ネイ「アシスタントのネイです」
グリーフィア「アシスタントのグリーフィアよ~。けどまぁ作者君も大会とかちゃんとマスク付けているわよね~」
とはいえ薄着で寒さから風邪ひきかけたんですけどね( ;∀;)暑いけど冷房の事とか考えて服装調整しましょうね。
ではEPISODE49、公開です。LEVEL2最後の事件の始まりだ!( ゚Д゚)
ネイ「戦慄の騎士……なんだかガンダムでも似たようなタイトルだったり異名だったりする機体がいましたよね」
グリーフィア「戦慄のブルー、第四の騎士、かしらね。どっちかに関係する機体かしら?」
いや、どっちもだ(゚∀゚)というわけで本編をどうぞ!
「来たぞ、黎人」
2035年、冬。年越しも間近となったある日、元は黎人に呼び出しを受けていた。聞いた時には何かやらかしたのかと自身の行動を思い出していたが、どうやらそうではないらしい。
指示された部屋に入ると、そこには黎人、そして向かい合わせに自衛軍の制服を着た、年の離れた二人の男性が座っていた。一人は中年の髭を生やした親父系、そしてもう一人はその男性に似た新兵にも見える生真面目さを備えた青年だ。
やってきた元に黎人が席を立って出迎える。
「待っていたぞ、元。忙しい中すまないな」
「まぁな。一年前の輸送艦襲撃事件のせいで大破した俺の新型機になるはずだった機体のデータ修正で、何度か呼び出されている。本当なら新型機で受けるはずだった任務も、旧式になったシュバルトゼロガンダムでやるしかない。そんな俺を呼び出して何の用だ。自衛軍の軍人さんまで呼んで」
皮肉たっぷりに愚痴りつつ軍人について尋ねると、黎人は二人を指して用件を語った。
「あぁ、実はな……今回自衛軍からの依頼だ。こちらは依頼してきた特殊MS部隊「スレイブレイス」の隊長、
「紹介に預かった、虎治郎だ。悪かったな、忙しい時期に依頼なんかして」
「会島正人少尉であります。この度は突然のことになってしまい、申し訳ありません」
「いや、まぁいいよ。でその依頼の内容は?」
二人の紹介に軽く手を上げて返す。早速本題を、と詳細を求めて会島親子は依頼の内容について話し出す。
「実は今、俺達はとある任務を遂行中だ。いや、遂行中だった、が正しいか。ゼロン、は知っているか」
「あぁ。次元覇院の直系の後継組織を名乗る、今この日本でもっとも脅威となるテロリストだ」
ゼロン。2032年頃から活動を始めたカルト組織。先にも言及した通り、あの次元覇院の残党が作り上げた組織だ。
残党ということで脅威度は低い、かに見えたが彼らの起こした騒動によりその判断は覆される。各地の同系組織、MS運用施設を徐々に手中に収め、仲間を増やしていく。それによって得た戦力によって西日本と東日本を分断する境を作り上げた。三枝県は再び、あの宗教者を騙るテロリストに支配されてしまったのである。
次元覇院の時点で西日本に信者が多かったことは分かっていた。だからこそHOWも西日本の残党狩りは徹底して行っていたはずだった。しかしそれでもここまで大きな占拠を許してしまっていた。これも全て、彼らの策にしてやられた。
日本にとって由々しき事態。その名前が出るということは、彼らが元々受けていた任務はそれに関係する。その詳細を彼は語る。
「そうだ。以前自衛軍のとある高官によって発令された「ラプラス計画」。その残り香を使って、ゼロンが対DNL用MSを開発中であると情報を掴んだ。自衛軍は俺達にその機体の破壊、あるいは捕獲することを命令した。しかし……」
「その機体と交戦した、俺の部隊が壊滅したんです」
苦々しく事実を告げたのは正人少尉。彼はその時の様子を端末に映して見せてくる。端末に映る機体、その機体が目の部分を赤く光らせて彼の部隊と思われる機体に襲い掛かっていた。
「……速いな」
「えぇ。何とか追従できた俺と数名の隊員は生き残りましたが、それ以外は……」
「俺がもう少し早く、救援に駆け付けられれば良かったんだがな。一か月前に隊長を失ったばかりだっていうのに、情けないぜ」
虎治郎は自身の不甲斐なさに顔を覆う。隊長にしては若いと思ったが、それなら仕方ないのかもしれない。それにこの動きはDNLでも付いて行けるかどうか怪しいと思える。
動画を見終わった元は机に端末を置く。既に以来の内容は察していた。これは今の彼らには荷が重い。虎治郎からそれが申し入れされた。
