機動戦士ガンダムDN   作:藤和木 士

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どうも、皆様。近頃は台風や台風に関係なく雨が多くなっていますね。これが秋雨というものなのか(´・ω・`)藤和木 士です。

ネイ「アシスタントのネイです」

グリーフィア「アシスタントのグリーフィアよぉ」

今回はEPISODE57の投稿になります。

グリーフィア「テロリスト達の攻撃から颯爽とローレインちゃんが助けに入ったところねぇ。ラプターの性能を発揮できているみたい」

ネイ「でもどうしてラプターをローレインさんが使うことになったんだろうね……?一応黒の館DNでも使うとは書いてあったけど……」

それは今回のお話で分かりますよ。それでは早速本編へ


EPISODE57 夜明けの動乱2

何とかギリギリ間に合うことが出来た。慣れない機体でハジメらの助けに入ったローレインは思わず心の中で思った。先日の革命の折りに、バロム派の管轄する極秘工場から鹵獲された漆黒のドラグーナ、ドラグーナ・ラプター。それをなぜ彼女が使うに至ったのか。それには深い事情があった。

 元達と別れた後、ローレインは情報部本部へと戻った。任務終了とその報告の為に帰ったローレインは報告後、明日の為にも自宅へと帰宅しようとした。だが報告直後、ドラグディア政府と軍からの情報でバロム派の残党が逃亡したこと、そしてその追跡に当たっていた諜報員からの情報で残党が宣戦布告の混乱に乗じて反抗作戦を企てていることが判明したのである。

 錯綜する情報でドラグディア軍の手が回らないことを知り、情報部司令はローレイン達に軍へ協力してこの反抗作戦の事前の食い止め、残党の掃討を命じた。急な出撃な上に情報部向きの仕事ではないものの、ハジメ達の命が狙われるということでローレインも一肌脱ごうと任務に意気込もうとした。そこでさらに入ってきたのが、鹵獲したドラグーナ・ラプターの機体だったのである。

 なぜバロム派のMSが渡ってきたのか。それはグランツ司令による「餞別」であり、彼の裁量で機体のデータ洗い出しを行った鹵獲機体の内1機を、ガンダム同士の対決で裏方を務めたローレインのいる情報部に引き渡したのである。事実上ドラグーナ・シーカーの競合機であったドラグーナ・ラプターの性能は折り紙付きであり、情報部司令も驚きである。すぐさま残党掃討任務の戦力としてパイロットを割り振ることになる。当初はローレインの先輩であり上司である「トレノ・セブン」が候補となったが、彼自体は専用機を持っているということで自ら辞退した。相変わらず謙虚な人だ、とローレインは思ったが、続く言葉でローレインも困惑する。

 

『私は辞退させていただきます。私には専用機がありますので。ですが、もしよろしければその機体は、機体を頂くに至った任務を成功させた私の部下のローレインに任せて頂けませんか?』

 

『…………はぁ?』

 

 思わず素っ頓狂な声が出た。何考えてんだこの人と心の底で思った。その理屈はおかしいと抗議しようとしたものの、司令も納得してしまい当人の困惑をよそに流れで決まってしまったのである。

 元々、ローレインのMS操作技術は量産機の性能を確実に引き出すタイプだ。血筋としては代々諜報員を務めて来た歴史を持つ家の子どもではあったが、だからと言ってMSの運用までもが専用機のようなじゃじゃ馬を扱うタイプではなかった。学校では男装のお気楽キャラ、情報部では仕事は一つ一つ切実にこなすローレインでもこの乗機レベルアップにはキャラが崩壊してしまうほどの衝撃があった。

 何を考えて自分に任せたんだと司令との会話の後でトレノに詰め寄ったが、その当人から帰ってきた言葉は、

 

『自分の方に来たら専用機が余ってしまうだろう?部下の君に渡せば私の所の戦力は飛躍的に向上、おまけに君の評価も上がるだろう?上司としての気づかいだよ♪』

 

と来たものだ。やっぱりうちの上司、癖が強い。というより抜け目ない。情報部はこういう人物が多い。もっともその1人が男装の趣味を持つ自分なのだが。ため息をつきながらも2人の為と作戦開始前までマニュアルを読み込んでの出撃となった。最初は制御に四苦八苦していたが、作戦の中で覚えていく。そして分かったのは専用機並みのスペックと言っても量産機の機体ということだった。出力は上がっていてもバランスは程よい、むしろ操作感覚さえ覚えてしまえばドラグーナ・シーカーよりも使いやすいのではと感じた。流石ドラグーナ・シーカーの競合機といったところだ。

