もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話   作:ジョーカー:ゼノ

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地上と天界

 地上……

 グランゴルド……

「敵の集団、警戒域にまで接近しました!」

 グランゴルド兵が、王にそう告げる。

「よし……戦列、前へ!並びに弓兵部隊、攻撃開始!」

「アント第一歩兵部隊は左翼、第二歩兵部隊は右翼に展開!敵を引き込み、一気に挟み込みます!」

 いよいよ戦端が開かれた。グランゴルド王とクィーンアントの指示で、兵士達は動き始める。愚直に突進してくるキメラビーストの群れを、巧みな陣で受け止めた……

「続けて……ゴーレム投入!魔導部隊、援護射撃を開始!」

「アント第一歩兵部隊、並びに第二歩兵部隊突撃!そのまま挟撃し、敵先鋒を壊滅させます!」

 眼前で、激しい戦いが繰り広げられる……すると、急にグランゴルド王の懐が光った。

「え……!?」

 懐からカードが飛び出し、形を成していく……

「……不本意だが、仕方あるまい。」

「君は……!?」

 金属質の肉体、凍てつくような眼光……メタルクウラが、王と女王の前に出る。

「確か、ヴィクトリーくんのカードの……!」

「うるさい、黙っていろ。」

 メタルクウラはそう言いながら敵軍を見渡し……

「……戦闘データ、送信。」

 メタルクウラの体にパワーが宿り、凄まじい気を解放した。

「はぁあああああっ!!」

「な……な……!」

 メタルクウラは巨大化して、メタルクウラ・コアとなる。

「メタルクウラ・コアの力……見せてやろう!」

 破壊の巨大化を果たしたメタルクウラは敵陣に飛び込み、キメラビースト達を薙ぎ払った。

「……そうか、これはこういう……!」

 グランゴルド王の目が鋭くなり、戦火を見据える。

「……僕達は、僕達の義務を果たして見せる。だからそっちは頼んだよ、二人共……」

 

 ハピネス村……

「来ましたよ、準備は良いですね……?くれぐれも、敵への接近は禁物ですよ。」

 クィーンハーピーが、一同にそう告げる。

「はいっ、女王様!」

「危なくなったら、ただちに所定の線まで引き返します!」

「……それでは、一斉射撃!」

 いよいよ、目視できる距離まで接近する敵の群れ……

「フン、小賢しい奴らめ……」

 そう言いながらクィーンハーピーの背後に立ったのは……

「あ、あなたは……確か、カードに描かれていた……!」

「フン……」

 SSGSS(超サイヤ人ゴッド超サイヤ人)のベジータだった。

「一陣が撃ち終わったらすぐに俺と代われ。こんな奴ら、俺一人で蹴散らしてやるっ!」

 そう言ってる間に射手第二陣が用意し始める。しかし好戦的な王子はそれより早く、アタックエリアに乗り込んだ。

「はぁああああーーーっ!!」

 そして無数の気弾を連射して、キメラビースト達を次々に吹っ飛ばす!

「きゃ……!!」

「す、凄まじい……!!」

「第二陣の連中共!!何をボサッとしてやがる!!てめぇらも見てる暇があったら戦いやがれーっ!!」

 ベジータの怒号と、クィーンハーピーの指示により弓兵部隊も活発化した。

「このまま野戦部隊を投入!蒼い戦士に続け!」

 クィーンハーピーの指示によって、戦闘に長けた武装ハーピー達が出てくる。

 そして、ベジータと共にキメラビースト達を猛攻した……

「まだまだ敵は来ますよ……!油断しないように……!」

「はっ……!」

 村人とハーピーはクィーンハーピーの指揮の元で天界軍と激突する。

「はぁあああっ!!ゴッドファイナルフラーッシュ!!」

 そこにベジータも加わり、のどかな村も激しい戦場へと変わった……

 

 サキュバスの村……

「はぁああっ!!」

 サキュバス達に混じって、赤い猿のような戦士が天使達を次々に薙ぎ払う。

「は、速い……!?」

「な、何が起きているんだ……!?」

「ひぃい……!!」

 天使達はそれに逃げ惑うが、サキュバス達がそれを許さなかった。

「あの武道家が寄越した戦士、凄いわね……」

「ええ……」

「もう全部あいつでいいんじゃないかしら……」

「そう言うなよ、自分の町は自分で守んねぇと。」

 その戦士は会話するサキュバスの背後に現れる。超サイヤ人4の悟空だ。

「どうやら連中、オラの圧倒的なスピードについてこれねぇみてぇだな……」

「しかも、泥臭い喧嘩ごとは苦手と来たわ……」

「もう、勝ったも同然ね……」

「みんな、踏ん張りなさい!私達の楽園、私達の手で守り抜いて見せるわ!」

 村長の指揮もあり、サキュバス達の戦意は上がる一方。自分達の住処を守るため、淫魔達は奮い立っていた……

 

