もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話   作:ジョーカー:ゼノ

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六祖魅凪、顕現

「なるほど、これでも堕ちぬとは……大したものだ、貴様らは……」

 欲望と誘惑の世界に引きずり込まれたヴィクトリーの頭に、そんな声が響いた。

「なにっ……!?」

 凄まじい重圧と、強烈なプレッシャーが迫る。そのまんま、ヴィクトリーの視界が一変する。

「ぐっ……!!」

 近づいてくる。あの、本気たまもと同格……いや、それ以上の気が。

 景色は、サキュバス達と戦ったあの場所に戻る。

「え……あ、あれ……?」

「ルカっ!」

 隣に、ルカもいる。

「ヴィクトリー!無事だったか!」

「おめぇこそ……いや……」

 ヴィクトリーとルカは、同じ方向を向く。

「ルカ、おっそろしい気がこっちに近づいてくるぞ!!」

「分かってる!!」

 急速接近してくる、とてつもなく巨大な気。二人は、それに向かって構えているのだ。

「どうやら、この私が自ら堕とすしかないようだな……」

「だ、誰だ……!?」

 そいつは、ようやく二人の目の前に姿を現した。包帯のようなものを肢体に巻いた、サキュバスの特徴を有した根源的な妖魔……そんな彼女が放つ凄まじい気と強烈なプレッシャーが、その場を包む。

「我が名は魅凪(みなぎ)……(かつ)てイリアスに封じられた六祖(ろくそ)の一人……」

「そうか、今度の事は全部お前が仕組んだ事なんだな!」

 ルカはそう言いながら、剣を構えながら目を鋭くする。

「くっ……!」

 ヴィクトリーは、軽く準備運動をして魅凪に向いた。

「ふふふ……お前らを骨抜きにして、操り人形にしてやろう……」

「そうはさせない!!」

 ルカは天使の力と精霊の力を解放し、剣を掲げる。

「ぶっ飛ばしてやる!!」

 ヴィクトリーは超サイヤ人ブルーになり、手を合わせる。

 そして、二人は気を全解放した!

