機動戦士ガンダムDN   作:藤和木 士

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黒の館DN 双翼英雄譚編 第10回 後編

 

 

士「それでは後編始めていきます」

 

ジャンヌ「また戻ってきたわけですが……けど紹介しないわけにはいきませんからね」

 

レイ「何せ今回の主役、メインキャラクターの機体だからね」

 

士「気が乗らないかもだけど紹介してもらえると助かるよ。終わりでは私が今後の予告も含めて話したいし」

 

ジャンヌ「!予告。まだ続く……?」

 

士「それは最後の方でお話を」

 

レイ「じゃあやろっか」

 

ジャンヌ「はい。それでは後編最後の紹介は蘇りし救世主、ヴァイスインフィニットガンダム・ゼロニアスとその追加パーツ合体形態ヴァイスインフィニットエアレーザーの紹介です。どうぞ」

 

 

型式番号DNGX-XX000-WIZU

ヴァイスインフィニットガンダム・ゼロニアス

 

機体解説

 第1部の世界から地球へとやってくることに成功したヴァイスインフィニットガンダム。ところがその機体のパーツはバイタルパートである胸部、頭部を除いてほとんどが次元空間内で喪失し、到着した時にはほとんど動くこともままならなかった。

 ところがそのやってきた場所がヴァイスインフィニットにとって幸運だった。たどり着いたのは当時次元覇院の勢力範囲だった西日本。次元覇院の信者に見つけられた本機は本部である三枝へと移送。そこで修復と並行して次元覇院のMS開発を支援した。

 そこからホリン・ダウン作戦を発端とする次元覇院崩壊に乗じてその機体は行方不明となるが、その機体は巡り巡ってのちにゼロン旗揚げを行う零崎の下に渡る。そこで零崎は本機の更なる解析と再生、後継機としての再構成を行う。それらは年を重ねて、シナンジュと言ったMS達を作り上げていき、遂に転移したシュバルトゼロと同等までの機体として完成する。それがこのヴァイスインフィニットガンダム・ゼロニアスである。

 本機の武装構成はシュバルトゼロ・ジェミニアスに似る。形質の収斂進化、というわけでは当然なく、これはシナンジュ・ゼロンがジェミニアス1号機を襲撃した際に戦闘データを収集、強奪していたため。敢えて同条件の上で叩き潰すというエンドの趣味と思われる。

 その性質、特にマルチ・スペースシステムとエレメントブーストもコピーしているが、独自の仕様となっている。加えて本仕様はパイロットの黒和神治に合っているとは言い難い。特に武装切り替えに技量が付いて行かないためか、エレメントブーストに当たる「スタイルブースト」でも武装の変更は行われない。

 機体カラーリングはやはりシュバルトゼロに合わせて白を基調としながらも灰、そして薄黄色にエンドをイメージした黄緑色のラインが入っている。

 コンセプトは「シュバルトゼロガンダム・ジェミニアスを真似たヴァイスインフィニットガンダム」「ジェミニアスのデッドコピー」。第1部ではシュバルトゼロ側がヴァイスインフィニットガンダム側をやや真似つつ、元に合わせたセッティングが行われていたが、こちらでは真似を意識しすぎるあまり適性をやや無視してしまっている(それでも負荷を抑えるためにある程度要素をカットして運用できるようにはしているのだが)。同時にジェミニアス1号機のデータが使われていることから「強奪されたガンダム」要素も取り込んでおり、武装の一部にもそれに関連する機体の武装が使われている。

 もっと言うと、本機のコンセプトには「アーサー王伝説を体現したガンダム」であり、アーサー王=救世主とした仮説の下作られている。

 

【機能】

・DNフェイズカーボン

 機体を構成する装甲部材。この時代においてはもう珍しくもないものである。シュバルトゼロの黒とヴァイスインフィニットの白はいずれも高純度DNだけが安定稼働をもたらすものだったが、今ではもはやどの機体も再現可能な色となっている。

 

・ツインジェネレーターシステム

 機体を動かす高純度DNを生成するDNジェネレーターの特殊システム。ゼロン側のツインジェネレーターシステムは全てこの機体の物を参考に作られた。

 