 作戦自体は聖トゥインクル学園の地下緊急脱出路にて行われた。潜伏し、作戦時に校舎に侵入、速やかにターゲットを撃破という流れだったらしく、なんとか学校開始前に制圧することが出来た。地下脱出路から出てそのまま学校にというつもりだったのだが、ちょうど同じタイミングで予期せぬ情報が入ってきた。内容はバロム派の犯行に見せかけてガンダムのパイロットを殺そうとするドラグディア軍離反組がいるとのこと。既に校内にいるとの情報を受けて急いで捜索を開始、そして今のハジメ達救出に至ったというわけだったのである。

 ハジメとジャンヌには因縁深いであろうこの機体、しかし、別の乗り手を得てその敵を護る姿は、まさに「昨日の敵は今日の友」と言う言葉がふさわしいだろう。ローレインは対峙するドラグーナ部隊に言い放つ。

 

「さぁ、俺の友人に手出しする奴は、このドラグーナ・ラプターの餌食になってもらうぜ!」

 

 受け取るのを嫌々感じていた装依者の言える台詞ではなかっただろう。

 

 

 

 

「ローレイン、その機体は……」

 

「グランツ司令からの贈り物だよ!それよりハジメ、早く装依を!」

 

 元の質問に簡潔に答えるローレインは、すぐさま戦闘態勢を取る様にと伝える。もう少し機体を手に入れた経緯を聞きたかったものの、彼女の言う通りだとその言葉に従う。ゼロ・スターターを腰に当て装着する。するとそのタイミングで、後方からドラゴンの叫び声が響く。

 

『グシュウゥゥン!!』

 

「Gワイバーン……」

 

 ジャンヌの声が示す通り、それはガンダムのサポートマシン、Gワイバーンの姿であった。Gワイバーンは咆哮と共にビームを放ち、校内に空から侵入しようとする敵部隊の増員を阻んでいた。

 今しかない。元はスターターにロック・リリーサーとセレクトスーツカードを装填して装依ボタンを叩く。ネアに避難を呼びかけ、ジャンヌの手を引く。

 

「ネアさんはフォーンさんと離れて!お嬢様、失礼します」

 

「はいっ!」

 

「えぇ。行きましょう」

 

 巻き起こる状況に追いつけていなかったジャンヌも、ここでようやく落ち着きを取り戻す。2人の体が光のアクセスゲートに挟み込まれる。上空へと回ったアクセスゲートが地面へと着き、2人の体が1機のMSへと姿を変えた。破損個所はそのままだが、それは確かに昨日白のガンダムを打ち破った黒きガンダムだ。

 シュバルトゼロガンダムの装依に合わせてGワイバーンも動く。けん制の光弾を数発放ってから分離していく。

 

『アーマード・シークエンス、Standby』

 

 Gワイバーンのパーツが分離、シュバルトゼロガンダム[リペアツヴァイ]の各部へと合体していく。腕部を若干伸縮させ、最後に頭部をヘルメット方式で被る。ドラゴンの口部に展開されたバイザーの奥にガンダムの瞳が輝く。力をみなぎらせるようなポーズを取る。

 

『シュバルトゼロガンダム・イグナイト、アクティブ』

 

「よしっ。行くッ!」

 

 装着が完了すると、早速校内へと侵入しようとするMS部隊に向けて飛翔を行おうとした。ところがそれを1人の男の声が止める。

 

「動くな、ガンダム!」

 

「?あれは……」

 

 反射的に振り返る。その視線の先には女生徒の1人が頭に銃を突きつけられている姿があった。銃を突きつけているのは、ドラグディア軍制服を着る男性。見たことのない人物だ。だが人質を取る姿を見て、飛翔をストップさせる。

 ウイングを収納してその男性の方に向き直る元。だがそれも銃を突きつけている男性が止める。

 

「動くなと言った」

 

「っ……」

 

 顔を向き直らせることもさせない相手と言うのは、少々厄介の様に思える。が、既に相手の姿を機体のデュアルアイで補足していたローレインはその人物の名前を叫んだ。

 

「もうやめろ、シュナウダー・ダリオン!かつての有力部隊アシュガリア小隊の隊長だったあんたが、元部下まで使って今のガンダムになんの恨みがある!?」

 

「シュナウダー・ダリオン……?」

 

 やはり聞いたことのない名前だ。だが、ローレインの言い方から、自分が、いや、ガンダムが彼に関わっていると取れた。「元」ではなく、「ガンダム」に対しての恨みとは何なのか。発言の意図に悩む。するとローレインの質問に答える形で、シュナウダーが恨みの正体について語る。