 ヤマタイ村……

「来たか……皆の者、迎え撃て!」

 白蛇様がそう声を上げ、妖魔達は立ち上がって気を解放する。

「いっくよ〜!」

「にゃあ〜!」

 ゴブリン娘が鬼神状態になって構え、ねこまたと共に出る。

「いざ出陣!ゆくぞ、もののけども!」

「先祖よりの約定、今こそ守る時……!」

 サムライエルフとくのいちエルフも武器を構えて、ヤマタイ村に入っていくキメラビースト達を迎え撃った。

「……私も、もののけの類に入っているのでしょうか……」

「じゃろうな……」

 白蛇様と会話しているのは……界王神だった。

「これでも、一応は宇宙の上に立つ者なんですけどね……ですが、悠長に会話してる暇も無さそうです。」

「ああ……」

 白蛇様と界王神の前に、キメラビーストが切り込んでくる。

「はぁっ!!」

「はっ!!」

 それを界王神は蹴り飛ばし、白蛇様は尻尾でぶっ飛ばした。

「それでは、行ってきます!」

「おう!」

 界王神は集中の極意に心を置き、気力を保ちながら敵陣へと突っ込んだ。と、不意に界王神の背後に時の界王神が降臨してくる。

「時の界王神様っ!」

「ええ!時間よ、止まれーっ!!」

 時の界王神は界王神以外の時を止めた。

「はぁっ!ふんっ!せいっ!やぁっ!」

 そしてキメラビーストの群れに攻撃を乱打して、時は動き出す……すると、その群れは吹っ飛ばされた。

「凄いな、お前ー!」

「ふふん……」

 界王神はゴブリン娘と背中を合わせて、構える。

「村の者に、決して犠牲は出させんぞ!皆の衆、一歩も退くなよ!」

「承知!」

 ヤマタイ村の妖怪軍団と界王神が、天界軍と正面から激突する。平和な東方の村も、すでに戦いの舞台と化していた……

 

 ナタリアポート……

 そこでは人魚と天使がぶつかり合っていた。しかし天使達の方が数は多く、劣勢だ……

「滅びなさい、薄汚い人魚!」

「きゃ……!」

 天使の一体が、メイアに切りかかる……そこに剣が割り込んできて、天使兵を止めた。

「貴様はっ!?」

「俺はトランクス!!この世界の未来の為にも、お前らを倒してやる!!」

 なんと、超サイヤ人3のトランクス:ゼノだった。

「な、生意気な……!」

 次の瞬間、強靭な触手の一撃が天使兵を弾き飛ばしていた。

「遅れてしまいましたね……南海の女王、助太刀に参りました。」

「ご助勢に感謝します、クラーケン様……そして……」

「ええ、俺はヴィクトリーさんから渡されたカードです。あなた達を助けるために、俺は戦います!」

「それに……助太刀は私達だけではないようですね。出番を奪ってしまいましたか、人魚の女王……?」

 クラーケンがそう言って見た先……クィーンマーメイドと、その精鋭達の姿があった。

「女王様……助けに来てくださったのですか!?」

「これより、人魚と人間の町を襲う敵を撃退する……さあ、私の後に続きなさい!」

「はっ!」

 女王率いる人魚の戦士達が、敵の群れへとなだれ込む。

「よし、俺も……!」

 トランクス:ゼノも気を解放し、ひたむきな正義感のままに剣を振るう。人魚の住まう水の町にて、未来を左右する大乱戦が始まった……

 

 そして一方、ルカとヴィクトリー……

「……ここが、天界か……」

「みてぇだな……」

 そこは、まさに神秘的な光景だった。幻想のような世界に、柔らかなオーラが満ちている。まるで導かれるように、二人は先に進んでいた。このオーラの中心に、きっとイリアスが居るはずだ……

「……とうとう、ここまで来てしまいましたか……」

 ものすごい気が、響き渡った。

「お前は……」

「……っ!」

 一人の天使が、戦士達の前に立ちはだかった。その重厚な力は、対峙しているだけでも十分に分かる。きっと、天使の中でも最高クラスの実力者だろう……

「……私は、熾天使エデン……イリアス様第一の僕にして、天使長の座にある者。」

「天使長……だと……!?」

「天使の中でも、一番偉いってわけか。その割には、随分と心が乱れてるみたいだな……」

 ルカの言う通り、涼し気な表情の裏では怒りや焦りの感情があるみたいだ。

「……!!」

 次の瞬間、エデンは歯軋りをしてルカを睨んだ。

「おのれ、ルシフィナの息子……あなたまで、私を愚弄するとは……!!」

「……っ!!」

「つ、つえぇ……!!」

 感情のままに、周囲に撒き散らされる怒気。それは神秘の大地を揺るがし、大気をも乱していく。

「私こそ、最も忠実なるイリアス様の僕……!!ミカエラもルシフィナも、イリアス様を裏切った……!!私は断じて、三番目などではない……!!イリアス様に愛され、その御心にかなう者……!!」

