もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話 作:ジョーカー:ゼノ
圧倒的すぎる完全神イリアスに、戦士達は負けてしまいそうになる。しかし、ここでヴィクトリーは白兎から貰ったポタラを出した。後が無くなった戦士達は、遂にポタラで合体したのだった……
それを、水晶越しに見ていたアリスや四天王達……
「ヴィクトリーとルカの合体……なんて気の高まりなんだ……!」
「水晶越しでも、こんなに伝わるものなのか……!?」
「ほ、本当に凄いわね……」
「勝てるわ……」
アリス達が口々に、そう言いながら話し合う。死神は目を潜めていて、白兎は笑っていた。
「……同じだな。」
「うん、正史のルクトリーと同じ姿だね……たぶん、異世界の人間同士だと、ポタラだろうがフュージョンだろうがEXフュージョンだろうが、出てくる戦士は一緒なのかもね。」
「では、ポタラの効果は……」
「いや、そうでもないみたいだよ。まぁ見てなよ。」
白兎はそう言いながら、水晶を見続けた……
ルクトリーと名乗る少年──それが、ルカとヴィクトリーが合体した姿だというのは、すぐに理解出来た。
「それが……どうしたと言うのですか……?すぐさま捻り潰して、搾り尽くしてやりましょう……!!」
イリアスはそう言いながらエネルギーボールを作り、ルクトリーに投げた。
「ふんっ!!」
ルクトリーは、素手でそれを弾き返した。
「!!」
イリアスはそれを避け、彼の方に向き直す。
「くっ……!!?」
「でゃぁあーーーっ!!」
ルクトリーは、そんなイリアスの顔面をぶん殴った。
「ぶっ!!?」
「だだだだだだだっ!!とりゃーっ!!」
更にパンチを連打し、その胸に両足蹴りを叩き込む。
「がはぁあっ……!!?」
「くらいなっ!」
ルクトリーはイリアスに手を向け、魔天回帰を放った。凄まじいエネルギーが彼女に直撃し、大爆発を巻き起こした。
「あぐっ……ぐぅう……!!」
イリアスは右腕と下半身が消し飛んだ状態で、浮かんでいた。
「くっ!」
ダメージを再生させ、ルクトリーを睨む。
「どうした?そんな大したことをした筈じゃないんだけどな。」
「……超サイヤ人になるでもなく、四精霊を使うでもなく、私にここまでのダメージを与えたのは褒めてやりましょう……しかし、それもここまでです。今すぐ黙らせてやりましょ」
「だっはーっ!!」
ルクトリーはイリアスの顔面をぶん殴ってから、腹を蹴り飛ばした。
「すまねぇな、ガラ空きだったもんでよ。」
悪びれもせず、そう言いながら首をゴキゴキ鳴らす。
「さぁ、やろうぜ女神様!時間がもったいねぇ!」
「……懺悔は聞きませんよ……人間ーーーっ!!!」
イリアスは気を解放し、ルクトリーに猛攻した。
「はぁあああっ!!」
「ふんっ!ふっ!よっ!」
腕を組みながら、イリアスの猛攻を避け続ける。彼女はそのルクトリーの一瞬の隙を見て、腹にパンチを入れた。
「っ!!」
「ずぁあっ!!」
そして裏拳をして、ぶっ飛ばす。そこに指を向けて、無数のビームを放った。凄まじい大爆発が連続し、瓦礫が舞い散る……
「……」
イリアスの攻撃が止む。そのしばらくあとに、ルクトリーの気が瓦礫を吹き飛ばした。
「……ふぅっ!効いたぁ!」
「なにっ……!!?」
ルクトリーは、イリアスの前に立つ。どうやら、全くダメージを受けていないようだ……
「んっ、んっ……よっ……」
そして指と腰を鳴らして、背伸びをした。
