機動戦士ガンダムDN   作:藤和木 士

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どうも皆様。引き続きお読みの方は改めまして、蒼穹のファフナーEXODASを当時録画しなかったことを激しく後悔しながら毎日ファフナー限定配信を見ています、藤和木 士です。やべぇよ、クライマックスが何度もあるよぉ( ;∀;)

レイ「これは同化(どうか)してるね。アシスタントのレイだよー」

ジャンヌ「アシスタントのジャンヌです。はいはい、藤和木無の領域から戻ってきてください」

本当ファフナー心削るけどその分盛り上がりがすごい(´ρ`)では引き続いてEPISODE70の公開です。

レイ「無事に最初の刺客撃破―っ!このまま行っちゃえー!」

ジャンヌ「何事もなく上手く行けば本当にいいんですが……というか初めてじゃないです、サブタイトルにルビ振ったの」

そうっすね(*´ω`)さて、何が交差するのか?それでは本編へ


EPISODE70 (レイ)(レイ)の交差1

 

 

『マキナート・エアクルセイドのシグナルロスト。あれだけの事をやって、ガンダムは落とせなかったようです』

 

「そうか。やはり素養のあるものを改造すべきだったかな?それでも自ら進んでその実験体となったことには感服せねばなるまい」

 

 技術主任とのやり取りで、やや残念といった様子で肩を落とす。座乗艦「マギア・マキナス」の艦長席にて、ギルフォードは戦況の確認を行っていた。今、ドラグディアのガンダムと対決したマキナート・エアクルセイドがやられた報告を受けた。その報告を受けて次なる手を打つ必要があった。

 マキナート・エアクルセイドはマキナート・エアレイダーの改修機である。元々はとあるMSパイロットの熱望により生み出された。そのパイロットは最初に試作されたエアレイダー5機のうち1機のパイロットであり、ガンダムの撃墜から何とか逃げおおせた1人であった。

 敗走後は味方と合流し、前線基地となっていたエクセラ基地に撤退したが同基地は直後に白のガンダムの襲撃を受けて壊滅。2度のガンダム襲撃に幸運にも生き残ることが出来たものの、パイロットは味方をことごとく葬ったガンダムという存在を憎悪し、ガンダムを撃墜できるMSの製作を依頼した。普通ならマキナス軍の目にも止まらない要望だったかもしれないが、部隊壊滅を深刻とみたことと、その要望を聞いたものの中にあのワルトがいたことで状況は変貌した。

 かつてガンダムを救世主と崇め奉った歴史考古学者のワルト。彼はガンダムに斬られた後、何とか命を取り留めたものの自身を斬ったガンダムへ意趣返しをするかのようにMS開発の世界に戻ってきていた。「ガンダムを超えるMSの開発」を考えていたワルトは既に皇帝派に同調して活動していた。そんな中ワルトが彼に接触、マキナート・エアクルセイドの開発に至ったのだ。しかし完成間近になってマキナート・エアクルセイドがそのパイロットの技量では操作しきれないものであると判断された。

 せっかく機体が完成しようというところでこのアクシデント。お互いの意見をすべて取り入れた運用は不可能に思えた。しかし、1つの案がワルトによりもたらされた。それは脳改造。機人族の頭脳CPUを調整し、処理速度を上げるというものだった。調整と言えば聞こえはいいが事実上の人体改造。いかにガンダム打倒に燃えていたワルトも、非人道的な方法にパイロットを変えて運用、最悪機体の封印を考えた。今の時代ではいなくとも、先の時代で使いこなせるパイロットがいるかもしれない。彼がかつて考案した接近戦型MSマキナート・フラッシュがアルスのマキナート・レイとして運用される様になったように、と。しかし、開発を依頼したフリップ・プレインはそれを望んだ。死んででも復讐を果たしたい彼にとって、その手段は是が非でも叶えるための手段であったからだ。

 結果ワルトも覚悟を決めて彼の改造を決断、結果マキナート・エアクルセイドはフリップ・プレイン曹長、いや……少尉の機体となったのである。彼にとってガンダムと遭遇できたのは願ってもみないチャンス、ところが彼は撃墜されてしまった。艦のMS技術主任であり、彼のMSを製作したワルトが撃墜された理由の自己分析を回線で口にする。

 

『いかに改造で乗りこなせるようになったとはいえ、連続した機動で血中酸素の欠乏……そこをガンダムのパイロットに突かれてしまったようだ。しかも正面からエアクルセイドのノイズ・オーロラを破っている様子……まったく、流石救世主、とは言わざるを得ないだよ』

 

「ガンダムの側も、かなりの武装換装をしているようだな」

 

