もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話 作:ジョーカー:ゼノ
クィーン・ビーと対峙した戦士達。圧倒的なパワーを感じながらも、立ち向かったのであった……
「よし、行くぜ!」
「おぉっ!」
二人はクィーン・ビーに突っ込み、猛攻を仕掛けた。
「ふっ……遅いわ……!」
クィーン・ビーは多腕を活かし、二人の猛攻に対応する。そして逆に凄まじい猛攻を繰り出し、二人を退けぞらせた。
「な、なにっ……!?」
「こいつっ……!」
「はぁあっ!!」
たじろいだ戦士達に、強烈な一撃が飛んできた。二人はそれを叩き込まれ、ぶっ飛ばされてしまう。
「がはぁっ!」
「くそっ……!」
ルカは壁まで吹っ飛ばされたが、ヴィクトリーは何とか踏ん張る。
彼は腕をクロスし、気を高め──
「界王拳、4倍だっ!!」
界王拳を使い、力を解放した。クィーン・ビーはそれを見て眉をひそめる。
「へぇ……!」
「だりゃあああーっ!!!」
互いの拳がぶつかり合い、周囲に凄まじい衝撃が轟いた。
「ぐっ……ぐぐぐ……!!!」
「ふんっ……!」
二人は一旦離れ、また互いを見据えてから、互いの懐に踏み込んだ。
「あだだだだだだだだだだだ!!!」
「面白い……!!」
そして、凄まじい拳の打ち合いが始まった。
「だだだだだだだ……!!!」
「ふふん……!」
ズドドドド……と互いを打ち合う鉄拳。その打ち合いのエネルギーにより、周囲の壁に亀裂が入ったり、小石が浮かび、大地は震えた。
「な、なんてエネルギーだ……!!」
ルカはその打ち合いを見つつ、クィーン・ビーに隙が無いかを探った。
「だりゃああああっ!!」
「はあぁっ!!」
互いの全身全霊を込めた拳がぶつかり合う。そして、ヴィクトリーの方がぶっ飛ばされてしまった。
「ぐあぁっ!!!」
「ヴィクトリーっ!!」
あのヴィクトリーが純粋なパワーで負けた……!?こいつ、相当強いぞ……!!
「何をボーッとしている。」
「はっ!」
クィーン・ビーは一瞬でルカの背後に回りこみ、頭を掴んで乱暴にぶん投げた。
「うわぁっ……!!」
「あぶねっ!」
彼の吹っ飛んだ先にヴィクトリーが飛び込み、抱えるように受け止めた。
「大丈夫か!?」
「な、何とか……!」
二人は体制を整え、クィーン・ビーを見た。
「ここまでの立ち回りを見る限り、普段通りに戦っていちゃ刃が立たないみたいだね……」
「だな……あいつ、パワーだけじゃなくてスピードもあるみてぇだし……厄介だなぁ……」
そう言いながらも、ヴィクトリーは笑っていた。相手が強ければ強い程燃える……それがサイヤ人なのである。
「……よ〜し……クィーン!準備運動は終わりにしようぜ!」
「……妾も、ちょうどそう思っていた時だった……」
どうやら、相手も本気じゃあ無かったようだ。となると、ここからが本当の勝負になるわけだ……!
