レイ「アシスタントのレイだよー」
ジャンヌ「アシスタントのジャンヌです」
先日はよいバトスピライフだった……久々の大会に心が躍ったわ;つД`)優勝できなかったけど。
レイ「それでも三位じゃん。デッキレシピも載ったし」
ジャンヌ「まさか詩姫で三位という。ですが調子が振るわなかったようですね」
だが問題ない。次回からは00が火を噴くのだ……(゚∀゚)ではEPISODE43の公開です。
レイ「作戦終了!でもまだ続きそうな感じなんだよね?」
ジャンヌ「以前のようなエピローグのような感じでしょうね」
その通り。魔王と名乗った元君に華穂ちゃんとかがどう思ったのか、そして次元覇院の長の最期です。それではどうぞ。
作戦の大勢は完全に決まった。ホリンは浮上不可となった上にその防衛の為に出たMSも大半が破壊された。
ここまで次元覇院を支えてくれた教柱達、そして戦神官も多くが拘束・戦死した。加えてMSオーダーズ側は知らないが、アメリア駐留軍の一部戦力が独自に三枝各地の次元覇院支部を襲撃しており、既に組織として瓦解状態にあった。
いずれここも襲撃される。そう思い、次元覇院の総本山で、大教柱たる私は地下に来ていた。この場所は他の教柱すらもほとんど預かり知らぬ場所。そしてこの場所こそ次元覇院がこれまでに繰り出してきたMSの技術の中心たる場所だった。
時間がない。私はすぐさまキーボードを走らせた。キーの操作で機械が作動。コンテナの一つの接続を切り離し、クレーンユニットで地下移動用列車に積み込んでいく。
5年前のあの日、この組織の大元を作り上げた「あのお方」が予言した場所に現れた大破した人型の兵器。純白な姿に双眼を持った姿は奇しくもあのガンダムと同じだった。その機体を修復と同時に解析し、その機体にインプットされていた機体データを基に、マキイン達は生まれたのだ。
素晴らしいものだった。神からの贈り物としては非常に説得力のあるものだ。時間はかかったがその性能を模倣してくれたMS製造担当の教柱には感謝してもしきれない。
いつかは異世界にも出向き、その住人に次元覇院の考えを教えたい。そんな理想は残念ながら夢物語となりつつある。だがしかし、この機体だけは奴らに渡してはならない。そう仰せつかっているのだ。
「…………よし、積み込みは出来た。後は……」
その時上の階から銃撃が起こる。おそらく襲撃を受けたのだろう。
使徒達にはこの場所の死守を命令している。そう簡単に突破されることはない。だが時間がない。冷静にシークエンスを進行させる。
駆動に問題ないことが確認できると、私は最後の行程を行う。液晶に表示されたボタンを押す。列車は起動し、発進する。
地下通路を通り、遠くなっていく列車。これでいい。これなら例え次元覇院が無くなっても、意志は引き継がれる。漆黒のガンダムを、魔王を、真の救世主であるあのガンダムが倒してくれる。
魔王を名乗った、その心構えに敵でありながら敬意すら覚える。敢えてその名を名乗ったのなら、神を信仰する私達は必ず奴を倒さなければならない。
神の最大の敵たる魔王。魔王討伐という新たな目的を見つけ、「人類の進化」は新たなステージへと移行する。「あのお方」の言葉に殉じる。そして、私自身も奴を最大の敵と認識する……。
見届けた後部屋の扉が銃撃される。入ってくるのはアメリア軍MS。隊長格の人物が声を上げる。
『ドンムーブ!貴様を拘束する!』
「ふふ、見つかったか。だが愚かだったな。この部屋を調べられるわけにはいかん!」
不敵に笑い、振り向いた大教柱の男は同時にポケットに入っていた装置のボタンを押す。直後部屋は爆発に呑みこまれた。
それは未来のための、いずれ復活する次元覇院の意志の為の、最後の足掻きだった。爆発は大教柱の男とアメリア軍MS一個小隊を呑みこんで部屋ごと瓦解させた。
◆
作戦は終わった。新堂沙織率いる第3大隊「極」のMS部隊と追って突入したMSオーダーズの部隊、彼らによりホリン内部は完全に制圧された。
制圧されたホリンから管制官や打ち上げ後の管理人員、マリオネッターシステムのパイロット、そして使徒達をまとめ上げる教柱の何人かが船へと連行されていく。
それを横目に元は三枝の街を眺望する。五年、いや、正確には二年ぶりとなる故郷の姿。その街からは至る場所で火災の煙が経つ。不時着とDNFの攻撃で撃破した敵MAの爆発による津波、それに加えてこちらのあずかり知らぬところでアメリア軍が突入部隊を次元覇院各支部と総本山を襲撃。あれはMSの戦闘の跡らしい。
思わぬ横槍ではあるものの、これで次元覇院の活動はほぼ停止出来たと見れる。後は奴らの背後に誰が、そして「何が」あるか……。