「依頼は他でもない。HOWにこの作戦を協力してもらいたいんだ。襲撃した後、この機体は都内の民間施設に偽装した研究施設に移送されていることが判明している。住宅が近くにあるために御宅の蒼のガンダムの大火力は使えない。頼めるかな?」
予想された言葉だ。やはりこれに立ち向かうにはエースパイロットが必要だ。それもガンダムの力が。作戦に適しているのは稼働中のシュバルトゼロガンダムくらいだろう。
元も奴らに余計な手を温存されたくはないと思った。消去法でも必要とされているのなら協力しない道理はない。元はその声に応える。
「了解した。俺が出よう」
「ありがたい」
虎治郎の手に握手で応じる。その様子を見て安堵した黎人は忠告を兼ねた愚痴を口にする。
「あまりこちらとしては旧式になったシュバルトゼロで迂闊に危険な任務に飛び込んでもらいたくはないのだがな」
「だったら自衛軍の方に根回ししてくれ。新機体の再開発も大分また協力したんだから、そろそろ出来てもいいだろ」
「それに関してだが、上層部からは翌年の4月にロールアウトすると報告を受けている。受け取る前にこの任務で死ぬなんてないように」
愚痴に対して愚痴で返す。しかし今回は割といい返事ではあった。4月。それまで待てば、ようやく待ちに待った新型に乗り換えられる。
そうなれば今の機体はジェネレーター以外使わない。とはいえ機体そのものはセレクトカードを介してHOWの内部に厳重保存される。元たっての希望でもある。やはりマキナ・ドランディアでの思い出の詰まった機体、簡単にお払い箱とはやりたくない。何らかの場合の予備機としての保管だ。
乗り換えるまでの最後の仕事、それがこの任務になるかもしれない。それだけの価値がこの任務にはあると元は確信した。
任務に必要な資料の提示を要請して元は部屋を後にした。やる以上全力で臨む。あの機動性と武装、こちらも心して掛からなければ被害が出かねないからだ。
◆
翌日の深夜、CROZEはスレイブレイズ、マルコシアスと共に目標の「浦賀製作所」を包囲しつつあった。部隊を展開し、一斉に襲撃するその時を待っていた。
元が目標施設の様子を双眼鏡で覗き込む。ジャンヌは各部隊の配置状況を把握する。
『スレイブレイス、配置までまもなくだ』
『マルコシアス、配置完了です』
「了解です。スレイブレイスとCROZEの配置完了後、黒和元の合図で作戦を開始しますので、全部隊はそれまで待機」
インカムと端末で状況を管理する。既に慣れた手つきでジャンヌは部隊管理を行っていく。11年前から変わらない、いや、少しだけ大人びた銀の長い髪を揺らす女性の姿。
自衛軍との共同作戦と聞いた時にはまた厄介な案件を、と思った。元もため息を吐いていて、黎人司令に押し付けられたのかと判断していた。だけど呼び出しから戻ってきた元が部隊員を集めて行った会議、その場で重大性を教えられて考えを変える。
対DNL用MS。DNLに対して特化していると言っても、性能は非DNL機体で抑えられるようなものじゃない。対策されたDNLでなければその力に真正面から立ち向かうことは難しい。壊滅したマルコシアスの状況を訊いて私もこれは他の部隊には任せられないと思ったのだ。
これまでにもジャンヌ達はDNLとの戦闘を考慮したMSと対決したことがある。シュバルトゼロが旧式となってきてからはDNLの能力を最大限に活用したうえで性能を解放しなければならない程、強い。それだけこの世界のMS技術は発展し、性能も向上している。
量産型MSも技術は発展し、連携しなければならない程今のシュバルトゼロガンダムでは圧倒しきることは難しい。それほどの性能となった量産機でもあの機体は抑えられない。
元はここまでの間に製作所の構造把握と共に両部隊のMSの兵装を頭に入れていた。監視を続けながらこちらに再度連携について言及する。
「ジャンヌ、両部隊の機体はソルジアスとはいえ、スレイブレイスの機体は癖が強い。間違って敵と認識するなよ?」
「分かってます。偽装装置、一応マニュアルは受けているので、それの設定も済んでいますから」
スレイブレイスの機体の中でも、隊長機のソルジアスは撹乱用の機体。敵機体のレーダーに自機が味方機として映るようになっている。敵を混乱させたり、不意打ちしたりするための装備は既に戦果を挙げている。
