ネイ「作者さん……あれはないですよ。グランツさんっておじいさんなのに、何で47歳なんです……ネイ・ランテイルです」
グリーフィア「それ以外にも、プロット時点での設定とか、まだ先の事まで書いちゃってる部分とかあったからねぇ。これはやっちゃった感半端ないんじゃない?アシスタントのグリーフィア・ダルクよぉ」
(´・ω・`)もうやめてくれ、それを聞くだけで気分が落ち込む……。さて、今回はEPISODE23、決闘を描く節の始まりです!
グリーフィア「ちなみに、もう裏ではこの節完成して黒の館DNの作成を開始してるみたいよぉ♪」
っぇーい!?(;゚Д゚)何言ってんのグリーフィアさん!?
ネイ「でも作者さん、前回までの間でツイッターにも最新書き込み話でとあるガンダムキャラみたいになってるって言っていらっしゃるじゃないですか」
(^o^)そこはサラッと流すべき部分じゃないかな?……ともかく、ネアと元君の命運を分ける決闘が、今始まる!本編へどうぞ!
グリューネが実父ヴァルト・ロードに決闘の宣戦布告をしてから1週間。6月の第2週の火曜日となった今日は、まさにその決闘の指定日である。
フリュウ州のナイトバトル発祥の地であるローディアン市のグラン・ドラン決闘場には、それらの話を聞きつけ、既に観客席に多くの観客が集まっていた。元々ナイトバトルは競技として始まったものであり、試合として楽しむと同時に、観客たちを自然と勝者の証明者として獲得することが常となっていた。勝者にとってこれほど心強い味方はなく、ある意味景品として取られることもある。逆に負けた側にとっては言い訳しても覆せない事実を何千という人物に見られることから、何が何でも勝とうという気持ちが両者に生まれる。
公正を期すために始まったナイトバトルだったが、そのギャンブル性や、違法行為が横行し、現在は争い事でも嫌煙されているのが社会のルールというもので暗黙の了解となっていた。だが、今回は一味違う。なぜならナイトバトル発祥の地での開催、それ以上にナイトバトルが始まったきっかけの一つとされるガンダムがその決闘相手の1人なのだ。宣伝文句に「ナイトバトルの存亡をかけた」と入っているこの決闘は、誰もが注目する一戦なのだ。
国の誰もが注目する対決。その警備には今回軍の者が当たることとなった。しかしバァンとレドリックの部下たちは互いに当事者やその関係者。三竜将の2人が事件に関わる以上、その部下達に護衛を任せるというのはあまりよろしくない話だった。が、そこに名乗りを挙げた人物がいた。
その人物がドラグディア軍総司令を護る三竜将の最後の1人、女性だけのMS部隊「ナイツ・ヴィーナス」の指揮を執る紅一点、「リリー・バレナー」准将である。彼女はバァンと同郷の人物であり、当初はバァンの関係者と噂されていた。そのため警備隊からは外されると思われていたのだが、最終的に彼女と彼女の部隊、ナイツ・ヴィーナスが警備に当たることとなった。
三竜将が一堂に会する決闘の地は、既に多くの観客の声で一杯だ。それは当然、決闘を行う当事者たちの待機場にも十分届いていた。
◆
「もうこっちまで歓声が響いている。……いよいよって感じだな」
壁を挟んで大きく離れているにも関わらず、聞こえてくる観客たちの声に元は緊張感を感じていた。無理もない、今日は元、そしてネアの身柄を賭けた大切な一戦なのだ。緊張感を高めつつ、元は戦闘演習の映像を映す端末を目元に掛けた2つのレンズ越しに見る。
ハジメの時は何も掛けていなかったが、実は元は元々眼鏡を掛けなければならないほど、視力が悪かった。
ドラグディアのMS戦闘データを眺め、可能な限り戦術を頭に叩き込んでいる元。そんな彼に先程の言葉を返す形で対面の席に座っていたジャンヌが声を掛ける。
「そりゃあそうよ。わたくし達にとってはネアと貴方の無実証明だけど、観客の人からは世紀の対決って銘打っているくらいだから。そんな形に持ち込んで、一人でも多くの証言者を増やそうだなんて……そこの妹大好きな生徒会長には恐れ入ります」
皮肉を口にしてネアを励ますように両手を繋いでいたグリューネに視線を向ける。積極的に距離を詰め可愛がる姉のグリューネとは対照的に、近づくことに消極的で離れようとする羞恥さとも言える表情のネア。そんな二人を見ていると、やはりその形を崩したくないと強く思う。
