機動戦士ガンダムDN   作:藤和木 士

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どうも、皆様二週間近くぶりです、藤和木 士です。ようやく第3章突入です。

レイ「今回は前より時間空かなかったね。それでも酷いんだけども」

ジャンヌ「理由は、私達としては推察できますね」

ごめん、バト○ピのCS権利戦もあったんだけど、今回はPCゲーやってたのもあります。あんまりそっちは進められなかったんですけどね。

レイ「言ってたねぇ。ツイッターで」

ジャンヌ「まーたお気に入りの声優さんの作品ですか」

まぁほどほどにしたおかげで権利戦は無事権利とれたんですけどね。というわけで本編再び2話連投で、まずはEP35から、どうぞ。


第3章 名付けられしモノ
EPISODE35 出会うマイ・フェイト・ガール1


 

 

 観光国家として活動していた研究施設「オース」においての戦闘からおよそ1か月が経とうとしていた。

 予定していた日にちから一日遅れで帰還したのち、宗司達学生組はテレビで放映されていた事件のあらましについて質問攻めを受けた。同じ学校の生徒が事件の現場にいたともなれば、好奇心旺盛な学生だったなら当然の行為と言えるだろう。

 だがその好奇心の矛先はすぐに別の方向へと向けられることとなる。数日遅れでオースからの出向者、大和進とその妹真由が日本本土へと渡ってきた。真由は学生としても試験的にコーディネイティアの採用を行う手筈だったため、当然HOWの管轄である東響湾ピースランド学園にも転入したのだ。

 当然、島からやってきた彼女に注目が集まるのは当然で、宗司達の下にやってきていた人だかりはそちらに流れていった。既に慣れていた宗司達とは違って、来たばかりの真由が困惑するのは考えるまでもなく、HOWから指示を受けた教師たちがすぐさま規制を行った。

 今ではすっかりほとぼりも収まり、友人も出来ていた。そしてその兄であり、本命ともされる進も、慣れない街と味方との連携に四苦八苦しながら、オースインパルスでCROZE部隊の一員として戦場を駆け抜けていた。

 そうして彼らがHOWに順応し始めてきた頃、HOWの上層部はとある動きを行おうとしていた。かねてより行っていた作戦に、CROZEも参加させるために。

 

 

 

 

 HOWの大会議室の一室、そこに元とジャンヌは居た。部屋には次元黎人、情報部主任の葉隠閃、整備主任の来馬真希、そしてSABER部隊隊長にして、ブラウジーベン・ライブラのパイロットである蒼梨深絵が会する。

 なぜHOWの前身、MSオーダーズ時代からの重要人物達が集まっているのか。それはとある案件によるものだった。その発端である深絵が端末を操作しながら問題について報告する。

 

「現在私達SABER部隊は自衛軍から引き継いでアンネイムドシリーズ最後の1機、アンネイムド[フェネクス]の捕獲作戦を展開しています。ですが、その捕獲は困難を極めています」

 

 深絵の口から語られたアンネイムド[フェネクス]の名前。忘れもしない。4月に元自身が宇宙に上がり、地上へと叩き落したMSの名前だ。

 あの作戦の後、HOWと自衛軍の話し合いで任務をこちらが捕獲を引き継いで、それをSABERが実行していた。いくらDNLの超常の力を対策し、圧倒する性能を見せる機体でも地上で深絵には敵わないと思っていたのだが、そう上手くはいかなかったようだ。

 黎人がこちらに詳細について補足する。

 

「地上に落ちて、アンネイムドは確かに機動性の一部を損なっている。だが却って地上に戦場を変えたせいでこちらが無暗に発砲できなくなったのも事実だ」

 

「資料を見る限りでは、あのスピードも言うほど落ちてもいないみたいですしね。これはブラウジーベンでは厳しいかもです」

 

