機動戦士ガンダムDN   作:藤和木 士

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どうも、藤和木 士です。EP31と32の公開です。

ネイ「随分と投稿遅れてますけど、まぁ投稿間隔ずれるって言っていたので大体事情は分かりますね」

グリーフィア「そろそろストック切れてきたってことねー」

そういうこと。まぁ2話投稿はするんですけどね。

グリーフィア「さぁ物語はいよいよ佳境ってところね~」

ネイ「進さん達は零さん達を、ゼロンに与した者達を止められるのでしょうか」

というわけで本編どうぞ。


EPISODE31 運命を決めるもの2

 

 

 記念式典ドーム会場を飛び出し、基地襲撃を行おうとしているゼロン・蒼穹島部隊への対処へと向かう道中。エンゲージシステムを通してジャンヌが声を掛けてくる。

 

『元、何かとっても臭い言葉を言っていたような気がしますけど?』

 

「……そうかい」

 

 ジャンヌからもそう言われたが、一番思っているのは他でもない元自身だった。あんなの言いたくて言ったわけじゃない。しかし言わなければいけないと思った。

 大和進の不満、今解消しなければ進も、そしてあの大和輝も変わらない。あの二人がこの島の新たな柱となっていくだろう。ならば今言っておくことがこの島にとっても、やがてはこちら側の為にもなる。

 それに、事が終わってからの「楔」でもあった。あの件を通すためにも、ここで言うべきだと思い、踏み切ったのだ。

 それに、ジャンヌにそうした自身の行動への考えを話す。

 

「まぁ色々考えることはあったが、ああしてパフォーマンスをするのは大事だ。俺は魔王。王は目立たなくちゃな」

 

『それでも、もっと言葉は現実的なものにしてくださいね。あれじゃあ詩人ですよ』

 

「生憎ながら、相手は夢想家だからその方が通じやすいと思ってる」

 

『ハハッ、相手の側に立ってあげるとは、と言っておきましょうか。それより、基地が見えてきましたよ』

 

「あぁ。もうあの機体達とやりあってるな……」

 

 ジャンヌが示すように基地が見えてくる。ヴァルプルギスは浮上せずに弾幕を張っていた。それを襲撃するのはオースのムラマサ、そして蒼穹島のタイプシリーズの2機種。

 そしてその中で2つほど圧倒的な力でこちらの明日那派の機体とCROZEの機体をはねのける機体があった。白と黒のタイプシリーズ2機が、圧倒する。

 それが危機的状況であることを元は知っていた。RⅡで勝てなかった相手。一気に加速し、ためらうことなくその機体達の前に躍り出た。

 

「そこまでだ、イグジスト、ディナイアル」

 

 

 

 

 黒和元が基地の方の迎撃に向かった後、進達はそれぞれの敵とぶつかり合っていた。オースインパルスの光刃とオースカオスの光刃が、火花を散らす。

 刃を向け合ったまま、零と話す。

 

「絶対に止める。お前にこの島は壊させない!」

 

「壊すのではない!生まれ変わらせる、悲劇を繰り返させないために。この島を、変わるために邪魔をするのなら今度こそ消えてもらう!」

 

 両者のビームサーベルによる剣戟は他者を介入させる隙を与えない。二人の気持ちのぶつかり合いを邪魔することは出来ない。

 それを分かってか他の者達も残ったオース美愛派と裏切り者たち、そして扮装していたゼロンMSと対峙する。CROZE部隊も残りの裏切り者であった或と加子を相手に取っていた。

 二人が裏切り者であったこともショックだった。しかし零の問題はそれとは別だった。性格的な相性もあったが、そうではない。こんな零を放っては置けないからこそ、自分が戦って止めたかった。

 しかし並大抵の実力で彼を止めることは難しかった。攻撃しているのに容易く躱され、逆にこちらを押し込まれる。

 

「クッ、疑似SEEDシステムか……!」

 

「それだけではない!これが本当の、俺自身の力だッ!」

 

 繰り出されるビームサーベル斬撃とシールドの打突。勢いに圧倒され、ビームサーベルを取りこぼす。

 それを見逃すことなくオースカオスが可変形態へと移行した。同時に前面に集中した火線を一斉砲火する。シールドを掲げるが、受け止めて防御した直後、シールドは爆散。リヴァイバーも上部ウイングが貫かれる。

 

「うわぁぁぁぁ!?」

 

「これでっ!」

 

