機動戦士ガンダムDN   作:藤和木 士

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どうも、皆様。バトスピサーガブレイヴ第3話は次が気になり過ぎる、藤和木 士です。翌日発売の最新弾では遊精組みました(´ρ`)セフィロ高い……

ネイ「アシスタントのネイです」

グリーフィア「アシスタントのグリーフィアよ~。当てればタダよ?」

その理屈は危険すぎるのでなしで(;・∀・)さて今回はEPISODE14の公開です。

グリーフィア「珍しい。一話だけなのね」

次でサブタイトルも変わるので(´っ・ω・)っ

ネイ「四ツ田基地襲撃を受けて、元さん達はどう行動するのでしょうか?基地にMSによる支援は送らないと言っていますが……」

元君達の決断や如何に?それでは本編です。


EPISODE14 燃ゆる戦場、滾る苛立ち3

 

 

 昇り立つ煙と燃え上がる基地施設。それらは華穂達に異常事態を認識させるのに十分だった。橋の上からも分かる異常事態、そして基地の現状が運転手より伝えられた。

 

「救援回線からです。襲撃者は次元覇院!MS数機が基地を襲撃している模様!」

 

「次元覇院……!」

 

「やはり彼等でしたか……」

 

 次元覇院は西日本に拠点を置く武装カルト集団だ。しかもその総本山はあろうことか華穂と元の故郷三枝県にある。ここ愛智はその三枝の目と鼻の先。戦力も申し分ないものが予想された。幸いなのはMSの襲撃が数機と言ったところだろう。兄のガンダムもあって突破は容易だろう。

 しかし問題は救援に向かうかどうか。先程基地での兄の発言が蘇る。

 

(今後一切、あなた達の基地の作戦、および救援にMSは送らない)

 

 基地上層部と交わした取り決め。正式なものはまだ本部に結果を話していない為まだだが、それでも言った手前今からそれを順守するのも考えられる。

 だがそれを判断するのは上司の深絵、そして一応特権地位にいる兄だ。その2人は顔を見合わせて、対応を決める。

 

「深絵。まだ本部には言ってなかったよな?」

 

「うん。これから言うつもりだったよ」

 

 深絵からの返答に元は即座に返す。

 

「じゃあ救援に向かうぞ。決定が決まってない今なら、どうとでも言える」

 

 2人が下したのは援軍に向かう決断だった。深絵は頷くと、こちらに本部への詳細を任せてくる。

 

「じゃあ、私と元君、ジャンヌちゃんとで先に行くよ。華穂ちゃんは水戸君と向かいながら本部にこれまでの事を」

 

「わ、分かりました!」

 

 華穂は了解し、MS装依態勢に入る。セットバックルで新たに出現したのは、シュバルトゼロの解析により機能が洗練されたソルジアの改修機「ソルジアV2」。鎖骨部にアンテナが新たに追加された機体の通信回線で本部との連絡を確立させる。

 その間に兄達もスターター、バックルを巻き付け装依開始する。

 

『Standby OK?』

 

「装依」

 

「装依っ!」

 

 元、ジャンヌ、そして深絵の3人が2機のMSへと姿を変える。漆黒のシュバルトゼロガンダムと蒼のブラウジーベン。2機は飛び上がるとそのまま基地へと急行する。

 こちらも追いつく必要がある。通信回線を待機しながら、水戸の運転する車の上面に機体を固定、共に基地へと急いだ。

 

 

 

 

 基地へと急行すると、既にその惨状が見て取れた。海上と基地内部には戦闘機が落着、戦車や自走砲も爆破されており、基地内部をMSが蹂躙していた。

 生身の兵士達が逃げる。武器を持った兵士がライフルを放つがいずれもMSには小程度のダメージ。逆にMSのアサルトライフルに貫かれる。

 

「ぐふっ!?」

 

「脆い脆い!神が与えたMSに、生身では向かおうとなど!」

 

 兵士を殺し、更に武器を持たない者に対しても発砲しようとするマキイン。だが撃たせる前にブラウジーベンのスナイパーライフルのトリガーを引く。

 

「っ!」

 

 狙い澄ましたライフルの弾撃は敵機のライフルを貫き爆発。爆炎を振り払う敵機にシュバルトゼロが近接戦を仕掛ける。

 

『遅いっ!』

 