・DNLコントロールユニット

 パイロットのDNL能力を増幅させ、制御し機体をコントロールする機能。本機のパイロット黒和神治もDNLに目覚めた者であり、この機能を十分には使いこなせる。

 

・ユグドラシルフレーム

 機体フレームを構成する特殊脳波増幅フレーム。蒼い光を灯す、2機のガンダムの最大の特徴の一つだったもの。

 材質はオリジナルの物を可能な限り修復・再生産している。ただ同時にジェミニアス1号機からもデータフィードバックが行われており、ヴァイスインフィニット由来の物より、ジェミニアスの開発による性質が付与されている。

 

・スペース・ハードポイント

 機体の武装接続部を兼ねたマルチ・スペースシステム。シュバルトゼロのものとは違い、武装を装備していない箇所への導入はされていない。これは後述する技量の理由から。

 

・ELACSシステム

 DNジェネレーターの回転数を暴走域に突入させて圧倒的な粒子放出を行う形態。シュバルトゼロと同じ機能である。読みはエラクス。

 かつてはこのシステムの安定稼働が勝敗を分けたが、本機ではエラクスのカギとなるSEED-UNIT00を換装し、完全に使いこなせるようにしている。とはいえエンゲージシステムの値が低い為、そのままではこれでも及ばないらしい。

 ELACSの制御技術に関してはどうしても残骸からはデータを確保できなかったため、やはり本機でもレイア・スターライトを酷使して使うしかないようだ。もっともそれでもエレメントブーストを模したスタイルブーストによるDNF強化は一応見込める。

 

・エンゲージシステム

 シュバルトゼロと同じサブパイロット搭乗システム。しかし本機の運用状態はそれとはまったく正反対のものとなっている。

 レイア・スターライトを人質、人柱としてしばりつけ、ヴァイスインフィニットの機体制御を無理矢理行わせている。そこにレイアの意志はなく、彼女をパーツとしてしか見ていないそれは、本来のエンゲージシステムとは程遠い。なにより元とジャンヌの運命を縛り続ける最大の障害。

 リンク値はやはり高くはない。

 

・DNウォール

 放出したDNを防壁として展開し、防御する機構。シールドに発生装置を内蔵する。

 

・マルチ・スペースシステム

 ジェミニアスから奪いし力。武装格納空間「ウエポン・ベース」から武装を転送し装備する機構。

 ジェミニアスでは多彩な武装に換装し、あらゆる状況に対応可能な万能システムとして機能していた。しかし本機においてはパイロットである神治の技量不足から多種多様の武装を操ることは困難と判断。よって本機能を武装の着脱部分、コネクター部分に採用。これにより武装を破壊された際に瞬時に補給し、戦力を落とさない方面へと特化させることとなった。

 

・スタイルブーストシステム

 本機のモード変更に当たる機構で、エレメントブーストの模造品。

 シュバルトゼロ・ジェミニアス1号機の強奪を決めた時点でエンドはこの機能をコピーしようとしていた。ところが残骸を収集した段階でこれは断念せざるを得なかった。というのも強奪段階の時点でジェミニアス1号機にはエレメントブーストのエレメントそのものが存在していなかったのである。

 データこそあれども、そこから分かったのはジェネレーターとフレーム、そしてパイロットのDNLであるということ。完全再現は不可能と判断し、それらを模造したもので代用することを決断。それがこのスタイルブーストである。

 スタイルの名の通り、戦闘の型を変えることに重きを置いており、高速のチャージ、破壊力のバスター、防御のガードナー、そしてエンドに任せるバディの四つである点もエレメントブーストとの対抗となっている。

 エレメントブーストの性能には追いつくことは出来ていないものの、それでもMSとしては充分であり、他のパイロットの影響も含めてシュバルトゼロ・ジェミニアスと張り合うことが出来ている。

 

・軍団指揮統制システム「G-Arc」

 ヴァイスインフィニットのみに与えられた軍団指揮用マルチアンテナユニットに内蔵されたシステム。300機に近いMSとのデータリンクを確立させる。

 それだけでなく、十数機のビットMSとの連携活動も可能で、大戦期においては「G-ヴァイス」と呼ばれる機体を操った。

 本機においては操作する端末はない。が、周囲のゼロン機をハイジャックする機能が備わっており、ハル・ハリヴァーの部下のローゼン・シシャを操り、元を拘束、機能停止に追い込む活躍を見せた。

