機動戦士ガンダムDN   作:藤和木 士

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どうも、皆様。この作品も第1部の最終章に入っていきます、作者の藤和木 士です。

ジャンヌ「アシスタントのジャンヌです」

レイ「アシスタントのレイだよー。第4章のタイトルは機竜大戦!機竜と言えば~藤和木?」

機竜かぁ……バトスピにも系統機竜って種族があるけど、私としてはここは三式機竜を推したいね。SOSの最後は感動よぉ( ;∀;)

レイ「あっ桐生戦○じゃないんだ」

ラビ○ト○ンクの方は桐生だから、読みは同じでも出さないよ(´・ω・`)

ジャンヌ「あぁ、そうですか」

では今回はEPISODE56、第4章最初のお話です。……動乱だね。

レイ「いやいやそれおかしい」

ジャンヌ「前話で国内の危機は取り払ったのですが、それは」

いやー、そうとも限らないさ。意外なところから出てくるものだよー。それじゃあ本編どうぞ!


第4章 機竜大戦
EPISODE56 夜明けの動乱1


 

 

 7月7日。マキナ・ドランディアは歴史の大きな転換点を迎えた。それは3つの出来事から成る。

 1つは、黒のガンダム(シュバルトゼロガンダム)白のガンダム(ヴァイスインフィニットガンダム)の対決、その決着。両者ともに譲らぬ攻防の果てにシュバルトゼロガンダム・イグナイトがヴァイスインフィニットガンダムを退けた。だが超次元現象により物理的にこの世界から退ける形となり、ヴァイスインフィニットガンダム本体と、その人質となったレイア・スターライトは次元世界の彼方へと消えた。

 もう1つ、竜人族の国家ドラグディアと、その敵国であり竜人族の敵対種族、機人族の国家マキナスの両政府同時政権交代。奇しくもこの日両政府の政権は革命を目指す政治家と復讐を誓った皇帝末裔により政権交代がなされたのであった。それぞれ思惑は違えども、世界を変えたいという想いからそれぞれ行った政権交代。それは国をよくも悪くも変化させる。最後の出来事を引き起こす。

 最後の1つ、マキナスを支配した皇帝末裔ギルフォード・F・マギナリアスがドラグディアに対し最終戦争を布告した。これまで100年に渡る戦争の硬直を払うように、マキナス皇帝は最後の戦争で勝利者となることを国民に宣言。その規模は凄まじく、退役軍人や士官学校の生徒はおろか、戦争が長引いた際の学徒動員までも考えていることを国民に告げ、国内がパニックとなっていた。それは宣戦布告されたドラグディア側も同じだ。全国放送だけでなく、夜中のニュース番組でも全局大々的に報じており、新生ドラグディア政府も対応に追われていた。こうなった以上戦いは避けられない。ダン率いるドラグディア政府はドラグディア軍総司令グランツと連携して全軍人、退役軍人も含めさらにドラグディアの同盟国「セントリル」および「ギルン」にも協力を要請した。

 戦うとはいえ、ドラグディア政府側はあまり戦いを行いたくはない。特にマキナスの学徒動員は、人道的・戦力的両面においてなんとしても防がねばならなかった。敵対する以上容赦は出来ない。敵以上に、味方の犠牲を生まないために戦わなければならない。

 関係者一同にも夜が明け方になるまで協力を呼びかけるドラグディア政府。両国の戦争への準備を怠らぬ中、更なるハプニングが起こりつつあった。マキナスは皇帝国家への反乱、そしてドラグディアでは、政府を含め、革命の架け橋となった漆黒のMS・ガンダムへのバロム派による反抗作戦もまた動いていたのであった。

 戦いは終わらない。むしろここからが始まりだった。この世界の最後の戦争が、今、幕を明ける。異世界の戦争……後の「機竜大戦」の幕が、上がったのであった。

 

 

 

 

 あの騒乱から一夜が明けた。しかし、ファーフニル家の自家用車に乗って登校する元とジャンヌの顔は、未だ晴れてはいなかった。やり終えたという達成感こそあったが、それ以上に達成できなかったことへの未練、そしてその後立て続けに起きた出来事に2人や周囲の人間たちも辛いものがあったのだ。

 マキナスの皇帝による宣戦布告。そのせいで街の方はパニックとなり、昨夜は騎竜部隊に乗って帰るしかなかったほどだった。帰った後も元やフォーンら家の使用人の中核をなす者達は交代で情勢の推移を観察していた。その結果暴動などの関係も含め、今日元とジャンヌ、ネアの登校をフォーンと使用人少数が車で送り迎えすることとなったのである。もっとも最初はジャンヌの様子や元の体力も踏まえ、今日は休養を取らせるという考えもあった。しかし最終的にジャンヌの判断で警護を増やしての登校となったのだ。