元の強い眼差しに気づいたのか、グリューネがネアに後ろから抱き付く姿勢のまま、顔を向けた。
「んふふー、ネアは可愛い私の妹よぉ~?そのためだったら私は、世界と戦争をするくらいだもの!」
「ぐ、グリューネさん……」
「………………」
今までの行動からして、まったく冗談と思えない発言だ。次に戦争が起こった時は、彼女がその火種になるのではないだろうかと思わせる溺愛っぷりだと思う。
しかし、と元は思う。2人が姉妹という関係から別れてもう10年になると聞いている。それだけの間、この2人にどれだけの悲しみがあったかと思うと、それもまた必然なのではと思う。自身にも生意気ながらも妹がいる元には、絶対にこの2人が再び姉妹に戻ってほしい気持ちがあった。その思いが、元に更に緊張を与える。
そんな元の緊張を更に固めるように、グリューネは激励の言葉を掛ける。
「だからあんまり緊張してもらっても困るけど、絶対勝ってくださいね?ハジメさん」
「はい。負けるわけには行きませんよ。自分としても、お嬢様との別れに繋がるわけですから」
「ちょ……!は、ハジメ、変なこと言わないでっ!それは、そうだけれども……」
元の発言を窘めるジャンヌ。レイアを愛するジャンヌからしてみれば、勝手なことを言うなと言う話である。元もそれは分かっていたが、少しジャンヌをからかってみたいと思ったためだ。元も今の気持ちをやや落ち着かせたかった。そのためにジャンヌに犠牲となってもらったのである。
そのように話に花を咲かせる4人。一方その少し離れた場所には、新たな装いを見せるガンダムと、それを調整するヴェールを筆頭とする整備士数名、そしてそれを見届けるようにこちら側の大将とも言えるバァンと、護衛に当たる兵士達がいた。護衛をする兵士の中にはジャンヌの父ガンド、それに1週間の間元の指南役となっていたゼントもいた。ガンドは元とネアのこの先が気になり、護衛に志願したのだ。一方、ゼントの方は鍛えた者の奮闘ぶりを見届けると共に、バァンの護衛役も含めての参加だった。
するとヴェールが機体の方から離れ、こちらに向かって元を呼ぶ。
「ハジメ君、こっちの最終整備終わったわよ」
「ありがとうございます、ヴェールさん。他の皆さんもお疲れ様です」
整備士達にお礼を言って、ハジメはガンダムの前に立つ。その姿は、以前のシュバルトゼロとは全く違う姿だ。頭部はほぼ変わらないが、腕部と脚部は装甲が張り替えられ、新品そのもの。肩と膝にはハードポイントシステムを取り入れた増加装甲が取り付けられている。そしてその変化は武装にも及んでいる。ハードポイントに取り付けられた、ミサイルコンテナとブースター。サイドアーマーに装備される、この時代の技術で再製造された新たなブレードガン。左腕に装備された、ロストテクノロジーを復活させて搭載したという実体剣付きのシールド。
そしてウイングはファンネルの物から取り替えられ、放熱板とスラスターを合わせたようなウイングに換装、そのウイングで更にビームの砲塔を挟み込んで保持するという構成は、まさに新たなMS時代を築くという言葉に相応しい姿と言える。
ドラグディア軍のMSの技術を用いて再生された元のガンダムは、それを色濃く受け継ぎつつ、その先を行く機体デザインとなっていた。胸部のプロジェクションクリスタルの装甲も、下部に牙のような部分が付いている事からもそれが見て取れる。機体の全体を見ていると、OSであるスタートがこちらに確認の声を飛ばす。
『機体各部オールグリーン。待たせたな、元』
「スタート。前みたいなことはもうないな?」
『当り前だ。武装面はかなり厳重にチェックした。問題はない。……まぁ、俺としてはエラクスも使えるようにしておきたかったがな』
エラクスの事が口にされると、後方で息を飲む音がする。振り返るとその先にいたのはバツの悪そうな表情で目を逸らす、ジャンヌの姿があった。
エラクスの件に関してはガンドにも一応伝えてある。リム・クリスタルが今竜人族に伝わる方法でなくても生成出来ること、そしてジャンヌがもしかするとガンダムのDNジェネレーターと相性の良いリム・クリスタルを形成できることもだ。ただガンドもジャンヌの両親。いくら非常事態とはいえ、キス程度でもあまり好ましいものではないというのが答えだった。だが、その回答の直後ガンドは冗談で、
『でも、もしかすると、それくらいしてくれた方が、今までのあの子からしてみればいいのかもしれないけどね』