 

「黙れ!私は部下を奴に殺されたんだ!堂々と悪魔と認めたこいつを、許すわけがないだろう!?」

 

『ハジメが……?』

 

「……生憎ながら、そんな状況は昨日のバロム派の部隊を殲滅した時の事しか記憶にないな」

 

 殺したという事実を元は否定する。実際問題、これまで覚えている限りで元がドラグディアの、それも軍人を殺したという場面は昨夜の革命の時にしか覚えがない。その八つ当たりで来たというのなら容赦はしない。

 しかし、彼の言う部下を殺したというものはそれではなかった。シュナウダーは部下が殺されたその時の事を怒り散らして答える。

 

「私の部下、リュノ少尉は2か月前のガンダム暴走の時、貴様との戦闘終了直後にマキナスの艦が放ったビームによって焼け死んだ……。リュノだけではない。ワリィ軍曹、ゴラド曹長。他にも多くの我が国の兵士達が、貴様に殺されたのだ!」

 

 聞こえた2か月前、ガンダム暴走という単語。それを聞いて思い出す。かつてワルトによって強制的に装依させられた際、元を装依した状態でガンダムがドラグディア、マキナス両国の紛争に介入し、多くのMSパイロットや戦艦のクルーを殺したのだとガンドやグランツから聞いたことがある。

 無論、リュノ少尉の例だけ聞けば、少し場違いな気もした。しかし他の兵士はどうなのだろうか。当時の元……シュバルトゼロはそのビームサーベルで何十機ものMSの動力を貫き爆散させたと聞いている。意識がなかったで済む問題では相手はないだろう。

 元は静かに、なぜ今それを行おうとしているのかと聞く。

 

「……じゃあ何で、今行動を起こした。何ですぐに殺しに来なかった?」

 

『ハジメっ!』

 

 ジャンヌの声が制止を求める。なぜ殺しに来なかったなどと、挑発する言葉が危険すぎる。しかしそれでも彼に聞かねばならなかった。なぜ今なのかと。

 後ろを向きながらの質問を、シュナウダーは声を荒立てて答える。

 

「すぐ殺したかったさ!だが装依者の分かったガンダムの防衛にはグランツ・フリードを含めた、グランツ派の者達が囲っていた。簡単には手を出せない。だが今の状況なら、混乱したドラグディア政府や軍の隙を突くことが出来る!だからこそ、今なのだ!!」

 

「ひっ!」

 

 拳銃の銃口を突きつけられた女生徒は恐怖で竦んだ声を挙げた。人質が取られている以上、迂闊に動けはしない。下手に刺激しない方が良いだろう。しかし、それでも元は言う。彼に事実を伝えるために。

 

「……そうか、正直言って暴走していた時の意識はない。その件については謝ることしか出来ない。だけど、それはリュノとかいうやつらの為なのか?」

 

「何をっ!殺された者の無念を晴らすことは、生きた者にしか出来ん!」

 

 銃を人質に突きつけ、反論するシュナウダー。怒りの感情に呑みこまれ、復讐に憑りつかれたという表現が相応しい。まるでかつての元のようだ。もっとも今の元は、そんなもので止まるわけにはいかなかない。それに元が言ったのは、死んだ者の為に出来ることとは何か、ではない。本当にそれをリュノ達が望んでいると、聞いたのかということだ。

 元もその意味で再び聞き返す。

 

「無念を晴らすことを聞いてるんじゃない。俺は、無念を晴らしてくれと、今の状況をそいつらが知ってお前達は行動を起こしているのか、と聞いているんだ」

 

「何を言っている?人質が殺されたいのか――――ぐっ!?」

 

 質問の内容に怒り狂うシュナウダー。今にも銃のトリガーを引こうとする彼だったが、怒りで冷静さを欠いたことはこちらの付け入るチャンスでもあった。元は動いた。後ろを向いた状態から、一瞬にして向き直ってエラクスの蒼い残像を残してその前に移動した。そしてその銃をクローで破壊しつつ、人質をこちら側に引き寄せ、シュナウダーの腹を正面から思い切り蹴り飛ばす。

 人質を奪還した元は矢継ぎ早にローレインに通信を飛ばす。

 

「ローレイン、そっちの3機任せた」

 

『っ!相変わらずだな!?』

 

 文句を言うものの、主犯と思われるシュナウダーの危機に反応して、ガンダムを取り押さえようとするドラグーナ3機をローレインが応戦する。それを見る間もなくシュバルトゼロ・イグナイトは校舎の反対側、地上の警備員に成りすましたメンバー4人と、学園敷地内に侵入してきたドラグーナ部隊と対決する。

