もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話   作:ジョーカー:ゼノ

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変貌

 最終決戦の最中、四天王達が駆けつけてくれた。アルマエルマは持ち前の格闘のセンスで、戦士達と共に猛攻した。エルベティエは身をていした守りで、戦士達を守った。たまもは真の姿で現れ、イリアスを圧倒した。そして……最後の四天王が、ここに立った。

「それでは、魔剣士グランべリア……ここに立つ!!」

「来ましたか……剣を振るより他に能のない野蛮人……」

「否定はしない……私は、生まれてこのかた剣を振る事しか知らない女。明けても暮れても剣を振り続けた生き様、その身に刻んでやろう!」

「おっしゃ、行くぜぇ!!」

「おぉっ!!」

「ふんっ!」

 戦士達は気を解放して、イリアスに向かった。

「何度向かおうと無駄です……裁きの雷!!」

 イリアスは戦士達に向かって、裁きの雷を無数に放った。しかし戦士達は縫うようにそれを避け、彼女に迫る。

「はぁあっ!」

 最初に辿りついたのは、グランべリアだった。

「崩れろっ!!」

 そして、脳天に剣を振り下ろした。

「ぐぁあっ!」

「はぁあーっ!!」

 更にルカがイリアスの脇腹をぶった斬る。

「ぐっ……!?」

「だりゃあっ!」

 ヴィクトリーが駆け、顔面に肘打ちした。

「ぐっ……」

「はぁあっ!!」

 アリスが空中で回転し、脳天に思いっきり尻尾を叩きつけた。

「ぐっ……聖なる旋風よ、邪悪を吹き飛ばせ……シャムシール!!」

 イリアスは風の力を集中させ、突風の刃で四人を吹っ飛ばした。

「ぐっ!!」

 三人が吹っ飛ぶ中、グランべリアが地面に剣を突き刺して踏ん張る。

「はぁああーっ!!」

 グランべリアの気が、燃え盛った。

「くらえっ!!」

 そして雷鳴のように踏み込み、鋭い突きの一閃をイリアスに叩き込んだ。

「うぐぅっ!?」

「はぁあーっ!!」

 更に飛び上がって、兜割りした。

「うぐぅっ……!!」

「はぁっ!!」

 起き上がろうとするイリアスに、ルカは壊斧・大山鳴動を放った。

「ぐぅううっ!!」

「ルカっ!!」

「あぁっ!!」

 ルカとグランべリアの気が、灼熱のように燃え盛る。

「く……させませんよ……!!」

 イリアスはそこに手を向けるが……

「ちょっと眠ってろおめぇ。」

「少し眠ってろ貴様は。」

 ヴィクトリーとアリスの拳が、彼女の顎を重く打ち抜いた。

「ーっ!!?」

 顎を打たれた事で、脳震盪が発生して揺らぐ。

「はぁあっ!!」

「うぉおっ!!」

 ルカとグランベリア──二人の剣士は紅蓮を纏った剣で、イリアスを一閃した。

「乱刃・気炎万丈……!!」

「九重の羅刹・破軍……!!」

 次の瞬間、イリアスの全身に無数の灼熱の斬撃が走った。

「がはっ……!!」

 イリアスはよろめき、倒れかける。

「う……ぐ……!!」

「だぁっ!!」

 ヴィクトリーの膝が、イリアスの額を打った。

「ぎゃっ……!!」

「はぁあっ!!オメガブレイズ!!」

 アリスはイリアスに獄炎を巻き起こした。

「ぐぅううっ!!」

「このまんま焼け朽ちろ!バーニングアターック!!」

 ヴィクトリーは手を突き出し、高密度のエネルギー弾を放った。見事に直撃し、大爆発が起こる。

「はぁああーっ!!」

 しかしイリアスは飛び上がり、手を広げる。そして、嫌な笑みを見せた。

「ふふ……さあ、地上再創世を始めましょうか……」

 イリアスはそう言って両手を突き出した。

「あ、あいつ……何を……!!」

「……ビックバン。」

 次の瞬間、原初の波動が辺りを消し飛ばした。凄まじい熱量の大爆発が巻き起こり、それが広がっていく。

「ぐぅうううっ!!」

「うぐぅうっ……!!」

「ぐぉおおっ!?」

「ぐぁああああーっ!!」

 とてつもなく大規模な爆発が天界全土を消し、荒野にした……

「ぐ……ぐ……!!」

「無茶苦茶だぜ、あいつ……ビックバンを巻き起こしやがった……!!」

「全く、嫌になるな……」

 ルカとヴィクトリーとアリスは腕をクロスしたまま耐えていた。しかし、グランべリアは……

「ハァッ……ハァッ……!!」

 跪きながら、息を切らしていた。

「……グランべリアっ!!」

「そろそろ体も限界でしょう、グランべリア……大人しく楽になればいかがです?」

 イリアスはそう言って、グランべリアに裁きの雷を放った。

「ぐっ……!!」

 しかし彼女はそれを剣で弾き飛ばし、紅蓮の気を纏う。

「なに……!?」

「受けよ、我が奥義……!!乱刃・気炎万丈!!」

 そして、イリアスに渾身の斬撃を叩きつけた。

