もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話 作:ジョーカー:ゼノ
遂に始動した、最終決戦。苦戦する戦士達の前に、アルマエルマが現れ活躍した。しかしイリアスの猛攻により疲労困憊し、戦線を離脱した。
次に現れたのはエルベティエだった。アクアペンタゴンで戦士達を守ろうとしたが、砕かれてしまう……彼女は覚悟を決め、三人の前に立った。
「それでは、この身でイリアスの攻撃を受け止めます。」
「何だと……!?何を考えている、エルベティエ……!」
「来るぞっ!!」
「はぁあっ!!」
イリアスは裁きの雷を、ルカに放った。しかしエルベティエが、彼をかばった。
「がはっ……!!」
「エルベティエっ!」
「わ、私に気にせず……攻撃を……!!」
「ぐっ……!!」
エルベティエの言われる通り、三人はフルパワーの技でイリアスを集中砲火する。
「ぐぅう……!!消えろっ!!」
イリアスは魔力を腕に溜めて、それを投げつけてきた。
「!」
「いや、あの程度なら平気だ!」
ヴィクトリーは自分を庇おうとするエルベティエの前に立ち、それをエネルギー波で相殺する。
「ヴィクトリー、上だ!」
「!!」
ルカの言われる通り、上を見る。見ると、裁きの雷が目の前まで迫っていた。
「っ!!」
「させないっ!!」
エルベティエがそこに飛び込み、身をていした守りで裁きの雷を受け止めた。
「ぐぅっ……!!」
「エルベティエ……あなたは、人間を憎んでいたのではないのですか?なぜ体を張ってまで、勇者などを守ろうとするのです……?」
「私が守るのは、この世界全ての希望……この命に替えても、絶対に失わせはしない!」
「戯言を……散れっ!!」
イリアスはそう言って、裁きの雷を連射してきた。
「く……!!」
「どいてろっ!!」
ヴィクトリーがエルベティエをどかし、バリヤーを張って雷から身を守った。
「はぁあっ!」
そしてイリアスに突進し、縦横無尽に駆け回りながら何度も体当たりした。
「ぐぐ……!!ぐ……!!」
「だだだだだ……!!」
「ぐ……たぁあっ!!」
イリアスの拳がバリヤーを突き破り、彼の胸ぐらを掴んだ。
「ぐっ!?」
「これはあなたの技ですよ……!!」
そう言いながら、片手で放つエネルギー波──リベリオントリガーを放とうとする。その寸前に、ルカの剣が彼女の両腕を切り落とした。
「っ!?」
「だりゃあっ!!」
ヴィクトリーは揺らぐ彼女の顔面に両足蹴りを叩き込み、アリスの隣に立つ。
「く……ふんっ!」
イリアスの両腕はすぐに再生し、ルカに手を向ける。
「邪神の力、ここにあり……裁きの炎!!」
そして、冥府の業火の塊を放ってきた。
「な……!!」
「くっ!!」
しかしエルベティエは、ルカをかばった。
「ぐっはぁ……!!」
「そういつまでも、私の攻撃を防げはしませんよ……どうやら、地獄行きはあなたが一番」
「スキありぃっ!!」
ヴィクトリーはイリアスの顔面をぶん殴り、その巨体をぶっ飛ばしたら。
「〜〜〜っ!!!?」
「く……!」
アリスはエルベティエに寄り、肩を叩く。
「エルベティエ、限界ならば退け!貴様は充分に攻撃を防いでくれた!」
「いいえ、まだまだ……同胞たちの為にも、この程度で……!」
「アリス、来るよ!」
「ち……!」
「うわぁあああっ!!」
ぶっ飛んできたのは、ヴィクトリーだった。何とか体勢を整え、着地する。
「く、くっそぉ……一筋縄じゃいかねぇか……」
「罪人よ、この雷に屈服しなさい!!」
