もんむす・くえすと!の世界に降り立った1人のヒーローアバターの話   作:ジョーカー:ゼノ

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オーブ集め

「今から、残る三つのオーブを探さないとな。」

「青と銀は海底神殿だったな……さっさと探さねぇと。」

 ……だが、海底神殿に行くには導きの玉が必要である。

 しかしその玉はもうメイアに返してしまっている。

 まずはナタリアポートまで戻ってメイアに導きの玉を貸してもらわないといけない……

「パープルオーブはどうする?」

「あぁ、あの女の人に何か聞けばいいんじゃないかな……」

 そう、僕達が情報収集している間に、突如忍者のように現れて声を掛けてきた不思議な女性が居るのだ。

「あいつなら、例のセレーネとやらについて何か知ってるかもな……」

「あぁ……セレーネ号が沈没した地点が分かれば、なんとか探せるかも……」

 この件は、後であの女性に聞いてみよう。

「それと、事件がも一つ起こってたっけ……」

「ぁ……」

 情報収集の途中、サバサ王国の兵士からサラがまたしても攫われたという事件を聞いた。前のように勘違いなのか、それとも……

「マジで攫われちまったとか……」

「それを確かめるためにも、サバサ城に行ってみないと。」

「……そうだな。」

 問題が山積みである。

 だが、ここは優先順位をとって……

「よし、ナタリアポートに行こう!」

「そう来たか……おっしゃあ!」

 メイアから導きの玉を貰い、再び海底神殿に行かなければ……

 

 山を越え、馬車を使ってようやくナタリアポート。

「メイアさ〜ん!いるか〜!?」

 あの人魚の家の戸をノックすると……

「どなたですか……?あら、あなたがたは……」

 メイアは顔を出し、にっこりと笑った。

「なんと、勇者一行様ではありませんか!とにかく、家に上がって下さいな。」

「は、はい……」

「おじゃましまーす。」

 相変わらずの強引きで、メイアは僕達を家に招待した。

 

 居間に連れられ、茶と菓子を出される。

「それで、今日は何の用でいらして下さったんですか?」

「えっと……導きの玉を貸して欲しいんですけど……以前、海底神殿に行く時に使いましたよね?」

「そ〜そ〜!急用なんだよ〜!ちょっと貸してくれねぇか?」

 二人は、頭を下げて頼み込む。それに対しメイアは、にっこりと笑った。

「そんなものなら、勇者様に差し上げますわ。私には、もう必要のないものですから。」

 メイアはそう言って引き出しから、導きの玉を出してルカに渡した。

「ふむ、用事は終わったな。ならば、さっさと行くぞ。」

 アリスがそう言って、立ち上がる。

「おいおい……何か失礼だな……」

「それとも貴様、また人魚にフェラチオでもしてもらいたいのか?」

「ち、ち、ち、違うよ!」

「……」

 ヴィクトリーは頭を掻きむしりながら苦笑いしたまま言葉を失っている。

「ってか、何でアリスがそんな事を知ってるの……!?」

「まぁ!言ってくだされば、フェラチオして差し上げましたのに……」

「け、結構です……!」

 ルカに断られたメイアが次に目を付けたのは、ヴィクトリー。

「だったら、武道家様は……」

「俺もいいや。」

 彼も苦笑いしながら、答えた。

「さっさと行くよアリス、ヴィクトリー!もう用は済んだんだから!」

「なんだ急に失礼な奴だな……」

「あはは……へんなルカ……」

 さっさと行こうとするルカに、メイアは寂しげな表情をする。

「あら、もう帰られるのですか……?」

「ありがとうございました!ではさよなら〜!」

 こうして一行は、逃げるようにメイアの家から飛び出したのだった……

 

「ここも、何だか懐かしいなぁ……」

「あぁ……」

 以前、海底神殿に行った時の浜辺。

 そんな前ではないのに、ひどく昔の事のような気分だ。あの頃の僕達は、まだ精霊の力なんて知らなかった。なんだか、随分と遠くまで来た気がする……

「ルカ、感傷に浸ってる場合でも無いんじゃねぇか?」

「そうだな。こういうのは旅の終わりまで取っておかなきゃな……」

 軽く首を振り、我に返る僕。

 そして、導きの玉を掲げようとしたら、一体のモンスターが現れた。

「……おめぇは……!」

 そのモンスターは、カニ娘だった。

 このモンスターとは戦ったことがある。確か、前にこの場所で戦った筈だ。

「私を忘れたとは言わせないわ……あんたにリベンジを誓って、凄く腕を上げたんだから……この機会、絶対に逃さないわよ……覚悟しなさい……あんたのおちんちん洗いまくって、何度も昇天させちゃうんだから……!」