と言っていた。これまで男性に閉鎖的な面を隠し持ってきたジャンヌが、今元との交流を得てそれが軟化したのを見ていると、療法としてはありなのではという声が出たのだ。元もそれには目を丸くしたが、直後脅しとも取れる悪い笑みで「もしくっついたら銃殺刑」という発言を聞いて、絶対にそういうことはないようにしようと強く思った。
流石に銃殺刑は笑えない。自ら墓穴に進んで飛び込んでいく行為など、絶対にしたくない。100万円もらえると言われても釣り合わないだろう。……とはいえ、それをジャンヌの前で言う気はない。言えば少なからずジャンヌが傷つくから。
だから元は、誰よりも先にジャンヌに先程のスタートの非礼を謝罪する。
「すみませんお嬢様。スタートが無礼を……」
「い、いえ……わたくしだって、簡単に唇を奪われたくないです。けど、そのせいで元は馬万全の状態で戦えないのは……」
顔を俯け、後悔するジャンヌ。自分の事を考えてくれているのは元も嬉しく思う。だが、その為にジャンヌの意志を無視することは出来ない。意志を無視した恋愛的行動は、元にとって許しがたい行為でもある。
だからこそ、元はジャンヌの両肩に手を乗せ、顔を覗き込む形で宣言する。
「そんなこと言わないでください。俺にとってはお嬢様のその言葉だけで十分です。従者である俺の事をそこまで考えてくれる、それだけで俺は戦えますから。エラクスを使わなくても、俺はあの男に勝ちます」
「ハジメ……えぇ、そう言ってくれると、わたくしも助かります。だから、勝って。ネアの居場所を護るために」
「お嬢様……」
ジャンヌが返した言葉に、ポツリと呟くネア。ジャンヌもまた、彼女をこれまで従えて来た身。ネアの事を思っての発言は当然だった。
そしてそんな様子を周りの大人達とグリューネが暖かく見守っていると、待機スペースに放送が流れる。
『対決時間5分前です。各自、機体チェックを終え、選手は決闘場に入場してください』
開始5分前を告げるそれを聞き、元は姿勢を戻すと機体出力ハンガーに取り付けられる形で接続されていたゼロ・スターターを手にする。ガンダムを装依するそれを手に、元は闘技場へ続く出入り口へ向かう。その背に、ゼントとグリューネの声が掛けられる。
「全力でぶつかっていけ。これまでの成果を出すんだ。限界だと思った時こそ、もっと自分を追い込め」
「負けるんじゃないわよ?」
「はい。絶対に」
それだけ返すと、元は決闘場へと続く道を進んでいった。道を進むにつれて徐々に大きくなる歓声。元の緊張が更に高まっていく。
長く続いた暗い道を抜ける。すると元の視界を、光と共に多くの観客の姿で埋め尽くされる。既に観客席は熱狂状態であり、それだけで威圧される。だがそれで終わりではない。むしろこれから、この熱狂も、そして戦いも始まるのだ。
観客の方から視線を元に戻すと、その先にいたのはあの男だ。ネアを捕らえようとした、ドラグディア軍、レドリック・ドラス率いる親衛隊のMS装依者、アレク・ケルツァート。彼は既に決闘場の中央に立っていた。これから戦う相手を見据え、その到着を待っていた。
元もすぐにその人物の方へ向かって歩き出す。歓声を受けつつ、中央に立った元はアレクの正面に立つ。にらみ合う両者。先に口を開いたのは、アレクの方だった。
「あの時の事を謝罪しよう。いきなり襲ってしまってすまなかったな」
飛んできたのは謝罪の言葉だった。いきなりの事で面を喰らう元。仕掛けてきたのはあちらだというのだから、それは真っ先に言うべきことであっても、今言うべきことではないように思う。
しかし、それが意味するものがどういうものか。続くアレクの言葉で察する。
「だが、今日は容赦しない。ここですべての決着を付ける。この争いの幕を」
「……そうですか。それならこちらも同じですよ」
今回は真剣勝負だ。以前の戦闘は1対1とはいえ、野良試合のようなもの。自身の非を認め、そのうえで倒すということを伝えるための宣誓だったのだ。そのようなものだと元は理解すると、同じように返答する形でアレクに伝える。
「あの時、こちらから焚き付けたことは謝らなくちゃいけない。だけど、だからって負ける気はさらさらない。立ちはだかるっていうのなら、俺が倒す」
「ふっ。お互い、晴らすものは晴らしたというわけだな。……ならば、もはや言葉は必要ない!」
