ネイ「アシスタントのネイです」
グリーフィア「アシスタントのグリーフィアよー。今回からアシスタントの順番変更ね」
さて、今回も2話投稿、EPISODE78と79の公開です。
ネイ「誕生したクリムゾン・ファフニールは、どのような力を行使するんでしょう?」
グリーフィア「流れ的には圧倒的な破壊力を誇る攻撃発射!って感じだろうけど、それを発射できるのかしらねぇ」
ふっふっふ……それを超えたビックリな力、解放されちゃいますよ今回は!(゚∀゚)それでは本編へ!
爆誕、その言葉が似合うような光景だった。大破したクリムゾン・ドラゴニアスの燃え上がる体から飛び出したそれは、包み込む炎を翼で振り払った。クリムゾン・ドラゴニアスと同じ、機械の体を持つドラゴンが姿を現した。
母の体の中から生まれる子ども、機械的な意味では後継機が射出されたというべきか。いずれにせよ、それがクリムゾン・ドラゴニアスの示した「希望」であることは間違いない。突如現れたそのドラゴンに動揺が敵方に生まれた。
『なんだ、あのドラゴンは!?』
『象徴の中から生まれた。ってことはあれが新しい象徴?ちっせぇなぁ!』
『構わん。あれが希望などとほざくなら、我らが象徴の力で消し去ってくれる!』
皇帝が手を上げ、マギア・マキナスに攻撃指令を飛ばす。マギア・マキナスは破損状態からやや復旧した口部を開き、ビーム砲の発射態勢に入る。スパークを迸らせながらエネルギーを充填させていく。
マキナスの象徴に合わせる形で皇帝の配下のMSも攻撃態勢に入る。銃口が次々と向けられてなお、新たに生まれたドラゴンは何も対応しない。だが元は動く。機体を浮上させてそれらの前に立ちはだかる。そのドラゴンを護るのは自分達の役目だからだ。
「消せるもんなら……消してみろよ!」
元の挑発と同時に銃火が放たれた。圧倒的熱量を伴った攻撃が正面カメラの映すあらゆる箇所から放たれた。光で映像が埋め尽くされる。すると元の意志に呼応するようにガンダムの機体に変化が生じる。
機体を構成するユグドラシルフレームが光を放ち、周囲に球状のバリアが展開される。バリアに触れた攻撃は突破しようとするも、バリアは一切の貫通を許さない。遅れて発射されたマギア・マキナスの攻撃がバリアを飲み込む。しかしバリアは消えなかった。
DNウォールでもDNプロテクションでもない。未知の障壁であったが、それを元は自分がやっているのだと知覚出来た。攻撃を防いだ元に、声が掛けられた。
『おまえが、わたしのドラグナイトか』
「お前は、象徴か」
あどけなさの残る、しかし医師のはっきりした声音。聞き返すと、頷いて返答する。
『そうよばれているものだ。個体名はクリムゾン・ファフニール。クリムゾン・ドラゴニアスがわたしをこう名付けた。へんか?』
「いいんじゃないか。よろしくな、クリムゾン・ファフニール」
突発的な状況ではあったが、すぐに理解し挨拶する。ファフニール。ジャンヌの家名とルーツを同じとした名前だろう。象徴の思い入れを感じる。ジャンヌも新たな象徴に対し、決意表明をする。
『詩巫女のジャンヌ・ファーフニルです。あなたを護ります、』
『あぁ。そのために、わたしも母から託されたものを渡そう』
「託す……?」
言葉の意味を理解しようとしたところでクリムゾン・ファフニールが行動を開始する。とは言っても始めたのは呼吸、息吹だった。青みがかった息吹がガンダムに降りかかる。
息吹が託すものと判断すると、少しばかり奇妙さを感じる。しかし、本当に託されたものは、それだけではなかった。ガンダムのシステムに変化が生じる。
「なんだ、これは」
視覚に投影される、システム「エボリュート・アップ」の文字。ジャンヌもシステムの更新を確認していた。
『新しいシステム……?え、何これ!?ハジメ!?』
ジャンヌの声が上がった時には既に機体に異変が起こっていた。機体を蒼白い結晶が覆い尽くす。身動きの取れない中で、ガンダムに何かが起こっている事だけを知る。まるで体を造り替えているとでもいうべき、未知の感覚だ。