考え込む元。追っていた物にようやく辿りつけるのか、それとも……。その元に馴染みのある声が聞こえた。
『元君』
「深絵、それに華穂も夢乃も」
『二日ぶり。にぃも大分やられたね』
『よく勝てましたね、あれに。私達三人でようやく止められたのに……』
三人の戦いは後方待機のこてつから伝えられていた。同型のMSと三人の連携で撃破したらしい。元も自身が戦ったからこそその苦戦ぶりは容易に想像できた。
三人の戦績に対し素直に称賛を送った。
「みんなも十分凄いさ。特に深絵は近接戦であいつを圧倒したんだろう?予想外すぎてどうやったのか後で記録を見直したくなった」
『それは……うん、私も正直驚いてる。ありがとう。でも私は訊かなくちゃいけないことがある。元君、あれはどういうこと?魔王になるって、それは』
魔王と発言したことに対する問い。それを深絵は聞きたがっていた。その発言を聞いていなかった華穂と夢乃は驚きながら訊き返した。
『ま、魔王!?何、中二病でも発症した!?』
『ちゅ、中二病って……で、でもどういうことです?そんなこと言うだなんて……』
それぞれの反応に当然だとは思う。あんな発言、説明がなければ国家転覆罪とか言われそうだ。華穂だけは後でしっかり叱っておくとして、深絵の質問に回答する。
「魔王、今の世の中、悪いイメージしかないとは思う。でも魔王はそもそも、宗教者達が煩悩の象徴、あるいは悪の象徴、頂点としてあてはめたものだ」
『煩悩の、頂点……』
「今また、かつて過ぎ去ったはずの宗教の時代が呼び起こされようとしている。それで関係ない人達が巻き込まれる。ならせめて、奴らの、人を襲うことすら正当化しようとする外道の矛先を、少しでも俺自身に向けさせる。俺が奴らにとっての最大の敵であれば、絶対に無視できないはずだからな」
『そんな!?そんなこと言って、にぃが生身で襲われるかもしれないんだよ?私だって……たまにオーダーズ関係者ってことで騒ぎに巻き込まれかけたことあったし』
華穂の心配をもちろん危惧してはいる。妹を危険には遭わせられないのはもちろんだ。だがやると決めた。俺はそれを覚悟していることを伝える。
「あぁ。だけど俺自身とジャンヌは俺が護る。華穂はもう戦いから離れろ」
『勝手なこと!』
「お前もいい年なんだ。相手見つけろ」
『はー?自分が相手見つけてるからって、人に偉そうなこと言ってんなっての!』
『ちょ……かほちーも元さんも落ち着いて!』
二人の言い争いが過熱する。夢乃も止めようと間に入ってくる。しかしこれは兄妹の話だ。
次元覇院が潰れた以上、もう華穂が戦う意味もないはずだ。だから俺は華穂にゆっくりと幸せに暮らしてほしい。その事を再度言う。
「もう次元覇院も潰れた。お前がオーダーズに所属する理由もないんだ!」
『そんなこと言っても決めるのは私だよ!このまま深絵さんやにぃ力になりたいもん!』
『ふ、二人とも~!』
そんな二人を見かねてため息を吐いて見せる深絵。彼女はそれぞれの間を取り持つ。
『……はぁ、二人の言いたいこと分かるよ。元君の言うように華穂ちゃんが次元覇院を敵対することもないっちゃない。でもね、華穂ちゃんにとってはまだ決着つかないことも残っているんだよ』
「決着が着かないこと?」
『元君のお母さん、次元覇院が潰れても考えは同じかもよ?』
深絵の言葉に息が詰まる。母が持ってきた話で華穂は危うく結婚されかけそうになった。なら母を説得しなければ、まだ華穂が三枝に戻れるわけでも、全ての問題が解決するわけでもないだろう。
それが解決しなければ、華穂はまだ安心できない。それにまだ完全に潰れていないことが通信を入れてきた沙織の発言で明らかになる。
『話の途中すまない、私だ』
『あ、沙織ちゃん。どうしたの?』
『あぁ、深絵。先程こてつに報告が完了した。その時にアメリア軍の情報で、敵の親玉、大教柱が自決したらしい。しかも自決した場所が何かを研究・保管していたようなんだ。そしての一部が地下で別の場所に搬送されたらしい』
『研究……!ハジメ!』
口を閉ざしていたジャンヌが反応する。研究していたとなればそれはおそらくMSの製造技術の秘密。元は確信する。
「間違いない、それはヴァイスインフィニットが……!」
『そうかは分かんないじゃん!』
『だが、その可能性は十分にあるとは思う。どうもこの区画はあまり知られていなかったらしい。自爆してでも守りたかった場所……後で自衛軍の部隊に調べてもらう』
それだけ言って沙織は通信をカットした。
