機動戦士ガンダムDN   作:藤和木 士

102 / 322
どうも、皆様。引き続きご覧の方は改めまして。遂に来たバトスピガンダムコラボに手放しで喜んでいる藤和木 士です。実質この作品ガンダムとバトスピのコラボじゃない?あ、違うと(;・∀・)ですよねー。

レイ「あはは……アシスタントのレイだよー」

ジャンヌ「アシスタントのジャンヌです。もう、公式に消されても知りませんよ?」

一体どっちの公式からお咎めもらうんだろうね、そうなった場合(´・ω・`)さて、そんなことは置いておくとして、引き続きEPISODE79の公開です。

レイ「ガンダム、覚・醒!スタートもどことなく喜んでいるね!」

ジャンヌ「地味に決め台詞も言っていて、一気に流れが変わりました。果たしてこの勢いが最後まで続くんでしょうか?」

今ガンダムが全てをゼロへと戻す!それでは本編をどうぞ。


EPISODE79 変わる明日への希望4

 ガンダムの奇跡の瞬間はガンダムの母艦であるダンドリアスでも確認されていた。偵察ポッドから映し出される映像に、アレクやローレイン、アルスと言ったエースパイロット達も湧き上がる。

 

「ハジメのヤツ、こんな姿を隠してたのか」

 

「隠してたっていうより、覚醒したって言い方の方が正しいっすけどね。象徴もどうなるかと思ったけど、世代交代だ」

 

「危機は脱した。それでも援軍は必要だろう」

 

 アルスの視線がMS格納庫に入るマキナスの整備員に注がれる。マギア・マキナスによる不時着後、アルス達は艦のダメージコントロールと破損した機体の応急処置に追われていた。

 特にアルスの機体はパーツがドラグディアに無く、出撃は不能だと思われていた。だが彼の兄リヴィル・ゲートが手配した艦のメカニックが救援に駆け付けたことで状況が変わった。アルスからの通信を受けたリヴィルはドラグディアに味方するアルスの為に、艦のMS整備士をダンドリアスへ派遣した。当初はやって来たマキナスの整備員にドラグディア側が忌諱したが、MS隊隊長のアレクの一声で暴動に至る前に収められた。

 不時着の衝撃でパーツが散乱したドラグディア機よりも、先に修理できる見通しが立つほどになっていた。完全でなくても、救援に入れるなら問題ない。アレクはアルスに自分達の仲間の救援を要請する。

 

「アルス・ゲート、俺達の仲間を、ハジメとジャンヌを頼む」

 

「任された。それにあの場には、兄の部下も助太刀に入っている。彼の救援のためにも、ガンダムのためにも行かせてもらう」

 

「あぁ、任せた」

 

 前までの敵とそう言葉を交えて愛機の下へと向かう。既に機体は目立った損傷のない使える状態まで応急処置が施されていた。修復に協力してくれた、ガンダムの技師だと言っていた女性が現状の簡単な説明を行う。

 

「強化システムの起動に問題ない位の状態までは持ってこれたよ。マキナスのエース君」

 

「協力感謝する。ヴェール技術大尉。流石、ガンダムの技師と言うべきか」

 

「ガンダムの整備をしていると色々と勉強になるからね。その話は追々君の技師さんに話すとして、ガンダムの救援頑張ってきて」

 

「了解。さぁ、もう一度やれるな、シャイニング」

 

 背中を軽く押される。ドラグディアとマキナスの平和への想いを背負い、アルスは愛機マキナート・シャイニングを纏う。上部出撃口が開くと機体を浮遊させる。そのまま一気に艦外へと飛び立つ。

 

「マキナート・シャイニング、ガンダムの救援へと向かう」

 

 ダンドリアスの管制官に伝えてアルスは再び戦場へと向かった。

 

 

 

 