 エラクスの高機動でドラグーナ3機に向かう途中で一回転して地上のメンバー4人を視認する。その刹那の間にDNFを素早く発動させる。

 

『Ready set GO!DNF、ノイズ・イマジナリー』

 

 発せられたDNが4人の周りを覆う。4人はたちまち催眠状態へと陥り無力化された。その間にドラグーナ3機との距離が縮まる。

 自分達の方に一回しながら向かってきたガンダムに、ドラグーナ3機はうろたえながらも、ビームサーベルを取り出し、同時に突き出す。確実に回転後の軌道を捉えられるはずのコースだったが、エラクスのスピードの前ではその程度の予測は甘かった。直前に空中でジャンプするようにスラスターを噴射して回避すると、その背後を取ってメインスラスターに向けて腕部から発生させたビームサーベルを一閃する。一斉にドラグーナの背後が爆発を起こし、地面へと落下していく。トドメにDNFを更に繰り出す。

 

『Ready set GO!DNF、シャドウストーム・クロスレイド』

 

「はっ!」

 

 空中に拳を打ち付けると、漆黒の竜巻が彼らの周囲に巻き起こる。落ちる彼らに向かって収束した竜巻は、1つの巨大竜巻へと姿を変えた。中では金属が激しく鳴り響く音が聞こえる。やがて竜巻が収束すると、3機のMSは胸部とそれ以外のパーツに分かれ解体されてしまっていた。それらのパーツは竜巻で地上へと下ろされていく。

 元がドラグーナ部隊との戦闘を終わらせた頃、ローレインの方でも2機のドラグーナを沈黙させていた。撹乱しながらジェネレーター付近を貫き、動力を停止させたドラグーナ・ラプターは残る最後の1機に対してもステルス装甲とジャミングによるコンボで襲い掛かっていた。

 

『でいっ!』

 

『ぐぅっ!?……』

 

 最後まで抵抗をしようとしていたドラグーナだったが、機体のアイカメラから光が消えてそのまま地面へと落下していく。訪れた静寂の時間。エラクスシステムも同時に解除される。ガンダムのジェネレーター制御制御を行っていたジャンヌがこれまでの合図のない超機動に関して不満をぶつける。

 

『ちょっとハジメっ!いくら一瞬で動かないといけないからって、私に合図無しで合わせさせるのはどうなの?』

 

「あ、すみません。でも不意を突かないといけなかったので……っ、どうやらまだのようですよ」

 

『え?……あ』

 

 ジャンヌに対し、手早く言い訳しながら謝ろうとした元。だったが視界の中の異変に気づき、それを中途半端に切った。戦闘の構えを取る元の姿に謎が生まれるジャンヌであったが、ガンダムのメインカメラに映る映像でそれに気づいた。先程元が蹴り飛ばしたシュナウダーが姿勢を立て直してこちらに鬼の形相で睨んでいたのだ。

 学園の校舎の壁を杖代わりにして、震える足元をしっかりとさせるシュナウダー。呪詛の様にシュバルトゼロとドラグーナ・ラプターに向けて呟く。

 

「おのれ……よくも私の部下達を……。またリュノ少尉達と同じように殺して!」

 

「生憎だが、殺しちゃいないぞ。急所は外してるし警備員の方も眠らせただけだ」

 

「同じくだ。ジェネレーターをギリギリ停止させながら急所外すの難しいんだぞ?しかも慣れない機体で」

 

「うるさい!そんなことがなぜ信じられる?許さん、殺していないなどと言い訳する貴様らを!」

 

 殺したというシュナウダーに殺してはいないと反論する元とローレイン。だが事実であるそれを認めようとしない、勝手な思い込みをするシュナウダーは怒りに任せて装依する。

 これだけ言っても事実を確認しようとしない。彼も軍人であるのなら、冷静に状況を見るべきだと思う。だが逆に考えればそれだけリュノ少尉という人物が、彼や彼の部隊にとって大事な人物だったのだろう。人質すらも取らずに振りかざしてきたビームサーベルを腕部が変形して形成したビームサーベルで受け止めるシュバルトゼロ・イグナイト。互角に切り結ぶ両者。元は叫ぶ。

 

「復讐したいの分かる。俺だってガンド様が死んだとき、そう思ったさ。だけどそれで悲しむ人だっているんだよ!」

 

『ハジメ…………』

 

「うるさい!自分の罪を棚に上げるな!」

 

