もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話   作:ジョーカー:ゼノ

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蒼炎に燃える融合戦士

 壮絶な完全神イリアスからの猛攻にたじろぐ戦士達と、エデン。しかし戦士達は執念と意地で、イリアスと渡り合っていた。

 しかし……

「神の光よ、邪神の力よ、今こそ私に力をぉおおおおお!!私を認めぬ愚かな世界は、不要なりいいぃーーーっ!!!」

 イリアスは力を暴走させ、半身が異形の姿となった。エデン曰く、彼女の力と体のバランスが崩壊して美しい姿を保てなくなったのがあの姿らしい。もっと大きな力で猛攻すれば、そこに勝機があると教えてくれた。

 そこでヴィクトリーは、ルカにある事を提案した。メタモリングを使ったフュージョンだ。ルカもこの世界を守るためならばと、頷く。二人は仙豆を食べてから、フュージョンした。

「だ……誰ですかあなたは……!?」

「僕はルカとヴィクトリーの融合戦士……ルクトリーだ!!」

 ルクトリーはイリアスを見下ろしながら、そう言い放ったのだった……

 

「ほう……?」

「出てこい!ノーム、シルフ!並びにウンディーネ、サラマンダー!」

 ルクトリーは早速、四精霊同時召喚した。

「っ!!?」

 溢れ出した気に、イリアスは目を見開く。

 突風が吹き荒れ、大地が揺らぎ、その心に明鏡止水が宿り、その技に炎が宿った。

「す、すごい……!!」

「っ……!!」

「こんな力が……!?」

「油断していたら、引っ張られるのは我々の方か……!!」

 ルクトリーの中の四精霊も驚いている様子だった。彼女らの繊細な力を、これほど的確で大胆に使う人間など、ハインヒリに続いて二人目だった。

「更に、こいつが……ルクトリーブルー!!」

 ルクトリーはそのまんま、天使の力を解放しながら、超サイヤ人ブルーになった。

「はああああぁーーーっ!!!!」

 燃えるような青い気が膨れ上がり、その背中から光の翼が広がる。気が爆発し、凄まじい嵐を巻き起こした。

「く……そんな変身で……私に勝てるとでも……!?」

 イリアスはそう言い、ホーリーラースを放った。

「ふんっ!」

 ルクトリーの手元にエンジェルハイロウが現れ、それを撫で斬る。すると、聖なる炎のエネルギーは真っ二つになり、蒸散し、消え失せた。

「ッッ……!?」

「……さあ、決着を付けようぜ!!」

 ルクトリーは着地し、イリアスに向かって構えた。

「愚かな……捻り潰され、搾り尽くされるだけの存在のくせに……神の名を騙り、私に剣を向ける……それがどれほどの大罪か、分かっていないようですね。」

「あぁん、どういう事だよ?」

 ルクトリーは、困り顔でイリアスに返答する。それに対しても、彼女は青筋を立て、イラついた。

「神はこの世に二人も要らないのです。私こそが神であり、私こそがこの世界の絶対なのですから。しかしまぁ、皮肉な事ですね、憐れむべきか、悲しむべきか……どんなに貴方が背伸びをして私の真似事をした所で、それは(すべから)く罪となり……私の手で、罰せ──」

「おらぁあああっ!!!」

 ルクトリーは、話してる最中のイリアスの顔面を打ち下ろし、蹴り飛ばした。彼女はそれで、地面に倒れ込んでしまった。彼は悪びれもせず、したり顔で、倒れる彼女を見下した。

