もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話   作:ジョーカー:ゼノ

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究極の力、復活!

「……四天王と戦ってた奴の気が消えた……」

 ヴィクトリーが、不意にそう呟いた。

「と、言うことは……!!」

「ああ、四天王達……勝ちやがったんだ……!あんな化け物達を相手に……!はは、はははは……!」

「じゃあ……!」

 不意に、ルカの体が柔らかな温もりに包まれた。

「っ……!」

 彼の中で、確かな生命力が力強い息吹を上げる。

「わ〜い!ふるふるふるぱわ〜!」

「……」

「ようやく、力が戻ったようね……」

「この満ち足りた感覚、久々だな……」

 ルカの中に居た四精霊たちも、力を取り戻したらしい。という事は……

「作戦は成功みてぇだな……精霊封印は解除され、聖素は物理化された……!」

「ああ……!」

 ヴィクトリーはルカの方に目を向けた。

「よしルカ、そのまま気合を込めてみろ。」

「え……な、何だよいきなり……」

「いいから、いつもの天使の力を解放する感じでやってみてくれよ。」

「分かった……」

 ルカは、気合を込めて力を解放した。物凄いエネルギーが周囲に波動し、パワーが溢れる。

「……これは……!」

「……ルカ、やっぱりおめぇはマジモンの天才みてぇだ……」

「え……?」

「気付いてねぇのか?おめぇは精霊の力をほとんど機能させてねぇ状態でありながら、四属性の極意をその体に吸収してたんだ。そんな時に四精霊が戻ってきたんだから……」

「ああ……」

 内なる息吹が、大きな力になるのが分かる。これまで培ってきたものが一つになる、確かな感覚が……

「……」

「アルティメットルカって所か……すげぇや……」

「あ、アルティメットルカって……ちょっと安直すぎないか……」

 そんな事を話していたら……不意に、嫌な気を感じた。

「あははっ、ここにいたのね……!」

 ネクスト・ドールの最後の一体……ラプンツェルが、目の前に現れた。

「あらあら、手遅れだったみたい……まさか四人とも、四天王にやられちゃうなんて。どいつもこいつも、ザマないわね……おかげで最高の獲物は、この私が頂いちゃうわぁ……!」

「……ヴィクトリー、ここは僕がやる。」

「おう、行ってこい!」

 ヴィクトリーは下がり、ルカがラプンツェルの前に来る。

「……一応、説得しておこうと思う。お前は僕には勝てないと思うから、素直にこのまんま引き返してくれると助かるんだけど……」

「あははっ、随分と大きく出たわね。その生意気な口も、喘ぎ声だけになるのよ……交尾地獄で悶え狂いながら、延々と種汁を搾り取られるの……この私と、ずっとずっと繋がったままで……」

「……」

 ルカは、気を解放した。

「っ!!?」

 次の瞬間には、彼の裏拳がラプンツェルの顔面を打ち抜いていた。

「……ぐ……!!?」

 ラプンツェルがルカを睨み直す。次の瞬間、彼の後ろ廻し蹴りが彼女の顎を蹴り抜いていた。

「ぐ……!!」

 ラプンツェルの腹部にある毒針が、ルカの顔面に迫る。しかし彼はそれを避け、彼女の顎を蹴り上げた。

「っ……!」

「……」

 更に、とてつもなく重い正拳突きを腹に叩き込んだ。

「はぁあっ!!!」

 反応させる間も与えず、渾身の蹴りで蹴っ飛ばした。

「がは……!!」

 更にその場から消え、彼女の背後に高速移動し、手刀で地面に叩き落とした。

「ぐぅっ!!」

 ラプンツェルは何とか着地して、上空を見るが……

「こっちだ。」

 背後から、ルカの声が聞こえた。

「!!」

「……ノロマ……」

 精霊無使用、エンジェルハイロウはおろか武器すら使ってない。なのに、この戦闘力……どうやらルカも、神の領域に至ったようだ。

「ぐ……ぐぐ……!」

 ラプンツェルは歯軋りをしながら、気を解放する。

「いでよ、ジルフィっ!!」

 そして風の力を解放して、ルカに猛スピードで猛攻した。

「……」

 ルカはポケットに手を突っ込み、眠そうにそれを避け続ける。そしてスキを見て、ラプンツェルの顔面を蹴り上げた。

「ぐ……!!?」

 更に胸に蹴りを連打して、こめかみを跳び後ろ廻し蹴りで打ち抜き、蹴り飛ばした。

「きゃあああっ!!」

 ラプンツェルが叩きつけられた壁が粉砕して、彼女はガラガラと瓦礫に埋もれる。

「はぁああっ!!」

 しかし、瓦礫を吹っ飛ばしながら飛び上がった。そして、全てのエネルギーをその体に込める。

「はぁ……はぁ……フルパワーよ……!!フルパワーで全部消してあげる……!!」

「……」

 こいつ、世界のへそごと僕達を吹き飛ばすつもりか……?