「よーし、あったまって来たぜ……!待たせたなイリアス!ここからが、本当の戦いの始まりだ!」
「ふん、今すぐ黙らせてやります……覚悟なさい……!!」
「へっ……!!」
ルクトリーは腕をクロスして、気を集中させる。
「来い、シルフ、ノーム、ウンディーネ、サラマンダー!!」
そして四精霊を同時に召喚し、その身に力を宿す。
「更にっ!!」
次にルクトリーは天使の力を全開させながら、超サイヤ人ブルーとなった。
「はぁああああーーーっ!!!」
天使の白翼が広がり、光となって散る。燃えるような神の蒼い気が波動し、辺りを揺るがした。
「!!!」
「……こいつが、ルクトリーブルー……お前を消去して、全てを終わらせてやる。」
「ふん……その大口がいつまで続くか、見ものですね……」
二人は構え、向かい合う。しばらくの静寂が、その場を支配した。
「……だぁあっ!!」
イリアスが、超スピードで仕掛ける。しかし次の瞬間、鼻血を噴き出しながらぶっ飛んでしまった。
「っがぁあっ……!!?」
「おやおや女神様、鼻血が出ていますよ?鼻血で美しいお顔を汚してしまうとは。なんと無様な女神様なのでしょう。」
「ぐっ……!!わ、私を怒らせれば怒らせるほど、貴方は苦しんで屈服する事になるのですよ……分かっているのですか!?」
次の瞬間、ルクトリーはイリアスの顎にアッパーした。
「ッッ!!?」
イリアスは上空に打ち上げられ、ルクトリーはそれを追いかける。
「ちっ……しゃあっ!!」
イリアスはルクトリーに蹴りを放った。しかし、彼はそれを受け止める。そして、その足を抱え込んだ。
「っ!!?」
「うぉおりゃあああーーーっ!!!」
そして、イリアスを地面目掛けてぶん投げる。彼女は地面に叩きつけられ、大地が粉砕した。
「ふん……」
ルクトリーは、そのイリアスに手を向ける。そこからエンジェルハイロウが現れ、光が伸び、イリアスを突き刺した。
「……」
クンッと剣を上げ、イリアスと同じ目線に並ぶ。
「あが……ぐっ……!!」
「ばっ!!」
そしてイリアスを縦に真っ二つにしてから、胴体にも横一文字の斬撃を叩き込んだ。彼女の体は、十文字に切られたのだった。
「……ぐぅうっ!!」
イリアスはすぐさま再生し、ルクトリーに突っ込んだ。
「どりゃあっ!!」
ルクトリーは閃殺で、イリアスの脇腹を吹っ飛ばした。
「あぐっ……!?」
「見せてやる……!!」
ルクトリーの姿が、消える。次の瞬間、イリアスの全身に凄まじい打撃と斬撃が乱打された。
「うぎゃあああああっ!!?」
「ふんっ!!」
更にイリアスの上空に現れ、土の力を込めたスレッジハンマーで打ち下ろす。そして彼女が地面に伏せられる寸前に肘打ちを叩き込んで、ぶっ飛ばした。
「くらえぇっ!!」
ルクトリーは、イリアスに巨大なかめはめ波を放った。それは見事に直撃し、大爆発と共に彼女の殆どを消し飛ばした。
「くぅううっ……!!き、効いてませんよっ!!私は、不死身です!!」
再生したイリアスが爆煙の中から飛び出し、ルクトリーに手を伸ばす。次の瞬間、その手は両断された。
「は……!?」
「どりゃああっ!!」
ルクトリーの蹴り上げが、イリアスを打ち上げた。
「ふっ!」
更に剣を逆手持ちして、そこに気を込める。
「だぁあっ!!」
そして、何度も振り上げた。
「!!」
神の気を練りこんだ、無数の聖エネルギーが何度もイリアスに叩きつけられる。
「うがぁあああっ!!」
イリアスは衝撃波を受けながら、瞬間移動でルクトリーの背後に回る。
