レイ「新年最初の話は、明るいものであってほしい!」
ジャンヌ「今回カギを握るのは華穂さん。明るい流れへと変えてくれるのでしょうか?」
私が来た!とかいう安心感が欲しいですよね。どうなるのか。それではどうぞ。
唐突に新四ツ田第1基地の会議室に集められた宗司、入嶋、進達Gチーム。付き添いには先程も一緒にいた友直や智夜、クルス、真由、それに呼びに来た夢乃隊長に深絵隊長と光巴も同席している。
入嶋が自分達を呼んだ夢乃に対し用件を尋ねる。
「呼ばれたから来ましたけど……私達を呼んだ理由って、やっぱり……」
「うん。君達の問題を解決するため。みんな多分自分に自信を持てなかったり、憤っていることがあると思う。それをどうにかしたいって人がもうすぐ来る」
「フン。どーせそいつも黒和元と同じで上辺だけの奴だろっ」
「お兄ちゃん喧嘩腰は良くないよ?」
進が疑心を露わにして嫌煙する。だが話を聞いていて宗司は何か狙いがある様に感じた。自分達に再び戦場に立たせられるという自信が。けれどもどうあっても今の自分達をどうこうできる人物がいるとは思えない。
エターナも呼ばれたようだが、やはりいない。どうあっても元隊長が動かなければ動けないと言ったところか。
一体、誰が自分達にそんな期待をしているのだろうか。気になっていると会議室のドアが開く。
やってきたのは自分達のよく知る人物。次元黎人司令だった。彼の姿を見て、娘の光巴が声を出す。
「パパ!来ちゃったんだ」
「もちろん来るさ。何せ、娘が勝手なことをしたと報告があればね」
「あうっ!?それは……その」
それを指摘されて光巴が珍しく追い詰められたような表情にこわばらせる。実際光巴は先の戦闘で命じられた立場ではないにも関わらず、無断でゼロンの最高責任者とそれに類するものとの会談に介入した。それに関して戦闘終了後、紫音艦長から後程厳重な注意がどこからかあるだろうと聞かされていたのだった。
それが実の父親からされるのはあり得る話だ。もっともそれは司令だからという立場と同等に、娘を心配する父親としての立場から来る言葉でもあったが。
怒られると思い、光巴は目を逸らしながら弁解する。
「あの……あのままだったら、きっと悪い方向に流れるって直感で思って……後先考えずにあの場で話しちゃいました……。でも私は」
「光巴、勝手なことを自分でするな」
「うっ……はい」
勝手を咎められ、落ち込む光巴。あの時、彼女がああ言わなければ今まだ戦えるという状況にはならなかったかもしれないというのに、司令は随分と子どもの行動を制限したがるように思える。
しかし、そう単純な問題ではないことをすぐに司令自身の口から知ることになる。
「光巴。あの時、お前は元の事を一番に考えて行動してくれたんだろう。他人を思いやる気持ちは母さんや元と同じだな」
「……だって、みんなずっとお父さんや私を護るために、戦って……」
「そうだ。だが、そこでもしお前自身が前に出てしまったらどうなる?護るべきものが前に出てしまえば、みんなも以上に前へと出なければお前を敵の前に晒すことになる。あの時は敵が積極的ではなかったにしろ、状況が違えば隊員達を却って危険にさらす可能性もあるんだよ」
黎人司令の言いたいことをなんとなくだが察する。あの時、光巴がゼロン代表零崎と会話したことは言ってしまえば交渉の場に立ったことに他ならない。もし相手の気に触れたなら容赦なく敵が狙って来てもおかしくはなかった。
それがなかったのは敵もこちらを追撃する余裕がなかったからだ。一刻も早くシュバルトゼロの相手をこちらに任せたい。その利害故に追撃をしなかったに過ぎないかもしれない。
今回の交渉が成功したことを理由に光巴がまた同じことをしたなら、逆に今度は光巴が危険に晒されるかもしれない。それでもしも他の隊員が死んだとしたら?光巴はそれを理由に苦悩することもあるだろう。
その気持ちを光巴に背負って欲しくないという気持ちを黎人司令の言葉からは読み取れた。結局のところ司令はそうあってほしくないために厳しい言葉を投げたのだ。
それを証明する様に黎人司令は諭すようにして光巴に語りかける。