 吹き飛ばされる機体。それに追い打ちを掛けるようにブーストするオースカオス。可変形態の脚部、展開したビームクローがオースインパルスの胴体を狙う。

 ところがその攻撃が間一髪防御される。防御したのは月子のムラマサだった。

 

「何!?」

 

「シン!」

 

「ルナ!くっ!」

 

 月子の押し返しに合わせてオースインパルスの機体を整える。小ジャンプのような動作をしてムラマサを飛び越えてボウガンセイバーで斬りかかる。

 攻撃はシールドで合わせられ、切り裂くには至らない。可変状態を解除してMSで地面を後ずさる。助けられこそしたもののなぜ月子が、と思った。しかし心配は無用だった。兄の連れてきたムラマサの特殊仕様が敵を迎撃するオースフリーダムに変わってその位置にいた。

 月子は進に対し檄を飛ばす。

 

「シンってば前に出過ぎなのよ!レイにまともに勝てたの数回なんだから無理しないでっ」

 

「フン、ルナは勝てたことないだろっ。それにルナだって持ち場離れてるじゃないか」

 

「それはいいのよ。それに忘れてた?あたしだってレイの戦友なんだから」

 

「……そうだなっ」

 

 月子もまた進と同じ気持ちだったのだ。零には申し訳ないと思いつつも2対1で向き合う。一方の零も状況を察したのか。本気を出す構えを取った。

 

「二人がかりだとしても、俺は倒せない!」

 

 背部のシールドポッドを分離させる。事実上三対一を展開する武装が本体と同時に一斉に攻撃を開始する。回避行動を展開しながら、二人は本体である零に攻撃を行う。ビット兵装の基本対処、コントロール元である本体を攻撃して、ビットのコントロールを甘くするためだ。

 零はそれすらも容易く回避し、正確な射撃を行っていく。攻撃に翻弄され小被弾を重ねていく月子。それをカバーする為に進は前へ前へと向かい、格闘戦距離で対峙する。

 

「はぁっ!」

 

「ちぃ!」

 

 再びビームの剣同士がぶつかり合う。ところがオースカオスの力は弱く、容易くその機体を吹き飛ばす。それにより動きの鈍ったシールドポッドを月子が狙撃して対処する。

 一基が撃ち落とされるが、もう一基は辛うじてコントロールを戻してこちらの迎撃に充てられた。

 

「当たれっ!」

 

「あたらないッ!」

 

 零が力を込めてポッドと本体のガンポッドシールドで攻撃を行う。弾幕の嵐に回避しながらも進は前へと突撃していく。突撃する進を月子も攻撃に晒されながらも援護する。

 

「シンっ!今っ」

 

「何っ!?」

 

「うぉぉぉぉぉ!!」

 

 月子のムラマサが放った空対地ミサイルが煙幕となって地面に起爆、二人を爆炎が包む。その爆炎の中を突っ切ってオースカオスに対しボウガンセイバー、ビームサーベルの二刀で斬りかかった。

 唐突な特攻に零は反応する。しかし完璧にとはいかず、シールドで防御するが機体が吹き飛ばされる。体勢を崩したところにボウガンセイバーをガンモードへと自動変形させる。オートロックした砲門から無秩序な放射ビームがオースカオスに向けて放たれた。それらはコクピットをいずれも狙わず、全て頭部や腕部を狙って放たれた。

 兄がよく行っていると聞いた武装解除の狙撃を、自分も出来ないかと思って自分でプログラムを組んで武装攻撃パターンに入れていた。それをまさか、練習相手であり、プログラムを組むのに協力してくれた零に対し使うことになるとは、何という巡り合わせだろうか。それでも絶大な力を誇る攻撃パターンはオースカオスのシールドと脚部ビームクローを破壊する。

 

「この攻撃パターン……あの武装撃破の奴か」

 

「そうだ。お前が一緒に手伝ってくれたあの攻撃だ!」

 

 肯定する進。しかし零は全てを振り払うように拒絶し、機動する。

 

「っ、そうだとしても、ギルの願いは!」

 

『DB、Standby「カオスキャノネード」』

 

 変形を行い突撃するオースカオスの突撃砲が光を帯びた。進は知っていた。それがオースカオス必殺の一撃、DBであると。

 進ももちろんその攻撃の攻撃性能は分かっていた。直線距離数メートルは離れなければいけない。月子が周囲に退避を促す。

 

「カオスがDBを使う!みんな逃げて!」

 

「里奈捕まって!」

 

「輝!」

 

「明日那!」

 

「正ッ」

 

 兄と正がすぐさま里奈と明日那代表を抱えて上空へと退避行動をとる。他の味方機も退避を優先するが、オースインパルスは動かない。動けなかった。

 さっきの一斉射と爆炎の特攻で機体の動力が一時的にオーバーヒートしていた。冷却に少しだけ時間がかかる。だが間違いなくこのままでは間に合わない……!