 このコントロール機能はビットモビルスーツが基本となっているが、使い方はあのガンダムAGE第2部のデシル・ガレットの使い方がベース。

 

 

【武装】

・MWBRⅡ

 バックパック側面に装備される手持ちの射撃兵装。前装備の改良型兵装。

 出力は増していて威力も比例しているが、特徴としてビーム出力の変更が可能となっており、マシンガンのような弾を放つことが出来るようになっている。この点はシュバルトゼロRⅡのビームライフル・ゼロから学んだと思われる。

 装甲排除後に主に銃身下部の換装機構を利用するのだが、換装パーツは機体の何処にもない。それは当然で実は銃身下部そのものがマルチ・スペースシステムを採用しており、選択で自動的にバズーカ、グレネードランチャー、レールガンに換装し、活用する。

 

・スティンガーブレード

 腰部アーマーに装備される刀剣兵装。MS刀の流れを汲んでいる。片側四本、計八本を装備する。以前のブレードガンのようなマルチウエポンではなくなっているものの、これにはもちろん理由がある。

 多機能化はパイロットである神治への負担が大きいと判断したこと、そして神治はブレードガンの適性がよろしくないと判断されたためである。同時にブレードガンの弱点が浮き彫りになってきたことも不採用の理由である。本武装はそのブレードガンの弱点である「刀身部分の脆さ」を突いた兵装、刀身部分を赤熱化させて切り裂く。これはブレードガンの刀身に対しても有効で、何度も同じ場所に叩き付けることで脆くなった刀身部分を焼き切る。

 装備部分は前方に向けることで射出が可能で、射出後は持ち手部分に接続されたアンカーで引き戻すことも可能。これを用いて壁を起点に方向転換することも出来る。加えて刀自体は柄同士で合体させることで双刀としても用いる。遠近両用の兵装であることは変わらず、むしろ戦法の多様化にも寄与している。

 刀身収納部分にマルチ・スペースシステムを搭載しているため、武装そのものは尽きることがない。これは後述するセイクリッド・エクスカリバーにも言える。

 モデルはブリッツガンダムのトリケロスおよびランサーダートの機能。アンカー回収などを加えている。ブレード自体のモデルは機動戦士ガンダム00のスサノオの強化サーベルを参考にしている。

 

・ビームサーベル

 本機が元々装備していた物を順当に発展させていった兵装。シュバルトゼロと同じ場所に装備し、性能も同等。

 

・D・フィストスマッシャー・ロスト

 シュバルトゼロ・ジェミニアスの同武装をコピーしたもの。腕部の兵装となる。

 概ね同仕様となっているが、手甲部の武装に関しては元達が非常事態に備えて武装データを導入していなかったこともあり、コピーできず、マルチ・スペースシステムに関しては増幅装置と非顕現状態で接続する増幅状態しか機能しない。

 

・マルチ・シースシールド

 マルチ・アサルトシールドに対となる肩部に装備されたシールド。内蔵された剣の鞘の役目を果たしている。またDNの放出口がいくつも取り付けられており、これらは全てDNウォールの発生器、そしてスラスターとして機能し、剣「セイクリッド・エクスカリバー」装備時の戦闘をサポートする。

 マルチ・スペースシステムも搭載しており、剣を失っても瞬時に補充が可能となっている。よってシールドを完全に破壊しなければセイバーによる攻撃を断つことは出来ない。とはいえシュバルトゼロ・ジェミニアスのような多様な武器が飛んでくるということはないため、やはりオリジナルと比べると操作性を重視していると言える。

 

・セイクリッド・エクスカリバー

 マルチ・シーフシールドに格納される実体剣。アーサー王伝説に登場するエクスカリバーの伝説を踏襲し作られた。

 そのままでは大振りな大剣止まりの兵装である。が、本兵装の特徴は前述した鞘、マルチ・シーフシールドによるほぼ無尽蔵の補給であり、更に本兵装は本機には数少ない遠隔操作端末である。よって尽きることのない遠隔操作端末であり、使いこなせば自機にとっても味方にとっても非常に強力な兵装となる。まさに団体戦を得意としたとされるヴァイスインフィニットに相応しい武装だろう。