 エアクルセイドの編隊を片付けたシュバルトゼロガンダム・イグナイターは、続いてマギア・ガンダムに狙いを絞る。エクス・ガンダムとマギア・マキナス、それに皇帝機からの砲撃を軽々と躱し、ジグザグ機動で距離を詰める。

 

『来るっ!何っ!?』

 

「遅い」

 

 マントパーツのレールガンとミサイルコンテナで迎撃するランド。だがマギア・ガンダムの攻撃はイグナイターの機動に翻弄されて弾丸は掠めもしない。マントを閉じて防御態勢に入るが、悪手だった。

 機体を翻すように振り上げた肩部シールドのビームマシンキャノン、レイ・アクセラレーターによるビームソードがマントごと機体を切り上げた。マントパーツの一部が宙を舞い、覆われていない胸部装甲に傷が入る。

 

「もう一撃!」

 

『う、うわっ!?』

 

 直後に後方へ回転して退きながらビームライフルを放つ。放たれた弾丸はマントと脚部を損壊させる。エクス・ガンダムとマギア・マキナスの妨害が入るが、滑る様に機動し弾幕と剣戟の嵐から逃れる。

 マギア・マキナスからの砲撃が激しい。マギア・マキナスを動かす奏女官が兄を護るために全砲門を向けていたのだ。

 

『兄さんをこれ以上いじめるな!』

 

『象徴を傷つけていたくせに、よく言います!』

 

 ジャンヌの言い返しと共に皇帝達の弾幕を掻い潜り、マギア・マキナスに向けて最大の一撃を繰り出す。

 

『Ready set GO!DNF、「シュバルト・ホロウ・フィーバー」!!』

 

「これで墜ちろ!」

 

 シュバルトゼロガンダム・イグナイターが手を正面にかざしながら後方に退く。先程までいた場所に高純度DNによる薄い膜のような領域が作られる。そこに向かってライフル、マシンキャノン、そしてレイ・アクセラレーターのビームを注ぎ込む。ビームを飲みこんだDNの膜は直後幾千もの光の束へ分かれて、マギア・マキナスを襲う。

これまで完全にガンダムの攻撃を凌いできたマギア・マキナスの装甲だが、放たれた高エネルギービームは亀のようなマギア・マキナスの背中をとうとう貫いた。いくつもの光の束がマギア・マキナスの内部を食い荒らす。

 

「グゥァーン……」

 

たちまち爆炎を上げていくマギア・マキナスは、先程までのクリムゾン・ドラゴニアスと同じように叫び声にも似た声を上げて墜落、沈黙する。

 象徴が倒れ、その護り手でもあるランドもこれには動揺する。しかし彼の心配はその中にいる妹に向けてである。

 

『メルッ!!こんの……!』

 

「ッ!!」

 

 突き出されたビームサーベル。頭部を貫こうとしたそれを、横に頭を傾けて回避して腕を掴む。手首を動かす前に逆関節に向けるように腕部ごと砕くと、その顔面に右拳を殴りつける。

 

『ブッ!?』

 

「はぁっ!」

 

 殴った衝撃でそのまま地上へと墜ちる機体に、トドメのブレードガン・X(ザン)で頭部を貫く。貫いた衝撃と自重で首が外れ機体は落下、残った頭部も振って斬り捨てる。

 返り討ちにした直後ビームが左方向から襲う。シールドを構えて防御に意識を向ける。攻撃をしてきたのはエクス・ガンダム。ビームを放った弓状のライフルを変形させ、斧にして斬りかかってきた。

 

「っぇい!」

 

『今だ、皇帝さんよぉ!』

 

『ハジメ、右ッ!』

 

 ジャンヌが声を上げた時には、皇帝の機体が手にした錫杖の先にビームサーベルを発振させて叩き付けて来ていた。両手で思い切りシュバルトゼロの背部を狙ってくる。

 

「させないっ」

 