2人の間で話の決着がつくと、それを見計らったように、審判によるルール説明がマイクを通じて響く。
『ルールの説明になります。今回の決闘の形式は1対1の対決です。勝敗はMSの装依解除、戦闘続行不能、降参、または装依者の死亡を以て付けるものとします。戦闘エリアは観客席前面を覆う電磁フィールドまでとします』
審判の声と共に、フィールドと観客席の間をやや黄色い光を帯びた光の障壁が包み込む。上空まで球体の半面を作り出し、その高さは大体、決闘場の一番高いところまでだ。もっとも、そこまで追い詰められることは避けたいところではある。
ルール確認が終わると、審判から開始準備を言い渡される。
『では互いに始動機の装着をお願いします』
「了解」
「承知しました」
審判の声に合わせ、両者共にスターターを取り出す。MSを装依するための始動機を自身の腹に巻き付ける。スターターから音声が響く。
『ドラグ・スターター』
『ゼロ・スターター』
音声が響き、それぞれ機体ロック解除キーとなるロックリリーサーを装填する。元の方は更にセレクトスーツカードを横から挿入する。
それぞれの装依準備が終わると、審判が装依開始の合図を出す。
『続いて、機体装依をお願いします!』
「行くぞ!装依!!」
「……装依!!」
2人は同時に装依ボタンを叩く。同時に装依の工程がそれぞれ開始される。姿を現したのは、ドラグーナ・レドルに似た部分を持つ新型のMSと、ドラグディアのMSの要素を付与された新たなシュバルトゼロガンダムだ。
現れた2体のMSに、観客からの声援がかかる。そして、審判がそのMS達の名前を明かす。
『それではこれより、アレク・ケルツァートの「ドラグーナ・アレキサンドル」と、クロワ・ハジメの「シュバルトゼロガンダム[ハイブリット]」による、決闘を行います!!』
両者の名を聞き、観客席のボルテージが高まっていく。そう、シュバルトゼロガンダム[ハイブリット]。それがこの機体の名前だ。過去と今の技術が交差して生まれたハイブリット機体。本来の機体の名前は[リペア]という名前だが、今の装備状態はその[ハイブリット]が正式名称だ。
元はまじまじとアレクの機体を見る。ドラグーナ・アレキサンドル。その名はかつて歴史の教科書で見たことのある名にそっくりだ。歴史の大王に似た名前を持つその機体は、バインダーのように背負ったバーニア付きシールドと機体各部に装備された増加装甲に目が行く。
機体の特徴からして、おそらく以前と同じ近接型だろう。元は戦略を整理すると、腰背部から取り出した小型ビームライフルを右手に持つ。アレクもアレキサンドルの同じ部分にマウントされる槍状の武器を構える。
両者の準備が整ったのを確認すると、審判が戦闘開始の合図を告げた。
「3、2、1……決闘、開始!!」
3カウントと同時に、決闘の幕は開かれた。
NEXT EPISODE
今回もお読みいただきありがとうございます。次回から新たなガンダムこと「シュバルトゼロガンダム[ハイブリット]とドラグディア軍最新鋭機「ドラグーナ・アレキサンドル」が激突します。
ネイ「ハイブリットって……ハイブリット車とかのですか?」
そうです。古代の技術と現代の技術、その融合した姿としての名前ですね(*´ω`)
グリーフィア「へぇ~、で、アレキサンドルはまんまあのアレクサンダーかしらねぇ」
バトスピにも一応「アレクサンダー」がいるからあなたの指しているのがどっちか分からないけど、まぁそうです(´・ω・`)一応ガンランスですが槍系統武装も持っているので、ある意味それもモチーフだね。
グリーフィア「ふぅん。そう。そういえば作者さん、前に作者としての活動4周年だったかので書くって言ってた、前作のラスボスとかの機体設定集ってどうなってるの?」
あ、それだけどね。ラスボスだけかな、書くとしたら。他の機体とかこっちに持ってきたいものとかもあるし。本当ならラスボス機も名前とか変えてこっちで使いたいけども。
ネイ「でも、今のこっちを優先してもよさそうですけれども。夢オチで前作とコラボとか良さげに思います」
あ、それでもいいなら記念話として作るけど?(´・ω・`)時系列的には決闘準備期間で。
グリーフィア「仕事が早いわねぇ♪」
まぁ夢オチ前提での番外だから1話で終わる程度の長さだけどね。それでも今は問題ない状況だし。というわけで今回はここまで。
ネイ「次回も是非見てくださいね」