 ジャンヌが見る映像資料には確かに、今までとさほど謙遜のないスピードでブラウジーベン・ライブラのビット攻撃を避ける姿があった。味方他機の砲撃すらも回避していく姿はやはり圧倒的で、DNLでなければ、いやDNLでも相当の実力者でなければ対処は困難を極めるように思える。

 当時のシュバルトゼロRⅡでも不意討ちと自衛軍との協力による攻撃でしかダメージを与える場面がなかった。それをいくら後発機とはいえDNL専用機ではないブラウジーベン・ライブラが捕獲出来ないのは無理もなかった。

 そしてもう一つ、映像には捕獲できない理由が映っていた。それについて葉隠が触れる。

 

「フェネクス自体もそうだが、問題はそれだけじゃない。フェネクスを狙う勢力がいる。しかも二つ」

 

「二つ、ゼロンと、あの女か」

 

 葉隠の言葉に思い当たる節を見せる。かつてアンネイムドを狙っていたゼロンはもちろん、4月の時点でアンネイムドとそれを追いかけるこちらを狙ってきたあのガンダムに指示を送っているとみられた集団の頭。

 諜報部の葉隠は既にその正体を掴んでいた。それを報告してくる。

 

「あぁ。俺の方の調べで、女の身元は分かった。流 未緒(ながれ みお)。岐敷を拠点とする「ルウォ・エンタープライズ」で相談役に就いていた」

 

「就いていた……過去形か?」

 

 言葉の表現にツッコミを入れると、葉隠は縦に首を振ってため息を漏らす。

 

「残念ながらな。俺達が警察と共に動いた時には、彼女は雲隠れしていた。会社の資金の一部横領、並びに同社が保有していた艦船「ローズ・ポート」を奪っていた。現在はその行方を追っているが……間違いなく今後も仕掛けてくるだろう」

 

「ローズ・ポートの設計からして、そんなに長い間逃走は難しいと思うけどね」

 

「本来ならな。だが、彼女は流未緒。各政財界の面々が世話になることもある稀代の占い師、そのうえ、DNLである噂もある。確保もまた今は難しい」

 

 ある程度度を超えた捜査が可能なHOWでも、不用意に彼らを怒らせる行動は避けたい。ならばどうにかして対峙した時に足取りは掴んでおきたいだろう。そしてもう一つの勢力は言わずもがな殲滅する。

 それらを踏まえたうえで、深絵はこちらに本題を切り出す。

 

「以上の点を踏まえて、これ以上今のまま作戦を進めてもどうにもならない可能性が出てきました。そこでSABER部隊隊長として、CROZE部隊の協力を依頼します」

 

「ま、なんとなくそうだろうとは思ったよ」

 

 呼ばれた時点でなんとなく察してはいた。しかしこれらを見て、静観するというわけにもいかない。もっと言えばフェネクスを現在のフィールドに文字通り落としたのは自分なのだから。

 ジェミニアス配備以前なら断っていた協力依頼。だが今は違う。それに深絵にはジェミニアス配備までの間前線を張ってくれた恩がある。共に駆け抜けてきた戦友として断る理由もなく、来馬へと概算を要求する。

 

「来馬としては、メカニックの観点からして今でもやれると思うか。捕獲、そして戦闘の面で」

 

「んー、このカザノから受領する対ユグドラルフレーム機捕獲用兵装の性能次第だけど、少なくとも今のジェミニアスで後れを取ることはないよ。ガンダムDNもアーバレストならワンチャン」

 

「そうか。分かった、引き受けよう」

 

 了解の返事を受けて深絵は安堵して胸を撫で下ろすように感謝を告げる。

 

「ありがとう、元君」

 

「気にするな。ジェミニアスの配備が遅れた分、負担を掛けていたからな」

 

「ですね。私としても前線で頑張ってくださっていた深絵さんに借りを返さなきゃと思っていたところですし」

 

「もー二人共、別に借りだなんて。それを言ったら私達は今まで二人にどれだけ借りを作っているのさ」

 