イリアスはヴィクトリーに、裁きの雷を放った。しかしエルベティエが飛び込み、それを体で受け止めた。
「ぐぅうっ!!」
「え……エルベティエ……!!」
「わ、私の事は……いいから……!!」
「はぁあっ!!」
イリアスの触手が、エルベティエとヴィクトリーに迫った。
「この程度ならなんとか出来るって!」
ヴィクトリーは飛んで、触手を蹴り飛ばした。
「ふふふ……ならば、これはどうですか!?」
イリアスはそう言い、かめはめ波を放った。
「っ!」
「イリアスーっ!!」
ルカが魔天回帰を飛ばし、かめはめ波を打ち消す。
「にっ!?」
「ふんっ!」
更にアリスが、腕をクロスしながらイリアスの所に飛んだ。
「っ!!」
「ばぁあああああーーーっ!!」
アリスの闇の力が爆発し、超爆発波を放った。
「ぐ……!!生意気な……!」
イリアスは爆発を受けながら、アリスに裁きの雷を放った。
「ぐっ!?」
「はぁっ!!」
しかしエルベティエが彼女をかばい、裁きの雷を受けた。
「ぐ……!!」
アリスが彼女を連れ、地面に降りる。
「ルカ、エルベの所に行ってやれ!!」
「ああ!」
ヴィクトリーの指示で、ルカもアリスの所に走った。
「はぁ……はぁ……まだよ、まだ……!!」
エルベティエは、既に限界だった。その体は崩れ始め、立っているだけでもやっとのようだ。
「……もうやめろ!退け、エルベティエ!!」
「この命、全て失っても……未来への希望は、私が守り抜いてみせる……!!」
「本当に馬鹿な水羊羹ですね……ならば、お望み通りに消し飛ばしてしまいましょう……裁きの雷!!」
裁きの雷が、エルベティエに迫る。
「っ……!!」
「はぁあっ!!」
しかし、ヴィクトリーが彼女の前に出て、背中で裁きの雷を受けた。
「ぐぁああっ!!」
「ッッ!!」
「ヴィクトリーっ!!」
「っへへへ……!!」
ヴィクトリーは顔を上げ、エルベティエに笑う。
「上司の言う事を二度も却下すんのかよ……退いてやれよ、おめぇは良くやった……」
「っ……」
「そうだ……希望を守るならば、まず自分が生き残る事を考えろ!安易な自己犠牲の誘惑に乗り、同胞を導く責務を見失うな!」
アリスがエルベティエに寄り、手を握る。
「頼むよ……みんなのために、退いてくれ。僕達を信じてくれるんだろ?だったら後は任せるんだ!」
「…………」
エルベティエはしばし黙り込み……
「……自分の力不足を憎みます。どうか、ご武運を……」
そう言いながら、エルベティエは退いた。
「おやおや……盾になってくれるスライムが消えたようですね……いっそ、死ぬまで盾にしてやれば良かったのに……」
「ふん、配下を全て捨駒にした外道め……貴様には、エルベティエの想いの欠片も伝わるまい。」
「ぐっ……く……!!」
「大丈夫か、ヴィクトリー!?」
裁きの雷を背中でモロに受けたヴィクトリー。胴着も吹っ飛んでおり、焼け焦げた背中が確認できる。
「……へっ……背中に一発雷が落ちただけだ!どうってことねぇよ!」
しかし彼は笑い、イリアスに構え直した。
「そろそろ、終幕と行きましょうか……あなた達を討ち、そして世界を滅ぼす……」
「それは千年前の約定に反するぞ、イリアス……!」
そんな声が聞こえたと思った次の瞬間だった。紅蓮の炎がイリアスを包み、その器官の十分の一を灰燼にした。
「ぐっ……あなたでしたか、玉藻。六祖大縛呪から抜け出し、歴代魔王の後見を務めていたのですね。地上の抵抗も」
「そんな事を長々を話してると……」