「だけど、お前の言うことは確かだ。あの場でお前と同じ判断を下せた人間はおそらくいない。戦場を見て、同時に、お父さんの仕事を間近で見てきたお前だったからこそあそこまでギリギリのラインを攻めた交渉を出来たんだと思う。それについては至らなさと申し訳なさを思う。ありがとう、光巴」
「お父さん……」
父親として、隊員を預かる司令として、娘であり仲間の一人である彼女に礼を告げた。それは紛れもなく彼女を一人の人間として認めている証拠であった。
やがて司令はそれらを踏まえたうえで今後の彼女自身の行動について約束を持ちかける。
「もし、何か自分でなければダメだと思った時は、まず紫音艦長に一言断りを入れてからにするんだ。彼女もこれまでいくつもの戦場を駆け抜けた若き英雄。お前が交渉することも踏まえて陣形を整えてくれる。それでもダメならその時は私が責任を取る。だが……」
「分かってるよ、毎回は絶対しない。したら、お父さん、ううん、いろんな人に迷惑が掛かっちゃう。そんな事くらい、DNLじゃなくても分かるから」
「なら、この話はおしまいかな」
「ううん、これからもちゃんと覚えておくから」
「よし。ならいい。じゃあ、本題に行こうか」
言われて思い出す。確かに元々は話したい人物がいるとのことだった。しかしそう言うということはどうやら話すのは黎人司令ではないようだ。となれば、やはりその相手はその黎人司令の後ろにいるあの女性だろう。
女性は黎人司令が離している間、その様子を見守っていた。話しが終わったのを確認すると女性が前へと出て注目を集める。
「さて、じゃあ私の番かな。もっともまずは自己紹介からね。知ってる子もいるんだけど、とりあえず、私の名前は本堂華穂」
「本堂……聞いたことのない名前、ですね」
感想をそのまま話す。実際聞いたことがない名前だった。話し手である華穂もそれを承知しているからか、更にもう一段踏み込んだ紹介をしてくる。
「それはそうね。だったらこっちなら分かりやすいかしらね。旧姓、黒和華穂」
「!黒和って、それって……」
入嶋がすぐにその名前に反応する。もちろんその場にいた面々の何人か、新人の大半が視線をその女性に注目させる。
女性はその思っていることが正しいと自身の関係について明かす。
「想像通り。私は黒和元の妹。もっとも、今は元にぃはDNLの影響で大分成長が止まってるから、姉として見られちゃうこともあるんだけどね」
「確かに……あ、いえ!決してそう言う意味では!」
失言をして入嶋が謝罪する。対して華穂さんは笑って平気な表情を見せた。
「大丈夫。個人的には兄よりも先に結婚してるから、割とそんな感じは慣れてるからね。それにしても、私の後輩は凄いなぁ」
「後輩?ひょっとして……」
クルスが言葉の意味を尋ねる。すると光巴が彼女の横に立ち、その言葉の意味を解説する。
「華穂さんはこの組織がMSオーダーズと呼ばれてた頃からのメンバーなんだ。HOWに変わってからは初代CROZEのエースパイロット!深絵隊長と夢乃隊長とはとっても仲がいいし、私もお世話になったんだよね~」
「懐かしいね、一緒に戦ったの」
「三人一緒にっていうのは数えるほどしかなかったけど、でもあの時はかけがえのない時間だって思ってる」
「そうそう。二人はガンダムパイロットっていう凄い肩書まで手に入れちゃって、私だけはガンダム乗れなかったんだよね。光巴ちゃんも今では大仕事しちゃって、聞いた時は冷や冷やしちゃった」
「か、華穂さんもうその話ほじくり返さないでください!?」
ラフな感じで話す4人。年齢差の堅苦しさを感じさせない、自然な関係であると一目でわかる。あべこべになってしまうが例えるならその姿はまるで歳の離れた四姉妹のようだ。
自分達の先輩にあたる人からの言葉、けれどそんなもので自分達の意識が変われるのか。進が思ったことをそのまま口にする。
「ハン。先輩風吹かせて説教垂れようって言うのかよ。いくらあいつの妹だからって、そう簡単に聞けるかよ!」
強情な態度を崩さず食って掛かる。対する華穂さんもまたこれまでの余裕を保ったまま進に切り返す。
