もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話 作:ジョーカー:ゼノ
超サイヤ人ゴッドを吸収し、圧倒的すぎるパワーを得た黒のアリス……だがその体内でヴィクトリーが覚醒し、黒のアリスの吸収から逃れた。一気に巻き返し、勝利を手にしたかと思われた戦士達だったが……
「……私は、決して負けたりはしません……この手に、全てを掴むまでは……!!」
黒のアリスは全ての力を解放し、空間すら喰らう肉魔へと変貌した。
「ここまで私を追い込んだこと、後悔するのですね……もはやあなた達は、楽には死ねません……この世に生まれてきた事を後悔するほど弄んで……嫐りながらに喰らい、生きながらに消化して差し上げましょう……」
「……じゃあ、見せてやるよ。超サイヤ人ゴッドの上を行く力をな……!!」
ヴィクトリーはそう言いながら黒のアリスに向かい、気を解放した。
「!!」
「なに……!?」
「貴様も、変身を……!?」
黒のアリス、ルカ、アリスの視線がヴィクトリーに集中する。奥の手を隠し持っていたのは、黒のアリスだけではなかったようだ。
「はああああぁーーーっ!!!」
彼の気が、見る見るうちに膨れ上がる。超サイヤ人ゴッドより熱いエネルギーが波動し、その体が蒼い閃光に包まれる。
「っ……!!」
「……」
閃光が晴れ、彼を覆っていた光が崩れた。
蒼く逆立った髪、穏やかさを極めたような蒼い気……それで居ながら、荒ぶるようなエナジーが溢れ出ていた。
「……何かと思ったら、結局は超サイヤ人じゃないですか……」
そう言う黒のアリスからは、冷や汗が垂れていた。
「違うんだな……超サイヤ人ゴッドの力を持ったサイヤ人の、超サイヤ人なんだな……」
「超サイヤ人ゴッドの力を持ったサイヤ人の、超サイヤ人……?」
「ああ……これがサイヤ人の神の究極形態……超サイヤ人ブルーだ!!」
「……勝てる……!!」
ルカも気を解放し、ヴィクトリーと並んだ。アリスは、いつも通りその後ろで、支援の準備をする。
「調子に乗らない事ですね……そんなくだらない変身で、私に勝てると思うなぁああっ!!!」
黒のアリスの気が爆発し、嵐のような旋風を巻き起こした。それに対し三人は、吹っ飛ばされそうになりながら、踏ん張る。
「……これで、最後なんだろうな。」
「そうじゃなきゃ困る……行くぞ、ヴィクトリー!」
「おぉっ!」
悪を打ち砕く、天使の勇者と蒼き神と魔物の王。戦士達の最終決戦が今、始まった……
「はああぁーっ!!」
「だりゃあーっ!!」
「えるさ、みしろぎ……たしき。ゆらゐ、ふるへ……」
黒のアリスは不気味な波動を放った。次の瞬間、ルカの精霊の力がかき消されてしまった。
「な……」
「ふんっ!!」
そのルカに、触手が迫る。
「だらぁ!!」
ヴィクトリーがそれを蹴ると、触手が砕け散り、肉片になって消し飛んだ。
「……っ!」
新形態のパワーに驚くルカ。しかし、そんなに油断もしていられない。
「ルカ、ノームの力だけ解放してろ!」
「あぁ……!!」
ルカはノームの力を解放し、その身に剛力を宿らせた。
「……ノーム……その依り代、頑張って守り抜く事ですね……この二人を嫐り殺した後は、あなたの番ですよ……」
「はぁあっ!!」
「うぉおおっ!!」
ヴィクトリーとルカが触手を弾きながら、遂に黒のアリスの眼前に迫った。
「くらえぇっ!!」
そして、ヴィクトリーが顔面をぶん殴った。見事に直撃し、黒のアリスの顔の半分が吹っ飛ぶ。
「ぐぎゃああああーーーっ!!!?」
「はぁあっ!!」
更にルカが死剣・乱れ星を放ち、斬撃を叩き込む。
「これで……どうだぁーーーっ!!」
そして胸に蹴りを放ち、黒のアリスを肉壁の向こうへと蹴り飛ばした。
「やったか!?」
「いや、まだだ!」