 いつも通りの口調の会話が大会議室に響く。その姿に呆れを見せつつも変わらないと葉隠が語る。

 

「やれやれ、相変わらずだな。お前達のその態度は」

 

「あ、ごめんごめん。話しがずれちゃった」

 

「すみません葉隠さん。それで、葉隠さんがいるってことは葉隠さんも作戦に参加を?」

 

 ジャンヌが訊ねると、葉隠が自身の今回の目的について言及する。

 

「ゼロンの動向を探るのと、それから流未緒の部隊が出現した時の追尾だな。場所を確認すればどこかのタイミングで制圧部隊に任せる」

 

「もし奴らが出てきたらそちらの相手は深絵に任せたいところだな。あのパイロット、まだ未熟さがあるようだからな。もっともゼロンも来たら厄介だが」

 

「そのゼロンだが、来るとしたらあの部隊だろう。真紅の流星、その再現」

 

 葉隠の話したその名前に沈黙を表す。その名前はゼロンのとあるエースの名前を意味する異名だった。そしてその名前は元にとっても因縁深い相手のものでもあった。

 俺は呟く。

 

「真紅の流星の再現。確かにあの事件、ラプラス事件に関わった人間ならまた同じ人選で来る可能性は高い。そして何より、奴こそ一度ジェミニアスに勝ったことのある人物だ。当てつけとしては申し分ないだろう」

 

「元……」

 

 ジャンヌが心配の声をもらす。落ち着いた言葉だが、きっと今の自分の顔は怒りの表情をしている事だろう。それでもこの怒りを表さずにはいられない。一度は完成したジェミニアスを破壊、自爆に追い込まれたこと、そしてそのためにテストパイロットを犠牲にしてしまったことを、今でも忘れられない。

 黎人もそれを承知しており、そのうえで告げる。

 

「アンネイムドシリーズは今やシュバルトゼロ以上の危険性を秘めたモビルスーツだ。いずれの勢力にも渡すことは出来ない。自衛軍の下で解体処分させなければならない」

 

「そうだな」

 

「シュバルトゼロも同じユグドラシルフレーム搭載機だけど、何がどうしてそのフレームを複製したアンネイムドでだけそんなことが起きるのやら……」

 

 来馬の発言、それは技術者がもっとも気になる点だろう。いや、あの事件に関わったもの、そして何より大元になったシュバルトゼロを操る元ですらも気になる問題だった。付与されたL-DLaが原因なのか、それともパイロットの問題なのか。そのメカニズムさえ分かれば対策のしようがあるかもしれない。

 いずれにしても、フェネクスの確保がなければどうにもならないこと。黎人が作戦の変更について確認の承認を行う。

 

「それでは本件をSABERとCROZEによる合同作戦へと変更する。各隊長はそれらの部隊・整備部門への通達、そして出撃準備を行い、予定日までに準備を済ませてくれ。諜報部はバックアップの為の準備を頼む」

 

『了解』

 

 隊長達の声が響く。SABERとCROZE、HOWが設立されてからもあまりなかった二大部隊による共闘作戦の展開が決定した瞬間だった。

 

 

 

 

 今日も学校が終わり、宗司は帰宅しようとしていた。部活動も入っておらず、ただ基地へと戻って訓練をするくらい。他の人からは退屈と思われるだろうが、これでも悪くないと最近は思い始めていた。

 とはいえ他者との絡み合いが嫌いになったわけではない。そんな矢先に、同じく帰ろうとしていたクラスメイトの信也が教室の出口からこちらを呼ぶ。

 

「おい宗司。途中まで一緒に行こうぜ!」

 

「ん?いいけど……あぁ、入嶋達も来てたんだ」

 

 教室の出口には既に入嶋達HOW組が待っていた。どうやらこちらを迎えに来たらしい。宗司はカバンを持って向かう。

 そしてそんな彼女達に付随する様にやや制服の異なる少女達が顔を見せていた。学校指定ではない私物のハンチング帽をかぶった少女がこちらに挨拶してくる。

 