結晶が完全に機体を覆い尽くして数秒。周囲に展開したバリアと共に結晶は砕かれた。結晶から出ると、元達のガンダムはその姿を変化していた。機体の各所が大型化し、手には爪のようなものをいつの間にか手にしていた。悪魔か魔術師のようなシルエットを作り出すマントパーツは、皇帝達の機体に似たイメージを持たせていた。元の目に更に機体の名前が映る。
シュバルトゼロガンダム・フルイグナイト。イグナイトと似て異なる名前。更なる情報を出そうとした時、機体からもう1人の声がオープン回線で周囲にしろ示された。
『今こそ、歓迎の時だ』
「スタート……?」
『かつての戦争でシュバルトゼロガンダムがたどり着くはずだった力の1つ。それが象徴から新たな希望に託し、ガンダムに授けられた!マキナス、そしてドラグディアよ。これがガンダムの新たなる領域にして取り戻した力、機械の進化「エボリュート・アップ」で生み出された、全てを圧倒するガンダム「シュバルトゼロガンダム・フルイグナイト」だ!』
元の声も気に留めることなく、スタートは全領域に対しての回線で祝辞の如く伝達した。回線が鎮まり返る。唖然としているのか、はたまた理解が追いついていないのか。
しかしシュバルトゼロが更なる力を得たことは元には分かった。機体のエネルギー数値や滞空する状態でのパワーゲインが今までとは違う。力を秘めていた。それを理解できていない皇帝一派がその宣言を拒絶する。
『新たなる領域?ハッタリを!』
『やんぞ、機械騎士!!』
『分かっている!俺達のガンダムは何者にも負けない!』
マギア・ガンダム、そして赤の近接仕様に再換装したエクス・ガンダムがサーベルとソードを引き抜いて斬りかかる。それを見て元は機体を動かそうとした。だがガンダムは自動で肩の大型ユニットを展開する。展開したユニットは2機のガンダムの腹部を突く。貫きこそしないが機体バランスを崩す。そこにマントパーツ前部からレーザーを放った。自動追尾式のホーミングレーザーを2機のガンダムは回避に専念せざるを得なかった。
更に追撃の如く杖から球体を周囲に放出、エアクルセイドに襲い掛かる。エアクルセイド部隊も迎撃を行うが、無理だと判断して回避に専念する。襲い掛かってきたマキナスのMSを、新たなシュバルトゼロはパイロットが動くどころか指示することなく、追い払おうとした意志だけで追い払ってしまう。完全に圧倒していた。
『嘘……私、何もやっていないのに』
『動かずに迎撃だと……これが1400年前のMSが到達しようとした領域?』
自動で迎撃する姿にジャンヌはたじろぐ。皇帝の声にも余裕がなくなっていた。一方で攻撃に追われていたガンダムとエアクルセイド隊は何とか振り切り、再度攻撃を仕掛けようとしていた。
『ふざけやがって!パイロットが動かさずに自動で迎撃するなんて、この卑怯者!』
『圧倒的な力だな……だが、オートならいくらでもやり様は!』
圧倒的な力。元もそれは認めていた。パイロットに負担を掛けることなく圧倒的な力を行使する。さながら神が人間に力を見せつけるかのような状況だ。だがしかし、だからこそ元は自らの意志を口にした。
「…………違う」
『ハジメ……?』
『ふん?』
「例え、全てを退けられる力だとしても、これは俺が望んだものじゃない。」
先程のスタートの言葉を否定する言葉を発する。力を振るうなら、自分がそれをきちんと手にしたい。元の要望に、スタートもまた答える。
『フッ、そうだ。これはあくまで「俺」が「かつて」望んだもの。クロワ・ハジメ。お前はこの力を、どうあってほしいんだ?』
スタートのかつての望み、それがこのフルイグナイト。もし変化できるというのなら、元の答えは1つだった。スタートの問いに元は返答した。
「……俺は、今までと変わらない。俺が護りたいと思った人を護る。俺が、この手で、自ら切り開く。圧倒的な力で支配するだけじゃない。みんなと共に行く……。だから、俺が望むのは!」
