラ・クロワは暫く考えてから……顔を上げた。
「言ったはずだ……シロムはすでに死んだ。今の私は、ラ・クロワだ。」
「分かったのじゃ……」
クロムは少し悲しそうな顔をしてから……気を解放して構えた。
「ならば、外法の魔芸師を葬るのはアルテイスト家の務め!ラ・クロワ!外法の魔芸師として誅を下してくれる!」
「クロムよ、お前ごときにそれが出来ると思っているのか……?」
クロムはヴィクトリーとルカの間に入る。
「二人とも、シルク・ドゥ・クロワの三体は儂に任せよ。」
「一人で三体を相手に……?」
「おめぇ、大丈夫なんか?」
「心配無用、こっちも一人では無いのじゃ!」
クロムの棺桶から、ユーとレイとフレデリカが出てくる。
「そんなガラクタで、私の楽団に挑もうとは……つくづく、お前は未熟だな……」
「クロムを馬鹿にすんじゃねぇ!ラ・クロワ!」
「お前の相手は、僕達だ!」
二人は構え、ラ・クロワの方に向いた。
「カーテンコールの時間だ、ラ・クロワ……」
「ああ……こんな下らない舞台、そろそろ幕引きにしてやる!」
「……私を圧倒したつもりか、汚れし勇者共……」
ラ・クロワは、冷たく乾いた目を僕達に向ける。
「私が、他の団員より弱いと言うなら、とんだお門違いだ。私自身の肉体にも、様々な──」
ヴィクトリーのどどん波が、ラ・クロワの額を撃ち抜いた。
「っ!?」
どどん波が貫通し、床に倒れるラ・クロワ。二人は、そんな彼女を見下ろしながら、構える。
「……その類の言葉、プロメスティンからも聞いたぜ。」
「お前のようなタイプは、いつもそうだ。自分の体さえ大切にできないから、他人の体も玩具のように扱う……!」
「だからどうした……?」
ラ・クロワは起き上がった。それと同時に、傷口も塞がっていく。
「げっ……」
「この身に代えても、私は研究を進めなくてはならん。お前らなどには分かるまい……!」
「ああ、理解出来ないよ……どちらにしろ、これで終わりだ!!」
「ああ、とっととやろうぜ……!!」
「ふん……」
ラ・クロワはホイポイカプセルから紫色のスカウターを取り出して、装着する。するとスカウターが光り、彼女の筋肉が張った。
「アサルトスカウターか……!」
「来い……!」
二人は突進し、まずはルカが前に出て切りかかった。ラ・クロワはそれを避け、手を向ける……
「油断したなぁっ!」
ヴィクトリーは彼女の背後に高速移動し、蹴りかかった。しかし、それは腕にガードされてしまった。
「なにっ!?」
「はっ!」
彼女はそのまま、ルカにエネルギー波を放った。
「ふんっ!」
ルカはそれを流水の動きで躱し、蹴りを放つ。しかし、彼女はそれもガードし、手刀で周囲を薙ぎ払った。
「ちっ……!」
「く……!」
ヴィクトリーとルカはそれを避けてから、床を蹴って突撃し、激しく猛攻した。
「ふっ!」
彼女は二人を正面に置き、猛攻に対応する。確実な手捌きで、彼らの攻撃を次々に凌いでいく。
「そこだっ!!」
そうして、二人に強烈な一撃を叩き込み、ぶっ飛ばした。
「ち……!」
「ふんっ……!」
しかし二人は寸前でガードして踏ん張り、ルカが先に踏み込んだ。
「九重の羅刹……!!」
踊るような剣技で、彼女の体に無数の斬撃を叩き込む。
「ぐ……!」
それは直撃し、彼女はグラリと揺らいだ。
「かめはめ波ーっ!!!」
そんな時に飛んできた超かめはめ波が、見事に彼女の胸を貫いた。
「うぐっ……効かんなっ!!」
しかしすぐに再生し、かめはめ波の主──ヴィクトリーに向かってエネルギー波を放った。
「だあぁっ!!」
それを素手で弾き飛ばし、高速移動でラ・クロワに低空飛行で接近する。そして、その胸に飛び蹴りを叩き込んだ。
「うぐぅうっ!」
「だぁあっ!」
「はぁあっ!」
ルカとヴィクトリーは、揺らいだラ・クロワに飛びかかり、一撃を放とうと振りかぶる……しかし、彼女の手が、二人の胸に添えられた。
「ネクロインパクト!!」
その魔力が二人の胸で爆発した。彼らの全身に衝撃が駆け巡り、吹っ飛ばされてしまう。
「ぐぁあっ!」
「くそっ!超サイヤ人3でも一筋縄じゃいかねぇか……!」
「……」
ラ・クロワはクロムの方を伺った。シルク・ドゥ・クロワは、彼女のユーとレイとフレデリカに苦戦しているようだ。
「ちっ……何をクロムごときに手こずっている……!?」
「儂をとことん見くびっていたのが、姉様の失敗じゃな……フレデリカ、例の作戦じゃ!」