「あ、どもです相模先輩」

 

「戌村さん。後輩さん達もか」

 

「そういうこと。たまにはいいだろ」

 

 戌村 友直(いぬむら ゆな)、信也達の地元に住む後輩の少女だ。口調から分かるように礼儀正しい子で、とても生真面目な少女だ。それを証明するかのように彼女は既にMS所持法試験を突破し、自衛軍でMSを駆っていると聞いた時はあまりのハイスペックさに驚いた。

 もっともそれはその後に続いたもう一つの事実には更に驚かされたが。と、そこに友直の脇から顔を出す少女が一人声を掛けてくる。

 

「私もいますよ、相模セーンパイ!」

 

「あぁ、真由さんも今日は大丈夫そうだね」

 

 明るめの口調と長めの髪の先をゴムでまとめて肩に流す髪型。その顔は性格の全く違う新しい同僚である大和進の面影を持っていた。

 彼女こそ進の妹で最後の肉親、大和真由だ。その彼女に入嶋が呟く。

 

「注目を受けなくなって、ようやく自分らしい主張できるようになったって感じね」

 

「あ、あはは……流石に島でキャーキャー注目浴びてた私でも、この学園の人達からの興味には怯えますって。島だけだったのが急に都会の人の注目浴びるっていうのは、ね」

 

 入嶋の発言に辟易する真由。真由が転校してきた時は本当にすごい騒ぎで、中心になっていた真由が目を回してしまうほどだった。一度騒ぎを聞いた進が勝手にオースインパルスで助けにやってきた時は警報が鳴ったりもした。

 その後はクラスメイトとなっていた友直やもう二人、教師陣の尽力もあって終結していった。その縁もあって彼女達は真由の最初のこちらでの友達として仲良くなったのだ。

 そしてその二人の内の一人、ここにいる後輩組の最後の一人が声を発する。

 

「……いや、真由ちゃんは、凄いと思うよ。……だって私、い、今でも他の人と話すの、怖い、し……」

 

「……夏香、お前もう慣れただろ?」

 

 最後の一人は信也の後ろに引っ付くように隠れていた。やれやれといった具合の信也が無理矢理彼女を前に出す。

 

「あ、あ、あっ!し、信也やめろっ!」

 

「お前が隠れるからだろっ!ちゃんと俺の友達に挨拶しろッ!」

 

「別にいいよ信也。夏香さんはこういうのってもう知っているから」

 

 最後の一人、猫宮 夏香(ねこみや なつか)はとても人見知りな少女だった。今では親しくなっている信也達地元組とも、最初の頃はあまりしゃべれなかったそうだ。

 最初の内はあの入嶋とも話すことが難しかったのだが、今ではそんな事は無いらしい。が、やはり男が相手だと委縮してしまうらしい。もっとも女性相手でも委縮してしまう相手がいる。

 

「夏香ちゃんありがとう~!むぎゅーってしよー」

 

「あ、あうあう、あううっ!?」

 

「あ、家に逃げた」

 

「ちょっと真由さん言い方っ、ってか夏香!」

 

 真由の接近に対し一目散に信也の後ろに戻っていってしまう夏香。見ても分かるように夏香は真由の性格が苦手だったのだ。詳しい話は知らないが、騒動が収まったころに取られた過度なスキンシップに天敵意識を持ってしまうほどに、苦手意識を持ったらしい。その上真由の方はそれを良いことにいじりたい性格だったらしく、こうして弄る光景も珍しくない。

 その様子に光巴がコメントする。

 

「いやぁすっかりアツアツですねぇ。信也君?」

 

「むぅぅ……信也さん?」

 

「み、光巴さん変なことを言うなって!?紗彩も止めてくれよ!?」

 