 迎撃しようとしたマキインのサーベルを躱してその胸倉にビームサーベルを突き立てる。更に僚機にあたる機体にはバックパックのソード「マキナ・ブレイカーⅡA」を射出、同じように突き立てる。敵機に突き刺した剣を引き抜く形で二刀流となった漆黒のガンダムが、爆発を背に残りの機体にも襲い掛かった。

 まるで鬼神のようなスピードで基地内部の敵を駆逐していくシュバルトゼロ。深絵も分かる。ここまでいいようにやられて怒らないはずがない。ブラウジーベンもまたそのスナイパーライフルとレールガンで敵の足を止めていく。

 

「これで……最後っ!」

 

 基地敷地内に侵入した最後のマキインをビームスナイパーライフルで沈黙させる。爆発を起こしたのち、元とジャンヌからも殲滅を確認したと報告を受ける。

 

『基地敷地内に入ったMS、反応全て消失(ロスト)

 

『シュバルトゼロの損傷率5パーセント以下、残りの上の機体を叩けば終わりですね』

 

「うん。けど油断しないで」

 

 上空の戦闘機を落とした3機のマキイン型を落とせば増援がない限りは制圧できる。しかし残った相手が一筋縄ではいかないことを同時に意味していた。次元覇院のMSパイロットは数を揃えるために大半が軍かオーダーズのMS操縦訓練を受けていない。特に飛行状態において顕著に表れる弱点で、そういったパイロットはシールドを簡易変形させた状態でなければ長距離飛行は困難。そんな機体が空中戦を満足に展開出来るはずもない。よって上にいる機体はいずれも補助機能に頼らないパイロットであると相場が決まっていた。

 深絵の予想は瞬く間に的中した。すべての戦闘機を落として地上の異変に気づいた次元覇院のMSが下りてくる。3機の内2機はマキイン・魁。マキインの性能向上型で下っ端が受け取れる機体ではない。間違いなくエースだろう。だが問題はもう1機。中央に位置する機体はマキインに似た、まったく新しいタイプの機体だった。特徴的だった肩のシールドが空力特性を考慮したと思われるエッジに置き換えられ、左腕に鏡のように周囲の風景を反射するシールドをマウント。バックパックには剣の持ち手とブースターを合わせたようなウイングを備え、各所にも近接戦用とみられる武装が散見される。

 ブラウジーベンとは全く逆のアプローチを施されたオレンジ色に灰色のラインが入った機体から威圧感を感じる深絵。それが深絵、ひいてはMSオーダーズに類するものだとすぐに気づかされる。

 

『青のガンダム、蒼梨深絵か。悪魔を体現したあの女の付き添いがっ!』

 

「っ!この声!!」

 

 声と息遣いが自然と怒気のこもった物へと変わる。あの声と口調、そして彼女をああ言う者に深絵は心当たりが1つしかなかった。モバイルスーツを、そして元の運命を狂わせた、深絵にとっては仇敵と呼べる存在。深絵の豹変に元も気付いて問いかけようとする。

 

『どうした、あいつを知っているのか?』

 

 しかし、答える前にその男は動いた。

 

『まずは、青のガンダムを落とす!』

 

 アサルトライフルを放ち、迫りくる新型マキイン。深絵も軽くバク宙をして空中に身を預けるとスナイパーライフルを構える。マキイン・魁もそれに追従する動きだったが、元のシュバルトゼロがそれを遮る。

 

『何だが知らねぇが、お前たちまで行かせるかよっ!』

 

 ウイングの付け根からビームサーベルを取り出し、二刀流で阻む。目の前の敵に深絵も集中するがその集中が仇となる。トリガーを引いた直後機体にエラー表示が発生した。

 

「っ!?オーバーヒート!?嘘でしょ!っ!?」

 

 銃身のオーバーヒート表示を受けて銃身後部のアイスパック排出の操作をする。しかしそれにより新型マキインの接近を許す。

 

『隙だらけなんだよ!!壊れやがれ!』

 

 叩き付けられるライフル。その銃口下にはアサルトナイフが光る。回避できずにビームスナイパーライフルで防御してしまう形となる。アサルトナイフの切れ味にライフルは真ん中から亀裂が発生、爆発を起こす。

 

「ぐぅぅ!っく!」

 

 爆発に機体が揺れる。その爆発を突き破ってその機影が迫った。こちらを確認していたジャンヌが叫んだ。

 

『深絵さん!防御を!』

 

「!」

 

 それに反応して咄嗟にビームサーベルを引き抜く。サイドアーマーからの横薙ぎが前から突貫しつつあったアサルトライフルの銃剣部分を弾く。シールドを構えながら敵の出方を伺う。