 名称からも分かる通り、アーサー王伝説のエクスカリバーと、魔法の鞘がこれらのモデルである。尽きない剣は鞘の効果、傷を受けない→戦える→武器が尽きないと連想したことによるもの。二刀である点は一部書物においてエクスカリバーが二本あるという話から、もっともなことを言えばシュバルトゼロ・ジェミニアスと対にするための所謂こじつけとも言える。

 

・ブレイズマニューバウイング「レッドドラゴン」

 背部バックパックを構成するウイング。シナンジュ・ゼロンの物の発展形でありながら、その運用の仕方は全く異なるものとなっている。

 元々のハイマニューバウイングから薄型化がされており、推進部はバーニアではなくスラスターベーンで構成。推進法も通常のDN放出推進だけでなく、DNの光の翼、それもビーム翼を形成し、それを推進機関兼AMBACとして機能させる。この推進力は真っ向からクローザーと渡り合えるほどであり、単純明快な強さを求めたエンドの趣向が見て取れる。

 その光の翼はまるで炎のように揺らめく。やはりこれも蒼炎と形容される機能を持つガンダム故か。ちなみにマルチ・スペースシステムを搭載しているが、用途としてはバックパックに装備するビームライフルとビームランチャー双方の補充が目的。

 モデルはクロスボーンガンダムシリーズのファントムのバックパック。光の翼もまたファントムの機能からである。形状が似ていることから発展先として選択した。名称のレッドドラゴンはアストレイ……ではなく、ヴェールズの伝説に出てくる赤い竜を意識。

 

・ビームランチャー「ロンゴミニアス」

 左ウイング側面に装備される長射程ビーム砲。ゼロン・オブ・インフィニティーから引き続き運用される。

 貫通性能の高いビーム砲で、その力は健在。ただし装甲を排除した本形態時にはどちらかと言えば名前通りの、槍としての機能を主に使う。

 

 

<チャージスタイル>

 スタイルブーストの一つ。近接戦闘を意識した高速機動形態。フレームの色が橙色に変わる。能力は「短距離瞬間移動」。次々と居場所を変えて敵を翻弄する戦闘スタイルを取る。

 

【追加機能】

・短距離瞬間移動「ディメンションジャンプ」

 超次元現象を利用し、短い距離だけだが瞬間移動を行う。出現する際は空間が歪むのでDNLで補足することが可能。

 エラクスに依らない高速戦闘が可能で消費DNやユグドラシルフレームによる精神的負荷もそれほどではない。システムの基礎には蒼穹島のタイプディナイアルで運用されたデータが用いられており、高純度DN機かつユグドラシルフレーム機だからこそ実現できる機構で、なおかつシュバルトゼロに対抗できる能力となっている。

 

<バスタースタイル>

 スタイルブーストの一つ。遠近共に一発の破壊力を重視した形態となっている。フレームの色はクリーム色に変わる。能力は「質量・エネルギー量増加」。他のスタイルで疲弊したところを狙う決め手と呼べる。

 

【追加機能】

・質量・エネルギー量増加「ディメンションインパクト」

 超次元現象を働かせ、攻撃する際の武器の質量・攻撃のエネルギー量の増幅を行う。

 具体的に言うと攻撃の直前で近接武器の質量を増加させて破壊力を増加させると言った行動が可能。エネルギー量の増加は運動エネルギーだけでなく、ビームの出力にも作用可能で、本来なら武器の構造上出せない出力をビーム放出直後から機能を働かせて外部で出すなどと言った明らかに物理法則を越えてそうな使い方が出来る。

 ヴァイスインフィニットにて使用していたと思われるD・フィストイレイザーロストのインパクト・ブレイクが元となっていると思われる。

 

 

<ガードナースタイル>

 スタイルブーストの一つ。防御性能に秀でた形態となる。フレームの色は紺色。使用能力は「攻撃被弾時のダメージの低減」である。防御力のごり押しで突破することを前提とした戦法で重宝される。

 

