もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話 作:ジョーカー:ゼノ
圧倒的すぎる戦闘力に、追い詰められた戦士達。戦士達はポタラを使って合体し、ルクトリーとなる。そして絶大な反撃で、逆にイリアスを追い詰めて見せた……
「……終わりにしようぜ、イリアス様。」
「そ、そん……な……何故なのです……!!?わ、私は……イリアスなのですよ……なのに、こんな……!!!」
ルクトリーは、ブツブツと言い続けるイリアスに向かって、ゆっくりとかめはめ波を撃つ構えをとった。
「か……」
「ぐっ……!!!」
イリアスは片手にエネルギーを込めて、ルクトリーに放った。それは直撃し、爆発する。
「め……」
しかしルクトリーは、無傷のまんま構えていた。
「くぅうううっ!!!」
イリアスは、ルクトリーにエネルギー弾を連射した。
「は……め……」
しかし、ルクトリーは動じずに続けた。
「く……!!く……!!」
「波……!!」
まさに放とうとする、その時だった。ルクトリーの体が光り、二人に戻ってしまった。
「っ!!?」
「なっ……!?」
「え……!?」
その場に居た全員が、驚愕で硬直した……
「馬鹿な……まだ一時間も経ってないはずだ……!!」
「ど、どういう事よ……!!」
アリスとアルマエルマは、水晶を見ながらそう言った。
その横で、死神は白兎に向く。
「……どういう事だ?」
「あちゃ〜、合体を維持するパワーを使い果たしちゃったか。」
白兎はヘラヘラ笑いながら、そう言いながら続けた。
「あのゴッドカドラプルかめはめ波、凄まじくパワーを消費する技みたいだね。原因の大元はそれなんじゃないかな。」
「そ、そんな……!!」
「だけど、イリアスのサイヤパワーと邪神の力のほとんどは消え失せた。ここから一気に攻めれば、余裕のよっちゃんだよ。」
「そ、そうか……!!」
アリス達は、水晶を見ながら祈った……
「合体は解けちまったけど、今のおめぇなら俺達で勝てる……実力さえ出せばな。」
「ああ……これで、終わりにしよう!」
「ふ、ふん……!!合体しなければ、あのザマだったというのに……いいでしょう!相手をして差し上げましょう!」
イリアスもルカとヴィクトリーも構え、対峙する。
……これで、最後だ。これが最終ラウンドだ。
そう思いながら、イリアスに突撃する……まさに、その時だった。
「っ!!?」
ヴィクトリーの体が光に包まれ、消えてしまった。
「え……!!?ヴィクトリーっ!!?」
「な、何なのですか……?次から次へと……」
ヴィクトリーは、冥府の一つ手前にいた。
「………」
アリス達の視線が、ヴィクトリーに向く。彼は、頭を掻きながら半笑いした。
「え、えへへ……も、戻っちまった……あ、あはは……」
死神は頭を抱え、息を吐く。
「……白兎。」
「これも、さっきのゴッドカドラプルかめはめ波のせいだね……この世にいる時間まで削ってるし……」
これには流石の白兎も予想外だったのか、苦笑いしていた。
「……いや、ルカなら大丈夫だ!」
ヴィクトリーは、水晶に向いた。そこに映っているのは、対峙しているルカとイリアス……
「死神さん、ちょっとルカと話は出来ねぇか?」
「……私の背中に手をつけて、喋るがいい。少しだけだぞ。」
死神はそう言いながら羽衣を脱ぎ、生肌の背中を露出した。
「サンキュー!」
ヴィクトリーはその背中に手をつけ、息を吸った……
「わりぃわりぃ!びっくりしちまったか?正直、俺も予想外だったぜ!」