「リベンジマッチって奴か……安心しろ!腕を上げたのはおめぇだけじゃねぇぞ!」

 カニ娘の指名は、ヴィクトリーらしい。そりゃそうだ。あの時カニ娘を倒したのはヴィクトリーなんだから。

 多分、この一戦で彼の真価が見れる……

「新しく覚えた技よ……!」

「ん……!?」

 カニ娘はヴィクトリーにハサミを向け、怪しい光線を放った。

「波っ!!」

 彼は、かめはめ波でそれを相殺した。

「後ろよ!」

 既に、カニ娘は背後に回っていた。

「おっ!?」

 カニ娘は、大きなハサミを振り下ろしてきた。それを、ヴィクトリーが回し蹴りで止める。

 そして二人は、激しくぶつかり合った。

「あだだだだだだだ……!!」

「はぁあああ……っ!!」

 嵐と嵐がぶつかり合うような、攻防。その末に二人の強烈な一撃がぶつかり合い、一旦距離をとるようにぶっ飛んだ。

「……ふっ!」

 ヴィクトリーはヒュバババッと手を動かして、手を合わせて手を突き出した。

「バーニングアターック!!」

 そして、強力なエネルギー弾が発射された。

「っ!」

 カニ娘は飛び上がり、それを避けた。

「かめはめ波っ!!」

 ヴィクトリーは、そこにかめはめ波を放った。

「効かないっ!」

 カニ娘は大きなハサミでそれをはじき飛ばした。そして、重力と共にヴィクトリーにハサミを振り下ろした。

「よっ!」

 ヴィクトリーはバク転でそれを避け、四つん這いになって地面に踏ん張る。

「なにっ!?」

「おらぁっ!」

 地面を蹴ると、爆発するように砂が飛び散る。

 彼は、弾丸のようなスピードで飛び蹴りを叩き込んだ。

「ぐぁっ!」

「……」

 ヴィクトリーは、ニッと笑いながら着地する。

「はぁっ……はぁっ……!!」

 カニ娘は、息を切らしながら立ち上がる。

「強くなったなぁ、おめぇ……だけど俺にたどり着くには修行が足りなかったみてぇだな……」

「な、なに……!?」

 カニ娘は、拳を握ってヴィクトリーを睨んだ。

「わ、私はリベンジのために血の滲むような修行を積んできたのよ……!!あんたのためだけにね!!」

 そう言うと、またもやカニ光線を放ってきた。

「はぁっ!!」

 ヴィクトリーがそう叫ぶと、カニ光線は消えてしまった。気合で消し飛ばされたのだ。

「な……!?」

「俺達だって、それは生死をかけた戦いを繰り返してきた……だけど、俺はサイヤ人!戦えば戦うほど、そして死から這い上がればもっともっと強くなるんだ!おめぇなんかにゃ負けやしねぇ!!」

「……」

 強いヤツと戦えば戦うほど強くなる、戦闘民族の力。戦いの中で進化しゆく、青天井の強さを秘めた彼を前に、カニ娘は──

「く……!私は負けなーいっ!!」

 迷わず、突撃した。

 ヴィクトリーはそこに指を差し、止まった。

「はあぁーっ!!」

「……超龍閃撃。」

 指とカニ娘の間1センチの所でヴィクトリーは拳を作り、そして凄まじい威力の寸勁をカニ娘に放った。

「がっ……!!!?」

 その体がぶっ飛んで、岩盤に叩きつけられた。

「また、こんな目に……!!」

 岩盤は崩れ、カニ娘はガレキの下に埋もれたまんま、気絶してしまった。

「強くなってこい……俺はまた、必ず戦ってやる!」

 そう言って、ヴィクトリーは拳を掲げて勝ち名乗りを上げた。

「……よし、とっとと海底神殿に行こうぜ。」

「あ、うん……」

 今回は、ルカが導きの玉を掲げる……すると以前のように眩い光を放ち、海底神殿への道が出来た。

「さぁ行くか……!」

「よし、れっつごー!」

 気を取り直し、僕達は海底神殿へと向かったのだった……

 

 海底神殿は以前とは違い、襲いかかってくる魔物は居なかった。

 こうして、海底神殿の再奥まで進むと……

「おっす!」

 その広間には、以前と同じようにクラーケンが鎮座していた。

「おや?あなた達は確か……私が結婚を許した、勇者と銀髪妖魔と、独身の武道家ですね。」

「違うわ!いい加減にしろ、貴様!」

「イカ焼きにして食っちまうぞ。」

 相変わらずひどい勘違い、記憶まであやふやだ。この女王、少しボケてるんじゃないのか……?

「全く……次に間違えると、この男が言う通りのイカ焼きにするぞ。」

「そ、そうでした……失礼を、魔王様。ところで、今日はいったい何の用事でしょうか?」

 ルカが、クラーケンに一歩踏み出した。

「ここにあるブルーオーブを、僕に貸して欲しいんですけど……」

 以前、オーブを奪いに来たと勘違いしたクラーケンと戦闘になったのだ。それほどまでに大切なものを、簡単に貸してくれるだろうか……?

