初投稿となります。
D.C.Ⅲのなりきりチャットでの話を元に書いてみました。
これからよろしくお願いします。
年が明けた新学期が始まり、数日たったある日。
この日はちょっとした騒動が起きた。
「はーい、みんな席について~」
ガラッと教室のドアが開かれ、我ら予科1-A組の担任、リッカ・グリーンウッドが入って来た。
リッカさんが教室に入ってきたと共に、俺達は私語をやめ席に着く。
「みなさん、おはようございます。今日のホームルームなんだけど、皆さんに転入生を紹介します。」
転入生…?とクラス中がざわめく。
魔法学園にこんな時期に転入だなんてかなり特殊じゃないか…?
「転入生だなんて急だね。兄さんは知ってましたか?」
「クラス代表なんですし」と、隣に座っていた妹の姫乃が首をかじげながら聞いてきた。
「いや。転入生なんて俺も初めて聞いたから正直驚いてる。」
そう。転入生がA組に来るなんて、リッカさんからは何も聞かされていないのだ。
となると、今回の転入は何か特別な事情があったのではないかと思った。
「はいはーい、ちょっと静かに。今から転入生に入ってきてもらうわ。」
「さ、入ってきて」とリッカさんの合図とともに、教室のドアが開かれ、三角帽子をかぶった女の子が入ってきた。
肩までかかった鮮やかな赤髪に、まるで絵本で出てくる魔女の古めの三角帽子をかぶった女の子はリッカさんの隣に立った。
「ミノリ・ウェストウッドさんよ。ちょっとした事情で入学が遅れてしまったんだけど、みんな仲良くしてあげてね。」
リッカさんから転校生の女の子の紹介を簡単にすると、
「ミノリ・ウェストウッドです……えっと……よろしくお願いします。」
それに続き、ミノリ・ウェストウッドさんは緊張した表情でお辞儀をした。すると、男子からは歓声が沸き、女子からは拍手が挙がった。
「…!」
クラスの歓迎の声に吃驚したのか、三角帽子を押さえながらリッカの側へ行き、後ろに隠れてしまった。
「こらこら、ちょっと落ち着きなさい、特に男子諸君。ミノリが怖がっちゃったじゃない!」
たしなめた後、苦笑交じりにミノリ・ウェストウッドさんに向いて言った。
「大丈夫よミノリ。みんなアナタを歓迎してるわよ?」
「…本当ですか?」
「そりゃ、これだけ騒げば大歓迎でしょう。」
だから安心していいわとリッカさんは笑顔で言うと、
「リッカさん…はい。」
「まぁ、あなたが大勢の視線が苦手なのは、前から知ってたけど、あなたならすぐ慣れるわ」
リッカさんが小さい子をあやすようにウェストウッドさんの頭を撫でていると
緊張が解けたのか、ウェストウッドさんは再びリッカさんの隣に戻った。
今のやりとりからして、リッカさんは前からウェストウッドさんと知り合いだったのか…
というか、ウェストウッドさん、なんで帽子まだ帽子をかぶっているのだろうか。
眺めながら考えていると、前方から視線を感じたのでふと顔を上げるとリッカさんと目があった。
するとリッカさんはイタズラを思いついたように一瞬だけニヤリと笑った。
「席はどこに座っても構わないんだけど、そうね……」
途中まで言いかけ、ウェストウッドさんに耳打ちをし始めた。
なんだろう何か嫌な予感がすると思っていると、
「せっかくだから、ミノリが座りたい席に座りなさい。」
「はい。…えっと…」
ウェストウッドさんは席に向かった。
サラや姫乃とかの隣かな?
「…ここかな?あの…よろしくおねがいします?」
と考えていたが、姫乃席の反対側の俺の隣空いてる席に近づき座った。
ウェストウッドさんが隣に座り挨拶をしてきたが、気付くのが遅れ、返事があやふやになってしまった。
「………ん?えっ、ここ?」
「ちょっと兄さん?」
「あら、清隆。ミノリが隣に座るのは嫌なのかしら?」
姫乃がジト目で見つめてきて、リッカさんはニヤリと笑う。
「いや、そういう訳じゃなくて…」
「なら、なんでそんな反応をしたのかしら?」
「その、すみません。ぼーとしてて気づくのが遅れました。」
「素直でよろしい。全く、気を付けなきゃ駄目よ?」
確かに幾ら何でも、ちょっと失礼な対応だったと反省。
「さてと、HRはこれで終わりにして講義を始めましょう。」
講義が始まってしまったので、後でウェストウッドさんに謝ろうと思いながらテキストのページを開いた。