「そうね。説教っていうのはガラじゃない。けど、それが必要ともなれば話は違ってくるわ。黒和元の妹だからじゃなく、かつてHOWに在籍したからでもなく、両方を備えているからこそ言う」
「何だと?」
訝しむ進。宗司も入嶋も華穂の言葉に惹かれる。話を聞く第三者達もまた同じだった。
注目を集めたところで華穂さんは本来の目的へ行動を移行させる。呼ばれた3人へと問いかける。
「相模宗司、入嶋千恵里、大和進。あなた達は、黒和元を……私の兄を何だと思っているの?」
一瞬、反応に戸惑う。質問の意図が掴めなかった。それは他の面々も同様で、迷いながらその言葉に何とか返答する。
「何って……俺達の部隊の隊長では」
「そうですよ。元隊長はいつでも私達にとって頼れる上官です。無下にしたりなんてしてません!」
「頼れるとか、そういうのは思っちゃいない。けど、あいつは俺達には届かない領域の、何でもやっちまうエースパイロット、だと思う」
それぞれ自分の思っているような元の印象を並べていく。それが彼女に対する答えだと思ったから。
しかしそれを聞いて華穂さんは思った答えではなかったと首を振った。
「そういうのは思っててほしいことではあるよ。でも私が言ったのはそう言うことじゃない。ううん、あなた達がどう思っているのか知る意味では逆に良かったのかもしれない」
「それって、どういう……」
気になったのか外野から尋ねる形となった友直。彼女の言葉に華穂さんは質問の意図について答えた。
「みんな、元にぃに頼り過ぎだよ」
「頼り過ぎ……」
「黒和元は確かにこれまでいくつもの難しい作戦をやってみせた。あなた達が思うように、兄はきっと頼れる隊長で、エースパイロットだと思うよ。だけどね。兄はそれ以前に、あなた達と同じ、人間なんだよ」
同じ人間。その言葉が突然重くのしかかる。人と明らかに違う量を完遂する人が、自分達と同じ存在。にわかに信じがたいそれを正面から言及された。
変わらず華穂は言葉を続ける。
「期待って言えば聞こえはいいけど、それは重責であって、プレッシャーでもある。みんなは何気なく頼ったり、エースパイロットだって思ってるんだろうけど、兄にとってはそれも……ううん、きっと兄はそれでいいと思っているんだろうね。だって、元にぃはずっと、我慢し続けてきたんだもの」
「我慢……」
「……」
入嶋も、進でさえも口を閉ざす。宗司自身どう返していいかも分からなかった。それが正しく自分達の考えを射貫いていたからだ。
元隊長はレイアという少女を助けるためにひたすらにヴァイスインフィニットを追い求めてきた。その中で自分達新人の面倒まできちんと見てきた。もしヴァイスインフィニットを追うことだけを本気で追い求めていたら自分達の面倒なんて見ない方が、それこそ特別チームを作って追い求めた方が早かっただろう。
それでもそうしなかったのは、元隊長の優しさだろう。他人の為に我慢し続ける。それを今回、どうしても逃がしたくなかったからあそこまで無茶をした。
華穂さんもそれを理解しており、愚痴をこぼす。
「昔からそうだった。私達の両親を狙撃で殺したときも、元にぃは恐れていた。自分で生みの親を殺してしまう、それを自分の手でやってしまうことに。私も、代わってあげたいって思った。でもきっと、私もダメだったと思う。そして元にぃは撃った。すべての責任は自分にあるって言ってね」
「両親を……それって、あの」
入嶋の発言に思い出す。以前HOWの新リゾート施設からの帰り道、元隊長が明かした事実。信じられないと思っていたそれの更なる続きを聞いて宗司達の表情が曇る。
唯一直接話を聞いていなかった進は両親を殺していたことに憤慨する。
「何だよ……親殺しておいて平然としてるのに、何で今回!」
「誰が平然としてるなんて、言った?」
進の言葉に初めて明確な怒りを表現してみせる華穂。その圧に進が気圧されつつもこれまで見てきて感じたことを話す。
「そ、それは……でも、ずっと戦って」
「そう、戦ってる。戦うことでしかその罪の意識から逃れられないの。元にぃはずっと、あの時の罪から逃れようとしている。逃れられないと分かっていても。例えそれが自分の心の限界だったとしても、元にぃは抱え込んでしまう。逃れられないからこそ、ジャンヌさんとの仲も踏み切れないんだ」