 不意に、エデンの肉体が膨張した。その体から無数の天使が現れ、巨大な羽根が開く……

「見なさい、この私の力を……!!ミカエラにもルシフィナにも劣らない、熾天使たる力を……!!」

「ぐっ……!!」

「な、なんちゅうパワーだ……!!」

 まるで、天界そのもののエナジーを吸い上げてるかのよう。その体は見上げる程までに膨張し、異形の姿へ化していく……桜が舞い散り、触手が開く。まるで、神社のような姿になっていた……

「……真の姿を披露するのは、千年前の聖魔大戦の蛭蟲に続き……あなた達が二回目です。」

「なんて化け物なんだ……!!」

「……」

 ヴィクトリーはルカの肩を叩く。

「なぁルカ、ここは俺一人に任せてくれ。」

「な、何だって……!?あんな化け物を、お前一人で……」

「無茶も承知だ……だけど、こんなチャンス二度とねぇかも知れねぇだろ……」

 ヴィクトリーは一歩前に出て、エデンの顔を見る。

「天使のナンバーワンと一対一で戦えるチャンスなんてよ……」

「……」

 エデンが、その言葉に眉をヒクつかせた。

「……それは、皮肉で言ってるのですか……?」

「いいや、本心さ……それに、戦ってみりゃ分かるさ……」

「ふぅん……それで、超サイヤ人にはならないのですか……?」

「今はこれで充分なんだよ……」

 ヴィクトリーはそう言って、気を解放した。地上では見せなかったほどの凄まじいオーラが波動し、天界が揺らいだ。

「……!」

「……さぁ、始めっぞ!!」

「……」

 ルカは離れた地点に飛び、巻き添えにならないようにする。あいつなら、大丈夫だ……多分。

「がぁあっ!!」

 エデンが触手を振り下ろし、ヴィクトリーがそれを避けて彼女に突進する。しかし神社の中から無尽蔵に湧く天使達が邪魔をした。

「どけぇっ!!」

 それを吹っ飛ばし、エデンの眼前に来る。

「だだだだだぁ!!」

 そして、パンチを連打した。

「……」

 しかしエデンはそれらを全て掌で受け止め、拳を握る……

「な、見切られ……!!」

「がぁあっ!!」

 そしてヴィクトリーの顔面に拳を振り下ろし、地面に思いっきり叩き落とした。

「行けっ!」

 更にエデンの園から出てくる天使達が飛び出し、ヴィクトリーをみるみるうちに覆う……

「だぁあああっ!!」

 しかしヴィクトリーは竜巻旋風脚ばりのキックで全員吹っ飛ばし、エデンにかめはめ波を放った。

「ふんっ!」

 彼女はそれを弾き飛ばすが、既に眼前にヴィクトリーが居た。

「だりゃあっ!!」

 そして顔面に両足蹴りが叩き込まれた。

「ぐ……!!」

 しかしエデンは踏ん張り、ヴィクトリーの足を掴む。

「わっ!?」

「ふんっ!」

 そしてぶん投げて、岩盤へと叩きつけた。

「うわぁああっ!?」

「ふん……!」

 エデンとその無数の取り巻きはその岩盤に手を向け、無数のエネルギー波を集中砲火した。

「はぁあっ!!」

 ヴィクトリーは飛び上がり、エデンに向かった。

「ふん……」

 彼女の無数の触手が、ヴィクトリーに迫る。

「へっ……魔閃烈衝壁!!」

 ヴィクトリーは魔閃烈衝壁を使って触手を弾き飛ばしながら、突進した。

「ふぅんっ!!」

「!!」

 なんとエデンは、ヴィクトリーの魔閃烈衝壁を片手で止めた。そして腰を落とし、正拳突きでバリヤーを砕いた。

「っ!!」

 ヴィクトリーもその拳に合わせるように、パンチを放った。ものすごいパワーがぶつかり合い、衝撃が轟く。

「……拘束。」

「なっ!?」

 エデンの園から、天使が湧き出てヴィクトリーを拘束した。

「な……動けね……!!」

「ほぁああっ!!」

 エデンはヴィクトリーの腹にパンチを連打してから、渾身の一撃を顔面に放ってぶっ飛ばした。

「〜〜〜ッッッ!!!!」

 彼は遠くまでぶっ飛び、山に当たる……するとその山の三分の一が砕け、瓦礫がルカの所にまで吹っ飛んできた。

「ぐ……!!」

 ルカはその瓦礫を切り弾きながら、ヴィクトリーの方を見る。

「い、いでででで……!!と、とんでもねぇパワーだなあいつ……!!」

 彼はそう言いながら、顔を押さえながらフラフラと飛んでくる。

「おめぇ、おっそろしくつえぇな……やっぱり、天使のナンバーワンは格が違ぇや……」

「ふん……じゃあ、そろそろ遊びは終わりにしますか……」

「ああ、俺も本気で行くぞ……」

「……なんだと!?」

 ルカに、電流のような衝撃が走る。なんと、今までのぶつかり合いが全て準備運動だったらしい……ならば、本当の戦いは、ここからという事か……

 果たして、どうなることやら……

流血表現

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