【追加機能】

・損傷危機回避システム「ディメンションストック」

 超次元現象を機体装甲周囲に働かせることで着弾する攻撃のエネルギーの一部を次元空間に逃がし、ダメージ量を減らす。いわば機体全体を超次元現象の穴に変えてしまうような機能である。

 逃がしたダメージは戦闘終了後に専用の機器を介して外部へ排除するか、徐々に機体に返還していく。損傷を一部なかったものとして扱うことから資材難の多かったカルト軍にとっては待望の機能とも呼べる。ただしこのシステムを司るスタイルブーストシステムが損傷するとコントロールが乱れ、直ちに機体へとフィードバックダメージが還っていき大損害を受けかねない諸刃の剣でもある。

 

 

<バディスタイル>

 スタイルブーストの一つ。エンドが表側に出てきて戦闘を行う。フレームの色は黄緑色。能力は「超次元現象の現実化」。超次元現象を武器にする姿はタイプディナイアル、タイプリズンと同じであり、同じディメンションモビルスーツであることを痛感させられるだろう。

 

【追加機能】

・超次元現象現実化機構「ディメンションリアライズ」

 超次元現象を操り、形状を与えて武器にする力。圧倒的破壊力を持つ超次元現象自体を槍と言った武器にするだけでも普通の機体にとっては強力だが、それを起点に超次元現象まで起こすことが可能で武器を弾き落とされてもエンドによるDNLコントロールでファンネルとしても使用が可能な点で、脅威度は非常に高い。

 一応マルチ・スペースシステムを完全にコピーした場合でも武器使用に問題ないエンドの為に用意された機能である。

 

 

型式番号 DNGX-XX000-WIZU+ZASD-XX000【POPE】

ヴァイスインフィニットエアレーザー

 

機体解説

 シュバルトゼロクローザーに対抗する為にエンドが急遽完成させた専用ユニット「ポープユニット」を腰背部に合体させたヴァイスインフィニットガンダム・ゼロニアスの形態。救世主(エアレーザー)の名を冠するゼロン最強のMS。

 ポープユニットは武装に展伸式長射程ビームキャノンが二門とブレイズテイルスタビライザーが一つと目に見える装備は少ないが、これは神治の技量に配慮しての事。とはいえ出力の向上などはクローザー同様の値をキープしており、むしろ特殊機能に出力を裂かない分こちらの方が単純性能は上とも言える。そして何よりクローザーのジャッジメントクローズに対抗したスタイルブースト統合形態「ヴィクトリープロフェシースタイル」が追加されている。強化こそないものの、こちらはエンドのアシストも正式に機能として加わっている(ジャッジメントクローズではスタートはネクロの意識下にない、システムからは外れた状態にある)ため、エンドと二人分の相手をしないといけない点はジャッジメントクローズのクローザーと同等の戦力ではある。

 ガンダムの名を冠していないが、こちらもやはりクローザーを意識したもの。エンドによればある意味シュバルトゼロとは当たりたくないであろう機体と自負している。

 以上のようにクローザーと張り合えるように緊急で追加装備として実装された形態であるが、そもそも追加装備はプランとしては上がっていたものであり、開発も進められていた。ところが本来のものが完成まで程遠いことから今回プロトタイプであるポープユニットを開発途中の物を一部機能の切り上げをさせて完成させた。武装が少ないのはこのためである。

 なおポープユニットの構成・合体が単純なため、ポープユニット単体の紹介ではなく、エアレーザーの紹介にまとめる形となった。

 コンセプトは「ヴァイスインフィニット・ゼロニアス×ラインバレル」。ポープユニット自体のモデルがラインバレルのスタビライザーの為、当然だが、そもそもスタイルブーストや超次元現象がラインバレルのオーバーライドを意識したモノである。

 

【追加機能】

 特になし。意外と思われるかもしれないが、スタイルブーストの拡張統合こそ行われるが追加される機能はないのである。

 

【追加武装】

・ポープスタビライザーユニット

 ポープユニットのメイン機関となるテイルスタビライザー。大容量エネルギーコンデンサーと多数のスラスターで構成されている。

 扇状に展開することで高機動状態へと移行する。大容量エネルギーコンデンサーに関してはこの補助には当てられるものの、本命は側面から接続されているエクス・ビームランチャー「エクセキューショナー」の供給元。