ルカの背後の肉が盛り上がり、そこから黒のアリスが出てきた。
「!!」
彼女はルカをホールドして、肉の壁へと引き込みにかかる。
「ぐぅうっ……!!」
「意地でも離しませんよ……!!」
「ルカっ!頭下げろ!」
ルカはヴィクトリーの言う通り、出来る限り頭を下げる。
「だぁあっ!!」
ヴィクトリーは回転しながら黒のアリスに跳びかかり、かかと落としを、その脳天に叩き込む。
「がはっ……!!」
彼女はそれに直撃し、揺らぎ、ルカを拘束する力を緩めてしまう。
「ここだっ!!」
ルカはその隙に、彼女の腹に肘打ちして、脱出した。
「うぐ……生意気ですわあなた達……!!」
黒のアリスは合掌し、念を込める。すると、裁きの雷が無数に迫ってきた。
「まずいっ!!」
「くそっ!!」
「任せろっ!!」
目の前に飛び出してきたのは、アリスだった。
「はぁああああ──ーっ!!!」
アリスは闇の力を爆発させ、超爆発波を放った。魔王の暴虐が、裁きの雷を打ち消す。
「なに……!?」
「くらえーーーっ!!」
彼女は更に、超かめはめ波を放った。
「!!」
黒のアリスはそれに直撃し、消し飛ぶ。しかし肉壁が蠢き、そこからまた黒のアリスが出てきた。
「無駄ですよ……!!あなた達は永遠に私を倒せない……私を怒らせたこと、後悔するのですね……」
「じゃあ、再生できなくなるまで粉微塵にするだけだぁーっ!!」
「やれるものなら、やってみなさい!」
突進するヴィクトリーに、触手が殺到し、彼を押し潰す。
「はぁあっ!」
ルカがその触手に九重の羅刹を放ち、バラバラにする。するとヴィクトリーが飛び出して、黒のアリスの前に瞬間移動した。
「っ!」
「超龍閃撃……!!」
そしてワンインチパンチを放った。放たれた箇所が崩れ、吹っ飛ぶ。
「ぎゃああああーっ!!?」
「だぁあああーっ!!」
ルカが走りながら地面に剣を擦らせて、発火させる。
「!!」
「くらえ!!乱刃・気炎万丈!!」
紅蓮の斬撃が無数に叩き込まれ、黒のアリスは揺らいだ。
「ぐばぁあああっ!!?」
「そのまま、燃え尽きろ!!」
アリスはそこに獄炎を巻き起こし、彼女を灰にした。
「何度倒そうと……無駄だと言ったハズ……!!」
しかし黒のアリスはまた肉壁から出てきて、三人の前に来る。そしてハエトリグサのような器官を無数に作り、三人に迫らせた。
「僕に任せてくれ!」
ルカはそう言いながら鉄の剣を抜き、火を纏うエンジェルハイロウを叩く。すると、鉄の剣にも火が纏われた。
「はぁあああっ!!」
そしてその場で回って、斬撃を放った。すると、炎の斬撃が飛んでハエトリグサを次々と焼き焦がしていった。
「よし……!」
「馬鹿ですね……」
黒のアリスはそう言って合掌する。すると、三人の周りの地面から肉が飛び出してきた。
「みんな、俺に掴まれ!!」
「おう!」
「分かった!」
ルカとアリスはヴィクトリーに掴まる。彼は二人を連れて瞬間移動し、肉の潰しかかりを避けた。
「なにっ!?」
「はぁあっ!!」
アリスとヴィクトリーが拳を合わせて、黒のアリスの顔面を打ち抜いた。
「っがは……っ!!」
「だぁあっ!!」
さらにルカが、上空からの兜割りで黒のアリスを唐竹割りにした。
「っ……まだですっ!!」
しかし彼女は直ぐに元通りになり、口からエネルギー波を放って三人をぶっ飛ばした。
「ぐぁあっ!?」
「ちくしょっ……!!」
「ぐっ……!!」
「出でよ、ギガマンドラ……!!」
黒のアリスに、煉獄の魔技が宿る。
「サイヤ人……あなたから嫐り殺してくれますわ……!!」
炎を纏った触手が、ヴィクトリーに乱打された。
「っぐぐぐ……!!?」
明らかに、さっきより強く、鋭い一撃。そんなものを連打されて、彼は防御するしかなくなってしまう。
「ぐっ……だぁあーっ!!」