「わりぃなぁ、隙だらけだったもんでよ。さぁ、話してねぇでとっととかかって来いよ、女神様……お前の理屈は、もう聞き飽きた!」

「……懺悔は聞きませんよ……!!」

 イリアスは立ち上がるなり、いきなり右腕を振り上げ、パンチを放った。全てを貫くような衝撃が走り、ルクトリーに迫る。

「っ!!」

 それを避けて、イリアスを見る……

「裁きの雷霆!!」

 見ると、無数の雷霆の刃が迫ってきた。

「ふんっ!だだだだだだだぁっ!!だっはーっ!!」

 それを全て弾き飛ばし、イリアスの顔面に両足蹴りした。

「ーーーっ!!?」

 蹴り飛ばされた彼女は、巨大なハンマーか何かで殴られたかのように、水平に、猛スピードで吹っ飛ぶ。そんな彼女に、ルクトリーは走って追いついた。

「あだだだだだだだだだあっ!!どぉりゃあああーーーっ!!!」

 そして走りながらエンジェルハイロウで何回も切り裂き、顔面を掴んで地面に叩きつけた。それで大地が粉砕され、クレーターが刻まれる。

「ぐっ!」

 イリアスは顔を掴まれながら、ルクトリーの腹にエネルギー波を放った。

「ぐぅうっ!?」

 彼はぶっ飛んでその顔から手を離してしまい、上空に打ち上げられるが……

「はぁあーっ!!」

 途中でそのエネルギーを消し飛ばし、脱出した。

「はぁあっ!!」

 その直後にイリアスが背後から迫ってくるが、それを避け、足を掴む。

「っ!?」

「だぁらぁあああーーーっ!!!」

 そして地面に思いっきり投げ飛ばした。またもや大地が砕かれ、クレーターが広がる。

「く……」

 立ち上がろうとしたイリアスに、ルクトリーの剣技が炸裂した。

「閃殺・絶風!!」

「ぐがぁっ……!?」

 抜き胴の一閃が、時空を断裂させる程の鋭さで彼女の体に炸裂する。

「もういっちょ……魔天回帰・傾国!」

 更にダメ押しで凝縮した魔力に土の力を込め、エネルギー波として飛ばした。

「ぎゃあああああーーーっ!!!」

 彼女の上半身の左側が吹っ飛び、大ダメージを負わせる。

「くっ!!」

 しかしすぐに再生し、ルクトリーに突っ込んできた。

「ふんっ!」

 一撃を受け止め、その胸に蹴りを乱打する。

「がはっ……!?」

「だぁあっ!どぉりゃあああーーーっ!!!」

 そして回し蹴りを後頭部に当て、そのまま彼女を地面に叩き伏せた。

「ぐっ……!!」

 イリアスはその巨大な右腕で、ルクトリーに殴り掛かる。

「くっ!」

 しかしそれを避けて右腕を掴み、顔面も掴んで地面に伏せた。

「うぐっ……!?」

「どうした、イリアス!!女神の力ってのはこんなモンなのか!?」

「図に乗らないで下さい……人間ーーーっ!!!」

 イリアスの眼が光り、爆発波を起こした。

「っ!?」

 ルクトリーはぶっ飛び、イリアスが追いついてきた。

「!!」

「だぁあっ!!くらいなさいっ!!」

 更にイリアスはルクトリーの顔面をぶん殴り、ホーリーラースを放った。

「ちっ……!」

 ルクトリーは瞬間移動でそれを避け、彼女の背後に回り、肘打ちでぶっ飛ばした。

「がっ……!?」

「はぁあああっ!!」

 更にルクトリーの剣技が一閃し、イリアスに無数の蒼炎の斬撃が叩き込まれた。

「ぐぅうううっ!!?」

「九重の羅刹・破軍……!!」

 彼女は身体中が青い炎に包まれながらも持ち直し、ルクトリーに殴りかかった。

「ちっ!」

 彼もイリアスに向き、猛スピードで攻防した。完全に人智を超えた、まさに神次元のぶつかり合いが繰り広げられ、天地が揺れ、衝撃がそこら中で連続し、轟く。

「がぁあっ!!」

 イリアスは踏み込み、巨大な右腕でルクトリーの腹をぶん殴った。

「うぐぁあああっ!!」

 彼はそれに直撃し、目を見開きながら悶絶する。

「はああぁっ!」

 更にダメ押しに、そんな彼の顔面をぶん殴って、思いっきりぶっ飛ばした。

「ぐぁあっ……!!」

 彼は倒れ、地に伏してしまった。完全無欠の融合戦士すら、戦いの中で戦闘力を増すイリアスの前に倒れてしまった。

「馬鹿なっ!?」

「そ、そんな……!!」

 アリスとエデンは、それに驚き、絶望した。もはや、万事休すであった……この世界でも三本の指に入る勇者が合体しても、イリアスの圧倒的なパワーには適わないのだろうか……