『送られてきた映像を解析するに、機体そのものもアレク少尉が戦った時より改装されているようや。それにこれはモビルブースター装備……突貫して戦線を切り開く気か?』

 

 ワルトの発言通り、ガンダムは先行する形でこちらに向かってきている。戦線を撹乱しつつ進軍という見方も出来るが、それにしてはあまりに急ぎ過ぎているように見える。ワルトの目からしてみれば突貫して戦線を切り開こうとしていても、反逆するために力を蓄え続けて来たギルフォードの目からしてみると、1つの考えが導き出せた。

 

「いや、確かに突貫に意味があるのは間違いないだろう。だが後方のためのというより、行動そのものに意味があると言える」

 

「行動そのものに……突貫すること自体が作戦の目的だと?」

 

 ギルフォードの考察に艦に乗船して護衛についていた機械騎士ランドが聞き返す。彼はマキナスの象徴とその担い手奏女官の護衛が任務だが、まだ出るまでではないと船内待機となっていた。それ以上に、彼のMSがまだ完成しきっていないというのが大きな理由だ。

 その彼にギルフォードなりの考えを、首肯して述べる。

 

「あぁ。これだけの戦力差で通常の総力戦はドラグディアにとって愚策。ならば逆転するための作戦を展開するはずだ。ガンダムの突貫……戦線を押し上げ、焦ったところをこちらが押し下げるのを狙っているのかとも思ったが、それにしてはガンダムが先に急ぎ過ぎているように感じる。もしかすると、この私の首を狙っているのかもしれん」

 

「なんですって?いくらガンダムといえど、この分厚い兵士達の壁を突破できるとでも……」

 

 ランドの言う通り、こちらの防衛線は分厚い。全戦力を投入しているといっても過言ではないのだ。しかしガンダムの性能が予測できない以上、考えは常に最悪も想定して動く必要があった。奇しくもこの考えは当たっており、シュバルトゼロガンダムはギルフォードの首を討ち取ろうと突撃を行っていた。

 戦力図を再度確認すると、ギルフォードは通信システムに向かって指示を送る。

 

「中央艦隊にはガンダムの迎撃を最優先。大陸北部、および南部の部隊には敵軍の動きが、不審な点を見つければ逐次報告させろ。……大尉の方はどうだ」

 

『現在、ガンダムの接近に伴い、出撃を開始。付近艦のMS部隊も展開を開始』

 

 マギア・マキナスの通信プログラムからの応答を聴き、中央モニターを見つめる。MS部隊の中に、あの男のMSが混ざって発進する。エアレイダーは撃墜されたが、続く彼が喰い止められるかどうか。それによっても戦況は左右される。

 

(ガンダムを仕留めろよ、大尉)

 

 ギルフォードは近づいてくるガンダムに対し、密かな苛立ちを胸に次なる刺客の戦果を待った。

 

 

 

 

 エアクルセイドとの戦闘から数分、シュバルトゼロガンダムは突撃を再開していた。更に圧の強まったMSの壁を、ビームの照射により切り崩していく。ビームの乱撃に対し、敵はシールドを掲げて防御していたがツイン・ヴァリアブル・キャノンの不規則な弾道に対応できていない。加えてGワイバーン側のミサイルも合体状態で発射して道を切り開く。しかし流石に敵軍近くへと向かっているだけに、切り開いた道もすぐに他のMSが塞いでいく。

 ブースター側の残存DNも注視しなければならない。いくら可能な限りタンクを追加していても、高純度DNが効率よくエネルギーに転換できたとしてもこの連続した高出力状態が続けばエネルギーが尽きる。

 苦戦を強いられる元とジャンヌ。だが、そこで敵の動きが変わる。こちらを集中して攻撃してきていた敵機が元の進む方向と反対側に向けて攻撃をするようになってきていた。後方を確認すると、ドラグディアのMSがこちらへと向かってきていた。前線部隊が追いついたのだ。戦力がそちらに流れだす。

 

『ハジメ、前線の部隊が……クリムゾン・ドラゴニアスも』

 

「あぁ。今のうちに突破しよう」

 

 クリムゾン・ドラゴニアスや母艦ダンドリアスの姿も見え、安堵と同時に心配を感じる。この展開はあまり考えたくない状況だった。前線部隊が追いつくということは、それだけ敵の防衛網が厚くなっているということ。防衛網すら混乱させて懐に飛び込む作戦が、停滞していることを意味していた。

 だが、逆に追いついたことで今の戦線はそちらに掛かりきりになると言える。そうなればこの戦線を突破できるかもしれない。ジャンヌにも伝えて、早急にこの戦線を突破することを試みる。ここを抜ければマキナス皇帝がいると思われる地点までもう少し……。