 これまでにない厳重警備による登校。窓の外に視線を向けるジャンヌの表情も、どこか浮かない。心配だったが、今は声を掛けない方がいいとただ見つめる。そんな様子を見るフォーンは元に対し視線を硬い物にして言う。

 

「ハジメ、何をジャンヌお嬢様ばかり見ている。鼻の下を伸ばして」

 

「え……」

 

「フォーンさん……」

 

「ブッ!……んん……ばかりは見てませんし、鼻も伸ばしていませんよ……」

 

 いきなり何を言いだすと思い、淡々と返す。おかげでジャンヌの視線がこちらに向いてしまった。昨日から一転してジャンヌの面と向かって話しづらい状況が続いていて、どうしようかと考えていた矢先にこれはないのではと思った元。ネアも哀れみを持った視線を向けている。

 そんなことは知ってか知らずか、フォーンは気合を入れろと激励する。

 

「見惚れるのもいいが、今は非常事態の中での登校だ。集中を切らすな」

 

「え…………あ、はい」

 

 発言の内容に戸惑いつつも返す。意外だった。いつもの調子なら簡潔に「馬鹿なことは考えるな。さっさと周囲を警戒しろ」というようなものだ。しかし今日の彼は見惚れるのもいいがと元の好意を肯定するかのような発言だった。もちろんそんな気を起こしてはならないと思っていた元だったが、その気遣いは自分がジャンヌを心配していることを分かっての事なのかもしれない。

 喝を入れてくれたフォーンに報いるため、元も再度外の方に視線を向ける。いつもならよく見る学園生が、今日は少し減っているように見える。それも上流階級の生徒の姿が見えないように思えた。自分達と同じように、暴動に巻き込まれないようにと親が車を手配したのかもしれない。

 念のためゼロ・スターターは持ってきてはある。機体こそ完全修復はまだなものの、機体外装のパーツの微細な交換を済ませ、既に機体そのものは稼働に問題ないとヴェールからは聞いていた。問題は武装。ほぼすべての武装を全損したことと、急遽存在が確認されたイグナイトとの武装のかみ合わせの問題を解決する為に残ったスペアを用いて実証する必要があるらしく、丸腰だという。なので昨日の官邸突入時と同じく、イグナイトでの戦闘が好ましい。Gワイバーンもヴェール達整備班の調べで発見当時のシュバルトゼロと同じくパーツの老朽化が激しいものの、まだ何戦かは耐えられるということらしい。しかしどちらも使わずに修復まで終わってくれることを祈りたい。

真剣に周囲の警戒に努める。元のその横顔をジャンヌがちらちらと見てくる。あまりそういう反応をされてしまうとこちらも反応に困る。下手に接すればまた昨日の様に縋られてしまう。それを見られた日にはおそらく目の前のフォーンからまた冷ややかな眼と共に悪態をつかれるに違いない。やや気にしつつ、ネアにジャンヌの方を任せて到着を待った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっと着いた……」

 

 学園に着くなり、ドアを開けて周囲を見渡した元はため息を吐いた。道が混んでいたとはいえたった数十分。あの息のしづらい空間から抜け出ただけでこうも空気がおいしいのはおかしな話だ。

 学校の校門近くに止められた車。車道側に出た元から見て反対側の校門側から出たフォーンの方に回り込む。そちら側のドアを開けてジャンヌ、そしてネアが出てくる。瞬間歩道の方を歩いていた生徒達の視線が集まる。未だ注目の的である2人。これは仕方ないことだろう。それを受けつつ元はフォーンとこの後の事について確認する。

 

「それでこの後は既に学園に着いているボディーガードと合流でしたよね?」

 

「そうだ。今日は学園側の方でも警備部隊を増やしているらしい。一応俺も教室までは送り届ける。少なくとも簡単に学園内部まで被害が及ぶことはないだろう。……だが油断するな。制圧したバロム派の残党が、グランツ司令やガンダムを狙っているかもしれん」

 

 警戒しつつ元へとそう告げるフォーン。朝起きた時に聞いていた、バロム派の残党。確かにあの漆黒のドラグーナ、ドラグーナ・ラプターを作り上げたバロム派。何を残しているかも分からない。幸い作られたすべてのドラグーナ・ラプターはあの場で元達が破壊、あるいは鹵獲されるに至ったという。それがないだけでもまだ楽だと思いたいが、油断は禁物である。

 気を引き締め、元はジャンヌとネアの2人をエスコートする。

 