「はぁあっ!!」
そして、廻し蹴りを放った。しかしそれは、ルクトリーをすり抜けてしまう。
「こっちだぁっ!!」
ルクトリーはイリアスの背後に瞬間移動し、廻し蹴りを放った。
「っ!!」
イリアスはそれをガードし、ルクトリーに廻し蹴りを返す。
「ふんっ!!」
ルクトリーはそれをガードし、もう一方の足でイリアスを蹴り飛ばした。
「しゃああっ!!」
イリアスはぶっ飛びながら、ルクトリーにエネルギー波を放つ。しかし彼はそれを弾き飛ばし、彼女に迫った。しかし、既に彼女の姿は残像だった。
「こっちか!!」
「!!」
イリアスの拳を、エンジェルハイロウで受け止める。
「どりゃあっ!!」
そして、エネルギーを込めた拳で顔面を打ち抜いた。
「あぐぅうっ……!!?」
「ちょっとは追いつけるようになったかと思えば、肝心の心が追いついていねぇみてぇだな。」
ルクトリーはイリアスの背後に現れ、腕を組んでそう言った。
「な、なにっ……!!?」
すぐに振り向き、ルクトリーに猛攻するイリアス。
「はぁあっ!!」
ルクトリーもイリアスの猛攻に、真正面からぶつかりあった。凄まじい攻防が繰り広げられ、衝撃が辺りに波動する。神と神の鉄拳のぶつかり合いは、まさに人智を超えた次元のバトルだった。
「ずぁあああっ!!」
「あだだだだだっ!!」
ルクトリーとイリアスの拳が飛び交い、互いの体に叩き込まれる。それでも尚、攻防は加速し続けた。
「がぁあっ!!」
イリアスは一瞬の隙を見て、ルクトリーの顔面をぶん殴った。
「うぐっ!!」
ルクトリーはぶっ飛んでから舞い戻り、イリアスの顎を膝で打ち抜いた。
「がふっ……!!?」
「でゃだだだだだだっ!!どぉりゃあああああっ!!」
更にその胸に蹴りを乱打し、土の力と神の気を込めた拳で胸の中心を真っ直ぐに打ち抜いた。
「あぐぅあああっ……!!?」
イリアスはぶっ飛ぶが、何とか踏ん張る。そして、その手に雷のパワーを宿した。
「我が怒りよ……裁きの雷と化して、万物を切り裂け……雷刃!!」
雷は強大な刃となり、そこら辺にスパークを散らせる。
「だぁああっ!!」
そしてイリアスは突進して、ルクトリーに雷刃を振り下ろした。
「ふんっ!!」
ルクトリーはそれをエンジェルハイロウで受け止め、切り返した。
「はぉおっ!!」
しかしイリアスはそれを見切って、ガードする。そしてルクトリーの顔に、手を向けた。
「くらえ、大いなる我が怒り……!!ホーリーラー──」
「どりゃああっ!!」
ルクトリーは、イリアスの手を蹴り上げる。
「──スッ!!?」
天に、聖なる力と邪悪な力が混ざった強大な炎の玉が放たれ、この星から抜けていく。
「でりゃあああっ!!」
「はっ!!」
呆気に取られるイリアスの胸に、エンジェルハイロウが突き刺さった。
「っぐぁあっ……!!」
「でゃぁあっ!!」
エンジェルハイロウから神の気が噴射し、イリアスの胸に大きな風穴が開いた。
「がはぁあっ!?」
「……あれぇ?イリアス様、痛ぇのか?不死身の筈だろう?」
苦悶するイリアスを見ながら、ルクトリーはそう言って笑った。
「っ!!」
イリアスが怯んだ、その隙に剣を引き抜く。
「破邪の天軍、破軍に至りて邪を払う!!九重の羅刹!!」
そして、蒼い炎を纏った九重の羅刹・破軍でイリアスを細切れにした。
「ふふん……魔天回帰っ!!」
更に土のエネルギーと天使のエネルギーが掌に圧縮され、凄まじいエネルギー波をイリアスの肉片に当てた!