「ヴィクトリー、落ち着け!冷静になれば、避けれない速さじゃない!」
「……そうか!」
ヴィクトリーは心を落ち着かせる。穏やかさを極めた、超サイヤ人ブルー。その穏やかな気の流れに身を置き、黒のアリスの気を感じればいい。
「……」
ヴィクトリーは迫り来る触手を次々に避け、彼女に接近する。
「あ、当たらない……!?」
「ルカっ!」
「分かった!」
ルカが走りながら精霊をウンディーネにシフトし、流れるが如く斬撃を放った。
「……」
そして触手がバラバラになり、ヴィクトリーもルカの横についた。
「!!」
「はぁあっ!!」
まずはヴィクトリーが黒のアリスの顔面にエネルギー波を放ち、頭を吹っ飛ばした。
「羅刹の顎門、破軍に至りて邪を払う……!!」
次にルカが九重の羅刹を放ち、彼女の体をバラバラにした。細切れになった肉片がバラバラと落ちて、溶けていく。
「あがぁああ……無駄だと……何度言えば……!!」
案の定、彼女は肉壁から再生してくる。
「……ホントにそうかな?」
しかし、再生が追いついていないのか、顔の修復が遅れ、先ほど斬撃が叩き込まれた所の切り傷が残っており、傷口から紫色の粘液が垂れている。
「う……く……!!」
「さぁ、これがファイナルラウンドだ……本気でやるぞ……!!」
「あぁっ!」
「言われなくても!」
三人が構えようとした次の瞬間、黒のアリスは目を見開いた。
「がぁあああああああーーーッッッ!!!!」
そして物凄い気を爆発させ、三人を吹っ飛ばした。
「っ!?」
「へへへ……あっちもその気みてぇだな……」
「ふん……余は、ここで援護する……最後の一撃、決めてこい!!」
ルカとヴィクトリーが前に出て、気を解放した。
「行くぞ……!!」
「応……!!」
そして、黒のアリスに向かって飛んだ。
「はぁああああ!!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!!!」
彼女は四方八方から無数の触手とハエトリグサの器官を伸ばし、二人に殺到させた。
「くっ……!」
「くそっ……!!」
「あはははははっ!あはははははははっ!このまんま嫐り、弄び、破壊し、捕食してくれましょう!あははははははは!!」
どんどん殺到してくる触手や肉器に、押し潰されそうになる二人だが……
「うぉおおおっ!!破壊を楽しんでんじゃねぇえぞおおおぉーーーッッッ!!!」
「はぁあああああああーーーッッッ!!!」
二人は気を全開放し、全ての器官を吹っ飛ばして飛んできた。
「く……はぁあああああっ!!!」
黒のアリスは二人に向け、裁きの雷やホーリーフレアを無数に放った。
「任せろルカーっ!!」
ヴィクトリーは前に出て、魔閃烈衝壁で全て弾き飛ばし、黒のアリスに突進した。
「はぁあああっ!!ならばこれはどうです!?」
今度は黒のアリスの周囲の触手が変形して人間の手のように変形し、ヒュバババッと動いてから突き出され、そこからバーニングアタックが放たれた。更に上から触手が伸びて変形し、戦士達にリベリオントリガーを放った。更に更に下から触手が伸びて変形し、かめはめ波を撃ち放った。
「私はぁ、そのサイヤ人を一度は吸収し、自分の力にしてるのですよ……!この程度の事、造作はありません!」
そう、四方八方から、ヴィクトリーの使っていた技が、無数に押し寄せてきたのだった。もちろん逃げ場は、無い。
「ルカっ!」
「ああっ!」
二人は背中を合わせて乱舞し、なんとそれら全てを次々に弾き飛ばした。弾かれた技は周囲の触手を貫き、爆破し、消し飛ばした。
「ば……馬鹿な……サイヤ人の技ですら……!!?」
「だぁあああーーーっ!!!」
「うぉおおおーーーっ!!!」
「な、ならば……これならばどうですか……!!?」
黒のアリスは肉壁から巨大な手を生成し、それを使って巨大なかめはめ波を放った。