「捕獲、開始……!」
フレデリカはフェルナンデスに組み付き、拘束した。
「くっ、離せ……!何のつもりだ!?」
その体に、しゅるりとユーが入り込んだ。
「ハッキング対策は施していなかったようじゃな、姉様……他人をとことん甘く見ておるから、こんな所が甘くなる……」
「まさか、支配権を書き換えたのか!?」
「ご命令を、クロム様……」
フェルナンデスはクロムの横につき、剣を構えた。
「よし……マスターの儂が命じる。あの人魚を倒すのじゃ!」
「了解しました、マスター……」
フェルナンデスは、ロザに切りかかった。
「くっ……敵に操られてしまうなんて……!」
フェルナンデスの剣技に、ロザは防戦一方になってしまう。さすがの海賊女王も、守りだけで手がいっぱいのようだ。
一方で、クィーンラミアとフレデリカも正面から激突していた。あっちも、まだまだ長引きそうだ。
「うぉおおおっ!!」
「く……!!」
ヴィクトリーはラ・クロワに頭突きし、胸に蹴りを連打した。
「がはぁ……っ!?」
「はぁああーっ!!」
ルカが、顔面に両足蹴りする。それで彼女は吹っ飛んでいこうとする。
「ふんっ!」
ヴィクトリーはそんな彼女の足を掴み、手繰り寄せ、顔面に拳を叩き込んだ。
「ぐがぁ……!」
「どうした!究極の魔芸師の力はそんなもんか!!」
「図に……乗るなぁああーっ!!!」
「うわっ!?」
「ぐっ!?」
ラ・クロワのエネルギーが爆発し、二人は吹っ飛ばされる。
「ネクロダブルキャノンッ!!」
彼女は両手にエネルギーボールを作り、二人に投げつけた。
「ぐぁああっ!」
「うぐぅっ……!!」
二つとも直撃し、二人を爆破する。
「砕けろ……!!」
更にヴィクトリーの方に瞬間移動して、彼の腹に手を当てる。すると、その手が光り──
「ッッッ!!?」
凄まじい衝撃が、その身体中に駆け巡った。
「ぐぅあああああっ!!!」
ヴィクトリーは吹っ飛んでから床に倒れ……そして、通常状態に戻ってしまった。
「ハァッ……ハァッ……!!が、がはっ……!!」
「ヴィクトリーっ!!」
「おっと。」
ヴィクトリーの元に行こうとしたルカの顔面を、ラ・クロワが掴む。そして、思いっきり足元に叩きつけた。
「ぐぅっはあぁ……!!」
「ふんッッ!!!」
更にその顔面を思いっきり踏みつける。衝撃が轟き、床に亀裂とクレーターが発生した。
「ぐっ……ああぁ……!!!」
「ちっきしょおぉ……!こんな時に……時間切れかよ……!!」
ヴィクトリーは気合いで立ち上がり、ラ・クロワに殴りかかる。彼女はそれを、掌で受けた。
「やけに時間を気にしていたが……そうか、そう言う事だったか……」
「ぐ……!」
「その超サイヤ人3とやらはエネルギーの消耗が激しく、短期決戦狙いの形態だ……それを連戦で使用したのは間違いだったな……野蛮な猿……」
「く……そっ!」
ヴィクトリーは、ラ・クロワの腹にパンチを放つ。しかしパンチはすり抜け、アッパーされる。
「がはっ……!?」
「ふんっ!」
ラ・クロワは浮かび上がったその体を抱擁する。そして、思いっきり絞め上げた。
「ぐぅううう……ぎゃあああ……!!!」
「それにしても、よくもまぁ私の体にここまでダメージを刻んだものだ……大したものだ。貴様ら二人も……後でサンプルとしてこってり搾ってやる……」
「うわぁああああ……!!」
「ヴィクトリーを離せ……!」
ルカは立ち上がり、ラ・クロワのこめかみに土の力を用いた蹴りを放った。
「っ……!!まだ生きてたか……!!」
ラ・クロワはルカの方に手を向ける。そのおかげで、拘束力が半減した。
「今だぁっ!!」
その隙にヴィクトリーは脱出し、彼女の顔面を蹴り飛ばした。
「ぐうぅっ……!!」
そして着地し、かめはめ波の構えをとった。
「……なるほど。どうあろうと私に勝つと言うのか……良いだろう……」
ラ・クロワは飛び上がり、手を合わせる。
「ならば、私も……私の最強の技で、貴様らを打ち砕くとしよう……!!」
ラ・クロワが、気を解放する。それと同時に、呼応するように、各地から嫌な気が彼女の掌に殺到した。
「な……!?」
「怨念よ、集まれ……!!!」
「そ、その技は……!!」
クロムが、声を上ずらせた。
「や、やめるのじゃ姉様……!!それは、禁術として封印された最悪の技……!!」
「クロム、知ってるのか!?」