 一度落ち着こう。深絵は思考を整理する。目の前の「アイツ」がいることには驚きだが、それに気を取られていたら新型の性能に圧されてしまう。そのせいでライフルも破壊されてしまったのだ。ここで冷静さを欠けばいくらブラウジーベンでも撃墜されかねない。既に敵はこちらの得意なレンジを潰した。それで戦えなくなる機体ではなくとも、苦戦には違いない。

 そのために目の前の敵へと言葉を吐いた。これまでもMSで戦ったこともわずかにある、次元覇院の要注意人物、エースパイロットに向けて、今まで怒りを込めた。

 

 

 

 

「まだ次元君達を……光姫ちゃんを狙うの、沢下判!!」

 

 

 

 

『サワシタ、バン?』

 

 深絵の声を聞いてジャンヌが首を傾げた。ビームサーベルによる鍔迫り合いを演じながら聞いていた元も知らない名前だ。いつもは狙撃に関しては凄まじく目配りの利く深絵が動揺でライフルを失ったことから、ただ事ではない相手だ。光姫が関係しているようだが、一体何が彼女を乱したのか。

 するとその相手が回線で声に応えた。

 

『府抜けたことを。当たり前ではないか。俺の妹に手にかけ、にも関わらずのうのうと生きて挙句の果てに俺の仲間達を悪に仕立て上げようとしているあの女とそれに隷属するお前達は、裁きを受けなければならない!』

 

 妹を殺されたと語る男に違和感を覚える。光姫が殺した、となればおそらく次元覇院との戦いで撃墜したのを意味しているのだろうと思った。にしては深絵の動揺が変だ。すると深絵が反論する。

 

『よく言うよ!従わない人は殺して、光姫ちゃんにもしつこく付きまとって!あなたのせいで起こったモバイルスーツ暴走で、元君だってこの前までいなくなって、華穂ちゃんを悲しませたんだよ!』

 

「……!まさか」

 

 そこで彼らの話が見えてくる。確信を持って深絵にその人物の正体を訊く。

 

「まさか、5年前の」

 

『そうだよ。沢下判、こいつが5年前、あのパーティーで乱入した男!』

 

 深絵と対峙するMSのパイロット、それは元が異世界マキナ・ドランディアへ転移することとなった暴走事件を引き起こした人物だったのである。まさに元にとっては因縁の相手。そんな相手に背を向けている状況ながらも、その相手の方に怒りの感情が沸いてくる。

 そんなことも知らず、沢下判は欺瞞の言葉であると否定する。

 

『バカバカしい。罪人を容赦なく潰すことは善だ。正義の前には如何なる犠牲も致し方ないものとなる。漆黒のガンダム、お前もその糧だ!!』

 

『っ!ハジメっ!!』

 

 後ろからの殺気。ジャンヌの声が飛ぶ。すぐさま切り結びを中止して弾き飛ばす。そして機体を宙返りさせて後方へと退く。空中に身をゆだねる間、判の新型機がビームサーベルを先程まで元がいた場所を貫く。

 地球の重力に従い、緩やかに下降していくシュバルトゼロ。深絵のブラウジーベンの前に護るように着地すると、回線を開く。

 

「まさかな。あの時のやつが目の前に現れるとは……どうやら運命は俺の方に利があったようだぜ?」

 

『運命だと?悪に運命などない!』

 

「そうだな。悪のテメェに、運なんかねぇ。運があったのは、俺の方だっ!」

 

 右のサーベルを戻し、腰背部のビームライフル・ゼロを向ける。ゼロコンマですぐさまライフルのトリガーを引く。こちらの世界の機体と違ってビーム兵器の使用に制限はほぼない。連弾が3機に襲い掛かる。

 ソルジア・魁は大きく避ける。だが中央の沢下が駆る新型はシールドを構えた。余程シールドの防御性能に自信があると見えた。が、その後の現象に驚きを隠せなくなる。

 

『フン!』

 

 掲げたシールド。その表面にビームが直撃した。だがビームの光条はシールドのコーティングに吸収されたかと思うと再び出現する。なぜ消えたビームが?直後に機体の接近警報が響く。そこでビームがこちらに向かってきていることに気づく。

 

「!!深絵、回避!」

 

『え、きゃあ!?』

 

 短く喚起して横へステップを踏む。深絵も不意の攻撃にギリギリで避けた。文字通り反射されたビームが後方の基地建物の一部に直撃する。

 起こった事象に困惑する。ジャンヌが解析を始める。

 