 宣言と同時にウイングが高純度DNで覆われる。ウイングのDNと皇帝の錫杖がぶつかり合ってお互いを相殺する。

 受け止めた状態から更にDNを解放して両機体を遠ざける。バランスを無理矢理崩したところにビームライフル、ブレードガンで射撃する。両機体共にオーロラとマントによる防御を敢行するが、それぞれオーロラ、ビームシールドを貫通して本体とマントに着弾する。

 位置をずらして被害を抑えたエクス・ガンダムは、斧を再び弓へと変形させてビームを放つ。DNAの力を込めた弾丸が放たれる。

 

『DNA バイオレンス・メテオ』

 

『全弾撃ちこんだらぁ!!』

 

 エクスの全力を込めた矢の一斉発射がイグナイターに襲い掛かる。その場から退避して攻撃を回避するが、構わずエクスは連続してDNAを撃ちまくる。明らかに過剰な連発量で、DNジェネレーターの負荷を無視してガンダム撃墜に全てを注いでいた。

 そんな攻撃にあたるわけにもいかず、シュバルトゼロガンダム・イグナイターは回避行動を取る。スラスターを巧みに操り、自在に空を翔けていく。矢を順調に躱していく元だったが、前方のアラートが響く。

 

「っ!砲撃型か」

 

 弾幕を形成しながらエクス・ガンダムの黒と青の砲撃用アーマーが襲い掛かる。すぐさま方向転換して避ける。本体の攻撃と合わせしつこくこちらを狙ってくる。まだ回避できる。そう思った直後に更に周囲から攻撃が襲う。

 エクス・ガンダムの拡張ユニット、黒と赤の遠隔操作型のファンネルがこちらを取り囲む。三重による攻撃は流石に困難と思われた。だがシュバルトゼロガンダム・イグナイターと元の限界はまだだった。

 

「っ!フッ!!」

 

 あらゆる方向からの攻撃に反応する元。DNLの示す敵意がはっきりと分かる。それにシュバルトゼロガンダム・イグナイターは完全に反応しきれていた。圧倒的な機動性を以てして、エクス・ガンダムの攻撃をすべて回避する。

 このまま突撃を掛ける。反転を仕掛けた元に、更なる攻撃が襲い掛かる。皇帝機が放つ雷が伸びてくる。皇帝陣営の何が何でも撃墜するという意志が見て取れる。ギリギリのところで体を捻らせる様に回転してその攻撃も避ける。だが、エクス・ガンダムの本体から放たれた大火力のビームまでは、予測できなかった。

 

「ッ―――――」

 

 死角から抉り込むように放たれたビームの砲弾。反応しきれず砲撃が直撃する。爆炎がガンダムの周囲を包み込む。だがそれだけで終わりではなく、ファンネル、キャノン砲、そして雷撃が襲い掛かり、追い打ちを叩き込む。これでもかといわんばかりに皇帝の持つ錫杖から巨大なビームサーベルが形成され叩き付けられる。

 オーバーキルにも近い攻撃を受けるガンダム。すべて受ければ確実にやられる――――そう、全て受けていれば。

 

『消えろ、ガンダム―――!?』

 

 皇帝の振り下ろした巨大な光剣。しかしそれは爆炎をすべて叩き切る前に止まる。煙の中から現れたのは、まったく無傷の状態で機体全体から高純度DNを鎧の様に纏ったガンダムがその手で光剣を受け止める姿だった。

 正直油断したと思った元だった。しかしあの時咄嗟に腕をクロスさせた直後、機体の装甲からDNが放出されて気付いた時には機体全体がDNウォールで包まれ、攻撃を防いでいた。流石に光剣を仁王立ちのような状態で受け止めるわけにはいかず、手で受け止めたが、見事白羽取りの形で皇帝のDNFを受け止められた。

 

「よく分からないが、今更言っておく。俺達は簡単には消えない!」

 