「……終わりですね、人間……」

 イリアスはルクトリーの前に立ち、右腕に雷と炎を纏った。そしてその腕で拳を握り、倒れ伏した彼に向け──

「さようなら……!」

 異形の腕の鉄槌で、彼を完全に叩き潰そうとした。

「……」

 その時だった。不意にルクトリーの手が光り、現れたエンジェルハイロウが、イリアスの胸を貫いた。

「……っ!?」

 彼女は、それで静止してしまう。

「僕の半分はヴィクトリーだって事、忘れてた?」

 彼のお得意の不意打ちが、今になって綺麗に決まったのだった。それを見ていたアリスとエデンは、ホッとした。

「ひ、ヒヤヒヤさせるでない!このドアホ共が!」

「わ、私も肝を冷やしましたよ……」

 二人の説教を背に受けるルクトリーは、ニヤニヤと笑っていた。その眼前に居るイリアスは、ダメージに震えている。

「ぐ……神を欺くとは……!がはっ……!」

「……どうやら、エデン様の言う通りみたいだね……もうお前には邪神の生命力も無いし、世界を再創世する事も出来ないよ……」

「……ほう?」

「気付かないのか?サイヤ人の力を吸収した今、お前の体にはどうしても残っちまうんだ……お前がさんざん否定し、この世から消そうとした種族──それも、ヴィクトリーという人間がな!」

「ッッ……!!」

「神様には過ぎた力だろ……?サイヤ人の超パワーはさ……!」

「黙りなさい……!!」

 イリアスは腕を掲げ、津波のような水魔法──タイタスウェイブを放った。ルクトリーはその瞬間、彼女から剣を引き抜く。

「ふん……死剣・乱れ星!!」

 ルクトリーは津波を剣で切り裂き、消散させた。それを横目に、イリアスは宙に浮き始める。

「分かっていないのは其方の方です……私は確かに人間を取り込みました……それは、私が自ら人間の力を取り込むことによって、その罪をその身一身で背負う事でもあるのですよ……!二度とこのような愚かな事を繰り返さない為にも、全ての罪を背負い、そして私自身が再創世という形で赦す事で、世界は浄化されるのです!」