「かああああ……!!!」
「10倍界王拳……!!!」
ノームの力と界王拳のエネルギーが周囲を揺るがし、大地を唸らせる。そして、二人は臨戦態勢に入った。
「……はぁっ!!」
クィーン・ビーもフルパワーを解放し、構えた。
「……」
「……」
「……」
三人が押し黙り、その場を静寂が支配する。
「……」
「……ゴクッ……」
周囲にはスズメバチ娘が群がり、固唾を呑んで今から始まる激戦を見守る体制に入った。
「……アッ。」
しばらくして、スズメバチ娘の一人の足に小石が当たる。その小石がコロコロという音を静寂の中に響かせた次の瞬間だった。
三人がぶつかり合い、激戦が始まった。
「だぁっ!どりゃあっ!」
「せいっ!はぁっ!」
「はぁっ!かぁっ!」
凄まじい猛攻のぶつかり合いで、エネルギーが周囲に響き渡る。
「そこだぁっ!」
「ぐっ!?」
その猛攻は、ヴィクトリーの蹴り上げがクィーン・ビーの顎に直撃した所で一瞬だけ止まった。
「……ふんっ!!」
「はぁっ!」
「やっ!」
三人は消え、その場には不気味に戦闘音が響く。床がいきなり抉れ、壁が切られ、天井が砕ける。
「だぁあっ!」
魔剣・首刈りがクィーン・ビーの喉元を突き上げ、その体が上空に打ち上げられた。
「よっしゃあっ!!」
ヴィクトリーが彼女に踵落としを決めた。
しかし、彼女は地面に叩きつけられる寸前に、体勢を整えた。
「うぐっ!!」
そのまま着地し、周囲を見る。二人の姿は無かった。
「……そこっ!」
「なにっ!?」
「っ!」
クィーン・ビーはいきなり現れた二人の攻撃を受け止めた。
「はっ!!」
そして二人に足払いをかけて、すっ転ばせた。
「わっ!?」
「うぉっ!?」
「ふんっ!」
体が半回転する二人。彼女はヴィクトリーの足を掴んでルカに彼を叩きつけた。
「ぐぁっ!」
「ぎゃっ!?」
そして、足を持ったまんま彼を目の前に吊るした。
「ふふふ……妾は昆虫族の王女……一筋縄ではいかんぞ……」
「じゃあその言葉、プレゼント付きで返してやる!」
「ん……?」
「でやっ!」
ヴィクトリーはエネルギーを両手に溜め、彼女の顔面に叩きつけた。直撃し、爆発する。
「ぐぶっ!?」
その一撃をくらい、思わずヴィクトリーを離してしまった。
「まだまだっ!」
ヴィクトリーは着地し、飛び上がりながらの振り向きざまに、こめかみに蹴りを入れた。
「ぐっ!」
彼女はよろめいたが、その場に踏みとどまった。
「ふんっ!」
「ひゃおっ!」
そしてヴィクトリーに拳を薙ぎ払ったが、彼は跳び箱でもするかのように跳んで避けた。
「雷鳴突きっ!」
更に彼の股下からルカが飛び出し、クィーン・ビーの顔面に雷鳴突きを放った。
「うぎゃっ!」
「てやぁっ!」
怯むクィーン・ビーの懐に入り、その体を思いっきり切り上げた。
「ぐふっ……!」
クィーン・ビーの体は上方向に浮いた。ヴィクトリーはそれを見て走り、跳んでルカの背中を蹴った。
「だりゃあっ!!」
「あぐはぁっ!」
そして、その頬を拳で打ち抜き、地面に叩き落とそうとする。
「死剣・乱れ星っ!!」
しかしそこにルカの技が乱入、彼女の体が地に叩きつけられる寸前に、その体に無数の斬撃が入った。
「ぐ、ぐふっ……!」
「そこだっ!!」
更にヴィクトリーが、追い打ちに彼女の顔面に飛び蹴りをかました。
「ぐはぁっ!」
クィーン・ビーはぶっ飛び、地面に転がる。だがすぐさま立ち上がり、構えた。
「ば、馬鹿な……妾が押されてる……!?」
初めて出会った人間の戦士に、押されている……そんな状況を味わい、わなわなと震えた。
「もう分かっただろ!?これ以上やっても無駄だ!」
「降伏しろ!この戦いを今すぐ止めさせるんだ!」
「くっ……!妾は負けるわけにはいかぬ!」
どうやら、まだ戦うらしい。仕方がない、ここは封印させてもらうか……!