 自身の経験を通して説得を試みる元。だがそれはまったくシュナウダーの耳には届かない。反対に論点をずらしていると返されてしまう。ビームサーベルの弾き返しがシンクロして元を言葉諸共弾き飛ばす。

 その反論は辛いものがあった。確かに罪を棚に上げているのは言えるだろう、しかしその時制御できていたとは言えない状況でしかないのもこちらの言い分。譲れない主張があった。

 となればここを収めるのに必要なのは、もう1つしかない。意を決し地面を滑りながらジャンヌに告げた。

 

「ジャンヌ、もう一度エラクスを使う。駆け抜けるぞ!」

 

『了解です』

 

 今度はジャンヌの了承を得てエラクスを起動させる。再び蒼き炎を纏った漆黒のガンダム。イグナイトで跳ね上がった出力が更に上昇する。爆発的な加速力から一瞬で近接の間合いに入る。

 

「ガンダムゥ!」

 

「…………!」

 

 両者が切り抜ける。勝利したのは蒼炎のシュバルトゼロ・イグナイト。振り抜いたビームサーベルはシュナウダーが操るドラグーナの右腕を肩口から斬り裂いた。

 斬り裂いた腕が地面に落ちる前に、続けざまに後ろから逆袈裟切りで斬り上げる。左腕が右腕と同じように宙を舞う。振り向いて反撃しようとしていたシュナウダーの攻め手を奪った。

 トドメと言わんばかりにビームサーベルを停止させ、その状態でドラグーナの頭部を掴みかかるシュバルトゼロ・イグナイト。抑え込むように頭部を捉えたガンダムは暴れるドラグーナを抑え込む。抑え込めるだけの出力差とはいえ、このままというのは負担がかかる。無力化すべくイグナイトの腕部が光を放った。

 

「てぇい!」

 

「ぐあっ!?」

 

 ゼロ距離から放たれた高出力ビーム。頭部を焼いて視界を彼の視界を奪う。頭部を撃ち抜かれたドラグーナの最後の1機は後ずさり倒れ込む。すべての敵が沈黙したタイミングでようやく教師達がローレインの上司が引きつれていた部隊に護衛されて到着した。

 

「ローレイン!ガンダムの2人!無事かい?」

 

「生徒の皆さん、急いで校内に入ってください!けが人は保健室へ!」

 

「遅いですって、トレノ先輩!」

 

「自分達は大丈夫です」

 

 危険の去った事を知り、生徒達が我先にと校内へと走り込んでいく。元達も装依を解除し、フォーンに別れを告げてネアと共に校舎へと入っていく。シュナウダー達の身柄を情報部のトレノ・セブンに任せて。やがて学校から学校の休校が告げられて、元達はドラグディア軍のフリード・リヒ地区基地へと向かうこととなったのであった。

 

 

NEXT EPISODE

 




今回もお読みいただきありがとうございます。ラプター受領の理由、それは総司令の気遣いと、先輩の計算でした( ゚Д゚)

ネイ「情報部の人みなさん特殊な人物なんですか……?」

グリーフィア「そんな感じの解説だったわねぇ……まぁローレインちゃんが男装してる時点でも察することは出来たかもしれないわね♪それ以上に、ローレインちゃん専用機無理だって言ってる割に使いこなせていて安心ね」

ネイ「そうだね。けど、まさか第1話の戦闘の余波が遂に帰ってくるだなんて……」

グリーフィア「むしろ遅すぎたっていうのはあるかもしれないわねぇ。作者さん?」

(´・ω・`)んー早めに出てきてもおかしくはなかったけど、でも第1章のポルン達の部隊に入れるっていうのは合わなかったし、入れるならここだと思って入れてますからね。本編でも言っている通り、特に元君達の周囲はグランツさんの指揮する部隊に護られていたというのもあって襲撃するのが難しかったというのもあるね。それに元君自体もガンダムを持っていたのもあるし。ただシュナウダーさんも第2話の終わりで言っているけど、自分の落ち度として処理していたのもあるから、その堪忍袋の緒が切れたのは間違いなく劇中の通り元君のあの発言が原因でしょうね(´・ω・`)

グリーフィア「悪魔……ドラグディアの黒い悪魔かしら?」

ネイ「連邦の白い悪魔よろしく?ってこと?」

グリーフィア「その通りっ!」

ガンダムだからまぁそれを狙ったのは間違いない。さて、次回は戦闘終了後のフリード・リヒ地区の基地に、いろんな人が集まるぞっ

ネイ「次回もよろしくお願いします」
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