とはいえ不具合があると味方の側が装置搭載機を敵機として見てしまう場合もある。それを防ぐためにチェックは欠かせない。誤認防止用のシステムの設定を確認し直す。
システムに問題なし。確認したところで、元が暗視スコープから目を離した。彼は全体回線で言った。
「時間だ。これよりオペレーション・BD01を開始する」
『了解、スレイブレイス隊装依開始』
『マルコシアス隊、MS装依開始!』
回線からそれぞれMSを装依する様子が伝えられる。こちらもMS隊が装依を開始する。
「行くぞ、ジャンヌ」
「えぇ」
私も元と装依を開始した。アクセスゲートが重なり、お互いの体が一機のMS、シュバルトゼロガンダムへと装依する。まだ現役、と言いたいけど、やっぱり早く新しい機体が欲しい。4月が早く来ないでしょうかね……。
それでも今は目の前の任務に集中だ。レーダーにはスレイブレイス隊のMSが全て味方機として映っている。不具合は見られない。
作戦開始と共に機体は一斉に目的施設へと侵攻を始める。施設からはけたたましいほどの警報が響く。敵もこちらを補足しているらしい。MSが発進してくる。
浦賀製作所……表向きは民間工業として振る舞っていますが……やはりMSが出てくるということは、そういうことでしょうね。MSも、あれはザジン。間違いない、彼らは……。
「元、敵照合。ザジンで間違いないです」
ザジンはゼロンが開発した初期のMSの一つだ。その機体はゼロンの笠下組織以外には提供されていない。となれば浦賀製作所は間違いなくゼロンの手先。MS開発の拠点の一つ。
ジャンヌからの知らせに元は頷き、指示を出す。
『出てきた敵MSは撃破。製作所の人間は可能な限り無傷で拘束しろ。特に開発チームは逃すな』
『了解だ』
『了解です』
『よし、行くぞ』
いよいよ敵と交戦に入る。ザジンはこちらに向けて発砲を開始する。使用制限のないビーム兵器。今ではどの機体も自由にビーム兵器が使用可能だ。対抗してこちらのソルジアス部隊も迎撃する。
ソルジアタイプの新型機「ソルジアス」は自衛軍にも配備されているHOWの最新鋭量産機だ。バックパックと機体各部を換装して、あらゆる戦闘に対応できる万能機。これまでの集大成と呼べる。
ソルジアス部隊がゼロンのザジンと交戦していく。だが完成した時代の違いからか、ザジンが次々とソルジアスの前に落ちていく。
『悪魔どもめ!がぁ!?』
『このっ!』
手斧で斬りかかってきたザジンに対し、ソルジアスは背中に背負った大剣で斬り裂いた。あれは近接戦型のSRカスタム。他にも空戦型のARカスタム、そして遠距離型のBSカスタムがいる。特にマルコシアスの隊長正人の機体は地上戦闘特化のRRカスタム、ローラーを装備して地上を走行する。その機体は、既に目標の製作所の敷地内へと侵入を果たしていた。
侵入した正人にザジンの機体達が襲い掛かる。
『お前達なんかに!』
正人の機体が加速する。地面を滑って攻撃を回避すると背部の大剣「バスタースラッシャーA」の先端からビームを放つ。連弾がザジンを襲う。足の止まったザジンを正人はそのままスラッシャーで両断した。
爆発が起こる。正人はそのまま敵の後方に回ってビームでけん制する。そちらにザジンの視線は向けられ、ビームを放とうと構えた。だが正人が製作所の人間を背にする姿でザジンの部隊は発砲を躊躇した。
卑怯、とも取られるだろうがこれも作戦。そして止まってくれるだけでよかったのだろう。別方向から発砲されたビームの弾丸にザジンの機体が撃ち抜かれていく。慌てて攻撃の来る方角を向いた敵、しかしその動きは鈍い。たちまち撃ち抜かれていく。
攻撃を行ったのはスレイブレイスのソルジアス。隊長の虎治郎が駆るソルジアスと直援のソルジアスBSカスタムが武器を構え終わる。
『ハハッ、内側には入れたな。リッパー!正人の支援!ボマーはこのまま俺と砲撃支援だ!』
虎治郎は部隊員に命じながらライフルを撃つ。彼の部隊は役割を明確にすることを重視して、隊員達を役割で呼ぶ。
彼らの働きは良さげだ。マルコシアス隊も思ったより動けている。報告にあったように、まだあの機体に恐怖心があるはずですが、それも隊長である正人さんが前に立って感じさせないようにしているのが窺える。若いとはいえ、やはり自衛軍の隊長ですね。