 加速を開始し、マキナス艦隊を突破したその時であった。前方から危険を知らせるアラートが響く。すぐさま反応して機体を左に向けてロールしながら回避する。通り過ぎた2本の光条。正面から敵MSが編隊を組んで接近しつつあった。放ったのは先頭にいたMSだ。サングラスのような形のバイザーをしており、マキナスのMSとは違う印象を感じる。そのバイザーの奥に2つの光が灯る。その光は他のマキナスMSのモノアイ2つではなく、まるでガンダムの瞳のようだ。

 その機体は背部から前方に向けた背負い式のビームライフルのようなものを戻し、代わりに見覚えのあるビームソードをサイドアーマーから構えてこちらに肉薄する。こちらもキャノン・アームからビームサーベルを発振させるとその光刃で受け止める。激突と同時に、聞き覚えのある声が回線から響いた。

 

『随分と重装備だな、ガンダム!今日こそその首、この星剣使いのアルスがもらい受ける!』

 

「アルス・ゲート……!」

 

 アルス・ゲート。国境付近で元がマキナスに引き渡されることになった時、激突したマキナスのエースパイロット。メレト遺跡上空での戦いでもぶつかり合った敵と、再び激突する。

 アルスは他のMSを4機引き連れていた。その銃口がこちらに向かっている。元は鍔迫り合いを避け、シールドのビームマシンキャノンを展開しつつあったアルスの部隊に向けて掃射し、けん制する。敵は一気に散り散りになるが、周囲に展開し、こちらに向かって攻撃を開始する。

 機体を下方に向けて飛行し、重力により加速させてから上へと向けて飛び上がる。加速を得たことで失速状態から復帰するも、すぐにアルスの機体が追撃を開始する。

 

『逃がすと思うか!』

 

「くっ!」

 

 進行方向を塞ぐアルスに向け、ビームマシンキャノンを放つ。それをアルスの機体は左腕を構える動作をする。直後に左腕から光の膜が形成する。何かと思う前にその光の膜にビームマシンキャノンの弾丸が直撃する。ところがビームの弾丸は光の膜にあたると、打ち消し合うように膜の表面で弾けて消えていく。

 いきなりの事に動揺を隠せない。何が起こったのか。それが仇となり、シュバルトゼロガンダムはとうとう被弾する。被弾の衝撃で機体が揺れる。

 

「ぐっ!……損傷は」

 

『ブースター右舷損傷、スラスターにもダメージが……』

 

 ジャンヌからの被害報告。スラスターの出力が低下したことを感覚でも感じ取る。目に見えてスピードが落ちている。更に連続してビームが周囲から襲い掛かり、機体の全スラスターを駆使して回避行動を行う。右舷だけ破損でも回避に支障は出る。量産機の攻撃は回避できても、アルスの機体の狙撃が辛かった。ビームマシンガンの弾丸が機体を掠め、揺らす。損傷が重なっていく。こちらも反撃をと、キャノン・アームとフェザー・フィンファンネル、更にGワイバーンのキャノン砲で応戦する。

 激しい攻防戦の中に、戦艦からの飽和攻撃も混ざって機体への損傷が重なっていく。このままではブースターは爆散してしまう。ブースターが途中で無くなることは計画の中で計算されてはいる。しかし、何もないまま敵に撃墜されるのは不味かった。破壊されるにしても「それだけの事」を成してから大破してもらわなければならない。早期にブースターを排除して行うプランBのために、元はジャンヌに叫ぶ。

 

「ジャンヌ!敵艦補足!皇帝座乗艦は!?」

 

『ま、まだ判別が……』

 

 当たり前だ。皇帝の姿すら見ることも叶っていない。しかし、直感では分かるはずだ。皇帝ほどの人物なら守りが硬いか、他の艦と違った装飾、異彩を放った外観をしているはず。元々シュバルトゼロガンダムが他のMS攻撃に対処しながら、その事をジャンヌに伝え再度の捜索を依頼する。

 

「皇帝ほどの人物なら何か他とは違う……艦隊が多いか、まったく違う外観の戦艦っていう違いがあるはずだ。それを知らせてくれればいい!Gワイバーンを索敵に回す。それで見つけて!」

 

 Gワイバーンが包囲の中から出て上空からマキナス側を望遠状態で映し出す。その間元はシュバルトゼロガンダムの武装を以ってこちらに注目を集める。自らを囮にして敵の総大将を見つける。小破状態のヘッジホッグでの無理は禁物だが、見つけるまでの辛抱、持ち堪えさせるしかない。