「羅刹の顎門(あぎと)、破軍に至りて邪を払う!!はぁあああっ!!」

「かめはめ波ぁあああーっ!!」

 二人の技が、魅凪に迫る。

「……ふ……」

 魅凪はニヤリと笑う。次の瞬間、二人の技が爆発した。

「くっ!」

 ルカは、バク転してヴィクトリーの横につく。

「どうだった!?」

「き、消えた……!いったい、どこへ……!?」

 すぐさま、背中を合わせて構えようとする。しかし、二人の股間部を手が撫でた。

「うわっ!?」

「あっ……!?」

「ほう……これがお前らの生命力か……」

 魅凪の慣れた手つきが、二人の少年の股間を擦り上げる。竿を上下に扱いてから、次は玉の部分に指を絡ませて、揉み上げた。

「あぁあっ……」

「あぅう……」

「ふふふ……お前達のはなかなか搾り甲斐がありそうだ……」

 魅凪はそう言って笑い、舌なめずりをする。ヴィクトリーは、それを見逃さなかった。

「スキありぃっ!!」

 そして、魅凪の顔面に肘打ちした。

「っ!?」

「やぁあっ!!」

 ルカの蹴りが、魅凪の腹に炸裂する。

「ごっ……!?」

「くらえぇっ!!」

「やぁああっ!!」

 二人のパンチが、魅凪の顔面を打ち抜いた。

「……ふっ……やはり、そう簡単にはいかんか。」

 魅凪は顔を上げ、二人を見る。どうやら、あの程度ではノーダメージのようだ。

「鼻血一滴も出ねぇとはな……」

「やっぱり……強い……!!」

「いいだろう、遊んでやろう……気が済むまでな。」

 魅凪はそう言い、半身になって腰を落とし、構えた。

「この顔を殴られた代償は高くつくぞ……ふふふふ……」

「くるぞ……!!」

「……」

 二人も構え直し、魅凪と対峙する。

「……」

 魅凪は一瞬で二人の背後に高速移動して、回し蹴りを放った。

「しまっ……!?」

「うわぁあああっ!!」

 凄まじい威力の回し蹴りが二人を薙ぎ払い、ぶっ飛ばす。

「……くっ!」

 ヴィクトリーが体勢を整え、魅凪を見る。

「はぁああっ!!」

 そして超スピードで迫り、猛攻した。

「だだだだだだだだだだっ!!」

「ふふん、ワンパターンな猛攻よな……」

 ヴィクトリーの無数の攻撃を、いとも簡単に受け流し続ける魅凪。彼の攻撃が加速しようと、それは変わらなかった。

「くそっ……!!」

 ヴィクトリーは攻撃をやめ、舌打ちする。

「どうした?異世界の戦士よ……そんな程度じゃ、私は楽しめんぞ……!!」

「くっそ……!!」

「やぁああっ!!」

 ルカがヴィクトリーの背後から飛んできて、魅凪に兜割りを放った。

「おっと!」

 魅凪はスウェイバックで避け、片足を上げる。

「そらっ!」

 そして、ルカの腹を蹴り据えた。

「っ!!?」

 ぶっ飛んだルカがヴィクトリーに激突し、彼もぶっ飛ぶ。

「ぐはぁあ……!!」

「くそっ……!!」

 ルカは体勢を整え、魅凪の所へ飛ぶ。そして、思いっきり剣を振り下ろした。

「やぁあっ!!」

「ふっ……」

 そんな彼の一撃を避け、体を捻って腰を落とす魅凪。

「そこだぁっ!!」

 しかしすぐさま剣を寝かせて方向転換し、疾風のような速度の突きの一閃──瞬剣・疾風迅雷を放った。

「はぁあっ!!」

 しかし魅凪の後ろ廻し蹴りがルカの剣に当たり、剣が弾き飛ばされた。

「なにっ!?」

「せぇいっ!!」

 魅凪はそのまんま足を天に向け、踵落としを放つ。

「ふんっ!」

 しかし、ヴィクトリーが瞬間移動でルカの前に登場。腕をクロスして、踵落としをガードした。

「へぇ……!」

「やぁあっ!!」

 ルカはヴィクトリーの背中を踏み台に跳び上がり、魅凪の顔面に下段突きした。

「っ……」

「だりゃあああっ!!」

 ヴィクトリーは手にエネルギーを溜め、魅凪の腹に添える。そのエネルギーが大爆発し、魅凪をぶっ飛ばした。

「……どうだ!?」

「ふっふっふ……」

 魅凪は無傷で、ヴィクトリーを見て笑っていた。

「な、なんだと……!?」