 モデルはラインバレルのスタビライザー。

 

・エクス・ビームランチャー「エクセキューショナー」

 ポープユニット側面に装備されたビームランチャー。脇下から抱える形で使用する。

 系列としてはかつてヴァイスインフィニット本体に装備されていたスラスターキャノンがベースとなっている。その時よりも可動域があるため、使い勝手が向上している。威力も時代相応に高まっており、本形態時においては砲撃性能の付与でクローザーと渡り合える。

 モデルはラインバレルのエグゼキューショナー。

 

 

<ヴィクトリープロフェシースタイル>

 エアレーザーとなりスタイルの統合が行えるようになったことで使用が可能となるヴァイスインフィニットの最強形態。直訳は「勝利の神託」。別名「神理救裁(じんりきゅうさい)」。フレームの色は奇しくもシュバルトゼロクローザージャッジメントクローズモードと同じ黄金となる。

 今までのスタイルの能力をすべて使用できる点はクローザーのジャッジメントクローズモードと共通だが、本機のそれは本来の機体の持ち主、「元英雄」エンドの力を直接借りられる点で異なる。

 この違いはそもそも現状のシュバルトゼロとヴァイスインフィニットの運用思想が違うため。シュバルトゼロクローザーがエンゲージシステム、ジャンヌ・ファーフニルとの連携を重視するのに対してヴァイスインフィニットエアレーザーがそのエンゲージシステムに頼り切れない、エンドの力を引き出すしかないためにこのような形となった。

 性能で言えばやはりクローザーの方が上である。が、負荷という点に焦点を当てると、エンゲージシステムへの負担は変わらないものの、パイロットへの負担はこちらの方が軽く、長期戦において有利という利点が生まれる。現実問題、本編中では負荷の溜まり過ぎた元がG-Arcによる操りに気づけず隙を晒したことからも有用性は間違いないだろう。

 すべてのスタイルブーストの力を使いこなす姿は、モデルとなったラインバレル並みの圧倒的性能であり、まさに「救世主」「正義の味方」を体現せざるを得ないほどの力を振るう。

 

 

 

ジャンヌ「以上がヴァイスインフィニットガンダム・ゼロニアスの周辺設定です」

 

レイ「うーんやっぱり色々と今まで暗躍していたみたいだね」

 

士「順を追っていくとまず次元覇院のMS開発にデータを与えた。そこから次元覇院壊滅と同時に次元覇院の教祖たる大教柱の手で西日本の未だ影響の強い支配区域に移送されて、その後ゼロンのMS開発の礎になりつつ自身の復活の為に移送中だったシュバルトゼロガンダム・ジェミニアス一号機を襲撃してデータを奪ったわけですからね。L2でシュバルトゼロのコンピューターが次元覇院のMSをマキナートと見間違えたのはこれが原因だったと完全に証明できたわけです」

 

レイ「それに次元覇院の教柱がホリン・ダウン作戦の終わり際に移動させた荷物も、ヴァイスインフィニット、それにレイアちゃんだったわけだね」

 

ジャンヌ「本当に元さんの推測通りだったんですね。しかもその時は全く迎撃準備が出来ていなかった……もしあの時本当に対面できていたら」

 

士「今回こんなことにはならなかった。と言いたいのは分かるけど、これが現実だ」

 

レイ「それは仕方ないよね……それでエアレーザーの方はこれ救世主って意味なんだね」

 

士「ドイツ語における救世主の意味ですね。ポープも教皇の意味を持った言葉ですし、まぁヴァイスインフィニットらしいネーミングで合わせておきました」

 

ジャンヌ「けどヴィクトリープロフェシーモード、その別名が……聖杯探索に引っ張られました?」

 

士「丁度いい四字熟語がそれしか思いつかなかったんだよ……劇中ではまだ言ってないんだけど、どこかで言えたなら出そうとは思ってるから」

 

ジャンヌ「それにしてG-Arc……すべての発端とも言えるあのリングの制御技術がこの結果を生み出すなんて……あそこで一回きりの登場と思っていたんですが」

 