唐突に告げられたジャンヌ副隊長の話。それは今ここにいないエターナに向けての言葉でもあったのかもしれない。それを言った理由はおそらく、そのパートナーである自分がいるからなのだろう。同時に、宗司へと向けたメッセージとも言える。
今ここにいないエターナにはあなたの口から話してほしい。それを伝えることもあなたのやるべきことなのだ、と言われた気がした。
そんなことを、自分が言えるのだろうか。言いようのない不安が宗司を包む。華穂さんが先程の期待の話へと話題を戻す。
「期待は簡単に人を殺せる。期待すればするほど、期待した側の人間はどんどんその人に、見に余るほどの期待を込めていく。それに耐えきれなくなって人は壊れていく。元にぃはそんな状態でもずっと戦い続けた。たった一人の少女のかつての願いのために。私達も最初はそれに甘えていた。でも、ある時気づいた。このままじゃ兄を、黒和元を殺してしまうって。分かってた。分かってはずなのに、私達は止められなかった。それがこの結果」
「かほちー……」
「……っ」
華穂さんのその言葉に見ていた夢乃隊長と深絵隊長が頷く。二人もそれを分かっているような節だ。いや、当然なのだろう。彼女達は共に駆け抜けた仲。それには当然、元隊長とジャンヌ副隊長も含まれているのだろうから。
その表情は黎人司令にも伝播している。自分達よりも遥かに長い間、元隊長と接してきた人達が皆後悔を浮かべている。それを見せられると、自分達の心配は同じだった。何も言えなかった。
それを察して華穂さんはでも、と言葉を返す。
「もちろん、あなた達の不安は当然の物だって思う。戦いや、この先の未来が怖くなることは誰にだってある。時には誰かに頼ったっていい。でも忘れないで。あなた達の未来は、あなた達自身が切り開いていく。そしてあなた達はそれを示すことが一度は出来た」
「示す、こと……」
「あなた達は、暴走したシュバルトゼロを止めることが出来た。私達が一度たりとも直面したことのなかった問題に、協力して解決することが出来た。それは紛れもなくあなた達の成果よ。あなた達なら乗り越えられる。逆に、元のことだって支えられるはず。もちろん、保証はないけど。でも出来る気がする。私は期待できるって思うよ」
彼女は自分達がシュバルトゼロを止めることが出来たことを以って力があると言った。そう言われると、確かにあれは紛れもない自分達のやって見せたことだ。勇人さんや、深絵隊長、夢乃隊長達がいてくれたのもあるが、間違いなく3人はあの戦いで活躍を果たしている。
それが正しいと見ていた第三者である友直達も頷き、言葉を掛けてくる。
「そうです!宗司先輩たちは頑張ってます。それこそ、元隊長さんやうちの新堂隊長と同じくらい!」
「それは言い過ぎやろ、友直。けど、それに劣らん活躍今回してたって言えると思うわ。実際元隊長の機体とは張り合えとったわけやし」
「千恵里ちゃんの頑張りは、私が保証するよ」
「私はお兄ちゃんの活躍、今回は見れてなかったけどこうして生きていられるのは少なくともお兄ちゃんの頑張りのおかげだって思ってるからっ。だから隊長さんの事も、芽衣ちゃんのお姉さんの事も気にしすぎないでって」
気にかけてくれていた者達の声が続いた。それを宗司達は聞いて、口を開いた。
「二人とも……やるしか、ないんだな」
「クルス……そう、かな。そういうなら、そうなんだろうね」
「……別に、気にしすぎてないって。ただ当然のことだ。月子が死んだことを、水に流すわけじゃ……」
宗司と入嶋はそれぞれかすかに表情を緩やかにしていく。進だけはやはり月子の死を未だに赦せていない様子だった。
それを華穂さんは慈しむようにして言った。
「あなたの怒りはもっともよ。私も、それをちゃんと兄の口から、あなたと向き合うようにさせる。けど、あなたもその兄がどういう気持ちでいるのか、それだけは分かって、どうするか決めて。……身勝手、よね。でも、きっと一番つらいのは、兄だと思うから。だから……」