 月子が避けるように叫ぶ。

 

「シン!避けて!」

 

「進!」

 

「クッ……!」

 

「消えろ、シン!生まれ変わるこの世界の為に!」

 

 その時取れる行動はこれしかなかった。一か八かの賭けを実行する。

 

「バックパック、ボルトアウト!」

 

 まずバックパックをパージする。そのリヴァイバーにあらかじめ指示していた通り、加速させ、オースカオスに向け特攻させる。

 オースカオスはそのままDBを放つ圧倒的な破壊力を込めてらせん状に放たれた一撃は、ルフト・リヴァイバーを直撃し爆散する。だが一撃は止まらない。

 その時には既に冷却が完了した。しかしこのままではまだ逃れられない。ビームが止まらず向かってきた。それに対し進は更なる手を打つ。

 

「ボトムパージッ!」

 

 オースインパルスの胴体が上下に分断する。オースインパルスは機体を上半身、コア、下半身に分けられるリヴァイバルシステムの機体。上半身を射出して初速を上げて射線上から逃れる策を取ったのだ。

 物のついでで残った脚部もビームに突貫させる。それらが功を成してオースカオス必殺のDBから逃れることに成功する。そして、その後の事も既に手を打っていた。

 

「芽衣、トップフライヤー、ボトムフライヤー、シュトラールリヴァイバーを!」

 

『は、はい!』

 

 月子の妹、普段はオペレーターを行っている鷹宮 芽衣(たかみや めい)に指示する。オースインパルスのパーツ換装指示を出したのだ。そのオースインパルスは上半身のみの無防備な状態。換装できれば、また五体満足なオースインパルスで戦える。

それが行われてはいけないことを当然零は知っている。零も否応なしに好機と機体を向かわせてくる。

 

「避けたと言っても、所詮は間に合わせ!」

 

「っ!シン!」

 

 月子がカバーに入ろうとする。ところが零もそれは当然見越して疑似SEEDシステムの動きで煙に巻く。ビームサーベルがムラマサの右腕部を切り裂く。

 

「きゃあぁ!?」

 

「もらったぞ、シン!」

 

「っ!」

 

 そうはさせない。その意志の元SEEDシステムにアクセスする。研ぎ澄まされる集中、冴えわたる思考で零とぶつかる。

 

「ぬぅ、これはSEEDか」

 

「劣化版のSEEDシステムに、負けてたまるかっ!」

 

「何をッ!」

 

 光剣がぶつかり合う。弾かれた直後オースインパルスの胸部をオースカオスのビームサーベルが貫く。のだったが、既にオースインパルスの心臓部、コアストライカーはトップから分離されていた。

 戦闘機形態に移行したコアストライカーで残ったトップパーツを攻撃する。誘爆を起こして至近距離にいたオースカオスを吹き飛ばす。

 

「ぐぉぉ!?」

 

「コア・ドッキング・ゴー!」

 

 掛け声と共にコアストライカーが変形する。瞬時にトップ、ボトムに合体しインパルスの機体を再構成、シュトラールリヴァイバーと合体して砲撃戦形態インパルス・シュトラールへと換装を完了させた。

 オースカオスが体勢を立て直したところで進はインパルス・シュトラールで立ちはだかる。

 

「レイ、今でも俺は、お前の事仲間だって思ってる。だからこそ、これでお前の復讐の手を止める!」

 

「フン、簡単に言うな!」

 

「芽衣、HDB《ハイパーディメンションブレイク》を使う!」

 

『りょ、了解です!管理システム、HDBモードへ!』

 

 ハイパーディメンションブレイク。DBを越えた攻撃力を誇る一部機体しか有さない必殺を越えた超必殺とも呼べる攻撃パターン。インパルスの場合は換装管理を行う芽衣に合図を送り管理システムを専用モードに切り替える必要があった。

 換装許可が出され、HDBを発動させる。

 

『HDB、Standby「インパルス・フルコンビネーション」』

 