心の中で正人の奮戦ぶりに称賛する。それを支える父親の虎治郎。ならばこちらも全力で答えようとガンダムの戦いぶりに意識を向けた。ブレードガンで敵を撃つ元。射撃は防御されるが、未だに劣らない機動力で距離を詰めて敵を切り裂く。上手く不意を突けた形だ。
『出遅れているな。やはり機体の性能差か』
最新鋭の量産機にすら性能の劣るシュバルトゼロガンダムの惨状は深刻だった。しかしそれでも元は機体を巧みに操り、ザジンの防衛網を突破する。
シュバルトゼロガンダムが敷地内に着地する。追い払おうとするザジンの弾撃を防ぎ、躱して先に到着した部隊員達に戦況を報告させた。
『状況は、どうなっている』
『CROZE・B班、敵格納庫と思われる地点にて交戦中!』
B班小隊長は交戦しながら状況を伝えてくる。格納庫という単語に虎治郎、正人両名が反応した。
『おい、B班!そっちにあの機体は』
『格納庫ならあの機体がある可能性も!』
二人の危惧は容易に想像できる。あの惨劇を味わった当事者なのだから、こちらの部隊に気を掛けてくれているのだろう。
ジャンヌも彼らに倣ってB班に確認を取った。
「どうです、B班?作戦目標は?」
『ちょっと待って……はい、やはりありません』
『ないって……馬鹿な!ここにあるはずなのに』
機体がいないことに正人は焦りを隠せない。いるはずの機体がいないとなるとこちらも確認ミスを起こしたのかと思ってしまう。あの機体のいない、別のゼロンの隠れ家を襲撃してしまったとなれば始末書ものだ。
考えられる結論。しかしまだ可能性はある。あの機体はここにいる。しかし格納庫に居ない理由。
別の場所にいる。試験機体ならばもっと建物の奥、あるいは地下に格納されているかもしれない。11年前のあの事件でも、ヴァイスインフィニットが管理されていた地下施設が存在していたことを確認している。
そしてもう一つ。それはもっとも危惧すべき状態。誰か犠牲が出る可能性。一刻も早く合流した方がいい。そう元に進言しようとした時である。
『何だ、早―――』
「B班?応答してくださいっ!」
途絶える通信。すぐに呼びかけ直す。直後爆発が連鎖的に敷地内に響く。悪寒を感じるジャンヌ達。
「まさか、今の」
『クソッ、ジャンヌ通信の途絶えた位置を捜索。急げ!』
「はいっ」
すぐに通信の切れた位置を特定し、部隊に発信した。元がすぐさま機体をそちらに向かわせる。
すぐに通信の途絶えた地点へと到着する。マルコシアスとスレイブレイスとも合流する。そこで彼らは目にした。
『!あれは……っ』
赤い目に青い機体カラーが爆炎で闇夜に照らされる。その機体は初代ソルジアに似た顔で、こちらに首を傾げているかのポーズを取っていた。その手には機体から引きちぎったと思われるソルジアスの頭部が握られている。
背筋が冷たくなるほどのプレッシャー。その仕草がおぞましい。何よりもその眼が、血走ったかのように見えるからか、機体から発せられる殺意をDNLの力で強く感じ取る。
「は、元……」
『…………!』
元もその殺意を感じて武器を構えた。目の前の機体は、その眼を光らせて戦闘態勢を取るこちらに飛び掛かるように襲い掛かってくる。
『!』
血を求める戦慄の悪魔が、HOWと自衛軍に対し襲い掛かってきた。
NEXT EPISODE
今回もお読みいただきありがとうございます。蒼いMSって言ったら、やっぱり暴走だよね!(^ω^)
ネイ「本作には深絵さんのブラウジーベンがいるんですが……」
グリーフィア「まぁあっちは暴走しないから、ガンダムのお約束を叶えた機体って感じよね~」
ネイ「でも名前出てない……」
名前は……次回明らかにっ
グリーフィア「あらぁ?出すの忘れてた?」
けど元君達も機体が開発されているって情報を掴んでいるだけなので、名前やコードネームまでは分からなかったのでしょう(;´・ω・)
グリーフィア「そ。でも地味に重要なのが、元君の新機体がもうすぐ来るって話よね~」
ネイ「あ、うんやっぱりそうだよね」
元君の機体がようやくアップデートじゃ!(゚∀゚)LEVEL3に当たる時期に登場するので是非お楽しみに。
というわけで今回はここまでです。
ネイ「次回は戦慄の騎士との対決ですね」
グリーフィア「勝てるのかしらねぇ~また次回~」