「……リベンジネクロボール……人々が持つ念の中でも、もっとも強い念……怨念を周囲から吸い上げ、エネルギーに変え、撃ち放つ技じゃ……!!昔、この技で大陸の一つが消し飛んだという逸話もある!」
「な、なんだと……!?」
ラ・クロワは両腕を上げ、そこに巨大なエネルギーボールを掲げた。そのエネルギーボールは禍々しく、深い闇の声から怨みの咆哮が響いている。
「か……め……は……め……!!」
ヴィクトリーは超サイヤ人になり、今ある限りのフルパワーで迎え撃とうとしていた。
「吹っ飛べ、この大陸と共に……リベンジネクロボールッッ!!!」
「波あああぁーーーっ!!!」
ヴィクトリーのフルパワーの超かめはめ波と、ラ・クロワのリベンジネクロボールがぶつかり合った。しかし、火を見るより明らかにかめはめ波が押される。
「うぐ……ぐぐぐ……!!!ま、負けねぇ……!!!」
「無駄な事を……今、楽にしてやる……!!」
ラ・クロワの力が、更にかめはめ波を押す。このぶつかり合いは、あまりにも絶望的だった……
「ぐ……ぐぐぐぐ……!!ぜ、ぜってぇに……負けるもんか……!!!」
「そうだ……僕達は、負けちゃ行けないんだ!!」
ルカがヴィクトリーの横に立ち、かめはめ波の構えをとった。
「かめはめ波ーーーっ!!」
そして、かめはめ波を撃ち放った。
「ぐ……ぐぐぐぐ……!!!」
「ルカ、おめぇ……!」
「かめはめ波、そんな難しい技じゃないんだな……!!僕でも、威力が出せる……!!」
「何人居ようと……無駄だぁーーーっ!!!」
勇者達のかめはめ波でも、まだ押されている。二人の周囲が怨念のエネルギーによって、吹き飛ばされる。じりじりと押され、靴が床にめり込み、今にも吹っ飛ばされそうになってしまう。
「く……く……く……!!!」
「うぐ……ぐぐぐぐ……!!!」
ふ、二人がかりでも……ダメなのか……!!
く、くそ……どうか……どうか、超サイヤ人3になれれば……!!
「失礼しま〜す!」
「少し、邪魔するわ……」
「え……!?」
ユーがヴィクトリーの体に、レイがルカの体に入り込む。すると、二人の体にエネルギーが迸った。ダメージこそは消えなかったが、エネルギーが大回復した。
「よ、よっしゃあーっ!!気が戻ったぞーっ!!サンキュー!」
「よ、よし……!!」
ヴィクトリーは超サイヤ人3になり、ルカもフルパワーになってラ・クロワの攻撃を押し返した。
「なに……!?」
「ラ・クロワ……お前もここまでじゃ……!!」
彼らの横に、クロムが立っている。彼女は、しっかりとラ・クロワを目に焼き付け、睨んでいる。
「また貴様かクロム……!!」
クロムに注目するラ・クロワ──その次の瞬間、ラ・クロワの顔面にエネルギー弾が叩きつけられた。
「っ!?」
エネルギー弾の飛んできた方向を見ると……
「はぁ……はぁ……!」
ロザとクィーンラミアが、こちらに手を向けていた。
「……お前……ら……」
ラ・クロワが、油断した。
ここしかない……!!!
「今だぁっ!!」
「ああっ!!」
二人は、持てる限りのパワーを全て解放した。
「波あああああああーーーーーッッ!!!!!」
二人の勇者のかめはめ波が怨念の塊を貫き、消し飛ばした。そして、それは猛スピードでラ・クロワに迫る。
「そ、そんな……!!?」
「おめぇの、負けだーーーっ!!!」
二大勇者のかめはめ波が直撃し、ものすごい大爆発を巻き起こした。
「……かはっ……」
これ以上は……体がもたんか……
ラ・クロワは黒焦げになりながら、床に落ちたのだった……
「はぁっ……はぁっ……!」
「や、やった……!」
二人は力を納めて、脱力してしまう。ヴィクトリーに至っては、倒れ込んでしまった。
「も、もう……動けねぇ……ははは……」
二人の勇者と、二体の幽霊……一人のネクロマンサーと、数体のゾンビ……みんなの力が、ラ・クロワの怨念を貫いたのだ。
こうして、死闘は幕引きとなったのであった……
流血表現
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もっとする
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このままでいい
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しなくていい