「頼むよ〜!ちょっとでいいんだ!」

「ううむ、オーブは海底の宝ですが……あなた達は、人間と魔物の結婚に骨を折ってくれましたね。南海の女王として、その恩に報いねばなりません。特別に、ブルーオーブをお貸ししましょう。」

 そう言ってクラーケンは、僕に青いオーブを差し出してきた。

「あ、ありがとうございます!」

「このオーブは、単なる恩返しで貸し出すわけではありません。深い希望を込めて、あなた達へと託すのですよ。魔物と人が憎しみ合う、この時代……あなたならば、何かを変えてくれると魔王様は信じておられるようです。」

 ふとアリスの方を見てみる……

「……ふんっ!」

「……と、とにかくサンキューな!クラーケンさん!」

「このオーブ、人間と魔物の未来のために役立てて見せます!」

「魔王様が見込んだ人間達、私も期待していますよ。では、私が地上まで……」

 クラーケンは、触手をぶんぶん振りながらストレッチを始める。それに、ルカとヴィクトリーは悪寒を覚えた。

「あ、あれはもういいです!」

「俺達、自分で帰れるからさ!」

 以前のように、海上にぶん投げられてはかなわない。

 慌てて僕達は、南の海底神殿を辞したのだった……

 

 お次は、北の海底神殿にあるというシルバーオーブ。

 ゴルドポート付近の砂浜から、同じ手段で行けるという。そういう訳で、一行はゴルドポート付近の砂浜に来た。

「おっしゃー!」

 今度は、ヴィクトリーが導きの玉を掲げた。やはり例によって、海中への道が出来た。

「よし、行くぞ……!」

「おーっ!」

 こうして一行は、海底への道へと踏み込んだのだった……

 

 南の海底神殿とは違い、この地域は魔の大陸が近い。

 海の魔物も、おそらくかなり強いはず……

「おい、ルカ。何か来るぜ。」

「ん……?」

 光の道を進んでいたら、ふよふよと何かが近づいてきた。

「ありゃ……マーメイド……か?」

 上半身は人間、下半身は……何だアレ。マーメイドは友好的な者が多く、人間は襲わないはずだが……

「あ、人間さん達ですね。」

 少しおどおどした態度ながらも、マーメイド?は笑いかけてくる。

「あの……人間さんに、プレゼントがあるんです。もっと近づいてくれませんか……?」

「やだね。」

「断る。」

 二人は、きっぱりと断った。

「そうですか……じゃあ、無理矢理捕まえちゃいますね!」

 そう言うと、マーメイド?の下半身が変化し、コウモリダコのような下半身になった。

「うわっ!キモッ!」

「……こういうのは僕が専門か……」

 ちなみにこいつは、ダゴン娘という。図鑑で、見た事がある。僕は剣を抜いてダゴン娘と相見える。

「いきますよ〜!」

 ダゴン娘はそう言いながらふわふわと近づいてくる……

「……かぁっ!」

 ルカは気を解放し、ダゴン娘にズバズバと切りかかった。

「きゃ……!?」

「大地の力の全てをぶつけてやる……!」

 ルカは壊斧・大山鳴動を放った。

「きゃあぁーっ!!」

 ダゴン娘は吹っ飛ばされたが、その場に留まる。

「……ぐっ……!!」

 そして、猛スピードでルカの腹に突進した。

 彼女の頭突きが、ルカの腹が激突した。

「おぐっ……!?」

「ふふ……」

 更にルカを触手で捕まえにかかる……

「ウンディーネ……」

 だがルカはウンディーネの力を使い、流水のように躱した。

「え……!?」

「……」

 目を閉じながら水に浮かび、剣を構えるルカ。

 それを見たダゴン娘は、またもや猛スピードで突進してきた。

「……」

 だがルカはそれを見切り、ひょいと避けて剣を腰に納めた。剣を鞘に納めるイメージだ。

「くっ……!!」

 ダゴン娘は、またもや猛スピードの体当たりを敢行した。

「……そこだっ!!」

 ルカはそのダゴン娘に居合切りの一閃をかまし、剣を納めた。

「……魔刀・明鏡止水……」

「……がはっ!いやぁああ……!」

 ダゴン娘の胴体が真っ二つになり、その体が消散し、タコの姿へと封印された。

「おっかねぇな……マーメイドの姿に化けちまうなんて……」

「結構バレバレだった気がするがな。」

「……それは言っちゃダメだよ。ほら、海底神殿が見えてきたぞ。」

 海底ふきんに、南の海底神殿と同じような建物が見える。あそこで北海の女王が、シルバーオーブを守っているのだ……

「オーブを素直に渡してくれるかなぁ……」

「さぁ……?」

 不安を抱きながらも、戦士達は海底神殿へ入っていった……

流血表現

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