「……」
ふよふよと、焼き焦げた肉片が浮かぶ。それは細胞分裂で増大し、イリアスの形を成していった……
「はぁっ……はぁっ……!!そ、そうです……私は不死身ですよ……!!不死身の私に敗北は無い。貴方をここで捻り潰し、全ての魔物を消し、再創世は成され……永遠に汚れることなき理想郷の夜明けをもたらすのですよ……!」
「……いや、もうお前に再創世なんて出来ないよ。」
「な、何……!?」
「自分の体、見てみろよ。」
「……!!!」
イリアスの体……再生が追いつかずに、エンジェルハイロウで切られた所から血が流れていた。しかも胸には風穴が空いており、それも再生がままならないようだ。
「な……な……!!?がはぁあっ!!」
イリアスは跪いて四つん這いになり、吐血する。
「ば、馬鹿な……な、何故……!!?」
「サイヤの力が、おめぇの体と心を上回っちまったのさ。知っての通り、サイヤ人は死にかけてから復活すると凄まじいパワーアップをする。僕にも信じられないけど、そのサイヤ人の力がお前の女神の力と邪神の力を上回って、力のバランスが崩れちまったのさ。」
「あぐぅううっ……!!あがっ……!!」
イリアスの、禍々しい気が溢れる。そして、体を超速再生させた。
「はぁっ……はぁっ……!!」
立ち上がり、ルクトリーに向く。
「こ、根拠も無いことをよくもベラベラと……」
「まだやる気かい。いいぜ、全力でぶちのめしてやる。」
イリアスはルクトリーに向き、凄まじいパンチを放った。
「くっ!!」
ルクトリーは腕をクロスしてガードし、高速移動で消える。
「しゃあっ!!」
しかしイリアスはその背後に現れて、手刀を薙ぎ払った。
「だっ!!」
手刀が当たる寸前に、ルクトリーの裏拳がイリアスの顔面を打ち抜いた。
「ぐぁあっ!!」
「くらいなっ!!」
ルクトリーはイリアスに手を向ける。そして、拡散する指からのビームで、目を撃ち抜いた。
「あがぁああっ!!!」
イリアスは目を抑え、悶絶する。やはり、再生には時間がかかるようだ。
「お祈りでもするんだな!!」
ルクトリーは、そう言いながら剣を掲げる。
「シルフ、ノーム、ウンディーネ、サラマンダー!!」
そして四精霊の力を剣に込めて、増幅させた。比類なき黄金の気が剣に纏われ、天にも届くようなエネルギーと化す。
「な……!!?」
目の再生が終わったイリアス、ようやくルクトリーの方に向く。そして、硬直してしまった。
「くらいなぁあっ!!カドラプル・エクスカリバー!!」
それは、思いっきり振り下ろされた!
全てを打ち砕く超パワーが、イリアスに叩き込まれた。
「きゃあああああーーーっ!!!?」
凄まじい力が大地を抉り、辺りの地形すら変えてしまった……
「……あがぁあっ……!!あ、あぅうっ……!!」
顔の半分と左腕と右手と下半身が消し飛んだ状態で、イリアスは浮かんでいた。
「まだやられねぇのか……しぶとい奴だな。」
「わ、私はぁあ……不死身だぁあああっ!!」
イリアスはそう言いながら飛び上がり、再生した。
「く、くらいなさい!!今の私の最大技です!!避ければこの大陸が消し飛びますよ!!」
「おぉっ!!僕も最強の技で受けてやるよっ!!」
イリアスは原初の波動と神の怒りと救いの波動を圧縮して、かめはめ波を撃つ構えをとった。
「もう一回来い!!シルフ、ノーム、ウンディーネ、サラマンダー!!」
ルクトリーはその右手に風と土の力を、左手に水と火の力を込め、手を合わせて一つの力にする。そこに神の気を流し込んで、かめはめ波を撃つ構えをとった。
「消し飛びなさいっ!!!アルティメットかめはめ波ーーーっ!!!」
「くらぇええっ!!!ゴッドカドラプルかめはめ波ーーーっ!!!」
二人の膨大な気がぶつかり合い、魔の大陸に凄まじい衝撃が波動した。否、衝撃は魔の大陸には留まらなかった。大陸の外にも衝撃は波動し続け、この星そのものが揺れているのだ。
「はぁあああああ……!!!」
イリアスのエネルギーが、ルクトリーのエネルギーを押す。しかし、彼は余裕そうな表情で……笑った。
「見せてやる……!!!」
そう言った瞬間、ルクトリーの気が増大した。
「なにぃいいっ!!!?」
「これが人間のっ!!そして僕達の想いだぁあああーーーっ!!!」
次の瞬間、ゴッドカドラプルかめはめ波のエネルギーが何倍にも膨れ上がって、イリアスの技を押し返した。
「そ、そんな……!!!」
イリアスは、それに直撃した。
「きゃああああああーーーーっ!!!」
強大なエネルギーは天を貫き、この星から抜けていく。
「……ーっ……ーっ……!!!」
イリアスは、未だに浮かんでいた。しかしあの完全神の姿ではなく、元の女神の姿で。
「……ふっ。」
遂に、遂にイリアスを追い詰めた戦士達。果たして、このまま勝てるのだろうか?決着は、もうすぐだ。
「……終わりにしようぜ、イリアス様。」