 そう言うイリアスに対して、ルクトリーは困り顔を見せた。

「はぁ……ああ言えばこう言うだな……」

 そう言う彼に、彼女は青筋を立てた。苛立ちをその表情に表しながらも、声は震えていた。

「黙りなさい……神の真似事をする人間如きに、私の気持ちなんて分かるわけが無いのですよ……あなた如きに……私の何が分かるの言うのですか……!!」

 彼女はボロボロと泣きながら、ルクトリーに訴える。しかし彼は、それに対しても困り顔を見せた。

「泣いてんのかよ……泣く程悲しいんなら、自分の事をもっとよく見返してみたらどうだ。神様として、人間に対してどう接するべきだったのか──」

「黙れ!!!」

 ルクトリーの言葉を、イリアスは大声で遮った。それと同時に、彼女の気が荒ぶり、気の嵐を巻き起こす。その気は乱暴で荒々しく、近くにあるものを全て吹き飛ばした。

「黙れ人間……!!(イリアス)は絶対なのですよ!!神である私こそが、全て正しいのです!!」

 イリアスの体の節々が、ボコボコと膨れ上がり、触手が出てくる。元の姿に戻ろうとしているのか、それでも尚何とか人型を保っていた……

「人間よ……そして魔物よ!滅ぶべし!!全ては……」

 イリアスの体が見上げるほどに巨大化し、その眼が紅く光った。

「イリアスの下に……!!」

 そして聖なる気と邪神な気が混ざった嫌な気が、辺りに波動した。

「へっ……随分とキレーになったじゃねぇかよ!」

 ルクトリーはそう言いながら、構える。

「ほざきなさいっ!!」

 二人はぶつかり合い、空中戦を繰り広げた。それを目で追う、アリスとエデン……二人は神次元の戦いを、見守っていた。

「イリアスの奴……強化する所か、元に戻りつつあるのか……!?」

「あの醜い姿……まさに、イリアス様の心そのものかも知れません……」

 エデンが、アリスの言葉に反応し、そんな事を言った。

「イリアスの……心だと!?」

 アリスは、そんな事を言う彼女に反応する。この天使は、元々イリアスの一番の手下だったか。そう考えると、気になって仕方がなかった。

「ええ……おそらくはサイヤ人という人間の力を得て、迷いが決定的になったのかも知れません……何故、人は魔物と手を結ぶのか……何故、人は自分を選ばないのか……」

 彼女の視線の先で、ルクトリーとイリアスがぶつかり合う。既にイリアスには女神の面影も優しさも無かった。あるのは、憤怒と憎悪と怨嗟に塗れた、おぞましい化け物だった。

「……」

「イリアス様は確かに、永い孤独に苛まれ、天使や人間を生み出しました……しかし、今こうしてその全てを滅ぼそうとしている……しかしイリアス様……その怒りと憎しみに満ちた姿……それがあなたの望んだ姿なのですか……?全ての生命を消せば、本当にあなたは満足するのですか……!?」