 タジタジになる信也。何というか、平和を感じる風景だ。その様子を眺めているのも良かったがここでたむろしているのも迷惑だろうと、提案を持ちかける。

 

「いつまでもここで話しているのもいいけど、そろそろ行こうぜ。他の人にも迷惑だろうし」

 

「そ、宗司……!」

 

「そうですね。宗司先輩の言う通りで……」

 

「詳しい話は歩きながらで」

 

「宗司さん!?」

 

「宗司先輩!?」

 

 少々、いじりたくもなったところだ。概ねの友人達はそれに賛成した。渦中にある信也達と真面目な友直を除いて。

 

 

 

 

「そういえば、友直さんは自衛軍の活動は慣れてきたのか?」

 

「あ、はい。元々配属されたのがうちの地区と縁深いお方さんの部隊ですから、無理なく手伝わせてもらってますね」

 

 信也と夏香が真由ら恋沙汰勢に囲まれる中、宗司は友直の近況について尋ねていた。実は友直と夏香、それにここにはいないが彼女達の知人である「申々木 智夜(ささき ちや)」は光巴に続く最年少のMS所持法突破者。しかも友直と智夜は既に自衛軍で実際に働いてもいることから、光巴の記録を塗り替えて最年少MSパイロットとして活躍しているという。

 最初に聞いた時自分の後輩が既にMSパイロットになっている事実に色々と驚愕したものだ。しかし光巴はあり得ると話した。自分がパイロットとして参加していないのはあくまで標的になり得るからだと。なら狙われることのない友直が先に最年少で戦場に出てもおかしくない話だった。

 同じくこちら側で話を聞いていた光巴が羨ましそうに不平を漏らす。

 

「ほんっと、いいよね友直ちゃん。MSで前線出て大活躍だなんて。私は出たらだめってお預け喰らって、そのせいで最年少記録打ち立てられなかったし」

 

「で、でも光巴先輩って稀有な例が生まれたからこそ、私達だって試験が受けられたんですから。先駆者様様、ですよ」

 

「うー……そんなこと言っても私がMSを纏えるわけじゃないんだから……」

 

 光巴関連の事情に関しては、初めての顔合わせの時に友直達も聞いている。彼女としては複雑な気分なのだろう。

 そんな言葉では光巴の気持ちも晴れない。だからか光巴はむぅと頬を膨らませたのち、閃いたように笑って見せる。

 

「!フフッ」

 

「何なんだよ、いきなり笑いだして」

 

「いやぁ?あなた達が先輩後輩として結構理想的だなぁとね」

 

「理想的?」

 

 友直も首を傾げる。考えに思い至らない二人に話半分で聞いていたエターナが無関心な様子で教えた。

 

「ハッ、要するにお似合いのカップルってことでしょ?二人揃って気づいてないところとかまさしくそうだし」

 

「か、かかカップルです!?」

 

「エターナ、流石にないだろ」

 

「エターナちゃん正解!」

 

「マジで言ってるのか……」

 

 あり得ないと思ったものの、光巴は正解と彼女の横に移動して言った。

 

「無愛想な先輩と生真面目で礼儀正しい後輩。どっかのラノベとかで有りそうな組み合わせよね~」

 

「そーね。そういうの大衆は好んでそう」

 

 珍しくエターナが光巴に同意している。二人の言う通り、ラノベならあり得そうだがツッコミどころはある。俺は二人に反論する。

 

「いや、俺って無愛想ではないだろ。どっちかって言うと感情出す方だし。元隊長じゃないかそれ」

 

「っ!誰があのクソ男がラブコメ主人公ですってぇ!?姉様がアイツのヒロインですってぇ!?」

 

 言うとエターナが舌打ちする。鬼の形相だ。どうやら間接的にでも話題を出すのはアウトだったらしい。というか誰もそんなこと言っていないんだが。

 そんなやり取りがツボに入ったのか光巴は大爆笑でエターナに指摘を入れた。

 