ルカの心に響く、ヴィクトリーの声。
「はっ!?ヴィクトリーっ!?」
「ああ、今は死神さんに手伝って喋らせてもらってんだ!」
「……ヴィクトリー、何処から話しかけているのですか……!!?」
イリアスは目を瞑り、辺りに気を張り巡らせる。その隙に、二人は話し合っていた。
「残念だけど、俺に出来ることはもう無ぇ。あとはおめぇ一人で頑張ってくれ!」
「分かってる……僕は、必ず勝利する!」
「ああ……イリアスに見せてやろうぜ!今まで俺達で作り上げた力をよ!大丈夫!今のおめぇは、この世界のどんな奴よりもつえぇんだ!」
「ああ、見せてやる……!!」
イリアスに、この想いと力を全てをぶつける。『今』で積み上げてきた、想いを。『未来』で積み上げてきた、力を。培ってきた全てを、ぶつけさせてもらう。
「はぁあああーーーっ!!!」
ルカは天使の力と四精霊の力を全開し、その身に圧縮した。
「ふ、ふふ……完全にその気のようですね……いいでしょう。せめて最後だけは、私も戦士として戦いましょうか……!!」
イリアスは、そう言いながら自分の額や手首の装飾品を外す。そして気を解放し、エナジーを轟かせた。
「はぁああああ……!!」
「……お前を倒すぞ、イリアス!!」
ここまで導いてくれた、今の仲間に。ここまでたどり着ける力をくれた、未来の仲間に。万感の感謝を込めて、決意を固めた。
失ったものを取り戻すための、時を越えた決意。それは今、確かなものとなり、ルカの心に勇気を宿したのだった。
「はぁああっ!!」
「がぁああっ!!」
二人はぶつかり合って、攻防した。
「だぁあっ!!」
「しゃあっ!!」
一撃がぶつかり合い、辺りにエネルギーが波動する。
「だぁあっ!!」
イリアスの一撃が、ルカの顔面に迫る。ルカはそれを受け止め、肘にエネルギーを込めた掌底を叩き込んだ。
「ぐっ……!?小癪なぁっ!!」
イリアスはルカを蹴り飛ばして、エネルギー波を連射した。
「魔の防壁よ、この身を守護し、邪を打ち砕け!!魔閃烈衝壁ーーーっ!!」
ルカはバリヤーを張りながら、イリアスに何度もタックルした。
「だぁあっ!!」
イリアスの拳がバリヤーを突き破る。
「うぉおおっ!!」
当たる寸前に、ルカの金剛のような拳がイリアスの拳とぶつかった。威力は相殺され、ゼロへと消える。
「がぁあっ!!」
「!!」
イリアスは、ルカを蹴り飛ばした。彼はぶっ飛んでしまい、そこら辺の壁に当たり、その壁が崩落した瓦礫に埋まる。
「ぐっ……!!」
流石は、創世の女神。伊達に女神をやっている訳ではない。強い……確かに、とんでもない強さだ。
だが、まだだ。未来で、あの人達がくれた力を……今こそ、解き放つ時だ。
「がぁあっ!!」
ルカは高速移動でイリアスの上空に飛び上がり、剣を振り下ろした。しかし彼女は瞬間移動で消え、彼の背後に現れる。
「はっ!!」
そして、殴りかかってきた。ルカはイリアスの方を見ずに、その拳を受け止める。そして後ろ回し蹴りで、彼女の脇腹を捉えた。
「うぐぅっ……!!?」
イリアスはぶっ飛んで、吐血する。
「でやぁあっ!!」
ルカは跳んで、グルグルと回転してから、土の剛力を込めた兜割りを叩き込んだ。
「ぐぁあっ!!」
「ずりゃあっ!!」
すぐに蹴り飛ばし、イリアスを打ち上げる。
「でぁあっ!!」
そして超スピードで飛んで、イリアスの背後についた。
「龍の拳よ、閃光の如く悪を貫け……!!超龍閃撃!!」
イリアスの背中に、超龍閃撃を叩き込んだ!