レイ「そうだね。味方機を操作して攻撃を仕掛けるなんて、乱戦じゃシュバルトゼロが不利だよ……」

 

士「しかもそれ、ヴァイスインフィニット側では武器の一つとしての認識ですからね。エンドにその気があろうがなかろうが、それをゼロンが使っているとなると、最悪特攻兵器のようにMSが使われる可能性も出てくるわけで」

 

レイ「うわっ、救世主には程遠い戦法だ……」

 

士「いや、むしろ逆に救世主っぽさあるよ。人を弾にしてでも悪を討つ、理想への犠牲は美徳みたいな狂ったカルト教団っぽさ、なくない?」

 

ジャンヌ「どうやったらそんなクズな発想が出てくるんですか……っていうかそもそもエンドはマキナ・ドランディア側の人物、しかも元英雄ですよ?それってつまり……」

 

士「もとから、マキナ・ドランディアの人達がおかしかったのかもしれねぇ……(´Д`)」

 

レイ「うわー……聞きたくなかった」

 

ジャンヌ「マキナ・ドランディアの終誕の日、国民たちがガンダムに反旗を翻したとか言ってますけどこれもしかして逆にガンダム側が虐げられて怒ったんじゃ……」

 

士「いやいや……それは飛躍しすぎ。元英雄が狂っていても虐げられるまではなかったんじゃないかな。少なくとも今の時点では可能性としてないし」

 

ジャンヌ「言われてみればそうですね。早計でした。けどシュバルトゼロとヴァイスインフィニットを作ったであろう創世記時代のマキナス、ドラグディア。彼等への疑念が深まりますね……」

 

レイ「だね。それとパイロットだった元英雄の一部、スタートとエンドも」

 

士「彼らが失っていた記憶とは、何がエンドをああまで言わせるのか。気になるところではありますが、それ以上に気になるのはやはり、凶刃に貫かれた元君と一人それから逃がされたジャンヌの行く末でしょう」

 

レイ「おっ、遂にその話題に触れるわけだね」

 

ジャンヌ「……本当にもう終わりのような気がします。宗司さんがどうにかしてくれるくらいしか。でもL1、L2で戦い続けた二人がこんな別れ方を……」

 

士「まだ終わりじゃないよ」

 

レイ「……え?」

 

ジャンヌ「いや、ガンダムだったらこれ終わりでしょ!?胸部を完全に貫かれてDNジェネレーターが大破して、こんなの!」

 

士「既存のガンダムと決定的に違うこと、MSへの搭乗方法。身体を電子化させて憑依する。奇跡だって起こるかもしれない」

 

レイ「うむむ……言われてみればそうだけど」

 

士「まぁもっとも確実に貫かれたんで完全に身体のデータぶっ壊されてそうですけどね」

 

レイ「おい」

 

ジャンヌ「じゃあ駄目じゃないですか!」

 

士「聞こえてこないかい?竜の呼び声が。怒りに満ちた声が(゚∀゚)」

 

レイ「え、大丈夫頭」

 

ジャンヌ「今さら中二病ですか……」

 

士「待ってくだされ(゚Д゚;)今章のサブタイトル回収です」

 

レイ「えーと?救世の咆哮、ドラゴニックハザードだっけ?」

 

ジャンヌ「ドラゴニックハザードと言えばシュバルトゼロのEDNFの名前ですね」

 

士「そうでもある。このタイトルはどちらかと言うと元君と神治君、二人の姿を分割して名付けた物、救世の「災害(ハザード)」、「(ドラゴニック)」の咆哮」ってのが元々の単語ね」

 

レイ「うわっ、そんな難解なものだったの!?」

 

士「けど同時に元君単体でも見ることが出来る単語でもあるように設定したんだ。元君の行いは結果的に救世とも取れるしって意味で」

 

ジャンヌ「言わんとしていることは分かりましたが、それでも咆哮なんて……」

 

士「それが指す意味は、次に紹介する予告ですぐに分かると思います。では次回予告!と言ってももうあと数話しか今章ないんですけどね!どうぞ!」

 

 

 

 

神殺しの魔王は遂に墜ちた。泣き叫ぶ詩巫女を嘲笑い獲物を前に勝ち誇る新たな救世主。

 