「2人とも、早く学園の中に」

 

「わ、分かりました。お嬢様」

 

「う、うん……」

 

 元を先頭に学園内と素早く入っていく一行。学内の視線は道路脇の時よりもさらに集中する。噂声が聞こえてくる。大半はあの時の抱き合いについての妄想で、聞いていると恥ずかしくなってくる。だがその裏でフォーンがいるという事実だけで事情を察する鋭いものもおり、なるべく不安を与える前にと先を急いで行く。

 が、校舎入り口まであと少しとなったところで近づいてくる者に気づいた。校舎昇降口の脇へと移動する警備員2人。警備員の服を着ていることから間違いなくそうであると感じ取っていたが、問題はその手に持った銃。学校の警備員とはいえ名家の子女を囲う聖トゥインクル学園の警備員、もちろん武装は最低限の物を持ち歩くのが常だ。しかし、彼らが持つ銃は本来拳銃サイズのもの。今移動した2人が所持しているのは軍用のアサルトライフルだ。学校を守るにはあまりに大それた銃である。

 

(あまりに不自然すぎる……まさかこいつら……)

 

思い返せば、生徒達の間にまぎれて立っていた警備員も同じタイプの銃を所持していた。最初は警備が厳重になっていると思っていたが、今動いたことで元の直感が働く。これは危険の合図だと。同じ結論に至ったフォーンが元の方に向けて、最小限の声で注意を知らせてくる。

 

「……ハジメ」

 

「フォーンさん」

 

 気づかれない範囲で振り向き、フォーンにアイコンタクトをする。その過程でネアも気付いてジャンヌの手を掴む。ジャンヌだけが起きている状況について来られず戸惑う中、フォーンの声が周囲に響いた。

 

「走れっ!」

 

「お嬢様、行きますよっ!」

 

「へ?ふぇえ!?」

 

 振り返ってジャンヌの肩を抱くようにしてから元、ジャンヌ、ネア、フォーンの4人は校舎の入り口から少し向きを変えて走り出す。その動きに気づいて、焦った様子で銃を構え追いかけてくる。銃を持った警備員が向かってきて、その先にいた生徒達も驚き叫ぶ。

 

「きゃぁあ!?」

 

「うわぁぁ!?」

 

「え、えぇ!?」

 

 パニックが校門前広場に起こる。だがそれを良しとしない警備員側はその銃口を空に向け、トリガーを、引いた。響く銃声。それによりさらに大きなパニックとなる広場の生徒達。校舎からも生徒達が窓を開けて、状況を見ようとする。だがそれを一喝する様に、不審な警備員の1人が叫んだ。

 

「伏せろ!」

 

 命令したその声に、パニック状態となっていた生徒達は反射的にその指示に無我夢中に従う。だが無論元達は伏せない。伏せればどうなるかが分かっている。そして相手側もそれを分かっての発言だった。クリアとなった射線にアサルトライフルの銃口を向けだす。その先は元達に向けられた。だが、それは元も分かっていた。ジャンヌをネアに任せて、フォーンとそれぞれ二方向から来る警備員に懐から取り出した銃を撃ち放つ。

 

「っ!」

 

「ぐっ!?」

 

「っあ!!」

 

 ドラグディア軍から借りたセミオートの銃から放たれた弾丸は、校門側の警備員の肩と二の腕を撃ち、それぞれのアサルトライフルを落とさせる。フォーン側の警備兵2人も、フォーンが急所を外して一時的に無力化する。だがそれでもジャンヌ達に止まらないように呼びかけ、回り道をして校舎へと向かう。

 こいつら、軍人か?最初に上がった疑問はそれだ。襲うにしても囲い込みから襲う布陣、そして民間人をなるべく傷つけないようにする配慮。単なるテロリストにしては手が込み過ぎている。普通ならもっと隠密的に行動するか、あるいは逆に派手な殺戮ショーの如く銃をばら撒き、無差別に銃撃するはずだろう。それをここまで制圧作戦のように展開するのは、あまりにおかしな話だった。言うなら、格式にこだわっていた。バロム派の残党なら軍人がいてもおかしくない。だからこその考えだった。

 走りながら元はフォーンに問いかけようとした。

 

「フォーンさん、あいつら……」

 

「黙ってろ!今は足を動かせ!」

 

 今はそんなときではないと却下されてしまう。もっとも彼の言う通りである。一時的に無力化したとはいえ、彼らはまだ諦めていないはず。少しだけ振り返ると痛みに苦しみながらもこちらに向かって来ようとするのが見える。早く校舎に入らなければと彼らの足を急がせた。