「あぐぅうっ……!!」
「そぉおいっ!!」
そして、その体を蹴り上げた。
「きゃあっ……!」
そして高速移動して、イリアスに飛び蹴りした。
「行くぞぉっ!!」
剣を寝かせ、瞬剣・疾風迅雷でイリアスを一閃する。
「あがぁあっ!?」
「まだまだぁあっ!!」
そのまんま何度も一閃してから、蹴り上げで蹴り飛ばした。
「ぐはぁあっ……!!」
「くらえ……!!」
そして腕に土の力を込めて、飛び上がる。
「だりゃあああっ!!」
イリアスの顔面に、土の剛力を込めた拳が叩き込まれた。とてつもない威力の拳が彼女の顔面を捉え、そのまま地面にまで叩きつけられる。とてつもない衝撃が巻き起こり、そこを中心に大地が粉砕した。
「ぐぅううっ!!」
イリアスはルカの腕を掴んで、拳を引き剥がす。そして顔面に掌を向けて、エネルギー波を放った。
「っ!!!」
ルカは直撃してしまい、ぶっ飛んで宙を舞う。
「ふんっ!!」
イリアスはそのルカに指を向け、裁きの雷を放った。
「っ!!」
ルカは流水のような動きで避けて、消えた。
「ふっ!!」
イリアスも消えて、辺りに戦いの音が響く。
「はぁあああっ!!」
「がぁああっ!!」
戦いの中から、一筋の影がぶっ飛んだ。ルカだ。
「がは……っ!!」
イリアスのパワーに押し負け、ぶっ飛ばされてしまったのだ。地面を転がり、仰向けで倒れるルカ。
「っ!!」
「がぁあっ!!」
次の瞬間、イリアスがルカに、聖なるエネルギーを纏った手刀を振り下ろしてきたのだ。彼は頭より先に体が動き、それをガードしたようだ。
「ふふふ……あなたは、未来に行って今の力を得たようですね……!!」
「な、何を……!!」
「心の中を覗いたのですよ。大層な決意ですねぇえっ!!」
イリアスの気が膨張し、ルカを押した。圧倒的な女神の力が、今度こそ彼を潰さんと、重圧をかけてくる。
「あぐぅううっ……!!」
「さぁ次は何処に助けを求めるのですか?過去ですか?未来ですか?はたまた、異世界?そうやって逃げ回る事しか能の無い貴方達人間はァアッ!!その愚かさ故にぃいいっ!!」
「ぼ、僕は……僕は、もう逃げない……!!」
イリアスの強大な力と怒りに押されながら、ルカは続ける。
「僕は、今まで出会ってきたみんな……そして、お前に蹂躙された人々の為に戦っているんだ……!!僕が助けたみんなの為に、僕を助けてくれたみんなの為に戦う!!」
「愚かな……!!助け合わねば生きていけぬ弱小な存在がぁあっ!!」
ルカの剣が更に押され、首筋にチリチリと聖エネルギーが当たった。
「僕は、自分の弱さを恥じはしない!いつだって、助け合って戦ってきたんだ!!それが、僕達だぁああーーーっ!!!」
ルカがそうシャウトした瞬間、凄まじい気が溢れ出した。
「なにっ!?」
「はぁあっ!!」
イリアスを突き飛ばし、超スピードで迫って、消える。次の瞬間、炎を纏った速く重い剣の連撃──乱刃・気炎万丈がイリアスの全身に叩き込まれた。
「ぐはぁああっ!!」
「……今のは、グランべリアの分だ!!」
ルカはそう言いながらイリアスの正面に高速移動して、拳に土の力を込める。そして金剛のようになった拳を、彼女の腹に叩き込んだ。
「が、がふぅうっ……!!」
「これはアルマエルマの分だ!!」
イリアスは揺らぎ、フラフラとよろめく。
「エルベティエの分……!」
よろめくイリアスに手を向けて、水の力を爆発させた。凄まじい水撃が彼女に叩きつけられ、水飛沫が舞う。
「な、何故なのです……!!?なぜ、これほどの力を……!!?」
「これは、たまもの分だ!!」
ルカの火の力が爆発し、紅蓮の炎がイリアスを包み込む。そして、大爆発を巻き起こした。
「あ、あがぁあああ……っ!!!」