『ビームが跳ね返った!?ま、まさかノイズ・オーロラ!?』

 

 ノイズ・オーロラ。MSのシールドなどに搭載された機器からビーム偏向フィールドを生成、そのフィールドを用いてビーム攻撃の防御、あるいはビーム攻撃への曲射機能を付与する「マキナス」のMS技術だ。

 直線にしか攻撃性能を持たないビームに攻撃のバリエーションを増やすこの兵装は機竜大戦に投入、シュバルトゼロを苦しめた。イグナイターに対してはそれほどで対抗策も増えてきていたがそれでも今のシュバルトゼロには辛い。

 その類縁技術か。ところが元はその予測を否定した。

 

「いや、違う」

 

 ノイズ・オーロラはビームを防ぐとき、あくまで軌道を逸らすだけ。真っすぐそのまま跳ね返ってくることはほぼあり得なかった。加えて先程の反射時、シールドに吸収されてから跳ね返ってきていた。機器がシールド内蔵だとしてもあのような跳ね返り方はしない。シールドそのものが反射している目の前のそれとは違った。

 起こった現象を誇らしげに判が語る。

 

『ガンダムだとしても所詮はビーム。このマキイン・刃のリフレクトシールドには通用せん!すべて跳ね返すのさ』

 

『ビームが通用しないって……そんな!』

 

 愕然とする深絵。ブラウジーベンは遠距離ビーム型の機体。ビームサーベルはセーフティーとして保持するとはいえまともな格闘戦は不利だった。予備でエディットアームに装備するビームライフルもほぼ無用の長物と化していた。

 深絵の不利を察した元は後退、もとい気にかけていた方への確認を指示した。

 

「深絵、お前は基地の生存者探索に向かってくれ」

 

『元君!』

 

「その機体で、格闘戦は不利だ。それより増援が来た時に備えて全員を避難させるんだ。いいな?」

 

 残ろうとする深絵に言う。この愛智は海と陸を挟んで次元覇院の総本山のある三枝と隣り合わせ。またこのような機体が来る可能性は非常に高い。絶対的な性能を誇るシュバルトゼロでも継戦を強いられれば基地全体を破壊しないで戦闘継続を行える自信はない。生存者を逃すべく、深絵にその確認をしてもらった方が早い。

 言いたげな深絵だったが、諦めたのかそれに従う。

 

『……分かった。けど無茶はしないで』

 

「無茶、か。無茶をしようとしたのはどっちなんだか。頼む」

 

 交わしたのち深絵が基地建物内へと離脱していく。ソルジア・魁の1機が追撃しようとしたが沢下のマキイン・刃はそれを手で止めた。

 

『あんな雑魚、すぐに片付けられる。それより目の前のこいつに背中を向けてみろ。お前達では一瞬でやられるぞ』

 

『了解』

 

 よく分かっている。実際こちらも気を抜いた相手を先に落としていこうと思ったが、それを考慮されては無理に動けない。

 ビームサーベルを両手に構えなおして表情が緩む。5年前のすべての元凶。その相手を直接叩けることに元は高揚感が生まれていた。深絵にはああ言ったがそれ以上に元はあの時の借りを返してもらう気でいた。ジャンヌと会えたこととは別に、見知らぬ世界へと転移させられたことの苛立ちをぶつけに掛かる。

 

「5年前の借り、すべて返してやる。まとめて叩き斬る!」

 

 シュバルトゼロのバーニアを全開に、次元覇院の沢下の部隊との戦闘が開始された。

 

 

NEXT EPISODE

 




今回もお読みいただきありがとうございます。元君の次元転移のすべての元凶が登場です。

ネイ「でも元さん最初からやる気ですね……」

グリーフィア「そりゃあジャンヌとは会えて、トラウマも消えたって言っても自分をもとの世界から追放して、あまつさえ華穂ちゃんを泣かせた責任は重いでしょうよ。私がそうされたら泣いちゃったネイの復讐は喜んでやるわぁ」

ネイ「ね、姉さん過激……本当でもやらないでね?」

グリーフィア「大丈夫♪経済的な制裁に留めるわぁ」

(;´・ω・)それでも制裁はするんだ。さぁ次回は深絵さんが主軸となっていきます。

ネイ「深絵さんスナイパーライフルを喪失しましたが……やることって救援だけですか?」

グリーフィア「武器を失っても、やるべきことはある!か、もしくは武器が見つかったりとか?それじゃあまた次回~」
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