ヴィクトリーが、イリアスの顔面に、ゴッドかめはめ波を放った。
「っ!!?」
「そら、言わんこっちゃない……」
「……おめぇ、たまも……か?」
ルカとヴィクトリーは玉藻の姿を見て、目をぱちくりさせている。外見はもちろん、魔力の質も別物のようだ。
「た、たまも……その姿は?」
「き、貴様……六祖だったとは……!」
「騙していた訳ではないが……言っていなかったな、現魔王よ。これも、アリスフィーズ……お主の言う初代様よりの密命。」
「私も……!!」
イリアスが持ち直し、玉藻にかめはめ波を放った。しかし彼女は片手で受け止めながら、話を続けた。
「な、なに……!?」
「アリスフィーズ8世の大乱以降、魔王が二度と道を踏み外さぬよう……影より監視するのが、妾の役目だったのじゃ……はぁっ!!」
そして、かめはめ波を弾き返した。
「ぐっ!」
イリアスはそれを受け止め、上空に打ち上げた。
「監視役の割に、こんなところまでしゃしゃり出てくるとは……いいでしょう、その役目から解放して差し上げます。」
「貴様こそ、そろそろ神でいるのも疲れただろう。その役目から解放してやる、ゆるりと休むがいい!」
玉藻は気を解放して、イリアスをぶん殴った。
「っ!!?」
あまりにも猛スピードの攻撃に、一同は驚愕した。
「は、はやい……!?」
「俺でも見えなかったぞ……!!」
「ふふんっ!」
玉藻はというと、その九つの尻尾を揺らめかせ、イリアスに乱打した。
「ぐぅううっ!!」
イリアスは彼女に手を伸ばしたが、その腕は止められ、掴まれる。
「はぁあーっ!!」
そしてその巨体を背負い投げし、地面に叩きつけた。
「がはぁああっ!!?」
「よっしゃ俺も!」
「僕だって!」
ルカとヴィクトリーが玉藻を挟むように並び……
「だぁらぁあーっ!!」
「ふふ……!!」
「うぉおおーっ!!」
三人の飛び蹴りがイリアスの顔面に叩きつけられ、ぶっ飛ばした。
「そぉれ、かめはめ波じゃ……!」
「一気に決めてやる……!」
「はぁあ……!!」
「余もっ!」
玉藻とヴィクトリーとルカとアリスは一斉にかめはめ波を放ち、イリアスに全部直撃させた。爆発が連続した後に、大爆発が巻き起こる。
「がぁああーっ!!」
しかしイリアスは起き上がり、タイタスウェイブと突風の刃を放った。
「ぐぁあっ!!」
「やべっ!!」
「く……!!」
「ふん……」
玉藻だけが動じずに、イリアスを見る。
「惨めなものですねぇ、玉藻……主君も他の六祖も封印され、たった一人で私と相対するとは。あの頃の仲間が恋しいでしょう?一足先に、無間地獄で待っていればいかがです……?」
「ふん、妾が一人であるものか……初代様の血は連綿と受け継がれ、アリスフィーズ16世に宿っておる。勇者ルカ、現魔王、四天王……更には、別の世界から来たヴィクトリー……貴様の支配に屈しない、新たな世代がこうして貴様と戦っておる!同胞が恋しくなどあるものか……妾は今の瞬間も、心強い仲間と共に戦っているのだからな!」
「たまも……」
玉藻は扇子を開き、口元を隠しながら笑う。
「そういう貴様はどうなのだ、イリアス……?ルシフィナもミカエラも、貴様の元を去った……プロメスティンも黒のアリスも、みな貴様を裏切った……貴様の元には、結局ただの一人もついてはこなかった……哀れよのう、女神イリアス。」
イリアスは歯ぎしりをして、合掌する。
「……私は絶対唯一無二の存在。あなた達のように、群れを成す必要などないのです!」
イリアスは聖なる魔力を凝縮し、巨大な炎の玉を掲げた。