「吹っ飛べーーーッッッ!!!」

 ラプンツェルはバカデカいフルパワーのエネルギー波を放った。それが地上にいるルカに迫り、周囲のものを吹っ飛ばしていく。

「……はぁあっ!!!」

 ルカはそれを、渾身の力を込めて上空に蹴り飛ばした。

「!!!」

 ラプンツェルの、今ある限りのフルパワーを込めたエネルギー波が、アッサリと蹴り飛ばされてしまった……

「……さて、そろそろ終わりにしようか。」

 そう言い、ルカはエンジェルハイロウを抜く。

「ひ……!!く、来るな……!!」

 ラプンツェルはエネルギー波をルカに連射した。

「……」

 しかしエネルギー波はルカをすり抜ける。彼の姿は、既に残像だったのだ……

「……かぁっ!!?」

 次の瞬間、ラプンツェルの体中に斬撃が走って、バラバラになった。

「……」

 ルカはエンジェルハイロウをしまい、ヴィクトリーの所に歩く。

「こんなの、嘘よ……あなた……本当に人間なの……?」

 そう言って、ラプンツェルは消散した……

「……何だか、やけに静かな気分だな……」

「へぇ?」

「凄い力を使うのは分かるんだけど、心は穏やかなんだ。気の昂りも、決戦への高揚もまるで感じない……強くなりすぎて、おかしくなったのかな……」

 と言っても、のんびりしてる暇も無いはず。

「おいルカ、見ろよ。」

「ああ……あれが『天国への門』か……」

 聖素が物理化した今、天界への門がその姿を現していた。門はしっかりと閉ざされ、侵入者を拒んでいるようだ。

「よしルカ、派手にやろうぜ!」

「ああ、閉ざされているなら、強引にこじ開ける……!」

 二人が門の前に立ち、渾身の一撃を放とうとした時だった……

「この門、通しはしませんよ……」

 その声が響き、嫌な気が周囲に振りまかれた。

「何だっ!?」

「新手か……!?」

 しかしそいつの気を感じるのは、周囲でも無ければ頭上でもない。この門から、嫌な気が放たれているのだ……

「まさか、門自体が……!!」

「その通り、私こそが……」

 門に強大な力が宿り、変異していく。巨大な口の中に、無数の乳房……口の上に女の上半身……更に羽根やら触手やらが蠢いていて、何だかお祭り騒ぎになってる。異形のモンスターと化した門は、二人の前に立ちはだかった……