 ヴィクトリーは下がり、目を鋭くする。

「どうした?イリアスを倒した超サイヤ人ブルーとやらは、その程度か?」

「……本気でやったつもりなんだけどな……」

「そうか、なら失礼なことを言ったな……」

 魅凪はおもむろにヴィクトリーの顔面を掴み、振り上げる。

「っ!?」

「はぁあっ!!」

 そして、思いっきりルカの方へぶん投げた。

「くっ!!」

 ルカは土の力を解放し、ヴィクトリーを受け止める。

「そこだっ!!」

 魅凪はヴィクトリーの腹に飛び蹴りした。

 ヴィクトリーの腹に放たれた飛び蹴りの威力が、ルカを貫く。

「おぅうううっ……!?」

「ぐはぁあっ……!!?」

 二人は、一緒になってぶっ飛んだ。

「くそぉっ!!」

 ヴィクトリーは持ち直し、魅凪に突っ込む。

「でやぁあっ!!」

 渾身の力を込め、思いっきり蹴りを放つ。

「ふっ!」

 しかし魅凪はそれを腕でガードする。

「くそっ……!!」

「やぁあっ!!」

 ルカが飛び上がり、剣を振り下ろす。

「おっと!」

 魅凪は、その斬撃を指で止めた。

「くっ……!!」

「おらぁああっ!!」

 ルカとヴィクトリーは、超スピードで猛攻した。しかし魅凪は、その猛攻を圧倒的なスピードで避け続ける。

「く、くそ……!?」

「あ、当たらない……!!」

「ふふふ……」

 圧倒的な差を見せつけられるかのように、猛攻が避け続けられる。

「はぁあっ!!」

「だりゃあっ!!」

 二人の渾身の一撃が、呆気なく魅凪をすり抜ける。

「なにっ!?」

「うわ……!?」

「はぁあっ!!」

 魅凪は二人の背後に現れ、ヴィクトリーを殴り、ルカを蹴り飛ばす。

「ぐっ……!!」

「このっ……!!」

 ルカは剣を構え、魅凪に突進する。

「ふふふ……私の衣に包まれるが良い……」

 一撃が魅凪に届く、まさにその時だった。彼女の包帯が、ルカを拘束した。

「うわぁああ……!!」

 ギチギチと締めあげられ、内臓が圧迫される。

「ルカーっ!!」

 ヴィクトリーは、気円斬で魅凪の包帯を切り裂いた。そのお陰で、ルカの拘束が解ける。

「ここだぁっ!!」

 ルカはその瞬間、魅凪のこめかみを思いっきり蹴った。

「……ふっ。」

 魅凪はその蹴りを受けながら、笑う。

「なんだと……!?」

「ふんっ!」

 魅凪はルカの足を手繰り寄せ、思いっきりぶん殴った。

「ぐはぁあっ!」

「くそぉっ!!」

 ヴィクトリーがつっかかり、魅凪に蹴りを放つ。

「ふ……」

 魅凪はその蹴りを受け止め、ヴィクトリーの足を掴む。

「くそっ!!」

 ヴィクトリーは、もう一方の足で魅凪の顔面を蹴った。しかし、彼女は顔色一つ変えずに笑っていた。

「な……!?」

「そぉらっ!!」

 魅凪はヴィクトリーをぶん回し、ルカにぶん投げた。

「くそっ!!」

「ちぃっ!!」

 ルカはヴィクトリーを受け止め、彼も魅凪を見る。

「消えろっ!!」

 魅凪は片手にエネルギーを溜め、それを放ってきた。

「く……!!」

 ヴィクトリーはルカの手を掴み、額に指を当てる。そして、瞬間移動でエネルギー波を避けた。

「っ……?瞬間移動だと……?」

「こっちだーっ!!」

「うぉおおおっ!!」

 二人は魅凪を挟むように、飛び上がる。

「波ーーーっ!!」

「明けの明星ーーーっ!!」

 そして、ゴッドかめはめ波と明けの明星・無謬で魅凪を挟み撃ちにする。二人の技は見事に炸裂し、凄まじい大爆発を巻き起こした。

「はぁ……はぁ……」

「やったか……!?」

 爆煙が晴れ、魅凪の姿が見える。多少のダメージを受けているようで、ムッとしていた。

「そ、そんな……!?」

「ゴッドかめはめ波は、今の俺の最強の技だ……それが通じねぇとなると、いよいよやべぇかもな……」

「……」

 魅凪は、首をゴキゴキと鳴らす。そして、口元の血を親指で拭った。

「……この私に傷を負わせるとはな……なるほど、大した勇者達よ……」