「ちょっ、誰もそんなこと言ってないってぇ!」

 

「本当にそれな」

 

「何よ、アンタが自分は無愛想じゃないって言ったから言ったんでしょうが、自覚できない位朴念仁ってことよ」

 

「あ、それ言えてるかも」

 

 二人の発言に頭を抱える。気付かないのなら朴念仁などと、よくもまぁそんな無茶苦茶な道理を考え付く。

 宗司自身は思っていないのだが、これ以上二人の言い合いに付き合うのも面倒なので形状でやや納得しながら友直に声を掛けようとする。

 

「まさかの誘導かよ……ってか友直さんは……え」

 

「―――私が後輩で先輩が先輩で先輩が私は真面目で、真面目に、無愛想な先輩を好んで」

 

 しかし彼女の陥った状況に閉口する。またか、と思った。実は以前にも光巴のからかいでこの状態に陥ったことがあったのだ。

 所謂パニック状態なのだが、こうなると友直は妄想に耽ってしまう。変な単語も聞こえてくるので止めに入る。

 

「友直さん落ち着け。変なこと口走ってるぞ」

 

「そ、そですね。ととと、とりあえず検索サイトで私達の名前で登録された式場が無いかどうか調べましょうか!」

 

「いや、ないから!?」

 

 結局、調べて「ないですね」と平静を取り戻した友直さんが一言。学校でも剣道部に幽霊部員気味ながらも所属しているらしくて、近接距離はかなり強いらしいのだが今はそんな面影すらない。

 一度見てみたいものだ、という言葉を今は抑える。その頃になると信也と夏香への質問攻めは終わっていた。やつれた顔でこちらの様子を伺う信也。

 

「はぁ……毎度何なんだよコレ……。宗司はまた友直とお話してたのか」

 

「ホント、友直ちゃんと宗司、先輩仲いい」

 

「ホント、ラブラブですねぇセンパイ♡」

 

「ラブッ!」

 

「おいこら真由」

 

 そうこうしている内に学校の校門を抜ける。ここで別れてもいいのだが、どうせならもう少し一緒にと提案しようとしたところでそいつは現れた。

 

 

 

 

「―――なんだよ、こんなガキどもがあのCROZEのメンバーだって言うのか」

 

 

 見知らぬ男性が宗司達に向かってそう毒づいた。

 

 

NEXT EPISODE

 




EP35はここまでです。

レイ「遂にL3第1章で触れられてたフェネクスと直接対決って感じだね!」

ジャンヌ「地球に落ちてからは深絵さんが追っていたんですね。でも名前からしてファンネル系統の武器を操れるであろうフェネクスを、よくビット装備ガン積みの深絵さんが追おうとしましたね」

あぁ、これなんだけど大体の原因、っていうのもあれだけどこうなったのは宗司君の加入とかの兼ね合いですね。いきなりフェネクスを追えっていうのも辛いだろうってことで、CROZEからSABERに任務が渡されてます。あとジェミニアスの試運転やら、何やらもあってね。

レイ「あぁ、何か作中でも任せちゃった的なこと言ってるもんね」

ジャンヌ「遂にリベンジというわけですか。そして宗司さんサイドは後輩の登場と……」

ようやく子尾君の地元の後輩組出せましたわ。特に友直ちゃん(*´ω`)

レイ「元ネタキャラ、作者の推しっていうね」

ジャンヌ「白髪系、というかブロンド系好きは相変わらずですね。でも今回はブロンド系ではないと」

元々がブロンド系だからそのままもしっくりこなかったんだよね。だから黒に染めさせてもらった。それでも私と来馬さんの性癖に来ますがね」

レイ「言い方!」

ジャンヌ「来馬さんがすっかりネタキャラに……最後には何やら怪しげな人もいらっしゃいましたが、あれは一体……」

あれは、敵だよ、僕らの。と、どっかの作品で言いそうなセリフと共に、次の話へ続きます。
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