ルカは悶絶しているイリアスの懐に高速移動し、剣を納めて腕をクロスする。そして、その体にエネルギーを込め──
「ま、まさか……!!」
「アリスの分だーーーっ!!!」
そのまんま、凄まじい爆発波を巻き起こした。天使の暴虐とも比喩出来そうなほどの乱暴なエネルギーが零距離で爆発し、イリアスに全エネルギーが叩き込まれる。
「ぐぅうううっ!!ま、まだ……わ、私も……負けるわけには……!!」
そう言いながらも、イリアスはダメージ過多でフラフラだ。決めるしかない、今ここで。
「そして……」
ルカは剣を掲げ、そこに四精霊の力を込めようとする。不意に、彼の体が光った。
「なっ……!!?」
「っ!!?」
ルカもイリアスも、突然の事で驚いた。
「な、何だ……?これは……!!?」
「ま、眩し……い……!!」
ルカの想いが極まり、膨大な光となっていた。光っているのは、彼だけではなかった……
「っ!!?」
エンリカで、不意にエルフの体が光った。
「きゃあっ!?」
「な、なにこれ……!?」
光は、他のエルフや人間や堕天使にまで宿る。
「この気は……!!」
「間違いない……ルカの気だよ!」
ミカエラやペティおばさんにも、光は宿る。
エンリカだけではない。世界中の人魔が光を宿して、その光が飛んでいく。
ハピネス村で、イリアスベルクで、ナタリアポートで、サン・イリアで、サバサで、魔女狩りの村で……
グランドノアで、ヤマタイ村で、プランセクト村で、サキュバスの村で、ゴルドポートで……
魔王城にも、光が宿る。
「なっ……!!?」
各地から飛んできた光が、ルカの剣に集合した。
「うぉおおおおっ……!!?」
「なっ……なっ……!!!」
そうか。僕達は、決して一人じゃない。こんなにもたくさんの命が、僕達を支えてくれたのだ。
「……来い、シルフ、ノーム、ウンディーネ、サラマンダー!!」
「うんっ!」
「……分かった。」
「行くわよ……!!」
「これで最後だ……!!」
四精霊の力が剣に込められて、剣のエネルギーが増幅した。
「はぁあああああああっ!!!」
四精霊のエナジーと、この世界の人魔と生命のエネルギーが、その剣に圧縮し、巨大な光の刃と化す。
「いくぞ、みんな……!!イリアスを倒す!!」
ルカは剣を構え、イリアスに突進した。
「くっ……くそぉおっ!!」
イリアスは聖エネルギーを纏った手刀で、対抗する。しかしルカの強大な刃で、聖エネルギーは砕け散った。
「なっ……!!?」
「でやぁあっ!!」
イリアスの胸に、ルカの剣が突き刺さった。
「ぐぅううううっ!!?な、なに……!!?何なのですか、この気は……!!沢山の気が混ざりあって……私を、このイリアスを抉るっ……!!こ、こんな力が……!!!」
イリアスは剣を無理矢理引っこ抜いて、フラフラと後退した。
「僕達は、一人じゃない……!!お前のように自分だけの正義を振りかざす奴に、僕達の生きる思いを潰させないっ!!」
ルカは剣を掲げ、全ての力を解放した!
「ば、馬鹿なぁあっ!!こ、こんな……!!!」
トドメの一撃を叩き込む、まさにその時だった。今まで出会った、みんなの顔がそこに見えた。そして……
「ルカ……私達が見えなかった、新たな世界を……」
「そして、真の平和を……」
父と母の顔が見えて、そんな事を言った……気がした。
「父さん……母さん……!!」
父さんが目指した、人魔共存の誓いを。母さんがくれた、この希望の力を。そしてこの手で、あの人達がくれた力を……今、解き放った……
「これで最後だぁあああーーーっ!!!!」
イリアスに、これまでに無いほどの凄まじいカドラプル・ギガが叩き込まれた。
「!!!!」
エネルギーは凄まじい衝撃となって波動し、超絶大な大爆発を巻き起こした。そして辺りは、光に包まれた………