「ヴィクトリーは下がってて……ここからは僕の責務だ……!」
「……あぁ!」
負けが確定した相手を殴りつけるのはヴィクトリーの趣味ではない。その通りだったようで、彼はあっさりと退いてしまった。
「くっくく……!もしかして、一人で相手をするつもりか……?」
「そうだ……ここからは、勇者である僕の責務だ!」
ルカとクィーン・ビーが、ぶつかり合う。
「うおぉっ!!」
「ぐぅっ……!!」
ルカは彼女の腹を蹴り、突きの一閃を放った。
「あまいっ!」
しかしそれはいなされ、背後から手刀が迫ってきた。
「ふんっ!」
ルカはそれをしゃがみ避け、足払いを放つ。それで、クィーン・ビーは倒れ伏した。
「はぁっ!」
「ぐっ!」
追い打ちにその顔を踏もうとしたが、彼女はそれを避け、立ち上がる。
「やあぁっ!」
「なにっ!?」
彼女の立ち上がりの瞬間、剣を薙ぎ払う。しかし、それは髪の毛を掠らせて避けられてしまった。
「くぅっ!」
次に彼女が足払いを仕掛けたが、ルカは天井近くまで跳び上がった。
「があぁっ!!」
そして、天魔頭蓋斬を脳天に叩きつけた。
「きゃぁっ!!」
彼女は倒れ伏し、ダウンした。
「ま、まだだっ!」
しかし、すぐさま立ち上がった。
「ひゃあ〜……あいつ、タフだなぁ……」
ヴィクトリーはスズメバチ娘の横で腕を組みながら呟いた。
「ジ、女王様……!」
「ツ、強イ……アノ人間……!」
スズメバチ娘は戦いに集中していて、ヴィクトリーの事は気にも止めないみたいだ。
「……悪いけど、次の一撃で決めさせてもらうよ……!」
ルカはそう言って、構える。
「な、何を……!生意気な……!!」
クィーン・ビーの言葉の最中に、彼は突撃する。
「はぁっ!てやぁっ!」
「ふんっ!ぐっ!」
飛び交う斬撃をガードしながら、ルカに迫るクィーン・ビー。
「……」
攻撃をガードされながらも、ルカの目は好機を探っていた。
「ふんっ!てやぁっ!」
「はぁっ!!」
クィーン・ビーはルカの攻撃をガードし、思いっきりぶん殴った。
「うぐ……!」
「はぁっ!」
胸に正拳が入り、少しばかり引き下がる。
「がぁっ!」
「ぐっ!!」
顎に肘が入り、よろめいた。
「があぁっ!!」
「ぐうぅっ!!」
よろめいた頬にパンチをもらい、身体を回転させながらダメージは受け流した。
……来る……!最高の好機が……!!
「はあぁーーーっ!!」
クィーン・ビーは、渾身の一撃を放とうと、その拳を振り上げた。ここで、彼の目が光った──
「そこだっ!!」
「っ!?」
次の瞬間、クィーン・ビーの体が一閃された。
「あ……が……」
しばらくしてから、彼女の胴体がずれる。
「妾が敗れてしまえば、昆虫族の命運は……!」
そして、ずれた場所から体が消散し、彼女は小さな女王蜂の姿へと封印された。ちゃんと、胴は繋がっている。
「ふぅ……ようやく終わったか……」
「お疲れさん。」
激戦の疲労でルカは膝をつき、ヴィクトリーは彼の横に立つ。
勇者は、クィーン・ビーを倒した。これでようやく戦争も終わるはずだ……そこへ、スズメバチ娘が駆けつけてきた。
「ニンゲン、女王様ヲドウシタ……!?」
「悪いけど、封印させてもらったよ……」
「安心しろ、殺した訳じゃねぇさ。これにて、戦争は終わり!平定っ!」
……とはいえ、こいつらが納得するわけがない。やはり、みんなまとめて封印するか……!?