「ヴィクトリーっ!!」
「ああ!!とっておきを見せてやる!!」
「余もやるぞ……!!」
三人は気を爆発させて、巨大なかめはめ波に向かった。
「我が母は明けの明星、曙の子……地に投げ堕ちた星、勝利を得る者……!!」
ルカは水の力と天使の力を融合させた凄まじいエネルギー波──明けの明星・無謬を放った。
「ゴッドかめはめ波ーーーっ!!!」
ヴィクトリーは、かめはめ波に神の気を集約させ、破壊力を増大させた技──ゴッドかめはめ波を放った。
「行くぞぉっ!!」
アリスは両手を突き出し、フルパワーでエネルギー波を放った。
三人のエネルギーが一つとなり、巨大なかめはめ波を押し返し、それを放った手に直撃し、大爆発した。
「そ、そんな……!!」
「これで最後だぁああああーーー!!!」
「決めてやるーーーっ!!!」
「く、くるな……!!」
もう、戦士達を邪魔するものは無い。彼らは迷うこと無く、黒のアリスに突撃した。ヴィクトリーはその拳に全力を込め、ルカは四属性を腕に込め、並ぶ。
そして──
「龍拳ーーーーっ!!!!」
「エレメント・スピカーーーーっ!!!!!」
二人の全身全霊を込めた技が爆発し、一つになった。彼らの気が四属性を宿した巨大な龍となり、辺りを舞って黒のアリスの肉そのものに巻きついた。
「ぎゃあああああっ!!!あ、あついぃいいいいいっ!!!」
「お前の……負けだぁあああーーーーッッッ!!!!!!」
その巨大な龍は、黒のアリスを貫いた。そして……天界全土にも波動するような大爆発を巻き起こした。
そして……爆発が晴れ、爆心地……
「はぁ……はぁ……」
「はぁ……はぁ……」
拳を掲げたルカとヴィクトリーが、立っている。
「……ぁ……ぁが……ぅ……」
その背後に、組織の殆どが崩れた黒のアリスが胸に大きな風穴を空けてドロドロと崩壊していた。
「……」
アリスが、その様子を腕を組みながら見ている。二人はアリスの所に来て、黒のアリスを見た。
「私は……魔王……この世界を、喰らい尽くす存在……」
黒のアリスは余力を無くし、崩壊している。再生もできないようだ。
「やった……遂にやったぞ……!」
「みてぇだな……こうなれば、もうどうする事も出来ねぇ……」
激闘の末、遂に黒のアリスを打ち倒した。
「私の力が……失われていく……私の……全てが……」
「貴様は、何をも手にする事はない……そのまま、歴史の闇に消えるがいい……」
「わた……し……は…………」
黒のアリスは完全に崩壊し、溶けた粘肉の塊となった。それも徐々に気化し、塵となって消滅していく……
「……これで、全て終わったんだな……」
「ああ……イリアスも滅び、黒のアリスも……」
「……!!?」
真っ先に、ヴィクトリーの毛が逆立った。次の瞬間、周囲に圧倒的な威圧感が溢れる。完全に滅びた筈の、黒のアリス……その粘肉が、じゅるりと蠢き始めた。
「そんな……まだ……生きて……」
「いや、有り得ん……!」
「……違う……黒のアリスの気なんかじゃねぇ!こいつは……!!」
粘肉の中からゆっくりと女性が起き上がり、こっちに向いた。それは何と……
「……良くやりましたね、ルカとヴィクトリー。全ては、私の期待した通りです……」
「っ……!!」
「い……イリア……ス……!!」
そう、黒のアリスに吸収されて滅んだはずの女神。そしてこの世界の神である、イリアスだった……
流血表現
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もっとする
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このままでいい
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しなくていい