「はじめ……やぁ、いやぁ……!」

 

「何泣いてんだこの女!悪魔の癖に!」

 

 

 

 

敗北の知らせは戦場へと瞬く間に届き戦士達を一喜一憂させていく。

 

「そんな……元隊長が」

 

「姉様、姉様っ!」

 

「くそっ……どうすれば、くっ!」

 

「HOWももう終わりだッ!ゼロンに呑まれなさいよ!」

 

「魔王は消え、救世主の時代が始まる」

 

 

 

 

人の時代が終わる。神の時代が再び、そう思われた時次元の彼方から、竜が舞い降りる。

 

「クリムゾン……ファフニール?」

 

 

 

 

竜が魔王と重なる時、肉体と魂は再生し魔竜が生まれ、世界の滅びを開始する。

 

「ガァ……ガアアァァァァァァァァン!!!!」

 

『ぐっ……奴め、合神形態に呑まれたか。ここはっ』

 

 

 

 

神と言える存在との合体、救世主の元英雄すらも慄く力が戦場に暴力を振り撒く。

魔竜は世界を滅ぼすのか――――――

 

 

 

 

否。

 

 

 

 

私は、私がいなければ時代も、世界も変わらないと感じているに過ぎない。

 

英雄として、傍観者などではない。私自身がこの戦いを終わらせる。次元の神などと言う輩も私以外の救世主も、それを止められぬ抑止力も私が粛清する。

 

 

 

 

「何だ、これは!」

 

「貴様は何者だ。元じゃないのか」

 

「君達では出来んよ。私とシュバルトゼロを止めることなど」

 

 

 

 

蘇る英雄は、世界への復讐を始める。次元世界に生きる者達への審判者。

 

最重要ミッション、魔王の奪回。

 

 

 

 

「ジャンヌちゃんを取り戻せるのは……あなただけでしょ!元君!!」

 

魔王よ、現世へ戻れ。

 

 

 

 

 

 

士「はい、というわけで次回もお楽しみ」

 

レイ「ちょいちょいちょいちょーい!!」

 

ジャンヌ「待って待って待って待って!これひょっとしてアナザーヴァルプルギス編ですよね!?」

 

士「何の事やら(;´∀`)」

 

レイ「いやいやいや、ツッコミどころ多すぎるよ!?やっぱりジャンヌちゃん捕まってるし、みんな士気が落ちてダメだと思ったのに、それ以上にクリムゾン・ファフニールが突然出てきてしかも合神形態とか言ってるし!咆哮の意味とかもはやどうでもいい!」

 

ジャンヌ「途中から予告と元さんを乗っ取った奴は誰ですか?英雄って言ってますけどまさか!?」

 

士「はいそれ以上は本当にネタバレになるんで、今回はここまでです。大丈夫、次回からすぐに色々分かっていくから。というわけで閉館!バイバイ!」

 

ジャンヌ「う~!早く書いてくださいよ!」

 

レイ「元君……!無事でいて……」

 




はい、今回はここまでです。久々の投稿となりました。

この1か月半、ずっとプロットとか書いていたんですが、MSの方も先に書いていたんですよね。それに加えて先の展開が鬱展開それなりにあって私の精神力ガリガリになって大分ペースが悪かったです。ごめんなさい。けど今後もこれ当然遅くなると思われます。鬱な展開とかで遅れます。先に言っておきますが。

とまぁその話はここまでで。世間話としてはこの休みの間に他にプライベートでバトスピの大会参加とかしたんですよね。それの調整もありました。結果?……HAHAHA。

それと今回の黒の館DNで紹介したタイプ[リズン]、モデルとなったマークレゾンが登場する蒼穹のファフナーTHE BEYONDが最終話まで公開されたんですよね。BEYONDは全部公開されてからゆっくり見ようかなという勢なんですが、ネタバレは見る派なんですよね。まぁここじゃ話しませんけど。それはご法度。
ただ一つだけ、一言だけ。……どうして?

以上です。知りたい方はビヨンド見ろ。私も見たい。

今後はまた連載は再開していきたい所存です。既に第4章は最終話まで書いているのでそこまではペースは速いと思われます。
では次回から始まる展開、お楽しみに。それではまた次回。
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