 拭った血をぐしぐしと潰しながら、魅凪は二人を見る。

「こんな相手は、久しぶりだ……どうしてくれようか……ふっふっふ……」

 魅凪は消え、ルカをぶん殴る。

「おぐっ……!?」

「しゃあっ!!」

 その場で一回転するように廻し蹴りをして、ルカとヴィクトリーを蹴り飛ばした。

「うわぁあっ!?」

「ぐぁあっ!!」

「ふふ……!!」

 魅凪はルカの足を掴み、ぶん投げた。

「うわぁっ……!!」

「はぁあっ!!」

 そのまんまエネルギーを手に集中させ、ルカに投げる。

「波ーーーっ!!」

 ヴィクトリーはかめはめ波を放ち、魅凪のエネルギー弾の軌道を逸らす。

「ほう……?」

「うぁああっ!!」

 ルカは持ち直し、魅凪の胸をぶった斬る。

「っ……がぁああっ!!」

 魅凪は力を込め、金剛のような拳をルカに炸裂させた。

「ぐはぁあぁあっ……!!」

 ルカは血を吐きながら、ぶっ飛ぶ。

「くそーーーっ!!」

 ヴィクトリーは魅凪の方へ飛び、蹴りを放つ。

「おっと!」

 魅凪はその足首を掴み、ヴィクトリーの蹴りを止める。

「ふふふ、貴様には本場のエナジードレインというものを味あわせてやろう……!!」

 次の瞬間、魅凪の手が光り、ヴィクトリーの足にも光が宿る。

「うわぁあああああっ!!?」

 凄まじい快楽と脱力感が、ヴィクトリーを襲う。

「心地よいか!?異世界戦士!そのまま果てるがよい!」

 快楽がヴィクトリーの股間に集中し、衝動が込み上げてくる。

「ぐ……ぐぐぐ……!!」

 ヴィクトリーは力を振り絞り、魅凪を見る。

「……!?」

「っ……界王拳っ!!!」

 ヴィクトリーは超サイヤ人ブルーに界王拳を上乗せし、凄まじい力を解き放つ。魅凪のエナジードレインも、界王拳の気に弾き飛ばされた。

「ばっ!」

「っ!!?」

 ヴィクトリーは魅凪の手を蹴り払い、渾身の後ろ廻し蹴りをこめかみに炸裂させる。

「ッッ……!!?」

「だぁありゃああああーーーっ!!」

 そして、渾身の拳で魅凪の顔面を打ち抜いた。彼女はぶっ飛び、遥か遠くに飛んでいった……

「はぁっ……はぁっ……く、くそっ……!!」

 ヴィクトリーは超サイヤ人も界王拳も解け、肩で息をする。

「ヴィクトリー……平気か?」

 ルカも通常状態に戻っており、息切れしている。

「……」

 魅凪は立ち上がり、指を鳴らす。すると、その場にいた全員が地面についた。

「わっ!?」

「なっ……!?」

「私はどちらかというと、地上戦の方が得意だ……あまりにも、貴様らが食い下がるというとから私も見せることにした……実力をな……!!」

 魅凪はそう言って、気を解放した。凄まじい気が轟き、空間そのものが震える。

「く、くそぉ……!!」

「覚悟するがいい……もう容赦はせんぞ!!」

「目を瞑れ、ルカ!!」

「えっ!?」

 魅凪は拳を構え、襲いかかってきた。

「太陽拳っ!!」

 ヴィクトリーの太陽拳で、閃光が迸る。

「うぐっ!!?」

 魅凪は閃光を直視してしまい、目を押さえて悶絶する。

「離れるぞ、ルカ!!」

「ああ!」

 ヴィクトリーとルカは飛び、魅凪から離れる。そして、座り込んだ。

「はぁ……はぁ……」

「ヴィクトリー……このまんまじゃ、勝ち目がないのは分かってる筈だ……」

「ああ……だけど、やるしかねぇんだ……!」

 ヴィクトリーがそう言いながら立ち上がり、魅凪の気がする方へと向く。ルカも立ち上がって、首を鳴らす。

 六祖・魅凪……さすがは玉藻と同格の妖魔と言ったところか。その実力は、これまでに会ったどんな敵よりも強いかもしれない。しかし、負けられない。人と魔物の共存が成ったこの世界で、自分達が負ける訳にはいかない。

 最強の敵を前に、二人は──

この後の展開

  • 最強再臨!!ルクトリーVS魅凪
  • 新たなる力!!身勝手の極意
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