「ホーリーフレア!!」
そして、それを玉藻に投げた。
「ふん……!」
玉藻は腕にエネルギーを溜め、それを撃ち放ってホーリーフレアを貫き、消し飛ばした。
「リベリオントリガー……!」
「!!」
そのエネルギーが、イリアスの顔面に直撃し、爆発した。
「〜っ!!!」
「行くぞルカぁ!」
「応っ!!」
ルカとヴィクトリーは、イリアスを左右から挟むように飛び上がった。
「ゴッドかめはめ波ーーーっ!!!」
「明けの明星・無謬……!!!」
二人の技がイリアスに直撃し、大爆発した。
「どうだ……!?」
「……どうせこんな程度じゃやられねぇ癖によ……!」
「……はぁああっ!!」
イリアスは気を爆発させ、爆煙を吹っ飛ばす。
「行くぞ魔王様!!」
「ああ……!!」
玉藻とアリスがイリアスに突っ込み、尻尾でイリアスを乱打した。
「ぐぅううう……!!はぁああーーっ!!」
イリアスは超爆発波を放ち、彼女らをぶっ飛ばした。
「くっ!」
「やはり一筋縄ではいかんか……!」
「ふんっ!」
更にイリアスは触手で、ルカとヴィクトリーを巻き上げた。
「なっ!?」
「くっ!」
「はぁああっ!!」
そして二人をアリスと玉藻にぶん投げた。
「くっ!」
「ふんっ!」
ルカをアリスが、ヴィクトリーを玉藻が受け止める。
「……黙示よ、この世界に新たな救いを示せ……アルティメットメサイア!!」
イリアスの光の波動が凝縮し、巨大なエネルギー波となって飛んできた。ヴィクトリーがそれを前にして、起き上がる……
「く……!!魔閃……」
「魔閃烈衝壁!!」
ヴィクトリーが発動するより先に、玉藻がバリヤーを展開して皆を守った。
「な……り、リベリオントリガーもそうだけど、それは俺がおめぇにやった技……」
「便利よのう……少ない魔力でこれほどの性能の防壁を張れるとは……」
更に玉藻はバリヤーを纏ったまま、イリアスに体当たりした。
「ぐっはぁ……!!」
「だぁあーっ!!」
そしてイリアスを遥か彼方に蹴り飛ばした。
「うぎぁあああぁぁぁ……」
「……」
玉藻は着地し、冷や汗を垂らす。
「……時間切れか……!」
玉藻の体が縮み……そして、見慣れた少女の姿へと戻ってしまった。その圧倒的な気も消え失せ、力を使い果たしてしまったようだ……
「……だが、これしきでは退かんぞ。聖魔大戦からの因縁、ここで決着を付けるのじゃ……!」
イリアスに向かおうとするたまもを、アリスが引き止めた。
「……駄目だ、退け!もはや、お前に余力はあるまい!」
「魔王様、その命令は聞けんのじゃ。刺し違えても、イリアスだけは……」
「たまも……余は貴様を、第二の母だと思ってきた……その母をまた、目の前で失いたくない……頼む、素直に退いてくれ……」
「……しかし……」
「その通り……後は私に任せるがいい。」
そう言って現れたのは、グランべリアだった。
「グランっ!」
「グランべリア……!」
たまもはグランべリアの登場で、フッと笑い……
「……ならば、後は若者達に託すとするかのう。魔王様、そこまで言っておいて自分が力尽きるなど許さぬぞ。」
アリスにそう言ってから、今度はルカとヴィクトリーに向く。
「ルカとヴィクトリー、お主達も……何があっても絶対に生き抜くと誓え。良いか、みな必ず生きて戻ってくるのじゃぞ!」
そう言って、たまもはその場から撤退した。入れ替わるように、グランべリアが僕達の横に並び立つ。
「それでは、魔剣士グランべリア……ここに立つ!!」
流血表現
-
もっとする
-
このままでいい
-
しなくていい