前へと手を伸ばす。それに呼応して再びガンダムが結晶に呑みこまれる。機体から生えるのではなく、周囲の空気から生まれるように発生した結晶に、機体が埋め尽くされる。その中で結晶をガンダムが吸収していく。結晶を取り込んでガンダムが再び生まれ変わっていく。
ものの数秒もかからぬ一瞬で結晶が装甲の中に消えていく。結晶の集合から解放されたガンダムは、再びその姿を変えていた。先程のマントパーツに杖といったファンタジー風の恰好から一転、これまでのシュバルトゼロガンダムを踏襲した構成。杖もライフルへと変わり、翼はより大型化してファンネルが根元の可動部ごとコウモリの膜の骨のように動く。頭部、腕部、脚部にはイグナイトの竜の意匠を施されていた。
総じて先程よりも本来のシュバルトゼロガンダムが「正統進化」したような姿になった。後継機といっても違和感のない機体。機体に起こった超常的な変化に、困惑しながらも事実を受け止めるジャンヌの声が響く。
『これが、ハジメの選んだ答え……』
『そう、そしてあなたが選んだ答えでもある、ジャンヌ・ファーフニル』
『私が……?』
生まれ変わった機体を見届け、クリムゾン・ファフニールが語る。そしてそのまま空域から撤退していく。逃げる機体に反応し、エクス・ガンダムとマギア・ガンダム、エアクルセイドが後を追う。
『逃げるなよ、ドラグディアの象徴がァ!!』
『あっちも沈めりゃ、勲章もの!』
落とそうとする意志を感じる。だがそうはさせない。変容を完了したガンダムが目にもとまらぬ速さで彼らの間に割って入る。
「お前達の相手は、俺達だ!」
『邪魔すんなぁぁぁー!!』
ランドの絶叫に合わせて、エアクルセイドがガンダムを包囲する。包囲したエアクルセイド6機とマギア・ガンダムは各々の武器で攻撃する。圧倒的な弾幕の量。ところがシュバルトゼロガンダムはその攻撃を次々と回避する。回避した直後にライフルを構えてエアクルセイドの1機のシールドごと貫く。同時に腰に装備されたブレードガンを投擲、反対側に来たもう1機の胸部に突き刺さる。
『2機撃破!?』
「2機じゃない、3機だ」
ランドの驚愕に満ちた言葉を訂正する。距離を詰めて突き刺さったブレードガンを握ると、そのまま振り回して剣を引き抜く。武器を引き抜かれた機体は空中を飛ぶ別のエアクルセイドと衝突する。衝突された側は引きはがそうとするが、その前に瞬時に突撃したシュバルトゼロガンダムのブレードガンに2機ごと貫かれて爆散する。
爆発から瞬時に逃れたシュバルトゼロガンダムは止まることなく、更に次のエアクルセイドに向かう。そうはさせまいとエクス・ガンダムとその支援機らしき黒と緑の獣型ユニットが行く手を阻む。
「無駄だ」
2機の剣と爪による連携攻撃。それを回転しながら掻い潜って先にいたエアクルセイドに向けて頭部に新たに生まれたバルカンを放つ。けん制に気を取られるうちに本命のライフルを構え、放たれたビームが敵機を貫く。
最後に残りの2機をシールドのビームマシンキャノンで撃ち貫く。レイ・アクセラレーターで収束したビームは、またもシールドを貫く。あれほどガンダムを苦戦させたエアクルセイドの部隊は、あっという間に稼働機ゼロへと追い込まれてしまったのである。
『すごい…………機体のパワーが……ううん、反応性が違う』
出力をコントロールするジャンヌからは機体の性能の段違いぶりに驚かれる。今までのシュバルトゼロを超える性能がここにあった。
一方自軍の最高峰の戦力の一角を潰された皇帝達の動きが鈍っていた。残っていたエアクルセイド部隊をものの1分弱の時間で殲滅されてしまったのだ。ランドの絶望に満ちた声が漏れてくる。
『なんだよ、これ。これがガンダム……?こんなの!』
『………………認めない。これが正しき力などと、我らは認めない!あれを何としても阻止せよ!』
『化け物がぁ!俺も本気で行かせてもらうぜぇ!!』
皇帝の檄を受けてエクス・ガンダムも奥の手を繰り出す。先程まで支援し続けていた黒と緑の獣型支援機が変形、開いたスペースにエクス・ガンダムの素体が挿入される。合体したエクス・ガンダムは人馬、いや、人獣とでもいうべき4足歩行に両腕という異形の姿へと合体を完了させる。