 攻撃を受け止めた元は、皇帝に対しそのように言い放つと剣を横へと弾く。更に腰の後ろに新たに装着されたスタビライザーを展開して、停止状態から一気に加速し上方へ向かう。攻撃を振り切れる位置から下方に向けて銃口を向けた。ライフル、マシンキャノン、更にはファンネルとあらゆる火器を展開し、マルチロックオンを完了させた直後にすべてのトリガーを引く。

 

「いっけぇぇぇぇぇ!!」

 

 全砲門からの一斉射撃。下方の地面が一気に火の海となる。狙いは正確で、既に戦闘不能状態で動けずにいるハイドの機体を巻き込まないようにして皇帝達を襲う。

 完全にマントを締め切って防御に集中する皇帝機、何とか拡張機体の機能で防御しながら接近しようとするエクス・ガンダム。しかし残りの弾丸が拡張機体3機と機能をショートさせたマギア・マキナスにも降りかかる。マギア・マキナスの損傷に連動し、拡張機体3機の動きが変調をきたす。コントロール元がダメージを受けているのだ。

 全門一斉発射(フルバースト)をし終えたイグナイターがウイングを高純度DNで包み込む。光の翼となったウイングを羽搏かせてエクス・ガンダムと3機の拡張機との戦闘に入る。

 

『さぁ、いい加減墜ちな、ガンダム!!』

 

 一斉に襲い掛かってくる拡張機3機。その後方からビームボウを連発するエクス。隙のなさそうに見える弾幕と突撃。だが、やたらめったらに撃つおかげで見えなくても狙いが分かる。ならばと元は目の前の障害から立ち向かう。

 

「いくぞ、ジャンヌ!」

 

『はいっ!』

 

 機体が蒼く輝く。エラクスの光だ。光の翼が一層大きくなった次の瞬間、一気に行動する。まず近接型の剣をブレードガン・Xで受け止める。勢いの増した機体はそのまま剣を滑らせ敵機の右腕を切り飛ばす。次いで周囲にファンネルが展開されるが、それに狙いを定められる前に上へと逃げる。

 逃げると後方から砲撃が放たれる。砲撃型のビームライフルとキャノン砲だ。前からの弾幕と合わせて逃げ場はほぼない。だがガンダムは砲撃を寸前で砲撃の内一射に沿って後ろ向きで回転して回避すると、光の矢に狙い定められる前に反転してブレードガン・Xを投擲する。真っすぐ進んだブレードガン・Xが砲撃型の腹部に突き刺さる。同時に後方にもブレードガン・Xを投げており、格闘型の胸部に突き立てられる。

 

「―――――」

 

 流れる動きで遠隔端末型のファンネルを避けて、砲撃型に肉薄する。腹部に突き刺さったブレードガン・Xを引き抜こうとせず、そのまま迎撃しようとしていた。痛みがない、無人機だからこその行動の利点だが、むしろそれが付け入る隙となる。弾幕を抜けて腹部に刺さったブレードガンを握ると、エネルギーを注ぐ。ブレードガンからビームサーベルが形成し、内部メカニックを背面にかけて貫く。

 

「せぇい!!」

 

 再出力した銃剣を出力の増した腕部で勢いよく上へと振り上げる。機体挿入口ごと切り裂いて破壊していく。最後の抵抗の様にキャノン砲を向けるが、発射される前にビームマシンキャノンのビームソードで根元とキャノン砲本体をそれぞれ両断して破壊する。

 破壊した直後を狙ってファンネル型、そして本体がシールドのビーム砲を連射して襲い掛かってくる。シールドのビームは連弾と照射ビームを使い分けていた。照射もエアクルセイドが放った曲がるビームを放ってきており、回避をけん制する動きだ。

 弾幕の圧にこれまでなら押されていただろうが、今は違う。エラクスで蒼く染め上げられた機体は弾幕の勢いに負けることなく、的確に攻撃を連続して回避、距離を詰めていく。

 

「フィンファンネル」

 