 ファンネルのDNプロテクションも展開して防戦一方なシュバルトゼロガンダム。だが守りを突破する様にアルスの機体は弾幕を潜り抜けてその格闘兵装を振りかざす。

 

『でぁ!!』

 

「ぐっ!!パージ!!」

 

 斬り裂かれたツイン・ヴァリアブル・キャノンをパージしてバックパックへの誘爆を避ける。何とか間に合ってものの爆風の影響を受ける。機体が揺れ、更に体勢を崩したところで周囲の機体のライフル攻撃を受けた。ビームクラスターポッドが大破したことを把握し、根元から自動パージ、被害を最小限に抑える。

 そこでようやく、ジャンヌから報告が飛んでくる。

 

『ハジメ、これは!?』

 

 映し出される画像。写真を拡大されてそれを理解した。マキナスの街の手前に並ぶ艦隊、その中央に謎の浮遊物体が確認できた。他のマキナスの艦艇とは違った、平たく言うなら亀のようなシルエットをした艦体。明らかに異彩を放つそれを皇帝の座乗艦と直感した元は、ブースターのコマンドを操作した。

 金属の重低音と共にシュバルトゼロガンダムがブースターから飛び出す。ブースターから続けて射出された改良型ビームライフル・ゼロ重装仕様改め、メガ・ビームライフル・ゼロをその手に握る。直後にブースターが変形を始める。脚部固定部は後部に合体し、加速方向を一点に集中。キャノン・アームはシュバルトゼロガンダムがいたスペースまでスライドして合体、スピアブラスター発射態勢に移行する。スピアブラスターで機体前方を覆うとスラスター全開で突進を開始する。前方にいたMSを突き削りながら突貫していくブースター。行き先は先程確認した艦艇に向けてだ。それは特攻であった。

 狙いに気づいたアルスが迎撃しようとしたが、それをもう片方のツイン・ヴァリアブル・キャノンもパージして身軽になったシュバルトゼロガンダムが妨害する。

 

「邪魔させるかよ!」

 

『ちぃ!身軽になった途端に……チームに通達!後方部隊に特攻するブースターの迎撃通達を!』

 

『りょ、了解!』

 

 元を相手にしながら、部隊員に迎撃の通達を行う素振りを見せるアルス。元も自身が狙われないようにフィンファンネルを操作して周囲の敵を追い払う。

 身軽になった以上、これまで以上に機動戦を行える。もっとも突貫して一気に撃破するという方策は取れないのだが。それでも当初の予定通り、アルスの相手をしながら皇帝座乗艦に向けて前進を続ける。艦を撃破出来たとしても、爆発する前に皇帝が退艦してしまえば制圧したとは言えない。戦争を仕掛けて来たあちらの態度からもそれでおとなしく引き下がる人間とは思えなかった。だからこそドラグディアの手でマキナス皇帝を捕らえなければ。

 一度宙返りしつつ後退するとシールドの側面に追加された新たな武装を展開する。シールドのビームマシンキャノンを挟みこむ形で突き出された開放型バレルのようなパーツ。そこにDNがスパークと共に収束する。放たれたビームはこれまでのような連射出力ではない、圧縮されたビームとなって伸びる。直線状にいたアルスのMS部隊は回避するが、その先にあった戦艦の艦砲を抉り爆発を引き起こす。爆炎を上げながら地表にゆっくりと落下していく艦を見下ろし、新装備の開放型増幅バレル「レイ・アクセラレーター」を収納しつつメガ・ビームライフル・ゼロを構える。

 

「機動戦、開始する!」

 

 作戦をセカンドプラン(次の段階)に移行させ、目の前の敵の排除に取り掛かった。

 

 

NEXT EPISODE

 




今回もお読みいただきありがとうございます。

レイ「また君なのアルス君!」

ジャンヌ「ここまで来ると本当にガンダムに執心していると言いますか……前話のパイロットの事を踏まえると、こちらは好敵手と言った方が良いでしょうか?」

何かすごい武士口調になっちゃうんだよね……絶対あの人の影響出てるわ(;・∀・)って思う。ライバルといっても過言じゃないね。

レイ「でもここでブースター切り離しかぁ。というか特攻してるし」

どこぞの鋼鉄の7人の展開を参考にしているからね(^ω^)

ジャンヌ「でも割と仕方なしに切り離して飛ばしているので成功率が不安ですね」

さぁ、次回でブースター君どうなる?(どちらにせよ破壊されるのは確定)それでは今回はここまでです。

レイ「括弧の中が悲しいよぉ。次回もよろしくねっ」
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