合体したエクス・ガンダムに残りのパワードスーツが集結する。戦力を惜しみなく投入する気だ。マギア・ガンダムも、そしてマギア・マキナスがこちらを砲撃態勢に入った。圧倒的な戦力差。しかしもう負ける気がしなかった。今度こそ象徴の託したものを護るために、2人の意志が重なる。
「行くぞ、ジャンヌ。準備はいいか」
『いつでも。その力、思う存分使って!私も付いて行くから!』
確認の後ビームライフルを構えなおした元は、新生したシュバルトゼロガンダムの名を示す。
「シュバルトゼロガンダム・イグナイター、全てを
◆
「なんだべ、これは……!?」
戦闘を映すモニターを見て、マギア・マキナスのMS整備長であるワルトは愕然とする。理由は当然、ガンダムの戦闘にあった。確かにマキナート・エアクルセイドは有人・無人共にガンダムと互角以上に展開していたはずだ。モニターしていたワルトもそれを見ていたはずだった。
ならば今見ているこの光景は何なのか。6機のマキナート・エアクルセイドはものの数十秒でたった1機のガンダムにすべてが撃破されてしまったのである。攻撃を掠めることなく、防御手段が有効に働いた形跡もない。あまりの事に解析に対する思考が追いつかない。愕然としていた。
更にガンダムはマキナスの技術の粋を集めて作り上げたMS達、そして今ワルトが乗るマギア・マキナスと交戦する。艦内に響き渡る振動がその証拠だ。全機がガンダムを撃墜しようと追いすがるが、放たれる攻撃を軽々とガンダムは避けて反撃する。逆にこちらの戦力が圧倒されていた。
「所詮、造り物は本物に勝てねぇ、ってか?これが、本当のガンダムの力だってぇのか……」
自分なら作れると思っていた。伝説の機体「ガンダム」を。顔を真似て、ガンダムのこれまでに見せた機能を可能な限り再現して作り上げたエクス・サイズとランド・オンの機体。
その完成度は自分が良く知っている。先程も数的有利を取っているとはいえガンダムを圧倒していた。ところが今彼らは新生したガンダムを相手に苦戦を強いられている。エクス・サイズも奥の手であるガルム・フェイズに換装して何とか対決できているが、翻弄される動きが多い。ランドに至ってはいいように弄ばれているように感じる。戦闘に通じていなくてもそれが分かるほどに差が生まれている。機械騎士を圧倒するほどの性能だ。
(性能だけ、なんか?中身もまるであの時とは違ぇ)
腹部の修理箇所を擦る。ガンダムのパイロットを奪還しようと試みた時、上下に斬られたワルトは以来その仕返しの如くMS開発に打ち込んだ。その賜物がエクス達のガンダムだが、もしかするとパイロットもまた特別だったのかもしれない。
竜人族でも機人族でもない、かつての自分達に近しい人間。それに回線からもう1人、少女のものと思われる声も聞こえた。パイロット2人だからこそ成せる技。想像は膨らむが、納得できる答えは見つからない。
ワルトは呟く。あまりにも圧倒的な漆黒のMSに、畏怖と敬意を込めた言葉を。
「どうあっても、救世主には手が届かんのやってな」
そのままモニターの前で椅子に座り込んで、立場も忘れてその戦いに魅入ってしまう。
NEXT EPISODE
EPISODE78はここまでになります。
ネイ「が、ガンダムが変わりましたよ!?」
グリーフィア「旧作じゃああり得そうだったけど、今作だと流石に驚くわね……エボリュート・アップ、だったかしら?あれって何をどうしたらあぁ出来たの?」
簡単に言うと第3次スパロボZのジェミニオン・レイです(`・ω・´)高純度DNに働きかけて機体を一時的にDNに分解・再構成させています。
グリーフィア「うん、私達には全くさっぱりだわ」
ネイ「と、とりあえず他作品でもやられていることと……でも性能が既にやばい気がするんですが……」
その性能の恐ろしさは後半から更に発揮だよ☆(゚∀゚)それではEPISODE79に続きます。