 ウイングからフェザー・フィンファンネルが分離される。光の翼の残滓を帯びて分離されたそれは、すぐに分散してターゲット……紫のファンネル特化型を包囲する。ファンネル特化型はすぐさま迎撃に転じようとしたが、既に時遅くフェザー・フィンファンネルから放たれる一斉射撃に貫かれ爆散する。

 残るはエクスの駆る本体、あの人馬型の機体のみ。両手にブレードガン・Xを携え、最後の1機に肉薄する。距離を詰めて両者武器を振るう。

 

『この戦争、生き残るのは俺だ!』

 

「いいや、お前は俺が殺す!」

 

 刹那のぶつかり合いの中で言葉を交わす。斧に変形した弓と銃剣が何度も打ち合う。何度目かの激突の後、敵が距離を取る。左の腰から槍を掴みだすとその槍を掲げてDNAの発動を宣言する。

 

『DNA アンチェインド・ガルム・フレイム』

 

 槍を軸としてさらに巨大な槍を形成する。切り札とも呼べる最大火力を繰り出してくる。こちらもファンネルを呼び戻すと、持ち替えたX・ビームライフル・ゼロの銃身にファンネル4基を合体させる。ファンネルの砲門に光を灯し、そのエネルギーを一気に解放する。

 

「こっちも!」

 

『Ready set GO!EDNF、「フルバスターブレイド」!』

 

 ファンネルとライフルの銃口からビームが照射される。それを剣に見立ててエクスのDNAとぶつかり合う。拮抗しつつも徐々に押し込む。だが均衡は横合いにより潰される。イグナイターに向けてビーム弾が放たれる。放ったのは皇帝機。杖を変形させて先端のビームデバイスから放ったのである。

 ライフルが直撃弾を受けて爆散する。ファンネルも巻き込んで大幅にガンダムの武装が削がれる。おそらく狙ってやって来たのだろう。しかしガンダム本体は爆発を皇帝機からの隠れ蓑にしてエクス・ガンダムへ突撃する。大出力DNAを使用して、出力負荷で機体にスパークが散る機体に再度接近戦を仕掛ける。

 

「せいっ!」

 

『野郎ッ!!』

 

 出力負荷の影響で鈍る機体だが、イグナイターの剣と斧で鍔迫り合いを起こす。更にもう一方の銃剣を振るうが、それも槍に阻まれ両手がお互いふさがる結果となる。敵にはまだ股関節部に見える砲門がある。おそらくビーム砲だ。攻撃のタイミングを見計らってのカウンターに狙いを絞る。

 しかし、ここで大きく読み違える。後方からの接近警報が突如響き渡る。

 

「何?」

 

『ハジメ、後ろッ!?』

 

 振り向いた先に右腕を失いつつも反対の手にビームソードを構えなおした赤の格闘型が今にも剣を振り下ろそうとしていた。攻撃に加わらなかったことから墜ちたものだとばかり思っていたが、ここまで敵意を隠してこの時を待っていたのである。

 絶好のタイミングと言わんばかりにエクスが両手に力を込める。不意に力で弾かれた機体はそのまま格闘型の剣の餌食となる。かに思われた。

 

 

 

 

『やらせはしない!!』

 

 

 

 

 剣を振り下ろした直後、紅い残像と共に割って入った機体が剣の軌道をずらしつつこちらの姿勢を補助した。加速が解け紅い輝きを失ったその機体は、この大戦の最中ドラグディアに味方したマキナスのネオ・エースの機体。その機体は星剣使いという異名通り、剣でエクス・ガンダムに従う無人の機人の剣を防いだのだ。

 星剣使いの檄が飛ぶ。

 

『ガンダム!奴を潰せ!!』

 

「アルス!あぁ、分かった!!」

 

 命令された元は再度エクス・ガンダムへアタックを仕掛ける。決着の一撃を止められ、エクスは荒れ狂う。

 