ヴィクトリーと背中を合わせ、身構えたその時だった。
「そこまでだぜ!ムシケラども!」
「あなた達の活躍で、敵の女王は討伐されたようですね……おかげで、もはや私達の勝利は揺るぎません。」
その場に現れたのは、ルーティーとアルムだった。彼女達も、別働隊として駆けつけてきたのだ。
「ショ……植物ドモ……!」
唐突な増援に、たじろぐスズメバチ娘。
「勝利は揺るぎませんって……とっくに勝ってんだぞ、俺達……」
「いいえ、これからですよ……ここからは、残党狩りの時間ですよ……」
アルムはそう言って、たじろいでいるスズメバチ娘に組み付いた。そのまま花弁と葉で相手の全身を覆い、包み込んでしまう。
「ほぉら、養分を吸い付くしてしまいますね……」
「ウァァァァ……!」
響き渡るスズメバチ娘の断末魔。それを聞いた二人は目を鋭くした。
「ちょ、ちょっと待ってくれよ……!戦いも終わったのに何を……!」
「そーだそーだ!女王様は封じたはずだ!もう戦う意味はねぇ!」
「いや……あたし達、勝ったんだから。ムシケラ共はみんな、私達の養分だぜ!」
「ふふっ、ごちそうさまでした……」
満足気な表情でアルムは花弁の葉の拘束を解くと……体液を吸われて干からびたスズメバチ娘が、地面へと倒れ伏した。
「こ、こんな……!」
「くそぉっ!しっかりしろ!」
ヴィクトリーはスズメバチ娘の胸に手を当てる。そして、何かを察したような顔で胸から手を離した。
僕達は、愚かな戦いを終わらせるためにクィーン・ビーを倒したはず。それなのに、こんな事が……
「女王さま、どうしたの?あれ、何で植物族が……?」
そこに、のこのこと現れたイモムシ娘。当然、二体のアルラウネに目をつけられた。
「おっ……うまそうなムシ、はっけ〜ん。」
「ふふっ……美味しそうなおチビちゃん。あの時の屈辱は、晴らさせて頂きましょうか……」
「わ、わわわ……!」
二体のアルラウネは、笑みを浮かべながらイモムシ娘へと迫る……
「まずい、あいつ子供にも手ぇ出すつもりか!流石に目覚めが悪くなるぞ!」
「やめろっ!」
僕達はそこに飛び込み、二体のアルラウネの前に立ちはだかった。
「もう、植物族と昆虫族の戦いは終わったんだ!こんな事をする意味なんて、もう何も無いだろう!」
「そうだそうだ!もう決着はついてんだ!」
アルラウネ達は、悪びれもせずに笑う。
「意味ですって……?これは、勝者として当然の権利のはず。あなた達も功労者なのですから、我々と戦利品を分かち合いましょう。」
「ムシケラ連中、食べ放題なんだぜ!オマエらも頑張ったんだから、腹一杯食えよ!」
「お前ら……!!」
「許せねぇ……!!」
二人は気付くと、自然に構えていた。
「……どうやら、我らの行為が気に入らないようですね。しょせんは人間、我々とは価値観が違うようです……」
「なんだよ、裏切るのかよ!オマエらは、仲間と思ってたんだぞ!」
「裏切るとか、そういうのじゃないんだ!」
「もうケリはついてんだ!敗者をいたぶる意味はねぇ!」
彼女達は、ため息を吐く。
「やれやれ、同盟は決裂ですか……ここで刃を交えることになるとは、残念です。」
「ムシケラ共は、あたし達の敵だ!ムシケラをかばうのなら、オマエも敵だ!」
そう言って、アルラウネ二体は構えた。
敵とか、味方とか……もう戦いは終わったはずなのに、こんな事が……
「私達とて、女王討伐の別働隊に選ばれるほどの精鋭。その実力、侮らないように願いますね……」
「オマエらに助けられたときは、戦い続きでボロボロだったんだ!でも今は、元気満開だぜ!」
こうして、植物族と戦う事になってしまった戦士達……
この終わり無き戦い、どこまで続く……?
流血表現
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もっとする
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このままでいい
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しなくていい