「……私はヘブンズゲート、地上界と天界を繋ぐ者……意思を持った門であり、そして門番でもある……」

「ひゃ〜……おったまげたなぁ……『天国への門』ってのはおっそろしい化け物か!」

「ああ、こいつを倒さないと天界には行けない……!」

「ああ……」

 ヴィクトリーはルカの肩にぽんと手を置く。

「おめぇはそこで見てろ。今度は俺がやる。」

「……」

 いつもなら、いいや僕がと出る所……しかし、何故だかヴィクトリーの言葉が凄く信用できた。

 勝てる……こいつなら……

「任せたよ。」

「おう!」

「いかなる敵も、ここを……」

 ヘブンズゲートの顔面に、かめはめ波が叩き込まれた。

「っ!!?」

「がぁあっ!!」

 そして間髪入れずに、その顔面に両足蹴りした。

「ふん、悪ぃなぁ。スキだらけだったモンでよ。」

 ヘブンズゲートの女体部分は鼻血を垂らしながら起き上がり、血を拭う。

「……貴様の魂は、永遠に私が嫐り続け、気が済んだら冥界の奥底に叩き落としてやる……!!」

 そう言って両手を向け、エネルギー波を放った。

「よっ!」

 それを避け、顎に膝蹴りする。

「ぐぅっ……!」

「だっはーっ!!」

 更に回し蹴りを胸に叩き込んで、ヘブンズゲートの女体部分をぶっ飛ばした。

「あっ!?」

「うぐっ……!!」

 女体部分が引っこ抜け、彼女の人間体は浮かび上がる。

「あ、あらら……千切れちまった……」

「……ふん、アレはただの飾りみたいなものです……」

「じゃあ、必要無いな。」

 そう言ったのはルカだった。魔天回帰を巨大な口部分に当てて、吹っ飛ばした。

「な……!!?」

「おぉ、すげぇ威力!」

「ヴィクトリー、お前は本体を。」

「ああ!」

 そう返事をしてヘブンズゲートに向く。既に彼女は懐に迫っていた。

「はぁああああっ!!」

 そして猛烈なラッシュを叩き込んで、ヴィクトリーをぶっ飛ばした。

「ひゃあ、すっげぇスピード!」

 そう言いながら、ヴィクトリーは掌を向ける。そこには僅かに煙が出ていた。

「な……今のを掌一つで全部受けたのか……!?」

「当たり!」

 ヴィクトリーは消え、次の瞬間彼女の体がぶっ飛んだ。

「ぐぁあっ!?」

「まだまだぁっ!!」

 ヘブンズゲートは何度もぶっ飛ばされ、足を抱え込まれる。

「え……!?」

「だらぁあーーーっ!!!」

 そして、地面に思いっきり叩き落とされた。

「……ぐぅっ!!」

 しかしヘブンズゲートは起き上がって気を解放し、ヴィクトリーに突進した。

「だだだぁっ!!」

 そしてパンチを連打する。

「ふんっ……!」

 しかしそれは全部防御され、脇腹に蹴りが叩きつけられた。

「がはっ……!?」

 更に二段蹴りを叩き込み、足の裏を天空に向け……

「だぁあっ!!」

 思いっきり踵落としして、地面に叩き落とした。

「くそぉっ!」

「こっちだぁ!」

 ヴィクトリーは正面から殴りかかる。

「くっ!」

 ヘブンズゲートはその拳を掴み、もう一方の腕で彼に殴りかかった。

「っ!」

 しかしヴィクトリーもその拳を掴み、互いに押し合う形になる……

「ふんぎぎぎ……!!!」

「ぐぐぐ……!!がぁあっ!!」

 ヘブンズゲートはヴィクトリーの腹に前蹴りを叩き込んだ。

「ふぅんっ!!」

 しかし腹筋に力を込めて、蹴りが当たる瞬間に腹を勢いよく突き出す。すると彼女の足が軋み、メキメキと悲鳴を上げた。

「ぐぅうううっ!!?」

「だりゃあっ!!」

 ヴィクトリーは悶絶してる最中の彼女の胸に両足蹴りを叩き込んだ。

「ぐぅうっ!」

 後退するが、何とか踏ん張る。しかしヴィクトリーの足払いによって、すっ転んでしまう。

「きゃ……!?」

「よし……!」

 そして足を掴んでぶん回し、思いっきり壁に投げ飛ばした!壁が粉砕し、彼女は瓦礫に埋もれてしまう。

「……さぁ来い!」

 ヴィクトリーがそう言って構えると、瓦礫から無数のエネルギー弾が飛んできた。

「あだだだだだだだだだぁ!!」

 しかしそれを全部弾き飛ばし、ヴィクトリーはかめはめ波の体制を取った。

「はぁああっ!!エンジェリックプロミネンス!!」

 ヘブンズゲートは瓦礫を吹っ飛ばして立ち上がり、巨大なエネルギーボールを生成する。

「消えろーーーっ!!!」

 そしてエンジェリックプロミネンスを撃ち放った。

「かめはめ波ーっ!!!」

 しかしかめはめ波があっさりとそれを貫き、消し飛ばした。

「な、なん……っ!!!」

 そして彼女の胸を貫通した。

「……そ、そんな……超サイヤ人にも……なっていないのに……その実力……」

 ヘブンズゲートの体が消散し、また集合する。そして、それは巨大な門の姿となった……

「よっし!いっちょあがり!」

「ああ……」

 ヘブンズゲートを倒し、残ったのは目の前にある巨大な門。この中は、天界と繋がっているのだ……

「それじゃあ、行くか……待ってろ、女神イリアス!」

「よし、行くぜ!」

 戦士達は気合を入れ直し、門の中へと踏み込んだ。いよいよ、敵の本拠地である天界へと突入したのである……

流血表現

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