『邪魔してんじゃねぇ!わんこが!!』

 

 アルスへの蔑みと共に両手の武装からビームを乱射する。狙いもない、数の暴力で怒りのままに撃ち続ける。そんな攻撃にあたるはずもなく瞬時に肩のシールド、ビームマシンキャノン・Xのビームソードを起動させて宙返りと共に両腕ごと切り飛ばす。

 両腕を失った機体。しかしまだ最後の足掻きと言わんばかりに股関節の砲を発射する。咄嗟の判断で左手を突き出し、腕部のビーム砲でその出力とぶつかり合う。いかにガンダムの攻撃といえども、その勢いを後出しで抑えきれはせず、左腕部が徐々に溶け始める。

 

(防御はした、けどどうする?)

 

エラクスの限界が近い。最大出力で張り合うわけにもいかない。元は直感的にブレードガン・Xを取り出す。ビームサーベルを形成させ、照射ビームの横合いから勢いよく突き出して直接ビーム砲を潰しに掛かる。

 無理矢理の策ではあったが効果はあった。キャノン砲が爆発し、ビームの勢いが弱まっていく。同時に左腕部から火花が散り始め、左腕を右手から形成したビームサーベルで強制排除する。そこでエラクスが限界時間を超える。ビームは左腕を飲み込みつつイグナイターを通り過ぎ、アルスによって足止めされた格闘型に直撃。格闘型を戦闘不能に追い込む。

 砲を潰され、武装のなくなったエクス・ガンダムはとうとう分離する。素体のシンプルな、無傷のガンダムがビームライフルからビームサイズを形成して単身襲い掛かる。

 

『こいつで終わりだ!!』

 

「なら、こいつで」

 

 エラクスが切れたと見て一気に向かってくる敵機に対し、こちらもバックパックから翼として運用していた実体剣を掴んだ。剣を構え、勢いよく突き出す。だがしかし剣はエクスに届かない。早く出し過ぎてしまったのだ。その惨状に笑い声を上げるエクス。

 

『リーチ考えろ!!』

 

 そのツッコミはまさしく的を射ていた。もう少し遅く出せば届いていただろう。もしくは、もう少し長ければ……。

 

「なら、伸ばせばいい」

 

『Lancer mode』

 

 音声と共に、実体剣はその姿を槍へと変えた。距離は縮まり、剣先から穂先となった刃がエクス・ガンダムを貫いた。

 

『ガフッ!?』

 

 胸部を貫かれ、吐血したような声を出すエクス。文字通りMSの中心となるDNジェネレーター、コアを貫いた。その事実にエクスは驚愕する。

 

『あ、あり得ねぇ……俺が、俺がこんな!』

 

「これは事実だ。お前は、ここで死ぬ」

 

 穂先を抜き、再度剣へと変える。剣の柄は全く変形機構を持っているとは思えない形である。まるで柄を「作り上げている」かのような感覚だ。

 DNジェネレーターが停止し、落下していく機体。エクスは最期に錯乱したかのように自身の死を嗤う。

 

『は、はは……ハーハハハハハハ――――』

 

 空に爆炎が上がり、エクス・サイズはこの世界から消えた。残るはただ1人、皇帝本人だけとなった。

 

 

NEXT EPISODE

 




今回もお読みいただきありがとうございます。

レイ「処刑人撃破っ!残るは皇帝ただ1人っ!」

ジャンヌ「そして最高のタイミングで救援に入るアルスさんでしたね。見事にガンダムの窮地を救ってくださいましたっ」

どんな作品にも言えますけど、こういう展開いいですよね(`・ω・´)私は大好きだ(*´ω`)

レイ「次からはもう最後の激突だね!」

ジャンヌ「左腕を失いこそしましたが、圧倒的な性能を誇るイグナイターと皇帝機の激突。それが次話からのクライマックスの内容ですね」

それでは今回はここまでです。

レイ「次回もよろしくねっ!」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。