「…………分かったよ」
華穂さんの嘆願にようやく進が折れた。正直なところ、本当に出来るのかどうか。今でも不安しかない。まだあのニュースで感じた疑念が晴れたわけではないからだ。
けれども、やるしかないのだということは改めて理解出来た。例え元隊長が俯いていたのだとしても、自分達がいつまでも俯いていていいわけじゃない。元隊長がいなくても戦う。それが今の自分達の使命だと再認識する。
少しだけ意識の変わった宗司達を見て、安堵の表情を浮かべる華穂さんは少しだけ肩の力を抜いて息を吸う。そして次なる相手へと向かうことを告げた。
「さて、じゃあここからが本番ね」
「そうだね。元さんの説得……かほちーは出来ると思う?」
どちらかと言えばこちらが本題だろう。元隊長の説得、いや、立ち直らせる。やはり隊長が立ち直ってこそ、ようやくチームGは機能出来ると言える。というよりエターナだけは元が立ち直らなければ現状復帰できないだろう。
その質問に対して華穂さんは難しい表情を見せる。
「正直言って、今までも言い聞かせることが出来なかったから私じゃ難しいと思う」
「そっか……」
「それだとこちらとしては非常に困るが……言い方的に別の人間なら行けるということか?」
華穂さんの発言に対して黎人司令が不安を感じつつもそのように指摘した。確かにそのようにも取れる言い方だ。それを華穂さんは認めてその人物を指名する。
「そうですね。カギを握るのは深絵先輩です」
「えっ、私って!?無理だよ、だって私の言葉でも……」
珍しく狼狽える深絵隊長の声。しかし華穂さんは臆することなく先輩であるとした深絵隊長に物申していく。
「それは、深絵先輩自身の言葉じゃなかったからです。HOWの人間としての言葉だったから駄目だった。深絵先輩は光姫先輩と同じく学生時代から兄の事を見ていた時間がある。ジャンヌ副隊長と同じ立場にあるあなたの言葉が必要なんです」
「そ……それは……そんなの」
指摘を受けて顔を曇らせる深絵隊長。一体何の話をしているのか。事情を知らない年の若い組は光巴と何かを察した智夜以外が首を傾げる。
詳しい話を聞く間もなく、華穂さんは深絵隊長の腕を掴む。否応がままに手を引き、黎人司令に元隊長との面会を希望する。
「行きます、元にぃの所に」
「分かった。夢乃君、案内を頼む」
「わ、分かりました。かほちーこっち」
夢乃隊長の後を追ってドアを潜る華穂さん。深絵隊長はその手に無理矢理引かれていく。
「待って、待って!私じゃそんなこと……」
言い切る前に深絵隊長はドアの向こうに姿を消す。強引のように思えたが、きっと考えがあってのことなのだろう。少なくとも、今はそう思える。
それを信じて、宗司達は来る前よりも落ち着いた状態でその帰りを待つことにした。
NEXT EPISODE
EP82はここまでです。
レイ「華穂ちゃんはやっぱり元君の妹だったね……ちゃんと説得できたみたいで良かった」
ジャンヌ「まだ宗司さん達だけですけどね。でも彼らの事をちゃんと理解して話していると思ってます」
ちなみに華穂ちゃんに事情を話したのは黎人司令。その黎人司令に報告を上げたのは深絵と夢乃ちゃんですので、そこ描写していないですので追記です。
レイ「8年ぶりのチームワークバッチリってことだね!」
ジャンヌ「チームワークかどうかはさておき、ちゃんとホウレンソウを守れていて安心します」
その感想はどうなの……(;´・ω・)まぁそういうのの積み重ねでこういうこともあるだろうけどね。さて、問題一つは解決しましたが……残る問題が最大の障害でしょうね。
レイ「そうなんだよね……鍵を握るのは深絵ちゃんって、華穂ちゃんには何が見えているんだろう」
ジャンヌ「一度失敗したのは本心を明かしていないから、だそうですが、それってつまり……あれを出すってこと?」
あれしかないでしょう。深絵の一世一代の大告白は近々公開です。次話ではない。
レイ「でもすぐだろうね!深絵ちゃんに期待かなっ?」
ジャンヌ「責任重大ですね。ということで、新年最初の私達の仕事はここまでですか」
そうなる。では同日公開の次話もよろしくお願いします。