捕らえられなかったとはいえ、ヴァイスインフィニットの手がかりになるかもしれない。もしそうなら出てこられなかったのは修復が間に合わなかった可能性が高い。今の内に補足出来れば……レイアを簡単に救出できるかも……。
報告を聞いてジャンヌからも本音が漏れる。
『もし、それがヴァイスインフィニットなら……レイアさんも……』
「あぁ、助けられる日も遠くない。華穂、ヴァイスインフィニットが彼らに味方するのだとしたら、俺達は前に立ち続けなきゃいけない。それも含めて、俺は魔王に……」
『あぁ、もう!好きにすればいいよ!それで私があぶない目に遭ったら絶対に責任取ってもらうから!』
完全にそっぽを向かれてしまうが、今はこれでいい。俺も戦いを止めた妹にまで危害を加え出したらその時は本気で叩き潰すだけだ。
その危険性を踏まえたうえで進む。それを聞いた深絵は暗い声音で納得をする。
『そっか。二人はそのために戻ってきたもんね』
『で、でも深絵さん!』
『私もすっごく言いたいことはある。けどそれは二人で決めることだろうから。華穂ちゃんが納得したなら、私もそれでいい。サポートするだけだから』
『私は納得したわけじゃなくて呆れてるんですけどね……』
深絵の言葉を華穂が訂正を入れる。そんな彼らにこてつで全部隊の動きをサポートしてくれていた藤谷司令から連絡が入る。
『さて、そろそろいいかな。君達』
『藤谷さん!』
『元君のこともいいが、どうやら作戦はここまでのようだ。帰還要請が出た。みんな、戻りたまえ』
「了解。帰投します」
帰還命令を受けてそれぞれ戻るべき場所へと帰る。本当なら一度街に戻りたかった。父や母に会いたかった。無事なのか、そして華穂のことを後悔してくれているのか。けどそれは元自身の考え。今はそれを抑えて基地に戻る。
元達は帰る。東響の、オーダーズ仮拠点へと。作戦は成功した。次元覇院は崩壊したのである。
◆
次元覇院の打ち立てた人類平和を謳ったプロジェクト・ホリン。しかしそれは結局のところ、人類を支配することを目的とした侵攻作戦に過ぎなかった。
ホリン本体は作戦完了後日本政府へと接収された。日本政府、並びに援軍として派兵されたアメリア軍に技術的価値があるとして調査・研究される。他国からも技術供与を求める声が上がったが、次元覇院の他国とのつながりが見えるまでそれは保留とされた。それは続いて判明した事実が関係する。
次元覇院の核となる存在、教柱達の取り調べによってプロジェクト・ホリン後の予定が判明した。
彼らは打ち上げ完了後、妨害に繋がる各打ち上げ施設を襲撃、同時にホリンからは底部のビーム砲で各国軍隊を壊滅させるつもりだった。
いずれも反逆を潰すための先手、しかし中にはターゲットとしない国がいくつか見られ、一部は教柱への尋問で協力者であったことが判明した。無論政府そのものがかは分からず、追及することは危険を伴うが、それだけでもその国への技術供与は認めがたく、国会でもそれら国家以外が承認した。
それにより一部の軍の行動も確認されたが、それを他の国は許さず経済制裁を受けた。次元覇院の起こそうとした事態を重く受け止めていた証拠だった。
やがて国内の次元覇院残党は次々と拘束されていく。総本山が制圧されたこと、そして教柱達が捕らえられたことで絶望し、自棄になって都市部へ侵攻したところをお縄となった。
そして一部は新たな目的を掲げて次元覇院も遺志を継ぐものとしても活動し出す。目的はただ一つ。次元覇院をこうした魔王、黒和元を処刑することを目指して。
世界は変わる。敵対する者と、護る者を変えて。MSオーダーズもまた、新たな形へと変革する。
NEXT EPISODE
今回もお読みいただきありがとうございます。次で第3章は最後なのです(´-ω-`)
レイ「ヴァイスインフィニットは、やっぱり次元覇院に居たんだね……」
ジャンヌ「あと少しの所まで迫れたのに……これからまた追っていくんですね、二人は」
まぁそのために世界を超えてきたんだから。ヴァイスインフィニットの追跡の為に、また組織を追っていく流れになりますね。
ジャンヌ「けど華穂さんも嫌なこと言われますよね。もう終わったから結婚しろって催促受けて」
でも元君もお兄さんだし、邪険に扱ってても大事なんですよ(´-ω-`)
レイ「それが嫌で家を出たのにね~」
けど元君も相手を見つけて無理矢理とはしないつもりですので。言ってても心配しての発言だと思いますよ。
それでは今回はここまでです。
レイ「次回、LEVEL3第三章の終わり!第四章はどうなるの?」
あ、四章は結構時間が飛んでいくので時代計算ミスしないか滅茶苦茶心配です( ;∀;)