「行くぞっ!」

 

 発動と同時に脇下に抱えたビームランチャー「ハーゲンティ」を右、左、そして両方からビームを目標であるオースカオスに放つ。それらは簡単に回避されるがそれも予測済み、直後ミサイルランチャーをレールガンと共に発砲する。圧倒的弾幕が先行して放たれ、そこにチャージしたハーゲンティを放つ。

 怒涛の連射にオースカオスは対応しきろうとする。ところが弾幕の厚さには勝てず、ミサイルのいくつか、そしてハーゲンティの一撃で右サイドアーマーを溶解させられた。

 

「ぐぅぅ!?」

 

「ハーゲンティ、ビームブレイドモード、いっけぇ!!」

 

 動きが一瞬止まったのを見て、ハーゲンティの固定ロックを解除する。解除したハーゲンティの峯にビームブレイドを出現させるとそれをオースカオス目がけて放り投げる。

 あまりに雑な攻撃だったが、圧倒的弾幕の直後の事で、零は対応しきれずに受け止めたシールドを機体に打ち付け、肩部装甲を斬られる結果となった。

 その間に到着したアッシェリヴァイバーにオースインパルスは換装。赤と灰のオースインパルス・アッシェへと変わり、合体した双刀のレーザー対艦刀「ハルファス」を構え、怒涛の勢いで袈裟切りに振るう。一撃目はシールドで受け流されるが、返す二撃目でシールドごと左腕を切り裂く。

 劣勢に陥り、距離を取ろうとする零。だがそれを許さない構えで進は動く。

 

「ちぃ、このままでは」

 

「まだ終わらない!てぇい!」

 

 距離を取る零と軸を合わせてハルファスを投擲する。投げ槍の如く放たれたハルファスがオースカオスの左足を貫く。

 動きを押さえつけると再びリヴァイバーを換装、最後に換装したのは最初の形態、オースインパルス・ルフト。復活した機動力で零に猛進する。

 

「うぉぉぉぉぉ!!」

 

「えぇい!」

 

 ハルファスを抜こうと試みたものの、やむを得ず左足を根元から切り離したオースカオスがビームサーベルを構えて迎撃に出る。残ったシールドポッドが眼前に飛び出し、ビームを放とうとする。それに対しボウガンセイバー「フォロカル」を投擲して貫通、兵装を潰す。

 大出力を込めたもう一本のフォロカルがビーム刃を発振させる。オースカオスのビームサーベルと激突した。

 

「ぐっ!」

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

 同じビームの光剣同士の激突。しかし出力はこちらの方が上だった。ビームサーベルを折り砕いて本体を切り裂く。連続して胴体の上下を真っ二つにした。

 そこでHDBが終了する。オースカオスが爆発前に装依解除され、相当のフィードバックダメージを抱えて疲弊した零が後ずさる。零は憎悪を込めた言葉を吐く。

 

「シン……!俺の、夢を……よくもっ」

 

「レイ……もう、止めよう。こんなこと……」

 

 HDBの余波で機体がオーバーヒートした状態で、零に投降を呼びかけたのだった。

 

 

NEXT EPISODE

 




EP31はここまでです。

ネイ「ハイパーディメンションブレイク……圧倒的ですね」

グリーフィア「DBよりも強力って感じだけど、戦い方雑過ぎない?ブン投げて当ててるのこれ絶対SEEDシステムのおかげでしょ」

まぁそうだね。けどこのHDB、DNFと同等の力を得るために無理矢理ジェネレーターをオーバードライブモードにしているから、短時間しか維持できなかったりするんだよ。だから急いで決めないと先に動けなくなるっていう罠がある。だから大雑把でも攻撃の回数を多くするって必要がある。

ネイ「えぇ……それにしたってじゃないですか」

けど同時にインパルスのこれはスパロボシリーズのデスティニーガンダムのフルウエポンコンビネーションのインパルス版で考えたからね。雑なのはそこのプロトタイプって感じです。

グリーフィア「あぁ、あっちは十全に扱えるって話だけど、インパルスはフレームとかの問題で無理って話あったわねぇ。そことの帳尻合わせか」

そういうこと、さて、次へ行くけど、まだ進君達の戦いは終わっていないよ。

ネイ「オースガイアとオースアビスがいますからね」

グリーフィア「あいつらも倒さなきゃ、止まらないわよね~さぁ次話でどうなることやらっ」

同日公開のEP32へ続きます。
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