 エデンがそう言う先で、空中戦は続いていた……

「がぁあっ!!」

 イリアスが、蹴りを放った。

「ふんっ!どぉりゃああああーーーっ!!」

 しかしルクトリーがそれを受け止め、地面に思いっきり投げ落とした。

「ぐぁあっ……!?」

「ふんっ!」

 そして彼の持っていたエンジェルハイロウから光が伸び、彼女に突き刺さる。そのまま、同じ目線にまで持ち上げられた。

「ぐぅうあっ!?」

「どうした?さっきまでの威勢は何処にやった!?」

「黙りなさい……!」

 イリアスが、右腕で自らを貫いている光を掴む。するとその光が闇に侵食され、消滅した。

「ふんっ!」

 彼女は突撃し、雷霆をその手に掴み、切りかかった。

「ふんっ!」

 しかしルクトリーがエンジェルハイロウで切り返し、回し蹴りでそのこめかみを蹴り抜いた。

「が……かか……!!」

「あだだだだだだだだっ!!だりゃあっ!!」

 更に身体中にパンチを連打し、思いっきり蹴り飛ばした。

「ぐぁああっ……!?」

「これでもくらえ……!!」

 ルクトリーは両腕を広げてから突き出した後、かめはめ波の構えをとった。

「な……!!?」

「明星かめはめ波ーーーッッッ!!!!」

 明けの明星と超かめはめ波の合体技を、イリアスに向かって放った。大爆発が巻き起こり、衝撃が轟く……

「ぐぐ……がぁあああっ!!」

 しかしイリアスは耐え、気を解放して爆煙を振り払いながら、突っ込んできた。

「へぇ、やるじゃねぇか!」

 ルクトリーは余裕の笑みを見せて、彼女の猛攻に対応し、迎撃する。

「ふんっ!がぁああああっ!」

「はぁああああーっ!」

 巨大な四肢から放たれる連続攻撃を凌ぎ、その脇腹に廻し蹴りを叩き込み、顔面に頭突きした。

「ぐぅあっ……!!」

「ふんっ!」

 そして、顔に気弾を放って、爆破させる。

「ぐぅっ!?……っ!!」

 しかしイリアスは踏ん張り、矢のようなスピードの飛び蹴りをルクトリーに放った。彼女の飛び蹴りは、彼の姿をすり抜けた。

「な……!?」

「古い手に引っかかるんだから……」

「っ!」

 ルクトリーは彼女の背後で、腕を組んでいた。残像拳──初歩的な技で、避けたのだ。

「くっ!」

 イリアスはすぐさま彼に接近し、猛攻した。

「ここだぁっ!!」

 彼はその猛攻を掻い潜り、一瞬の隙を見て、彼女の顔面にパンチした。

「ぐっぁあ……!?」

「うぉおおおおおっ!!」

 そして、人智を超えたスピードで猛攻する。あまりにも速すぎる猛攻に、イリアスは防戦一方になってしまった。

「うぐっ……うぐぐぐっ……ぐぅううう……!!!」

「どうしたイリアス!?お前の怒りに任せたその図体が、僕のスピードとパワーについて来れないんだ!!」

「黙りな……さいぃっ!!」

 イリアスは爆発波を放ち、ルクトリーをぶっ飛ばした。

「ぐっ!?」

「はぁあっ!!」

 そして右腕を振り上げ、渾身の力で殴り掛かる。しかし彼はそれを避けて、彼女の顎に膝蹴りをした。直撃し、衝撃が脳天から突き抜ける。

「ぐぅうっ!?」

「あだだだだだだっ!!どりゃああーっ!!」

 更に、顔面を何度も蹴り、その体を蹴り飛ばした。

「ぐぁあ……がっ……がはぁあっ……!!」

 ダメージ過多で体が震え、動けなくなる。制御しきれぬ力が暴走し、逆にイリアスの体を壊していく。彼女は口や目から血を噴きながら、よろめき、苦悶していた。

「……今すぐ楽にしてやる、イリアス!!」

 それを見ていたルクトリーはそう言い、四精霊の力を全開放した。

「行くぞ!!シルフ、ノーム、ウンディーネ、サラマンダー!!」

 風と土の力が右腕に宿り、水と火の力が左腕に宿った。相反する力が合わさり、両手にはとてつもないエネルギーが宿った。更に手を合わせ、四属性の力を一つにした。それだけでも凄まじいエネルギーなのに、更にそこに神の力を流し込んでから、かめはめ波の構えをとった。

「ま、待っ……!!!」

「これでお終いだ!!ゴッドカドラプルかめはめ波ーーーッッッ!!!!!」

 四属性を纏った凄まじいかめはめ波が、放たれる。それは猛スピードでイリアスに迫り、そして直撃した。

「きゃああああああーーーーーーッ!!!」

 そのエネルギーは絶大な大爆発を巻き起こし、この天界どころか、別次元の地上にまで響き渡るような衝撃を巻き起こした。

「……!!……!!……かはっ……!!」

 イリアスは生きていた。しかしサイヤ人の力は完全に消え失せ、あの聖魔が混ざっただけの醜い姿に戻っていた。

「こ、こんな……こんな事が……!!」

「しぶとい奴だ……ならばもう一回くらえ!!ゴッドカドラプル──」

 ルクトリーがもう一回、究極技を放とうとした時だった。メタモリングが光り、二人を元に戻してしまった。

「な……!?」

「え……!?」

 二人はそれで驚き、固まってしまった。驚いたのは、彼らだけではない。アリスとエデンもそれを見て、驚愕してしまった。

「ま、まだ一時間も経ってない筈だ!」

「……合体を維持する力を使い果たしたみたいですね……」

 それでも、イリアスを追い詰めた事には変わりない。

 今度こそ、今度こそイリアスを追い詰めた。決死の猛攻に、エデンの救援に、ルクトリーの大暴れ……それ以前には四天王との連戦、二度も受けた天軍の剣……この戦い、もはや長くは続かない。

「ぐ……く……!!神である私が、ここまで追い詰められるとは……!!」

 イリアスは揺らぎながら、二人に構える。

「魔王、私達も充分に休憩をとった!行きましょう!」

「貴様に言われなくとも!」

 エデンとアリスは彼らの横に並び、イリアスに向かって構える。

 いよいよ、この決戦も最終局面。イリアスに立ち向かい、三人……イリアスに反逆し、一人──四人の戦士は、残る全ての力を解放し、神と対峙したのだった……

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