 だがスターターからスタートの声が不意に響く。

 

『ハジメ!上だ!』

 

「っ?ネアさん!ジャンヌ!」

 

 スタートの危機察知に上を見上げる元。そこには校舎屋上から飛来する、MS部隊の姿があった。総数3機による編隊、それがジャンヌ達に向けてライフルを構え、降りてきていた。危ないと感じネアの肩を引いてこちらに寄せる。だが勢いが付いてしまい、2人の体が元に向けて倒れ込んだ。

 

「きゃあ!?」

 

「ひゃあ!?」

 

「ちょ、二人とも……っ!」

 

 二人の体を受け止めるも支えきれず、地面へと倒れる元。だがすぐに二人の体を抱き寄せたまま校舎と反対方向に横半回転して庇うように覆いかぶさる。直後その付近をビームライフルの銃撃音と地面の破壊音が響く。

 収まると同時に2人を素早く立ち上がらせる元。視界の端にフォーンも確認する。どうやら彼も無事だったようだ。

 しかし2人を立ち上がらせた元の視線の先で、もっとも恐れていた光景を目にする。

 

「これまでだ」

 

「っ……」

 

「あっ……」

 

 既に元達の方に空中から飛来したMS達の銃口が向けられていた。先程と違い、スピードの乗っていない状況。おまけに銃口を目にしてジャンヌが固まってしまう。これでは不意をついて逃げることも難しい。

 ガンドと共にかつてマフィア達を制圧した時の様に、スタングレネードを投げて隙を作るというのも出来ない。かといって命乞いも無駄だろう。いや、命乞いなど出来ない。それではせっかくの革命が無駄となってしまう。

 もはやこれまでか。そう思われた状況で、かすかにノイズが響いた。同時に聞き覚えのある声が聞こえた。

 

「―――――いや、ここからさっ!」

 

 同時に虚空から二振りの光刃が振りかざされる。それらの刃は瞬時に襲撃してきたMSのビームライフルを切り裂き、爆発させる。爆風からジャンヌとネアを咄嗟に護る。

 見えない場所からの攻撃、ノイズ、そして聞き覚えのある声。それは1人の人物と、1機のMSを想像させた。だが、その組み合わせは掛け合わさらないものだった。なぜなら人物は彼の戦友であり学友、そしてMSの方は昨日戦ったばかりの敵側のMSだったのだ。

 見えない攻撃だけなら、彼女の本来のMSであるドラグーナ・シーカーだと判断するだろう。だが、同時に聞こえたノイズは、間違いなく漆黒のドラグーナが発していた感覚に似ている。はっきり同じと言えないが、それに近いものを感じていた。あり得ない組み合わせ。その違和感の正体はすぐに分かった。

 

「………………」

 

 揺らぐ空間。そこに現れたのは予想通り、あの漆黒のドラグーナの姿だった。しかし、その刃はやはり襲撃してきたドラグーナの方に向けられている。その状態で、声が響いた。

 

「……遅れて悪いね、4人共」

 

「やっぱり……ローレインか」

 

 元の学友にしてドラグディア軍諜報部の諜報員「ファントム・ナーガ」ことローレイン・ナーグ。その彼女の声は確かに目の前にいる漆黒のドラグーナから聞こえてきていた。

 

 

NEXT EPISODE

 




今回もお読みいただきありがとうございます。

レイ「最初の3つの出来事って○ーズ?」

それっぽくなってしまって申し訳ない(´・ω・`)けど要点まとめると3つが丁度いいんだよね。遊○王でもそうでしょ?

ジャンヌ「リ○ルバーさんの言葉ですね。ひょっとしてそれと第4章のタイトルかけてます」

いやヴァ○ル○ードは機竜……だよね?(;´・ω・)いやそんな事は考えてないです、はい。

レイ「それ言ってる時点で今は考えていたんだよねぇ。それより、早速登場だね、噛ませのドラグーナ・ラプター!」

かませって言ってあげないで~( ;∀;)性能的にはあの世界トップクラスなんです。ただ相手が悪かっただけだから……。

ジャンヌ「そういえば、元さんの力はどうなったのでしょう?」

それに関してはまだ秘密。詳細はもう少し……というか、実はもう黒の館DNで暴露しちゃってるんだけどね(´・ω・`)けど話的な紹介ではもう少し先になります。

レイ「ふーん、あ、そういえばラプターってどうしてローレインちゃんが乗ることになったの?」

それは次回の内容で明らかにします。ちょっとえっってなる理由ですが。ちなみにまだ専用カラーで塗装されていません。それでは次回も

ジャンヌ「お楽しみに。第4章もよろしくお願いします」
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