「ぐっ……まだだ!まだ私は、戦える……!!」

 ビックバンで大ダメージを食らい、傷ついた体……それを引きずり、グランべリアは尚も剣を握る。

「グランべリア、もうよすんだ!」

「そうだ、これ以上はおめぇの身が……」

「そう言われて、素直に退き下がるとでも思ったか?私の性格など、お前もよく分かっている筈だ……」

「……」

 しかし、これ以上は……

「はぁあっ!!」

 イリアスはタイタスウェイブを放った。しかし戦士達はそれを飛び避け、彼女に迫る。

「がぁああーっ!!」

「はぁあーっ!!」

 ルカとヴィクトリーの拳が、イリアスの顔面を打ち抜いた。

「っ……!!」

「凍てつけ、この世界と共に!」

 アリスが飛び出して、彼女に絶対零度の冷気を放った。

「ぐっ……!?」

「ぉおおお……!!」

 全身を炎に焦がされながら、グランべリアは剣を離さず……

「乱刃・気炎万丈ぉおおお!!!」

 乱刃・気炎万丈を、イリアスの全身に叩き込んだ。

「ぐっ……しぶといトカゲですね……ですが……」

「何処を見てやがるっ!」

 ヴィクトリーが、イリアスに猛攻した。二人が攻防している間に、ルカたちがグランベリアに走り寄る。

「グランべリア、もう限界だ……撤退してくれ!」

「……そうだ、もう退くがいい!これは魔王としての命令だぞ!」

「……そのご命令は聞けません、魔王様。初めて命令に背く事、お許し下さい……」

 瀕死の身で、グランべリアはまたイリアス向かった。

「だだだだっ!!」

「ふふふ……」

 イリアスはヴィクトリーの猛攻に対応し、頭突きをしてぶっ飛ばした。

「ぐっ!」

 彼はくらいざまに、吹っ飛びながら彼女の顔に気弾を放つ。

「ふんっ!」

 その気弾を弾き、ヴィクトリーを見るが……

「ぉおおおっ!!」

「!!!」

 グランべリアは既にイリアスの眼前に迫っており、一閃した。

「っ!!」

 次の瞬間、また乱刃・気炎万丈が叩きつけられた。彼女は気力のみで奮い立ち、奥義を連発している。まるで、自身の命そのものを燃やしているかのように……

「うぉおおっ!!」

「はぁああっ!!」

 ルカとアリスが飛び上がり、イリアスに突進して猛攻した。

「ぐ……小賢しい!!」

 イリアスはシャムシールを放ち、二人を吹っ飛ばした。

「ぐぁあっ……!」

「ち……!」

「はぁああーっ!!」

 二人と入れ替わるように飛び上がったのは、ヴィクトリーだった。

「かめはめ波ーっ!!」

「ぐっ!」

 ヴィクトリーのかめはめ波を、両手で受け止める。

「ぐっ……まだ、私は……!!」

「っ!?」

 グランべリアはイリアスに迫り、乱刃・気炎万丈を叩き込んだ。速く重い斬撃により彼女の防御も崩れ、かめはめ波が直撃して爆発する。

「ぐっ……馬鹿な、いったいどれだけの底力が……」

「…………」

 しかし……それは、まさに死力を振り絞った最後の奥義だった。グランべリアの気が消散し、剣を取り落として、地に倒れ付す……

「グランべリアーっ!!」

「ふ……あははははっ。とうとう、力尽きてしまったようですね!いや、まだ息がありますか……それでは、死に損ないを地獄へと招待致しましょう……」

 イリアスの触手が迫り、倒れ付すグランべリアに振り下ろされる……その刹那、白翼の影が時空を突き破って現れた。

「……受けよ、天軍を束ねし聖なる剣!」

 そいつは天軍の剣を掲げてエネルギーを纏い、イリアスを叩き切ったら、

「ぐぅああああっ!?」

「おぉっ!」

 効いた。あのイリアスに、この凄まじい技が。

「馬鹿な、この技は……!なぜあなたが……!!」

「久しぶりですね、イリアス……」

 戦士達の前に立ったのは、ミカエラだった。

「ミカエラさんっ!」

「ミカエラさん、来てくれたんですか……?もう、力は失ってたんじゃ……」

 天軍の剣は、既に錆びた……エンリカで、確かにそう言っていた筈だ。

「あの時の言葉は……まぁ、嘘です。天軍の剣、一回分は力を残していました。どうせイリアスが、天界から聞き耳を立てていると思ったので。」

「私をたかばったのですか……!堕天したのみならず、卑劣な不意打ちを仕掛けるとは……!」

「あなたの手足として、何度も聖戦とやらに引き出された身。戦いの駆け引きならば、私の方が上手でしたね……」

 ミカエラは息を吐き、ルカとヴィクトリーを見る。

「今の一撃で、私は力を使い果たしました……ルカ、そしてヴィクトリー、後は頼みますよ。」

「ええ、任せてください!」

「ああ……!」

 二人は気合を入れ直し、イリアスに構える。イリアスは傷を再生しながら、気を解放した。

「確かに、多大なダメージを受けた身。しかし、あなた達は……」

「……受けよ、天軍を束ねし聖なる剣!」

 ミカエラは、またイリアスに天軍の剣を放った。凄まじい気か剣の形を成し、それが彼女に直撃し、大爆発したのだった。

「ぐっ……まさか……!!さっきの一撃で、力を使い切った筈では……!!」

「イリアス……あなたは、本当に戦闘の駆け引きが下手ですね。私の言葉を馬鹿正直に信じ、二度まで天軍の剣を食らってくれるとは……」

 イリアスを見据え、ミカエラは平然と言い放つ。まさか、さっきの言葉もフェイクだったとは……

 彼女は倒れ付したグランべリアをその背に抱え、ふわりと浮き上がった。

「……今度こそ、私に余力はありません。この竜人は、私が地上へと送り届けましょう。」

「そうは見えねぇけどな……」

 ヴィクトリーは、ミカエラにそう言って笑った。

「ルカ……後はあなた達に任せましょう。アリスフィーズ……未来はあなた達に託しましたよ。そして、ヴィクトリー……この世界の為に、彼らに協力して下さい。」

「はい……後は僕達に任せてください!」

「度重なる救援に感謝する。最後は、我々が締めるとしよう!」

「言われなくても……俺はこの世界の為に、全力で戦ってやる!」

「それでは、必ず勝利を!!」

 意識の無いグランべリアを連れ、ミカエラはその場から脱出した。後に残ったのは僕、アリス、ヴィクトリー……そして、イリアス。僕達の受けたダメージは、決して軽いとは言えない。しかしそれ以上に女神イリアスも──

「……助かりました……黒のアリスがサイヤ人のパワーを吸収してくれて……」

 不意に、イリアスはそんな事を言って、ニヤリと笑った。それで、戦士たちに嫌な予感が走った。

「え……!?」

「ふふふ……なぜ私が今まで再生を行わなかったか分かりますか……?」

「……てめぇ、まさか……!!」

 イリアスは合掌し、瞑想する……するとみるみる内に傷が再生し、全回復した。

「な……なん……だと……!!?」

「そ、そんな……!!」

「くっ……き、聞いてねぇぞ……!!?」

 四天王との連戦、二度も受けた天軍の剣……そのダメージが全て、目の前でアッサリと消え失せた。

「ふっふっふ……あはははは……!!サイヤ人の細胞が……サイヤの神の力が……私をより強くしてしまう……!!うふふふ……!!」

 サイヤ人の特性で、大きなダメージから復帰した事で更に強くなってしまっているようだ。これじゃあ、もう一回四天王を呼んだって、意味が無い。

「ふふ……では、このサイヤ人の神の力を表に出してみましょう……はぁあっ!!」

 イリアスの気が爆発し、光に包まれた。

「ッッ!!」

「ぐっ……!!?」

「こ、これは……!!」

「はぁあああああ……!!!」

 光の中でイリアスの醜悪で巨大な器官が収縮し、人間体に納まる。そして、その体から足が生え……人型となった。

「我が姿は世界……我が姿こそ光!」

 閃光が晴れ、光が崩れる。あの醜い器官が消え失せ、イリアスの姿は完全な人型になる。人間と違うのは、全身の白く美しい肌と、透き通るような羽根が生えている事だった。

 そして……三人の前に、完全無比なる神となったイリアスが、降臨した。

「崇めよ、讃えよ……唯一無二の絶対神……邪神の力とサイヤ人の神の力を得た聖なる女神……イリアスを……!!」

「ぁ……ぁ……」

「あ……悪夢だ……!!こ、こんな……!!」

「く、くそっ……!!」

 完全に俺のせいだ……俺さえ来なかったら、今頃はイリアスを倒せたってのに……!!

「よく聞きなさい……私はこの世界を照らす聖なる女神……この世界に光をもたらす絶対神なのです。この光の差す所から消え失せなさい……再創世は今日、残る全ての旧人類と魔物を消し去る事で成される。そして、再び人類は私を崇拝し、理想郷が生まれるのです……!!」

「……」

 こうなったのも、俺の責任か……そもそも、あの誘いに乗らなかったらこの世界がこんな事にはならなかったのに……

「……しょうがねぇ……俺のケジメぐれぇ、俺が付けてやる……刺し違えてもな……!!」

「おい、何を一人で向かおうとしている?」

 アリスが横に来て、構えた。

「そうだ……こいつは、僕達が力を合わせて倒すんだ!!」

 ルカも隣に来て、構える。

「……そうだな……」

 ヴィクトリーも構え、気を解放した。

「へぇ……この姿を見て、まだ戦う気力があるのですか……いいでしょう……」

 イリアスは浮かんだまんま、後輪を展開した。次の瞬間、更にイリアスの気が更に膨れ上がり、辺りに衝撃が巻き起こった。

「ならば、我が力であなた達を粉々に打ち砕き……魔王は無間地獄に、二人は快楽に溺れさせましょうか。」

「……ふん……」

「よし……!」

「……それじゃあ、行くかんな!!」

流血表現

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